ケロロ軍曹ぷらすいち! 空兵参上であります! 作:性癖大爆発
「そういえばナルちゃんはどんなものを食べるのかしら?やっぱりSF的なゼリー食!?それともナマモノ丸のみ!?」
「ナル?
「見た目で決めつけるのは失礼だけどもしかしてナルちゃんたちケロン人ってケッコーな科学系宇宙人だったりするのかしら?ガミラス星人みたいな?」
「科学力でいいますと確かに私たちケロン人は宇宙でも有数の科学力を有しています。空間制御、時間加速、惑星麻酔などなど。やれと言われても今はしませんが」
少なくともこういう宇宙人ではありません、と私は壁にかけられた映像端末に表示される宇宙犬に酷似した生物が
ケロロ隊長はリビングにて冬樹様と夏美様とご一緒、うって変わって私はママ様の私室にて映画という
ママ様のお膝の上なのはなぜか、と聞きたいところですがケロン人と
「そうなのね~~、私としてはこういう宇宙人が好みなのだけど」
「うーん、似たようなのは居なくはないです。対面したいなら連れてきますが……その、理性がない場合が多いのでお勧めはしません」
「それはちょっとね。次は何か見たいのあるかしら?私のお勧めはこれよ~~」
「遊星からの物体X……?先ほどから宇宙に関連するものばかりのようですが、ママ様は宇宙がお好きなのですか?」
「宇宙も好きだけど、未知が好きなのよ。冬樹はそういうところ私に似ちゃったのね。でも冬樹はオカルトだけど私は科学も大歓迎よ!メカとかロボとか!」
「ナル!?そうなのですか!?実は私もそういうのが好きでパイロットをやってるところがありまして……!」
「パイロット!?そうなの!?じゃあ次はこれを視ましょう!超時空要塞マクロスよ!」
なんでしょう、お話を聞いてからママ様に親近感がわいてまいりました。私は保有する機体が多いのでケロン軍より個人用のガレージと亜空間倉庫を支給されているのですがコレクションならお見せできるかもしれません!さすがに軍用機は見せるわけにはいきませんが……。
ママ殿が取り出したパッケージは先ほどまで干渉していたものとは違い連続で絵を動かすアニメと呼ばれるものだそうです。ですが、パッケージ描かれたメカにパイロットとしてのサガを感じずにはいられません!何という見事なデザインでしょう!乗ってみたくてたまりません、クルルに頼めば作ってくれるでしょうか……?カレーの一つでも作って頼んでみましょう。
「あっ、しまった……!明日も仕事なのよね~~。ナルちゃん、申し訳ないけど今日はここまでにし……」
「はい。どうかなさいましたか?」
「……ナルちゃんは地球について興味あったりするのかしら?」
「侵略先ですから文化については調査をしたいところではあります。明日は外界調査に出るつもりでした」
「うーん、じゃあ私についてくる?と言ってもぬいぐるみのふりとかしてもらうことになるけど。それに朝も早いし……」
なんと、期せずして
「そうね、理由を説明すると侵略される側としてはケロちゃんとナルちゃんをあんまり一緒にしちゃいけないと思うの。ケロちゃんは多分一人にしてほっといても大きなことはあまりできないわ。だけどナルちゃんっていう使える手足を一緒にしちゃうのは少し怖いわね」
「本国での名声はケロロ隊長の方が高いのですが……。それに私はいちパイロットです」
「そう?私は見た感じケロちゃんよりナルちゃんの方が怖いわ。撤することができそうだもの。まあ、実際にやれるとやるじゃ大きな違いはあるわね。それで、ついてくる?」
「ご一緒させてください。折角のお誘いです。それとアンチバリアを使って認識をごまかすので私の事はお気になさらず。ママ様には見えるようにしておきますから」
どちらにしろ明日は偵察に出ようと思っていたのは事実、ママ様のご判断としては何も間違ったことはございません。戦力の分断は常套手段です。それにここで不興を買ってこの臨時拠点を追い出されてしまうのは困ります。うーん、クルルが居ればもう少し器用に立ち回れるのですが……せめてゼロロ兵長もいてほしいところです。タママ二等兵とギロロ伍長はこういうの門外漢ですし除外で。
「アンチバリア?」
「はい、周囲の認識をごまかして私の存在を消したりする補助兵装です。
「便利ねぇ~~。じゃあ明日起こしてあげるから今日はこのまま寝ちゃいましょうか」
「はい、おやすみなさいママ様」
「さ、いくわよナルちゃん。せまっ苦しいけど許してね♡」
「お、お気になさらず……。私も移動手段くらいは持っているのでこんなことしなくても……」
「ふふ、だーめよ。こうでもしないとナルちゃんと運転中お話できないじゃない」
なぜか床で寝袋を敷こうとした私を持ち上げて自分の寝床に引きずりこんだママ様に起こされたのはまだ日が昇ってもいない時刻でした。寝覚めはいい方だという自覚はあるのでケロロ隊長にご挨拶して、と思ったら歯軋りしつつ気持ちよさそうに寝ていたのでゆっくりと休んでいただくことにしました。。ボイスメッセージは残しておいたので大丈夫でしょう(寝返りで端末をぶっ壊されることを彼女はまだ知らない)
朝食を用意したママ様とおすそ分けをいただいた私はママ様が背負うリュックサックに押し込められる運びとなりました。ソーサーかフライングボードでついていこうと思ったのですが敵前逃亡を警戒されてたりしますか、これ。ふむ、日向家の防衛線最強は夏美様と思っていたのですが認識を改める必要がありそうです。
「さ、今日は朝から忙しいわよ~~!新人の原稿の打ち合わせと売れっ子の原稿受け取りが同時にあるんだから!とにかく最初は編集部に顔を出さないと!」
