中指の長姉兼アビドスの一年生、見鷹アリサ   作:柚子古豪二千

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中指と風紀委員会 1

ついさっきまで便利屋がラーメンを楽しみにし、大将が釣られて笑顔を浮かべながらラーメンを作り、私がそれに顔を顰めながらも心のどこかでは大切に思っていた、守りたかった場所が今は瓦礫に変わっている。

 

「大将…?」

 

かすれた声で呼びかけるも帰ってくるはずの声はなかった。瓦礫の中だ。骨が折れているかもしれない。火を使っていたから火傷をしているかもしれない。

いや…もしかしたら、万が一にでも……

 

「そんな事はない。…そんなことにはさせない」

 

自分に言い聞かせるように呟く。フードを深く被って大将の声が聞こえないか、あの茶色い毛並みが見えないか必死で探した。

 

「うっ……」

「あっ…大将!」

 

ようやくかすかに聞こえた声に飛びつくように瓦礫を殴り壊し蹴り飛ばす。そして血まみれの大将が姿を表した。

気は失っていないようだがパッと見ただけでも骨が折れているのが分かる。

 

「アリサちゃん…大丈夫かい?怪我とか……」

「私は大丈夫!大将の怪我!」

 

今喋らせると余計に危険だ。骨は…右腕と左足の太ももが折れてる。

だいぶ痛いはずなのに……クソ、やったのはどこのどいつだ!?見つけ次第ぶっ殺してやる…!

 

「いや、今はいい…!包帯…ないか。じゃあどこか安全な所に……立てる?」

 

シャツの袖を破いて簡易的な包帯にし傷を包む。

ないよりはマシなはずだと思っておこう。

 

「うっ…何が…?」

「ハルカちゃん…?」

「今回は私じゃないです!アル様に誓って……え」

「あなた大丈夫なの!?」

 

第一容疑者共が起きたか…尋問は起きてないと効果がないから…

大将を瓦礫の中に横たえて動かないようにいい便利屋共に近づく。

瓦礫の中から起きたてで這い上がってくる便利屋の腕を掴みぶら下げる。

あっけにとられる赤髪の声を無視して白髪に声をかける。

 

「お前らか?」

「む、紫ちゃん、何の話……いっ!」

「この爆発を起こしたのはお前らかって聞いてんだよ。白髪は爆発物を使う。そしてここに居たのは大将と私とお前らだけ!どう考えても怪しいのはお前らだろうが!」

「だっ…!だから本当に…!」

「この期に及んでまだ…!」

「待って!話を聞いて」

 

白髪が生意気にも言い訳をしようとするので腕を握り折ると顔が青くなった。

だがそれでも嘘をついてくるのでもう一つの腕も折ってやろうと力を込めると後ろから仲間らしいやつの静止の声がかかった。

どうせ仲間だ、聞くに値しない戯言か仲間をかばうための嘘に決まってる。

 

「これは…うちの風紀委員会の迫撃砲だ…ムツキはやってない」

「信じられるとでも?ゲヘナの風紀委員会がこんな所までやってくるはずがない。それも民間人を巻き込んで、よその学校の土地で!甘すぎるんだよ。もっとマシな嘘をつけ」

「それはそう…だけど信じてほしい」

「…………」

 

信じられない。信じられるわけがない。

ただ…万が一にも可能性があるのなら、それに賭けてみても……

一旦冷静になれ。いくらアビドスが憎いからと言って自爆まがいの攻撃までするか?襲撃時の行動を思い返す。

やるな…特に狂信者なら。

 

「アル様どうしますか!?今すぐ逃げましょう!!」

「…分かった。ここは見逃そう」

「信じて――」

「あぁ、いやいい。お前ら喋るな。そうやって口閉じてろ。黙ってみろよ、少しでも。さっさと失せろ矯正局に全員ぶち込むぞ」

 

大将は軽く応急処置をした。便利屋は去った。邪魔者はこれ以上いない。

背を向けてタバコを取り出し火をつけた。雑念が取り除かれそこにあったのは純粋な怒りと殺意のみ。

私は白いスーツに着替え鎖で手足を覆い、仕返し帳簿を片手に瓦礫とかしたセリカちゃんの仕事場であり団欒の場所であった瓦礫の山を去った。

敵は風紀委員会だ。

 

◼️◼️◼️

 

