満月に出陣せよ大月防衛隊 侵略者のお越しを心よりお待ちしています   作:四つ切パン

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第5話 Pink Moon 5 新人隊員でもできる岩殿山防衛システム

富士急赤坂駅を通過た最終電車が、大月駅向かっていた。

今回の高尾と共同戦線を結んだ三峰山のサル30匹だ。

 

青兎は高川山と扇山の神山主である、この為彼を倒し三峰のサルは新たな高川山神山主となり勢力を拡大する腹積もりなのだ。

 

だが彼らは知っている大月防衛隊がどれだけ恐ろしいかをその証拠に高川山のクマ達が絶対の忠誠を誓っている。

「あの暴れ者をどうやって手なずけたのか?・・・聞いた話では常軌を逸した教育をしたらしい」

 

「何を弱気になってい 大丈夫だ」

 

「高尾が既にお膳立てしてくれている、やれる筈だ」

 

気を取り直し三峰の隊長は大声で部下に話し始めた

「上大月で下車し予定通り大月駅周辺を制圧する」

 

「奴らは既に長距離砲を2発撃っている、狙撃できても黒の大砲1発だけだ」

 

「やれる!駅周辺にいる青を囲んで仕留めるぞ」

 

「仕留めたら離脱、下りの中央線で笹子トンネルへ逃げ込むぞ」

 

「今回戦の申請は大月市内だけでお互いに了解している、都留市、甲州市での戦闘はルール違反だ」

 

「この電車も大月市に入るまで攻撃できない、兎が馬鹿で助かったよ」

 

その頃、高尾Cの6匹は真暗な高速道路トンネルを進み山頂を目指そうとしてい。

「そろそろ 他の部隊による山頂への襲撃と大月市街の制圧も始まる」

 

「我々は間隙を縫って黒を撃つ、今夜岩殿山に御旗を立てるぞ」

 

トンネルの出口が近づき月明かりに高速道路が浮かび上がっている、静かだ。 

 

その時後ろの暗闇から声が聞こえた。

 「これ以上進まれては困る、明日も早い帰ってくれないかい?」

 

 「なに!!」

 

「グアーッ!」 叫び声と共に倒れこむムササビ

 

白い影から放たれた弾がムササビの腹を赤く染めている、1匹死亡。

「兎だ 左右から取り囲め」

 

トンネル内に流れ込む風を利用し3匹が舞い上がり竹節の円形弾を白い影に向けて撃ちまくる。

 

だが白い影は一瞬「パッ」と見えては直ぐに消え、そして違う所に一瞬「パッ」と現れ直ぐに消える。 

 

「原理は分からないが白はおとりだ、白の周囲に攻撃しろ」 

 

暗闇のトンル内でもお互いに相手はある程度見えているが、弾道まではハッキリは見えない。 

 

しかし黒兎の弾は白く輝いているため軌道が読める。

「充填する弾を間違えたのか 馬鹿な奴だ 」

 

「よし 上下から挟み込むぞ 」

 

だが白い影が消えている。

「奴は何処だ ?」

 

ドカッ! 舞い上がった2匹が天井から落ちてきた、死亡。

黒いくもの巣トラップに絡まり、黒い連結弾が矢の様に突き刺ささっている。

 

「黒と白の弾丸を混ぜて撃ち分けている、白い弾丸の直後に注意しろ」 

 

「反撃、弾幕を四方に張れ」 

 

ムササビの撃つ竹節弾が風錐音を鳴らし、それも幾つもが曲線的に飛んできているのがわかる。

「何て器用なんだ、だがまだまだ甘い連結弾は狭い空間で牙をむくんだよ」

 

そう言うと黒兎は出口方向の天井や壁に向け連結弾を連射、壁に当たった連結弾は四方八方へ跳弾する。

黒兎は連結弾の磁気強度を下げて衝撃により連結が切れるように調整したのだ。

もはやムササビに反撃の余裕はなく逃走経路を探すのに必死だった。

 

