「なに、ただの通りすがりさ」
彼はそう言い、使徒に向かって、ゆっくりと歩いていく。
「…フン!」
当然たどり着くまで待つはずもなく、使徒はディケイドに攻撃を仕掛ける。
ディケイドの装甲に攻撃が当たり、煙が出る。
「つ、ツカサは…?」
しかし
「…」
「おいおい。『あいつ』の眷属とやらはそんなもんか?」
攻撃を意にも介さず、歩みを止めない。
「あなたは…………もしや………⁉」
使徒はあることに気付いた様子で目を大きく見開く。
だが
「遅ぇよ、いろいろとな」
いつの間にか使徒の背後に迫っていたディケイドはライドブッカーで斬りつける。
「…!ならば…!『分解』!」
使徒は双大剣から斬撃を飛ばす。
「出たな」
するとディケイドは使徒の斬撃を片手で受け止める。
「…!」
それに使徒は目を見開く。
「おいおい。俺の正体に気付いたなら驚くことはないだろ?」
そう言ってディケイドは斬撃を握りつぶす。
「ッ!まさか本当に…!」
さっきまでの無表情が噓のように使徒はひどく驚く。
「終わりだ」
『FAINALATTACKRIDE DE・DE・DE・DECADE!』
「ハァ…!ハァァァ!」
彼は先ほどツカサが行ったのと同じ手順、状況でキックを繰り出す。
しかし
「何なのだ…あの威力は…!先ほどの数倍、いや数十倍はあるぞ…!」
メルドは驚きを隠せない様子でそう言う。
「そんな…!まさか力を全て取り戻しているのか…⁉」
使徒は双大剣で防ぎながら言う。
「はあ?何言ってんだお前」
「何…?」
「今の俺が使える力は元々の一割程度だ」
「なっ!有り得ない…!たかが一割程度の力で私が傷一つつけられないなど…!」
「…フッ、一割の力だからと言って俺に勝てるとでも思っていたのか?」
「悪魔が…!」
「じゃあな」
そう言うと彼のキックが使徒の胸を貫き、使徒は爆散する。
「ふぅ、そろそろ限界か」
そう言うと変身が解除され、彼は再び倒れる。
「ツカサ⁉」
すると彼の髪色は茶髪に戻り、ドライバーの色も元の色に戻る。
そしてすぐに目を開く。
「う…うん…し、雫⋯?使徒は?ハジメは!どうなった⁉」
「落ち着いてツカサ!それよりさっきのこと覚えていないの?」
「さっき?」
「ええ」
「俺が何かしたのか?…って使徒は⁉誰かが倒したのか?」
「それは…」
「待て、雫」
「メルドさん?」
するとメルドが現れ、雫に小声で言う。
「またいつツカサがああなるとも分からん以上、下手に刺激するわけにはいかない。他の奴らには厳重に口止めしておいたから、お前もあいつにこのことを口外しないでほしい」
「………分かり「どうして彼女を殺したんだ!ツカサ!」ちょっと光輝!」
「………は?何言ってんだお前」
「彼女を殺す必要はなかったはずだ!」
「いや、だからお前何言って…」
「お前が彼女を殺した!」
「…雫」
「………はぁ。…本当のことよ、ツカサ。でも光輝、ツカサは私たちを守ってくれたのよ!それを責めるのは筋違いだわ!」
「その通りだ。八重樫雫」
「ウォズ!」
するといきなりウォズが現れた。
「ウォズ!ハジメは⁉」
ウォズはツカサを引き寄せ、肩を組んでクラスメイトたちに背を向ける。
「(小声)落ち着きたまえ。ツカサ君我が魔王は無事だ。今は奈落の底の洞窟にかくまってある。それとあまり大きな声で話さない方がいい。現に君のホークガトリングのカードを落とした真犯人がクラスメイトの中に潜んでいるのだから」
「(小声)確かに……じゃあハジメに五日後に合流すると言っといてくれ」
「(小声)場所は?」
「(小声)ウォズ、お前『あれ』は渡したか?」
「(小声)ああ。抜かりないよ」
「(小声)それなら俺は『あれ』を通してハジメの居場所が分かる。ハジメもさっさと進みたいだろうしな」
「(小声)承知した」
すると
「おい!何を二人でコソコソと話しているんだ!…!分かったぞ!貴様は無能の南雲とツカサに力を与えることで魔人族側に勧誘したんだな!そういうことなら勇者の俺に仮面ライダーの力が与えられなかったのも腑に落ちる!」
そう言って天之河は俺たちを指す。
「…君は何を言っているんだい?」
「何がだ!」
「我が魔王然り、ツカサ君然り、仮面ライダーとなる人物には相応の資格が必要だ。我が魔王は魔王となる決心をなされ、ツカサ君に至ってはずっと昔から決まっていたことだ。今さら君が二人からライダーの力を奪うことなどできない」
「うるさい!魔人族なんかの言うことを信じるか!」
そう言うと天之河は聖剣を構えて、ウォズに襲い掛かる。檜山たち小悪党四人組もこの前の恨みとばかりに天之河に続く。
しかし
「…いい加減腹が立ってきたねっ!」
ウォズはそう言って天之河の腹に強烈な一撃を見舞う。
「かはっ⋯!」
「うわぁぁ!」
檜山たちは一斉にかかっていくが
「君たちは特に度が過ぎている」
『ジカンデスピア!』
ウォズはジカンデスピアを取り出し、タッチパネルをスライドする。
『フィニッシュタイム!爆裂DEランス!』
「フン!」
するとジカンデスピアの先端から緑色の球体のエネルギーが集まり、ウォズはそれをジカンデスピアで殴り飛ばす。
「なっ!ぐわぁ!」
それによって天之河たちは吹き飛ばされる。
「手加減はしたから、後は君たちの耐久力次第さ」
「くっ…!」
天之河は倒れながら、唇を嚙み締める。
「それではまた」
「ああ。ハジメを頼んだ」
「もちろん」
そう言ってウォズはマフラーで体を包み込み、消える。
アニメ版参考にしてるのでこの先描写不足があるかもしれません