「コミカライズ、ですか?」
「ええ、架建先生にどうかなと。」
連載が終わったばかりなのに、お話がある。
そう言われたのでカフェで打ち合わせをして早々に、担当は私に企画書を渡してきた。
トレーディングカードゲーム「Life」のコミカライズ。メディアミックス企画の一つとして、コミカライズが含まれていた。
「私、カードゲームやったことありませんよ?」
「あ、そうなんです?でも良いですよ。」
担当はヘラヘラと言った。
「どうせカードゲームなんて適当にキャラ描いて攻撃させておけば良いですって。」
「はぁ……。」
いくら何でも流石にそんな簡単じゃないだろうというのは分かりますよ、担当さん。
とはいえ、連載が終わってすぐの仕事。やれるならやっておきたい。
「分かりました。やらせていただきます。」
「いやー、助かります!連載来週からなんで!」
「待ってください。」
「あ、好きに書いちゃってください!これ資料なんで!じゃあ後よろしくお願いします!」
「待ちなさいよ!」
そう引き留めるのも聞かずに、あの馬鹿はとっととカフェから出て行ってしまった。
「え!?アイツ本気!?というかこの資料の日付、半年は前よ!?」
資料をめくる。さっぱり理解できない。でも資料の数字は読める。連載開始号が指定されている。来週。
「ふっざけんじゃないわよっ……!!!!」
ヤケになった私は「Life」のルールブックを見ながら、締め切りに間に合わせるためにその場で書き始めた。
Lifeハイスクール(コミック) 紙オタウィキより
「Lifeハイスクール Comic ver」一番最初にトレーディングカードゲーム「Life」のコミカライズ版として世に出回ったものである。全2巻。
・あらすじ
カードゲーム「Life」が社会を支配している世界にて、Life素人である”万寿坂(まんじゅさか)ダンダ”を主人公とし、チームメイトの”蛇夜(じゃや)ルク”、”汲田(くむだ)マル”と共にエレシウス出場を目指す。
・本作品の評価について
ただ本作品はあまりにも杜撰であった。
Q.どのくらい杜撰だったの?
A.合ってるところを挙げた方が早い。
まずルールミスやカードの効果間違いなどが横行している。
それどころか、直前まで持っていなかったはずのカードを使用したりなどカードゲーム漫画としてあるまじき無法が横行している。
Q.なんでこんなことになったの?
A.コミカライズ担当になった出版社が大体悪い。
本コミカライズ作者の架建千代子には当時トレーディングカードゲームの経験が無かった。
また連載開始が企画を知らされた1週間後だった上、事前のブリーフィングが一切無かった事ものちに分かっている。
この出来事をきっかけに出版社は外され、別の出版社により「Life」のコミカライズは継続されている。
現在は当たり前になっているファイト監修はこの時には存在しておらず、この出来事を境に急速に整備されたとされている。