Side ハジメ
「ツカサ!」
突然頭を抱えて倒れたツカサに俺は駆け寄る。
「ユエ、シア!しばらくミレディの足止めを…!「その必要はない」ッ!」
すると突然ツカサが起き上がり、髪色とディケイドライバーの色がマゼンタに変わる。
「やれやれ…ずいぶんと乱暴な起こし方だな。ミレディ」
その声を聞き、レジェンドは感極まったような声を漏らす。
「…!!!やっと…やっと会えた…ラヴくん!」
するとユエとシアを押しのけて、レジェンドがツカサに抱きつく。
「ハハッ、子供に逆戻りか?」
「それでもいい⋯!ごめんね⋯!もう絶対大事な人を⋯なくさないって決めたのに⋯!」
レジェンドはツカサの胸に顔を埋めて言う。
「⋯ただいま、ミレディ」
ツカサがそう言うとレジェンドは顔を上げて答える。
「おかえり⋯!ラヴくん!」
しばらくすると、二人は落ち着いて話し始める。
「それにしても随分とふざけた迷宮を作ったもんだな」
「まぁね!こっちはラヴ君がいなくなってからいろいろあったんだから!」
「…ごめんな。お前たちを残して先に逝って⋯随分待たせちまったな」
なんかこっちでピンク色のオーラが出てるんですけど。
「とりあえず、今はここの試練をクリアしないといけなさそうだし…寝起きに一回手合わせでもするか?」
「…ふん!こっちは昔より強くなってるんだからね!負けないよ!」
話がつくとツカサはこちらを向いて言う。
「お前たち。盛り上がってたところ悪いが…試練は俺が代わっていいか?心配しなくても神代魔法は手に入れられる」
俺は頭をかきながら言う。
「それなら何も文句はないが…後でちゃんと説明しろよ?」
「分かってるよ。終わったらあの小僧に変わるさ」
男はそう言ってカードを取り出す。
「変身」
『KAMENRIDE DECADE!』
すると彼の姿が仮面ライダーディケイドに変わる。
「それじゃあ…行くよ!ラヴ君!」
「ああ来い!ミレディ!」
『レジェンド ライド マグナム!』
するとレジェンドがレジェンドライドマグナムを取り出し、ディケイドに発砲する。
「いいね。なら…」
『ATTACKRIDE BLAST!』
彼はライドブッカーをガンモードにして、銃撃戦に応じる。
そして少しの差でディケイドの銃弾がレジェンドライドマグナムを弾き飛ばす。
「ッ!ならこれ!」
「こいつで行くか」
『KAMENRIDE AGITΩ!』
『CHEMYRIDE GO・GO・GO・GORGEOUS!EX−AID!』
『レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!』
二人は互いに、変身前のお互いのライダーと似た色のライダーに変わり、エグゼイドの力によってゲームエリアが広がる。
「ノーコンテニューで!クリアしちゃうよ〜!」
『ガシャコンブレイカー!』
「はぁぁ⋯!行くぞ!」
ゴージャスエグゼイドは跳び回ってディケイドアギトに自身の神代魔法を付与したガシャコンブレイカーで打撃を食らわせる。
「くっ⋯!やるなぁミレディ!」
「もっちろん!仮にも迷宮の主なんだから!」
ゴージャスエグゼイドはガシャコンブレイカーで再度ディケイドアギトに襲いかかる。
だがディケイドアギトは周りに目を向けながらゴージャスエグゼイドの攻撃をかわす。
すると
「よそ見しないでもっと私を見てよ!」
ゴージャスエグゼイドは拾い直したレジェンドライドマグナムでディケイドアギトを銃撃する。
「うぉっ!?」
ディケイドアギトは銃撃を咄嗟にかわす。
「フッ、さすがにそんな甘くないか⋯!なら⋯!」
ディケイドアギトは跳び上がってゴージャスエグゼイドのレジェンドライドマグナムを蹴り落とし、再度跳ぶ。
「アハハッ!待て待てぇ!」
ゴージャスエグゼイドも楽しそうに跳躍してディケイドアギトを追いかける。
「あれだ⋯!」
ディケイドアギトは周りに目を向けて、あるものを見つけ、そちらに方向転換して跳ぶ。
ディケイドアギトはギリギリまでゴージャスエグゼイドを引きつける。
そして
(今だ!)
