ケロロ軍曹ぷらすいち! 空兵参上であります! 作:性癖大爆発
「いやー、まさか西澤さんが軍曹の仲間を拾っていたなんて世間は狭いねぇ~~」
「びっくりしましたわ、警報が鳴ったと思ったら……タマちゃんが潰れてたんですもの」
「マジで死ぬかと思ったですぅ」
「死なないようにしたので何があっても絶対に死んでませんでしたよタママ二等兵」
「くっ、ボクがタママインパクトを打ち終わる前にロボのマニピュレータを叩きつけておいて死ぬわけないなんてバカげたこと言わないでほしいですぅ!」
「はい、緩めにマニピュレータを握らせて指の間にタママ二等兵が入るように叩きつけました。貴方へのダメージは半分以上タママインパクトによる自爆です。当然怪我をされても困るのでインパクトの逃げ道も拳の中に作っておきました」
「それ、控えめに言って神業であります……ナルル殿、どうなってるんでありますか……」
お出かけは結局途中で終わる羽目になってしまいました、ナルル空准尉です。ケロン人はある条件下だとなぜか身体強度が異常に上がってどんな攻撃を受けてもアフロになるだけで済むという我ながら首をかしげたくなる生態を持っているのですが(
改めて、ケロロ小隊のメンバーであるタママ二等兵と合流することができました。ママ様のお弁当を台無しにしてしまった件は未だに許してはいません。楽しみにしてたんです、折角ママ様が作ってくださったのに……私のタコサンウインナー……それはともかく。
こちらにいらっしゃるは西澤桃華様、なんとタママ二等兵を拾った上に面倒まで見てくださったお方です。あの巨大な建造物は桃華様のご邸宅であるとか。なんと非戦闘員の住居だったわけですか、火砲などを使用しなくて良かったです。しかし、損害が発生したのも事実ですので埋め合わせをご提案したところ特に何もいらないと。何とできたお方なのでしょう。
そして、なんと桃華様は冬樹様と同じ学校に通う学友なのだとか。そして、女ですのでわかりますが桃華様はどうやら冬樹様を好いておられるご様子。タママ二等兵を拾った理由も宇宙人の実物ならばオカルト好きの冬樹様の気を引けるとおもったのだとか。御慧眼もお持ちのようですね。
というわけで日を改めた私たちは今桃華様と冬樹様を学校帰りにお迎えして日向家でおもてなししようとしているわけです。少し桃華様頑張ってくださいという私情が混じっているのは否定できませんが桃華様の恋路はハリケーンでも足りないかもしれません、冬樹様多分そっち方面は鈍感でしょうから……。
「でも、軍曹もよかったね。アンチバリアっていう奴があるからお出かけ解禁されて」
「そうでありますなぁ。まあ、節度は守らねばいけないでありますが、ゲロ」
「そういえば昨日の夕食時顔全体に暴行を受けたかのような跡がありましたが本当にあれは敵の襲撃を受けたのではありませんよね?」
「ゲッロォ!?違うであります!あれは若さゆえの過ちによるしっぺ返しが3倍になっただけであります!」
「あはは、ナルル大丈夫だよ。軍曹はちょっと悪戯をしてやり返されただけだから」
そうなのですか?冬樹様のおっしゃることから推察するにケロロ隊長が何かして、夏美様に折檻をされてしまったと考えるべきでしょうか。しかし、私たちケロン人が衝撃に強い柔らかい肉体をしているとはいえ怪我をするときは普通に怪我をするのであまり暴行はしないでほしいのですが……。
「ナル、今度ケロロ隊長が夏美様に折檻される際は代わりに私にしてもらうように頼みましょう」
「え、なんででありますか?」
「ケロロ隊長に万が一があれば侵略活動に差し障ります。隊長になる予定とはいえ現時点での私のような一兵卒ならば一人欠けたところでなんとでも埋め合わせが効きますから問題ありません。トップに何かあれば困るのは下です」
