Side ツカサ
「シア、メルド団長の容体は?」
俺はシアにそうたずねる。
「あと少し遅ければ助かりませんでした。指示通り神水を使っておきましたけど…希少なの
によろしかったんですか?」
「俺もハジメも、その人には世話になった。亡くすには惜しい人だ」
すると白崎たちがこちらに来る。
「メルドさんはどうなったの?致命傷だったはず…」
ハジメが答える。
「傷口を治癒させた。もう大丈夫だ」
「良かった…。それよりハジメ君、その人は?」
白崎が俺の方を見る。
「ああ…なんて説明すればいいか…」
「いや、俺の事はいい。先に帰っておく」
俺はそう言って帰ろうとする。
だが
「待って!」
雫に呼び止められる。
「…」
「…ツカサよね」
「えっ⁉」
「………………はぁ」
俺は雫に見つめられ、こいつには敵わないなと思って変身を解き、変えていた声を元に戻す。
「…ああ、俺だよ」
「ええっ⁉矢門君⁉」
「ツカサ…!会いたかった…!」
「ちょっ…!」
俺は雫に抱きつかれる。
「ずっと…ずっと…会いたかった…!」
「雫…」
「会って…やりたいことがあったの」
「うん?」
嫌な予感がする。それも飛びきりの。
「キバーラから教えてもらったの。ディケイドには効果抜群だって…『笑いのツボ』!」
すると俺の首筋に雫の親指が突き立てられ…
「…ぷっ!ハハハハ!ハハハハ!ちょっ…!止まんねぇ…!ハハハハ!ハハハハ!」
これはキバーラの変身者の…ハハ!光夏海が…ハハ!門矢士を黙らせるときに使う…必殺技…!強制的に笑わせる…『笑いのツボ』…ハハハハ!
「勝手にどこかへ行った罰と、聞かれなかったらそのまま正体明かさない気でいたことの罰よ!」
「ハハハハ!だからって…!ハハハハ!やべぇ…!ハハハハ!息が…!ハハハハ!あっ!ハハハハ!オスカーたちが川の向こうで手を降ってる!ハハハハ!」
「うおぉぉ!ツカサぁぁ!見えちゃいけないものが見えてるぅぅ!戻ってこぉぉい!」
「ちょっ、ちょっとやりすぎちゃったわ。ごめんなさい」
「あ~、死ぬかと思った。なんなら人生で一番きつかったわ。走馬灯見えたわ」
「お前笑い死んだとかマジでシャレになんねぇぞ」
「今回ばかりは本気で死にかけた」
「それよりツカサ、その髪と目はどうしたの?」
切り替えるスピードが早いなと思いつつ俺は答える。
「大切なものを…取り戻した結果だ」
「?でも…生きてて良かった…!ツカサ…!」
雫が泣き始め、俺の胸に顔をうずめる。
その後、同じようにハジメと白崎のイチャコラがあり…
「おいツカサ!何故彼女を殺したんだ!」
今に至る。
「うるせぇな。あいつは自分で死を望んでた。戦いの場では介錯も必要なんだよ」
「だけどお前は彼女が言ったことに怒って殺してたじゃないか!」
「…てめぇ。俺の仲間を侮辱するような奴の肩を持つのか?言っとくが俺はナマコと俺の仲間を侮辱する奴は死ぬほど嫌いなんだよ」
「そういうことじゃない!俺は人として当たり前のことを…!」
「『人として』?ハッ!便利な言葉だな。いいか、殺し殺されを繰り返す戦争に身を投じたのは他でもないお前だ。それでも俺があの女を殺したことが、敵を殺すことが『人として』間違ってるっていうなら…俺はもう人間じゃなくて結構だ。自分の手を汚さないなんて甘いんだよ。殺らなきゃこっちが殺られる。それを経験したことがないお子ちゃまには一生分からないのかもな」
「…ッ!」
「光輝、ツカサの言う通りよ。それに前もそうだったけどツカサは私たちを助けてくれたのよ」
「分かってる…!そんなこと分かってる…!」
そしてついに出口にたどり着き、外に出るとたくさんの兵士がいた。
「おい。これはどういう状況だ?」
すると事態の原因でありそうなロア・バワビスが現れる。
「勇者の捜索隊を組んだんだが…まさかこうも早く戻ってくるとは…イルワの手紙を信じないわけにはいかなくなったな」
「おい…まさかまだ俺たちを疑ってたのか?」
「まぁ…正直半信半疑といったところだったんだが」
「おいおい…まぁいいや、ハジメ。ここは任せる。俺は…あいつにあいさつしてくる」
「分かった」
「ちょっとツカサ!どこ行くの!」
俺は再び大迷宮の中へ入る。
「さて…」
俺はオーロラカーテンを出現させ、中に入る。
「二ヶ月ぶり、か」
オスカーの住処にたどり着き、俺は辺りを見回す。
「ちょっ!ツカサ!」
「え?」
すると何故か俺の後ろから聞こえるはずのない声が聞こえる。
「き、気のせいだ。雫がここにいるはずが…」
「またあれやるわよ」
目の前に現れた雫は親指を出して言う。
「…雫だ」
「そうよ。私よ」
「…なんでついてきたんだ?」
「あら、いけなかったかしら」
「…はぁ~、しょうがない」
俺はそのままオスカーの住処の外に出て、オスカーの墓の前に行く。
「…聞いてもいいかしら」
「ああ」
「ここはどこなの?」
「オルクス大迷宮の最深部だ」
「うそ…」
俺はオスカーの墓に花を供えて、手を合わせる。