地球のソーサーはどうやら反重力で浮かんだりすることはないようです。背負われたリュックサックの中から外を伺うにバイクというらしいこれが我々ケロン人にとってのソーサー、車というコックピット付きの乗り物もあるようです。しかし、ママ様のようなバイクに乗っている人間は少ないみたいですね、おおむね車が
「あれ、日向さんきょうは大荷物ですね?」
「あーこれ?一回家に帰れたから着替えとか詰め込んできたの。それよりも原稿は?」
「いつも通りですよ大先生は。やっぱり催促にいかないと」
「そうよね~~。とりあえずメールだけ入れて私は先に新人クンと打ち合わせしてくるわ」
なんというか、整理整頓とは程遠い場所ですね……しかしペーパー主体とは
「ここね、新人クンが来るまで待機よ。あーでもナルちゃんとはお仕事の間話せなくなるけど許してね」
「お気になさらず、どうしても私に何か伝えたかったらこちらをどうぞ。念話型通信機です。私にチャンネルを合わしているのでそれに触れながら私に伝えたいことを思ってくだされば私に聞こえます」
「まぁ、便利ねー。折角地球外のお客さんなんだしナルちゃんも出ちゃいなさい、見えないんでしょ?」
「ではお言葉に甘えまして」
「すいません日向さん、お待たせしました!」
「いーのよ♡それじゃ早速原稿を読ませてもらうわね」
喫茶店というらしい飲食店に入った私たち、リュックの中でじっとしていた私ですが見えないなら外に出てもよいと許可をいただけたのでママ様に甘え外に出ることにします。ママ様の隣で通信機で話すというちょっと回りくどい構図ですがアンチバリアを張っていたらママ様が何もいない虚空に話しかけるちょっとやばい人の絵面になってしまいます。そんなひどいことになるよりマシです。
あわただしくドアを開けた男性がこちらに一直線にやってきてママ様に挨拶もそこそこにペーパーの束を渡しました。気になってテーブルの上にのぼりそれを覗き込むと、ペーパーにはイラストと文字が。まさかとは思いますが……これ、手書きです!ほ、報告書ですか!?と機密を覗いてしまったのかと恐れおののく私にママ様が通信機で囁いてくれます。
『ナルちゃんたちの星にはなかったのかしら?これは漫画の原稿よ。昨日見た映画と同じ娯楽作品の原本ってところね』
「ナル、そうなのですね。拝見したところ絵は御上手ですが昨日の作品のような衝撃は少ないですね。物語もどこか平坦な印象です」
『そりゃーしょうがないわよ~。あれは有名な監督が撮って世間でも評価された名作。こっちは失礼だけど無名の新人のデビュー作になれるかどうかのものだもの。でも、私と同じ意見なんてナルちゃんはもしかしたら編集者向きなのかもね』
「あの、日向さん……どう、ですか……?」
「うーん、ボツね!相変わらず絵はものすごく上手で丁寧だわ。だけど絵に勝てるほどストーリーが面白くなってない。設定もこれガンダムとマクロスとエヴァを足して混ぜなかったのに水で薄めたような感じね。ちゃんと整理しましょうか、設定帳は持ってる?」
「ボ、ボツ……!?は、はい!持ってます!」
『ナルちゃん、思ったことでいいからこの原稿の感想を並べてもらえるかしら?宇宙人視点だなんて斬新だもの。私以外の読者という点でもね』
ボツ、つまりは不採用という事でしょうか。もったいない話です、
「えーと、まずページ一枚に設定詰め込み過ぎね。読者は文字を読みに来たんじゃなくて漫画を見に来たの。絵で説明できるようにしましょう?」
「ぐはぁっ!?……は、はい!」
「それでなになに、主人公がどうしてパイロットになるのかがわからないからのめりこめない。確かにそうよねぇ。背景の描写がないから敵に対して怒ってる理由もわからないもの」
「ぐっほぉ!?い、いつにもまして容赦が……」
「それでそれで……一兵士なのにでしゃばり過ぎ、私たちなら軍法会議からの処刑ものです……『ナルちゃんこれはしょうがないわ、フィクションだもの……ほかには?』……メカがどう考えてもあり得ない動きをしている。関節の動きが逆だったり装甲が折れ曲がったり……ああ、こことここね。ケアレスミスだわ」
「ぐばあっ!?な、なんだか日向さんが二人に増えたような指摘の仕方で細かい……!?」
当然でしょう、細かいところに気づけないと敵機の作戦にハマったりケアレスミスで撃墜なんて笑えない事態に陥るのです。戦場はシビアな場所なのです、目に見える情報程度を見逃していたらあっという間に宇宙遊泳を楽しむ羽目になってしまいます。ここで適当かましたら軍人ではありませんっ!
しかし、大味な私の指摘に対してママ様の指摘は実に理路整然としていて容赦はありませんが納得できるものしかありません。上官の理不尽な命令でも絶対というケロン軍の不文律とは大違いです。まあ上からの命令を脊髄反射でこなせなければ有事の際に困るのでこれはケロン軍特有のものでしょう。
自信満々だった姿は粉々になっていますが目は死んでおらずこれから先も頑張ろうという気概が見える
秋ママ
一目でケロン人を気に入った剛の者。ケロロはほっておいても大丈夫そうにみえたけどナルルはケロロの命令なら多分右から左に全部やるという確信をもったのでとりあえず引き離してみることにした。本職パイロット目線からロボものの漫画の感想をもらえるという望外のサプライズにテンションが上がっている。ナルルの触り心地がいいのでできればぷにぷにしてたい。ケロちゃんはしっとりしすぎね。