魔改造スパロボ プロローグ「始まる混沌の時代」
プロローグ 「始まる混沌の時代」
地球 連邦軍極東支部伊豆基地
格納庫に、機械音が響いていた
巨大な特機─
人型兵器三機が合体することで完成する、地球連邦軍が誇る切り札─
その名は──SRX
「よし……各部リンク正常。念動フィールド安定。問題なし!」
整備員の報告を聞きながら、リュウセイ・ダテは腕を組んで巨大な機体を見上げていた
「くぅーっ!やっぱ最高だぜ……SRX!」
その目は、まるで新しい玩具を前にした子供のように輝いている
「何度見ても思うぜ。これが俺たちの機体なんだよなぁ…」
隣に立つライディース・F・ブランシュタインは、そんなリュウセイを横目で見る
「相変わらずだな、リュウセイ」
「なんだよライ」
「調整中の機体を見て、最初に出る感想が『かっこいい』なのはどうかと思うが」
「いやいや、重要だろ!」
リュウセイは即座に反論する
「ロボットってのはな、性能だけじゃないんだよ。乗る奴が信じられるかどうかだ」
「それにさ…ライ、俺はただ乗るだけじゃなくて何か守りたい…とか、平和を脅かす奴は許せねえ…みてえなさ」
「……」
「そういう想いが─俺達の強さになるって思うんだ」
ライは少しだけ黙った
いつものリュウセイの熱さ
無茶苦茶で、理屈では説明できない
だが、不思議とその言葉には説得力がある
SRXはただの兵器ではない─
リュウセイ、ライ、アヤ
三人の力と意思が重なって、初めて完成する存在なのだから
「まあ、お前らしい考え方だな」
「褒めてんのか?」
「…少しだけだ」
「少しかよ!」
そんなやり取りをしながら、二人はSRXの最終調整を見守っていた
その時だった
誰も気付かなかった
ほんの一瞬
遠い
多元宇宙 地球 フランス・プロヴァンス地方
青い髪の少女が高台に登り青空を見上げていた─
「うーん!今日もリフ日和だー!いぃぃっやっっほぉぉう!」
青い髪の少女─もといシエルは今日も今日とて落ち着きなくあちこちを駆け回っていた
「わはははは!リフリフリフー!」
いつもの日常─いつもの空─のはずだった…しかし
「あれっ?」
突然の振動─空間の揺らめき、罅割れ─
──シエルは直感する─
「あーあ…そっか…」
「やだなぁ…」
「平和に過ごせるって思ってたけど、世の中は甘くないか…」
既に平和は終わりつつある事を─
───
その日。
新たな戦争が、新たな世界の始まりになる事を──誰も知らない
だが、それは過去の戦争の続きではない
全ての可能性
全ての技術
全ての想い
それらを混ぜ合わせた、歪な未来
英雄たちはまだ知らない
自分たちの機体が、これからどれほど異常な進化を遂げるのか
自分たちの力が、どれほど世界の常識を壊していくのか
そして
本来出会うはずのなかった者達が─存在するはずのなかった機体達が─在るはずのなかった歴史─世界が
味方なのか
敵なのか
それすらも、まだ誰にも分からない
鋼鉄の巨人たちは再び立ち上がる
新たな可能性を、その身に宿して
これは
混沌の世界で戦う者たちの物語。
開幕。
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