「ごめん、姉ちゃんには僕からも上手に言っておくからそんな悲壮な覚悟はかためないで……」
「吾輩……もうちょっと自らを省みるであります……さすがに重ぇよ……」
「うっわー、相変わらずのど真面目ですぅ」
ポール森山様、という執事様が桃華様を送迎すると仰っていましたが桃華様はそれを断り徒歩での移動をご希望されました。ここでナルルはピンときました、桃華様は冬樹様と放課後一緒に帰るという青春活動をしたいのだと!(昨日秋ママに勧められた青春漫画から仕入れた知識)
しかし、桃華様はよほどの要人が何かなのでしょう。先ほどから背後50mほどからポール様がついてきておられますし空には航空機がこちらをマークしております。前にも武装した人間が先導しておりますし道理で人っ子一人いないわけです、やりすぎでは?なぜスナイパーが5人も必要なのか皆目見当もつきません、そこまでするなら武装車にでも乗せたほうが安上がりです。なんだったら私がハンドルを握りましょうか。
「ついたよ、西澤さん。急だからあんまりおもてなしはできないけど」
「いえそんな……お邪魔させていただきます(ッシャー!タマ公拾って正解だったぜ!ナルルって奴もこっちの事わかってくれるから助かる!)」
「では、タママ二等!我らが日向家前線基地への合流歓迎する!まずは手を洗ってうがいであります!」
「は~~い軍曹さん!」
「……???ストップです皆さま!」
「え?なになにナルル空准尉……ゲロォ~~~~~っ!?」
「ブービートラップです……報告が遅れて申し訳ありません……」
違和感、
「な、なんで僕ん家にブービートラップなんか……!?」
「いや、吾輩じゃないっすよ!?そもそも今日吾輩はナルルと冬樹殿といっしょってうわらば!?」
「ああああ軍曹さんが小説的表現を超えた姿に!?誰ですかこんなことするの!?許さないですぅ!」
「……先行します。タママ二等兵、冬樹様と桃華様を守って現場で待機。ケロロ隊長、通信による現場指揮を願います」
四方八方からミサイルが飛んできてケロロ隊長に直撃。見事なアフロが咲きました。ですがアフロなので無事なのは確定です、亜空間倉庫よりワイヤーフックを発射しケロロ隊長に巻き付けて脱出させます。しかしこのトラップ、ケロン軍で使われているものとそうでないものが混在しています。使用用途に特化させなおかつ効率が段違いです、何処の宇宙人でしょうか。
「な、なんでボクが軍曹さんじゃなくてお前の命令なんか「非常事態です、返事!」りょ、了解しましたですぅ!」
「はぁ~~~たっくもぅダリダヨこんなことするのはぁ!ま~~~た夏美殿に吾輩冤罪掛けられて吊るされちまうであります!ナルル空准尉!要請を受諾、目標は日向家にしかけられたブービートラップの解除、および安全の確保を。犯人がいた場合は深追いせずに援軍の到着を待たれたし!以上!」
「了解。ナルル空准尉、任務を遂行します」
「な、ナルル!無理しちゃだめだよ!」
「な、ナルルさん!でしたら私たちが西澤家の防衛部隊を呼んで……いってしまいました」
閉塞空間による任務のため私のスキルは活かせませんが、かといって経験が浅いタママ二等兵には荷が重いですしケロロ隊長はトップ、問題外です。消去法になりますが私が行くしかありません。ビームウイングを装備、ビームナイフとライフルをもって日向家の玄関を体当たりであけます。
瞬時にトラップが作動し私のもとにビームと銃弾が殺到します。くっ!とまって解除は無理ですか!飛行しながらワイヤーは斬っておきますが明らかに誘い込まれています。ケロン軍の教本にいれたくなるほど見事なゲリラトラップです!