「迫撃砲、命中しました」

「よし。そのまま便利屋を捕縛しろ。私たちもすぐに行く」

「あの、先程の迫撃砲ですが…アビドスの生徒に当たってしまったみたいで…ひとまず説明を…」

「いや、説明はしないでいいだろ。便利屋といるんだから敵に決まっている」

 

そういうチナツに褐色の肌の少女はさも当然のように答えた。その目には自身が先程やったことについて何の疑問も持っていない。

まもなく気絶しているであろう便利屋を確保するには大きすぎる戦力が廃墟・・に到着するはずだ。

何も心配することはない。

 

「だとしてもですよ!それにもし民間人に被害が及んでいたら……」

退去命令は出したんだ・・・・・・・・・・し心配はいらないでしょ。それにな万が一があっても悪いのは便利屋とその協力者のアビドスだ」

 

その選択が後にどれだけ自分を苦しめることになるとはその時のチナツとイオリは知らなかったのだ。

哀れにも、知らなかったのである。

 

「よし、じゃあ私達も行くか」

「ええ…」

 

迫撃砲によって瓦礫の山が作られた市街地に降り立つとどこかから音楽が聞こえてくる。離れていてもこちらに届くほどなおうるさく途切れることのない音楽が。

 

「何だこの曲…便利屋か!?」

「いえ便利屋は曲を流しませんよ…ですかなぜこのタイミングで…」

 

二人が部隊に囲まれながら疑問に思っていると前から人が現れた。片手にはどこかから取り出したのかブームボックスが掴まれており音楽はあそこから鳴ろ響いているようだった。

白いスーツに怪しい鎖、除く手には紫の刺青らしき物が入っている。紫のフードが着いたコートを着たその人物は口から煙を吐き出してブームボックスを置き訪ねた。

 

「お前らがゲヘナの風紀委員会か?」

「そうだ!お前の所属は!?」

「…中指の長姉」

 

中指?中指は分かる。ブラックマーケットで有名になっている何でも屋、そして傭兵。だが長姉だと?中指は組織だったか?

二人が首を傾げるもそれを意に介さず中指は続けて言った。

 

「私が言いたいのは一つだけ。さっきの爆撃…あれはお前らの仕業か?」

「そうだ。お前は便利屋と協力体勢にいるのか?」

「中指構成員の所有する土地の無断侵入」

「あ!?」

 

中指は腰につけられた紫の本らしきものを見、ページを捲った。

フードで覆われて顔は見れず目はサングラスに覆われて見えない、

ただタバコの煙が立ち上っていることが確認できるのみでその雰囲気にイオリが警戒していつでも攻撃できるように構える。

 

「中指構成員への攻撃、脅迫、疑い……そして何より」

 

パタンと帳簿が閉じられ冷徹に殺意を宿した目が風紀委員会を見つめる。

それに後退りしそうになるもなんとか持ちこたえ目の前の敵を負けじと睨みつけいつでも攻撃できるように合図を出す準備をする。

 

「お前達は大将の店を爆破した。何の警告もせず、無断で土地に入り、無断で攻撃し、その結果大将が怪我をした。店を失った……だからお前らにはあっという間の死すら生温い。……ゲヘナ学園風紀委員会。お前ら全員……速攻処刑だ!!」

 

攻撃命令を下そうとした瞬間イオリの目の前に全力で振りかぶられた拳が迫った。

 

◼️◼️◼️

 

銀髪を殴り飛ばして動揺する敵の群れを一閃するように遺物を叩きつける。

弱い…いや雑魚ばっかだしそりゃそっか。銀髪も何も反応できたし…ゲヘナは風紀委員長のみ、か。

 

「確かにそうだ」

「総員攻撃!」

 

司令官らしきやつが命令すると数多の銃口が私に向く。

この程度、どうとでもなる。

遮蔽物のない時、連続する攻撃から身を守る時は……

 

「こうするんだよ!」

「うっ…お前、何を…!」

 

先程殴り飛ばした銀髪の無駄に長い髪を掴んで私の前に掲げると銃口が迷ったように震え司令官の声も小さくなる。

他者は攻撃したくせに知人が攻撃されようになると怖気付くなんて笑えるな。

 

「なんだ、その程度か!?なら!この剣の封印を一つ解いてやろう!」

「うがぁっ…!」

 

銀髪の背中に剣を叩きつけて鉄塊のような鞘を力ずくで外していく。まずは一つ。完全形態になるにはまだまだかかるがついに1つ目の封印が外れた。

鉄塊を叩きつけられて気絶しているらしい銀髪用済みの髪を掴んでそこら辺の部隊に投げ込んでおく。

背中は打撲後と切り傷で血が出ている。

 

「っ!総員早く撃て!」

 

潰すならまず司令官だ。銃口を手で捻り潰しそれに怯んだので腕を掴んで顔面に一発入れ、背後からの銃弾を剣で防御して反撃の蹴りを入れ気絶させる。数が多いから殺すのは苦労するけど…執行の時が俄然楽しみだ!