「うぇ!?」
ディケイドアギトは咄嗟に身を翻し、ゴージャスエグゼイドは止まれずに眼の前にあったエナジーアイテムに激突する。
『混乱!』
そのエナジーアイテムによってゴージャスエグゼイドは目を回す。
「はらひれふれ〜」
「ご愁傷⋯さんっ!」
ディケイドアギトはゴージャスエグゼイドのガシャコンブレイカーを取り、軽くゴージャスエグゼイドを小突く。
「うわぁ!」
ゴージャスエグゼイドは飛んでいってレジェンドに戻り、ディケイドアギトもディケイドに戻る。
「少し我慢しろよ、ミレディ」
『FAINALATTACKRIDE』
彼は一枚のカードをネオディケイドライバーにセットする。
「ならこっちも!」
レジェンドはドライバーを操作する。
『GORGEOUS ATTACKRIDE!』
そしてディケイドはドライバーのサイドハンドルを押し込む。
『DE・DE・DE・DECADE!』
『LE・LE・LE・LEGEND!』
「ハァ!」
「フッ!」
ディケイドとレジェンドの目の前に黄色の等身大のカード状のホログラムが現れ、飛び上がってキックの姿勢をとる。
「ハァァ!」
「やぁぁ!」
激しい攻撃がぶつかり、そして⋯
「フフッ…やっぱり…ラヴ君は強いなぁ…」
ミレディは核を破壊され、変身解除される。
「そうでもないさ。俺はお前たちの元に戻ることさえできなかった、弱い男さ」
「フフッ…ねぇ君たち」
ミレディはハジメたちに話しかける。
「あ?俺たちか?」
「うん。君たちは⋯何のために神代魔法を集めているの?」
「故郷に帰るためだ。お前らの言う狂った神にこの世界に勝手に呼び出されたんでな。俺たちは正直この世界がどうなろうと割とどうでもいい。敵対しないのなら神とやりあう気もない」
「そっか。…必ず私たち解放者全員の神代魔法を手に入れて。君の望みのために必要だから」
「⋯分かった」
「じゃあ頑張ってね」
「…ずいぶんしおらしいじゃねぇの」
ミレディは自嘲するように言う。
「ごめんねぇ⋯あのクソ野郎どもってホントに嫌な奴らで⋯だから少しでも慣れておいてほしくて。それに…最期の最後に私の望みは叶ったからね」
「おい、待て。なんで戦うこと前提で話してんだ」
「戦うよ。君が⋯君であるかぎり。必ず…君たちは『神殺し』を成すよ」
「意味分かんねぇよ。そりゃあ俺の邪魔をするなら戦うことになるかもしれないが…」
「フフッ…それでいいんだよ。君の思った通りに生きればね。君たちの選択が…きっと、この世界にとっての最良になるはずだから」
「⋯お疲れ様。よく頑張りました」
ユエはそうミレディに言葉をかける。
「ありがとね…」
そう言ってゴーレムから出た光はどこかへと飛んでいく。
『君たちのこれからが、自由な意思の元にあらんことを…』
それを見送った俺はそう隣りにいる男⋯いや、正真正銘の矢門ツカサに話しかける。
「…良かったのか。あいつはお前にとって大事な奴なんだろ」
「ああ。だってあいつは多分…いやなんでもない」
「…?」
俺はツカサが何かを言おうとしていたのに引っかかる。
その答えは数分後に出た。
「やっほ~!さっきぶり~!ミレディ・ライセンちゃんだっよ~!」
俺たちは大変不本意ながら、ミレディの住処で子供ほどの大きさのゴーレム、ミレディに再開することとなった。
「な?」
「『な?』じゃねぇよ!お前ひょっとして分かってただろ!」
「いや~せっかくミレディがいい雰囲気にしていたからその雰囲気を壊さない方がいいかなって…」
「さっすがラヴ君!分かってるね~!良かったでしょ~さっきの演出~!やだ!ミレディちゃん役者の才能まであるなんて…恐ろしい子!」
「「「…」」」
俺たちは殺気をあらわにする。
それを見たミレディは頭を抱えた後、顔を上げる。
「あれ⁉う~ん…!てへぺろ!」
「ハァ…」
ユエがため息をつき、シアに指で指示を出す。
するとシアがドリュッケンを構えてミレディの前に進み出る。
「ま、待って!このボディは貧弱なんだって!これ壊れたら本気でマズいから…!お願いだから落ち着いて…!謝るから…!」
ミレディは半泣きで言う。
「すまないがシア。ここは俺の顔に免じて一旦許してやってくれないか?」
「う~…ツカサさんがそういうなら…」
「さて、ミレディ。何から話す?」
次回はついにあの人物が⋯!
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