『ナルル空准尉、戦況を報告せよ!』
「現在日向家リビングを通過、トラップの解除は難しくおそらく相手は日向家魔窟に私を誘い込んでいます。現場待機は継続されたし」
『了解!ナルル空准尉は引き続き身の安全を最優先に偵察を続行せよ。こちらは未だ変化なしであります』
日向家魔窟、ママ様のお話によると日向家の歴史が詰まった私にとっての亜空間倉庫のようなものらしいです。明らかにトラップの動線が経路を構築しています。おそらく魔窟内は既にこちらを確殺できるだけの仕込みを終えているのでしょう。ですが、日向家は私たちを受け入れてくれ尚且つ侵略活動の前線基地になりうる場所、譲るわけにはまいりません。
浮遊したままドアをタオル越しに握ります。電撃の類は無し、ワイヤーもなし。捻って空けて間髪入れずに飛び込みます。暗がりの中、なにも……いやっ!発砲音と共にビームの閃光が私に襲い掛かりました。すぐさま飛びのいて発砲元を確認すると……。
「何をやっているのです、ギロロ伍長」
「ふん、流石はナルル空准尉。あれだけ仕込んだトラップをいともたやすくかき分け奇襲も見切るか。その階級は飾りではないようだな」
「……は~~~~ギロロ伍長!宇宙戦闘紳士協定の非戦闘員への対処、並びにケロン軍軍紀20条7項目どちらかを述べよ!」
「なぬっ!?え~~~と、あ~~~とだな……」
「『ケロン軍人たるもの侵略先の非戦闘員を巻き込むことなかれ』!意訳でもいいから覚えているべき条項です。ここは侵略先ではありますが、戦場ではありません」
魔窟の中で両手にマシンガンとライフルを持っていたのは赤い体色が特徴のギロロ伍長、ケロロ小隊の火力を担う機動歩兵でした。戦場の赤い悪魔と称されるほど戦場で武功をあげたのは耳にしていましたが残念ながら私が初日にケロロ隊長に戒められた通り我々は破壊者ではないということを自覚しなければなりません。侵略者、つまりは星に住むものを支配するために来たのですから。
『ちょっと!罠だらけって分かってるのにナルルちゃんを中に突っ込ませるって何考えてるのよアンタ!ふつうアンタが行くべきでしょ上官で男なんでしょうが!?』
『ゲ~~~ロ~~~!?違うのであります夏美殿これは軍の指揮における当然の行動ってまだ安全確保されてないので突っ込んだらダメであります!?』
『軍曹さんになに晒しとんじゃこのアマガフっ!?』
『日向君のお姉さんに何晒しとんじゃタマ公~~~~!』
「……ギロロ伍長、今すぐトラップの全解除を」
「ゴッホン、すると思うか。お前たちがここ数日捕虜となっていたのは確認した。ここは非戦闘員の住居ではなく
私も人のことは言えませんがギロロ伍長もなかなかに頭が固い、真面目ですね。しかも間が悪いことに夏美様がご帰投なされたようです。しかしどうしたものでしょう。ギロロ伍長の言うことは一理あります。日向家の面々、特にママ様と夏美様は
「ちょっとナルルちゃん!?大丈夫!?ボケガエルが無茶言ったら断らないとダメよ!?」
「なに!?無傷、だと!?ちぃっ!!」
「夏美様!?防御してください!」
「うわっ!?あっぶないわね!!私たちの家になにしてくれんのよぉっ!!」
「うごあっ!?ば、ばか……な……」
「な、ナル……!?」
二重の意味で驚きました。ギロロ伍長のトラップは何回でも作動するタイプです。進みながらできるだけ破壊しておきましたがそれでも民間人なら怪我、最悪の場合行動不能に陥っても不思議ではありません。それを夏美様は学校の制服とカバンのみという武装の一つもない状態で無傷かつ迅速に私たちがいる場所にたどり着きました。
さらに、ありとあらゆる火器の使用に熟達したギロロ伍長の射撃をカバンで防ぎつつ瞬時に接近、さらにそのカバンでギロロ伍長の顔に重たい一撃を加えて気絶させてしまったのです。確かにこれは夏美様を戦士として認識する必要がありそうです、ギロロ伍長。
大丈夫!?と膝をついて私が無事かどうかを確かめてくださる夏美様に問題ないことを返事して私は念のためワイヤーでギロロ伍長を拘束するのでした。一応軍紀違反と上官への反逆と攻撃の3アウトですので。
ギロロ
タママが挑みかかってボコボコにされているのを現認したカエル。一度やり合いたいとは思っていたが素の状態でもある程度できるのがわかってにっこり。ちなみに目を覚ました後ナルルから「目を食いしばってください」と言われお仕置きとしてナルル操縦の超戦闘軌道可変機3時間光速操縦ツアー(慣性制御控えめ)の刑に処されて無事ゲル状になった。なんであいつはあんな軌道で操縦して涼しい顔して無事なんだ。
ナルルからの評価は話が合いそう(主に武装面で)あとトラップの仕掛け方は参考になりそうなのであとで教えてください。やり過ぎなければケロロと同じで尊敬の対象。
ちなみに話の内容は巻いているのでこの時点だとケロロはまだ部屋もらってません。