笑みを浮かべながら銃をへし折って腕を掴んで手を握りつぶしながら殴り飛ばし反撃しながら音楽に合わせて敵を倒していく。

 

「風紀委員会とやらも偉くなったなぁ?勝手に他校の土地に入るなんてさ……ははは…本当にふざけてるよ」

 

司令官の首を掴んで投げ飛ばしそれを追いかけて蹴りを入れる。かかとを押し込むと肋の折れる心地よい音が耳に届いて私は思わず笑みを深めた。

ただ敵が多いな…残念ながら私は一対一の戦闘スタイルだからこういう戦闘はなれてないんだよ…本当に…ヒースがいたら少しはマシになるのにな、クソ。

 

「めんどくせぇな!」

「早くリロード終わらせてよ!アイツ、こっちに来る!」

「なんで弾が当たってるのに平気で……!」

 

弾切れを起こした雑魚の腕を折って折った腕を掴んで地面に叩きつけ戦闘不能にする。殺すのは後にしておいて剣を頭部に叩きつけべったり付いた血を振り払うように薙ぎ払いもう一段階封印を解除して腰が抜けた奴らの四肢を折る。

目的は戦闘不能。全員倒したらそしたら数人処刑して…ゲヘナに行こう。風紀委員長とやらも風紀委員会と関わりがある奴ら…そいつらも処刑しなければ…特に偉そうなだけで何もしない生徒会は。

 

「これで終わりなの?たったこれだけで?私はまだ骨の一本すら折れてないぞ?」

「う…」

 

立っているものがほとんど居なくなった柴関ラーメンの跡地で手を広げ問いかける。

ししるいるいと言った言葉が似合う中肋 肋骨や手足の骨が折れて苦痛に悶え苦しむ敵の声が微かに聞こえる中、私は第二段階まで封印解除した愛剣を地面に突き刺した。瓦礫が砕け

そして目の前で痛みに悶えている銀髪の前にかがむ。

 

「さて…まずは右腕をできるだけ痛い方法で欠損させる、か?全員にやるのはそれこそ骨が折れるな」

「お前…こんな事して…いいとっ…!」

「いいんだよ。お前らが悪いんだから……いや、いい…気が変わった」

 

他の姉さんや兄さんに怒られるかもしれないが帳簿に手を加えさせてもらおう。

銀髪の長い髪を踏みながら帳簿を開きペンで新しい文を書いた。

そうしながらタバコの煙を吐いて短くなったタバコを捨て踏み潰し、新しいものに火をつける。

 

「磔にして執行する…うん、いい感じだ」

「なに…っおい!やめろ!」

「見えるか?これがおまえらのやらかした罪だ。中指に他を出した報いはきっちり受けてもらうからな」

「大体っ…!避難するように言っておいた!なぜいるんだ…!」

「避難?そんな事聞かされてないな…虚偽か…これもも帳簿に書かないと」

 

新しく崩れてしまった廃墟の壁に銀髪を押し付ける。音楽が鳴り響く中顔を歪める銀髪に顔を近づけた。

赤い目に反射している私の口はとても狂的な三日月型になっていた。

 

「名前は?」

「なっ…名前…だと?ぐあっ…!」

「質問するな。お前の名前を答えろ」

 

肩を力任せに掴むと肩の骨が砕ける音がして小さな悲鳴が上がった。

これだと片手が塞がるな…ナイフがポケットに…あった。

右の手のひらを狙ってナイフを突き刺す。鋭い刃が肉を貫通し壁に銀髪を縫い付ける。

悲鳴が上がるが顔を殴って黙らせた。うるさいのは嫌いだ。

 

「イオリ!銀鏡イオリだ!」

「そうか。この侵攻はお前の判断か?」

「い…いや…アコちゃんが言ったことでっ!?」

「本名。あだ名で呼ぶなよ…わかりにくい事すんな」

「天雨アコ…」

 

