満月に出陣せよ大月防衛隊 侵略者のお越しを心よりお待ちしています 作:四つ切パン
青兎から離れた高尾B隊はホットして連絡をいれる。
「こちら高尾B 高月橋 目視確認 高尾Aへ 市民会館から高速道路方面へ
飛ぶ支援ヨロ」
高尾A隊は東京電力から回り込んで先行し交差点を左に直角に曲がると同時に
高月橋中央に布陣する熊二匹が作るバリケードへと一斉射撃を始めた。
これが後方を横切る高尾Bを支援する形に成った。
籠手は持主に合わせ大きさが違うので熊の籠手は大きい、その籠手2個を連結させ大盾としていた。
「俺たちが防御特化だからって正面から乱射で来るとは馬鹿なのか?」
神山戦の開戦中に限り神山主は己の神山にいる場合、山頂から標高と同じ距離(縄張り)において基礎能力は×2倍 配下の能力を×1.2倍に向上する。
また神山主以外でも縄張りに建築物を継続的に構築できる。
山頂防衛隊長のイノシシは広範囲攻撃を号令する。
「クロスボウ発射準備、目標は高月橋手前から信号まで てい」
明るい月夜に急に黒雲が掛かったように高尾A隊の頭上が暗くなった。
無数の矢が降りそれが地面に当たり砕ける音は夏の豪雨。
「助けて・・」
その音は悲鳴を掻き消し、竹矢が刺さり6匹のムササビが助けを求めている事さえも分からない。
やがて豪雨が止みライトグリーンの輝きが6個上空へと上がっていく。
高尾A隊長は冷静に指示を出す。
「後退! 建物の陰に隠れろ 」
汗・・・・・
「奴か!しまった罠だ、反転 右前方に離脱する!」
進行先の交差点周辺には菜の花油が撒かれ油で滑る。
「姑息な・・ おとり役はやり遂げる」
「前進 飛べ、滑空で川底に退避しろ 」
だが遅い 遅過ぎる 遅すぎたのだ 獲物を追って奴が来ている。
青いラインが後方の陸橋上部に架かる。
高尾Bを追ってきた青兎は無防備な交差点の敵に照準を合わせ、銃撃を開始。
微妙に軌道が乱れるのを数で補い前方の敵を粉砕する。
タタターッ 発射音が174発。
それが止むと弾倉は空だ。
菜の花油に引火し炎が上がると、その炎に照らされたライトグリーンの輝きが14個ゆっくりと空へ上った。
動く者が無くなったことを確認した青兎は次の獲物を探し始める。
その時 連絡が入った。
「山頂守備よりALL シカ10離反宣言 繰り返す シカ10離反 」
岩殿山中腹から謀反宣言の烽火10本が赤く上がり 了解の赤い狼煙が大月市役所から上がる。
「このタイミングで仕掛けるとは・・・・ 早すぎます、期待外れです」
「部下の練習にもなりませんよ」
黒兎は不機嫌に山の中腹を睨む。
そして猿橋駅で貨物車両を撃破し中央線を分断する作戦プランBに出る。
そして・・・
南の空が明るくなり猿橋駅方面へ直径20mの流星弾が轟音を従え夜の静寂を
飲み込む。
貨物車両に直撃した衝撃が山間の木々を揺さぶる、車両は巨大な蛇がのた打ち回った様に無残に横たわる。
神山戦で貨物車両には通常乗車できない。
ムササビ達はその特性を生かし高尾駅通貨中の速度の落ちた車両の外壁に飛び乗っていたので、攻撃を直接受けてしまった。
猿橋駅周囲には500を超える直径10㎝の穴が地面に赤く揺らめき、焼け焦げた鉄の臭いと香ばしいドングリの焼ける臭いでむせ返る。
そんな中でもライトグリーンの輝きが17個ゆっくりと上空に上つた。
通常の銃では車両に傷を付けることさえ出来ない。
今回は黄金籠手の二連結及び充填数Maxの全弾一斉発射+緑兎能力3000ポイントOVERの成せる業なのだ。
先程のまでの雷鳴の如く響いた轟音が止み猿橋駅からは岩殿山の山影が見える。
遠くから銃声らしき音が聞こえる、戦いは始まったばかりだ。
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