「もう一ついいかしら?」
「ああ」
「…誰のお墓なの?」
「俺が知る限りもっとも勇敢な者たちの一人で…俺の初めてにして唯一無二の親友だ」
「…そう」
すると雫も墓に手を合わせる。
「…ありがとな」
「ええ」
(オスカー、俺は記憶を取り戻したよ。絶対にお前たちの無念をはらす。それまで見ていてくれ。そしてそれを成し遂げた暁には…皆のもとへ帰るから)
『ホッパー!』
『スチーム!』
『スケボー!』
ケミーたちは久しぶりの『故郷』にはしゃぐ。
「懐かしいのは分かるが、ほどほどにしろよ。皆」
「フフッ。ツカサ、お父さんみたいね」
「ハッ。バカ言え。あいつらは仲間さ。親友から託された、な」
「…大切な人だったのね」
「ああ。深くは言えないが、あいつが…あいつらがいなければ、今の俺はいない。ひょっとしたら世界の全てを憎むような怪物に成り果てていたかもしれない。……あいつらは『仲間』であるとともに、『恩人』なんだ」
「ツカサ…何かあった?」
「言っただろ?大切なものを取り戻しただけだよ」
俺たちはその場から去り、オルクス大迷宮の入り口付近を歩きながら話す。
「ねぇツカサ」
「なんだ」
「あのとき、私たちを助けに来てくれたときのことなんだけど」
「なんだ?余計なお世話だったか?」
「そんなわけないじゃない!…うれしかったわ。ありがとう」
「…ああ」
「それより、もしかしてあのとき私のために怒ってた?」
「…何のことだ」
「とぼけないでよ。あのときバカみたいなスピードで魔物を殺してたじゃない」
「そんなこと忘れた」
「フフッ。もういいわよ、私の中で勝手に思っておくことにするわ」
「好きにしろ~」
俺たちは外に出る。
「さて、俺はこれからどうするか」
「一旦ホルアドに宿泊したらどうかしら。南雲君たちもいるかもしれないし」
「確かに。だいたい分かった」
俺たちは世間話をしながらホルアドの宿泊施設に向かう。
「そう言えばなんで正体を明かさないようにしていたの?」
「…今は言えない。時が来れば教えてやるよ」
「…そう」
その日の夜
「次の大迷宮は…『グリューエン大火山』か」
俺は部屋で一枚のカードを持って呟く。
そのカードは仮面ライダーゼロノスのカードだった。
「ナイズの大迷宮…。あいつのことだ。映像的なものは何一つ残ってないだろうな……あれ?そう言えば教会のメンバーの中に『グリューエン』姓の奴がいた気が…」
「ツカサ」
「雫か。入って良いぞ」
俺はカードをライドブッカーにしまう。
「どうしたんだ?」
「そう言えばこれを返してなかったと思って」
雫は俺が渡した『黒刀』を差し出した。
「ああ。それなら返さなくていいぞ。ハジメを真似て俺が『錬金術』で作れた、最初にして最高傑作のアーティファクトだからな。機能満載だから結構使えると思うし、世界一硬い鉱石を圧縮して作ってある。餞別にやるよ」
「餞別って…またどこかへ行ってしまうの?」
「ああ。やらなきゃいけないことがあるんだ」
「やらなきゃいけないこと?」
「全てを破壊する「⁉」…って言ったらどうする?」
「なによ…びっくりさせないでよ」
「ハハッ。だけど…俺は通りすがりの仮面ライダー。世界の破壊者だ」
俺は力の一部を凝縮したディケイドウォッチを見せて言う。
ちなみにこれはジオウでディケイドが出てきたシーンのリスペクトだ。
「世界の破壊者……南雲君の服装と言い、あなたも厨二病が進行していたなんて…」
「ちげーよ‼」
「フフッ。冗談よ」
「…ハジメから聞いたが、白崎は俺たちに付いてくるそうだ。お前はどうする?」
「私は…残るわ。私がいないとあのバカ暴走するでしょ?」
「確かに」
俺は勇者(笑)を思い浮かべて言う。
「安心しろ、やばいときは絶対に飛んでくる。正直言ってお前を残していくことだけが心
残りだ」
「ツカサ…」
「けど立ち止まるわけにはいかない。仲間が…待っている気がするんだ」
「…フッ。わかったわ。行ってきなさい。ここは私が守っておくから」
「…ありがとう。ただ覚えておいてほしい。何かあったら絶対に助ける。俺はいつでも頼れる味方だ」
「自分で頼れるとか言っちゃうのね。でも…ありがとう。ツカサ」
「ああ」
メイルとラウスの変身するライダーは何がいいと思う?
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アクア(メイル)、イクサ(ラウス)
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デュランダル(メイル)、イクサ(ラウス)
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アクア(メイル)、最光(ラウス)
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デュランダル(メイル)、最光(ラウス)