銀鏡イオリ…中指の土地に対する侵攻、これは風紀委員全員に適応で四肢の骨折、欠損…で建造物の破壊、保護家にいる人物に対する危害…これは鈍い刃物で首を切り落としてその首を見せしめにする。

天雨アコは真の司令官ってことで言い訳の予知もなく速攻処刑だ。

もし、万が一にでもヒースやシンクレアがこっちに来ることがあればと思い帳簿にもしっかりゲヘナ学園風紀委員会の名前を書く。

 

「だからそこで大人しくしてろ。いいな?」

 

頭で悲鳴を上げることをできないのか項垂れる銀鏡を見る。

左腕は余波で折れてるみたいだしこれで銃を持つことはできなくなった。

風紀委員会は全滅、私を止めるものは何もない。お楽しみの時間だ。

拳に彫られた刺青が光り紫に輝く。構えを取って目の前の怨敵に拳を叩きこみ……

 

 

“待って!”

 

 

突如聞こえた先生の声に思わず動きを止めた。そちらを見ると先生と皆が怒りをにじませながらこちらに駆け寄ってきていた。来ると思っていたけどこんな早いとは。

タバコを銀鏡の額に押し付けて火を消し顔を下げる。今の姿を見られるわけには……いや、もう無駄かもしれない。

シロコはなにか感づいた顔をしているし……

 

「中指…!」

「なんでブラックマーケットのがここに!?」

“これは貴女がやったの?”

「……」

 

その質問には答えずにフードを外しサングラスを取った。皆の表情が驚きに変わって行くのが分かる。

なぜここにいるのか、この返り血は、この状況はアリサが作ったのかと言いたげな顔を無視して先の戦闘で付いた返り血を少しだけ拭いながら音楽を止め剣を回収する。

剣を振って血と埃を振り払うと瓦礫に赤い跡が点々と散った。

 

「柴関ラーメン店が爆破された。大将が骨折してる。……ま、詳しくは便利屋に聞いて」

「いや待ってください!アリサちゃんが中指だったんですか!?」

「いや、その血ってもしかしてこいつらがアリサ先輩に…!」

「…別に私は怪我してない。ただの返り血」

 

せいぜい服が破れているくらいだ。顔に驚愕と怒りと心配を浮かべながら私の顔を拭っているノノミがなにかに気づいたように手を止めた。ちょうど手は頬のあたりを触っている。かつてできてしまった古傷がある所。

 

「アリサちゃん…この傷、なんですか?」

「古傷だよ。昔に付いただけ。今は何も聞いてこないでくれると助かる。…後でちゃんと説明するから」

 

もう全部さらされてしまった。中指も、秘密も、この傷も。だからもう後戻りはできない。

これからどうしようか。風紀委員会本部を叩きに行く?皆を家族達に会わせる?

いやどっちもリスクが大きすぎる。

そのことが無性にイライラして3本目に火をつけた。

 

“まってそれってタバコだよね!?”

「そうだけど…別にいいでしょ。これないとやってられないんだし……」

“未成年喫煙はダメ!没収するよ!”

「あ、私の5000万…」

「5000万!?」

 

ま、まぁ没収されてもいつものところから買えば良い。どうせ眼は有り余ってるんだし。…何その顔。5000万円くらいはした金だよ。

このタバコは何よりも変えられないものだからこれくらい安いものだ。

 

「で、アリサちゃんは中指だったんですね…あのお金もそれで…えっと、そちらの方は…?」

「……解放しろって言うなら断るよ。右腕は手の甲を刺しといて左腕は折ったから。銃は持てないとはいえなにされるか分からないし。股間を蹴られるのは嫌でしょ?」

“何してるの!?今すぐ解放して!あと腕折れてたら普通は動けないの!”

 

先生の少し怒った声に盛大に煙を吐き出しながら銀鏡の元に向かった。

非常に、本当に、不本意だが手の甲に突き刺したナイフを回収して左の手の甲も刺しておいてからもう片方の腕の骨も追って地面に身体を投げ飛ばした。何もするなとは言われてないからセーフだ。

身を翻すとすぐに医療班らしきヤツが駆け寄って包帯を巻いていく様を見て横目に見ながら戻る。

 

「………やってきたよ…」

「色々アリサ先輩に聞きたいことはありますけど風紀委員会が近づいてきています」

 

全員両手を掲げて降伏を示している。もっとも先程解放してやったやつは包帯で腕が巻かれているが。

チッ、元気なやつだな…腕を折る前に目を潰せばよかったか。

 