「出口は近い」

 

焦る気持ちの中でムササビの隊長はふと我に返る。

後方に乱射した後に叫ぶ。

「前方に集中砲火 トンネルを出るぞ 」

 

黒く塗られた幾つもの大型くもの巣ネットに穴が開いた。 

この時とばかりにムササビが滑空で穴に向け飛びこんだ。

 

「そうだよな お前らの武器は不規則に飛ぶのが売りだ、つまり大まかにしか狙えない、 だから中央に穴を開けるはずだ」

 

「俺はそこに集中攻撃すればいい!」

 

漆黒の弾丸が投網のように広がり敵を撃ち抜く、空中から引きずり落されたC隊隊長は、何かを言おうとして途中で亡くなった。 

      

3匹死亡、高尾C全滅 

トンネル内はライトクリーンの輝き6つで一瞬明るくなったが直ぐに暗闇に包まれた。

 

黒兎の必殺技それは、磁器結合を利用し弾丸を連結させ発射時の応力を調整して弾道をコントロールする神業。だがこの時点ではムササビは全ては知らない。

 

神山戦で死亡しても現生で死ぬわけではなく肉体的ダメージ無く参戦開始地点に戻される。

死亡後は加護が無くなり神域には入れない。

 

この為神域では敵を殺す時でも技の秘密を見せないように努める。

今回は見せ弾として白い弾を使い黒く見えにくい弾を使ってくる事などが、露見し敵で情報共有される

事となる。

その他は暗闇では毛を逆立てて下地の毛を出し白い黒兎が本来の黒色に成ることも後日解明された。 

 

だがこれらも全て計算の内、今後の戦いを有利に進めるための布石に過ぎなかった。

 

高尾Bの6匹は尾根伝いに山頂直下に辿り着いた。

「妙に静かだ、注意しろ」

 

山頂南側の見晴台からクロスボウの竹矢が連射され弧を描き矢が降り注ぐ。

反対の北側の山頂からは大型クロスボウの竹槍が唸りを上げて天空から垂直に落ちてくる。

 

「雑魚はいい、黒は居ないのか?」

 

「隊長、南側下のトンネルに黒が現れたとの連絡です」

 

「よし、南側斜面から滑空し高速道路のトンネルへ向かう、走れ」

 

だが、周りの木々に黒い糸で何か吊るされているのに気が付いた。

 

「毒栗だ、読まれていたか」

 

「いや 誘いこまれたのか!」

 

1歩下がると竹を止めていた紐が外れ、しなった複数の竹が襲い掛かり1匹は頭を割られ、死亡。

 

また1匹は頭上から降る毒栗を避けたが竹槍に貫かれ、死亡。

 

更に毒に遣られた1匹は南から放たれた3本の竹矢に貫かれ、死亡。

 

「真上だ、上にもいる撃ち落せ!」

 

だが無駄だった、カラスは竹節弾の射程距離外から毒栗を落としていた。

 

「撤退だ、崖から飛び降りるついて来い」

 

ムササビ達が一斉に崖から飛び出し滑空体制に入る、安心した一瞬を逃さずに青兎がオシロイバナ種のショットガンを崖下から見上げ撃ち込む。

崖にロープで垂れ下がっていた青兎の絶好の的と化したのだ。

 

3匹とも被弾し滑空の継続は不可能。

ある者は不時着先で待ち構えていた2匹の熊に張り倒され、死亡。

 

またある者は全身に被弾し真っ逆さまに墜落、死亡。

 

ライトグリーンの輝き5個が山頂へと静かに上がる。 

 

隊長は落ちながら木々に紛れ逃走し今回の唯一の高尾隊生存者となった、だがこの戦いで生き残った彼が二度と大月に来ることは無く、悲痛のまま神山戦から永別した。

 

 

 

 

 

 




次回もお楽しみに、頑張って書きますので評価をお願いします。
よろしくお願いいたします。
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