「敵対の意思はないようですが…あの、先輩?」

「まだ油断できない。後ろから忍び寄って先生を撃ち殺すかもしれないでしょ」

「あ、はい…発想が物騒ですね……で、では何をしようとしていたんですか?アリサ先輩が」

「ラーメン食べてたらコイツらが柴関ラーメンを爆破した。風紀委員会は大将の店の爆破、アビドスの土地への無断侵入、中指構成員への脅迫、罵倒をした。だからこの仕返し帳簿に則って風紀委員会と関わりのある全ての関係者を処刑する。…本当は爆破だけでこの件に関わった全ての人間のの四肢を潰して主犯格の処刑に留めるつもりだったけど」

 

ただ攻撃されちゃったからなぁ…仕方ない。

 

「アリサちゃん。帰ったらお説教です」

「なんでさ…こっちはみんなのためにやってるんだけど」

 

ほんと、なんで理解されないんだ?本来喜ばれるはずなのに…これを許したら敵がどんどん進行してくるのに。

だから殺して止めるんだ。

ま、それはいいや。前の奴らが気を引いて他の部隊が攻撃を仕掛けてるから可能性だってあるんだし。警戒は怠らないようにしないと。

 

“チナツ、久しぶりだね”

「ええ。久しぶりですね先生。こんな所で会うとは思いませんでしたが」

 

銃に弾を込めて向けながら遺物を投げられるようにする。

チナツと呼ばれた敵に殺気を向けながらいつのまにかなくなっていたタバコに新しく火をつけた。隠し持っていた箱があるけどこれで4本だ。

このタバコの分ももどう落とし前つけさせてくれようか。

 

「私達は便利屋68を捕縛するためにしていたのですがその過程で民間人に被害が出てしまい…アリサさんと戦闘状態に入ってしまいまして…」

「あの人はそれで…」

「それで一部隊が壊滅させられてしまいまして…今回の非は私達にあります。ですので私達の目的である便利屋を引き渡してくれれば……」

「しっかり目的は達成しようとするところが図々しいな……」

 

ため息を付いてさっきから瓦礫の後ろからこちらを見ている4人の影の方に歩み寄って引きずり出す。

骨折した腕を掴まれて

 

「痛いんだけど紫ちゃん!」

「疑われることをしたお前が悪い。さっさと矯正局なりどこでも行って二度と面見せんな」

「カヨコどうしましょう!?」

「アッ、アアアアル様どうしましょう!?殺しますか!?殺しましょうよ!!!」

 

ギャアギャア騒ぐのを引きずり出す。

 

「ありがとうございます。ではこちらに引き渡してください」

「いや渡さないけど」

“えっ!?”

「なんで!?」

「こちらにメリットがない。現状私達は被害者。それなりの補填はしてもらう。建物の修復に賠償金とか。払えるよね?だから他校の土地に入って建物壊して民間人に怪我負わせたんだよね?」

 

便利屋を下ろして再び銃を突きつける。もし応じないようだったらこの花香を纏った弾がコイツの眉間にヒットするだろう。

 

「今回はアリサと同じ。これ以上面倒事になる前に帰って」

「アビドス高校としても今すぐお引き取り願います」

「………了解しました。今回生じた被害の補填は必ず……」

『それは困りますね!』

 

無事これ以上の被害もなく終わりそうだった時、何者かの声が割り込んできた。

同時にホログラムが映し出される。横乳が出たアホみたいな格好にカウベル、手錠。

その異常者は続けた。

 

『こんにちは、アビドスの皆様。私はゲヘナ学園所属の行政官、アコと申します。今の状況について、改めて話し合いをしたいのですがよろしいでしょうか?』

 

どうやらまだこの戦いは終わらなさそうだ。




【タバコ】
カポのIIIIであり天退星である男も愛用しているタバコ。彼女のものは精神安定剤を混ぜ込んでいる特注品であるので値段は目玉が飛び出るほどだが中指の長姉としての財がそれを愛用するまでに所有することを許している。
活動する時はよく吸っている姿が見られる。

中指の長姉ですからね。風紀委員長の居ない風紀委員会なんて歯牙にも掛けずに蹂躙ですよ
アリサは骨を折るのが好き…?
次回、アコ参戦
感想、評価ください

アリサの一人称視点か三人称視点どっちがいい?

  • アリサの一人称時点のまま
  • 三人称視点
  • 視点変更したりしなかったり
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