プロローグ終わったら原作に入るつもりですのでそれまで少々待ってくださると幸いです。
「やっっと終わっったー!」
「と言っても、今回は前回と比べてあまり時間がかからなかった。初めから君の怪力を当てにすることができ、さらに俺のカプセムの力と合わさって効率良く終わらすことができたじゃないか。」
「そうだけどさぁー。これからやるぞ!って気になってた時に先延ばしにされるとこう、肩透かしを食らった気分になってさー。」
まあ、かなり面倒くさかったからな。レイカの怪力とカプセムの力によって重いものを運ぶこと自体は楽だったんだが、いかんせん数が多かった。さらに、どかす時にかなり雑に運んだせいで元々何処に置いてあったのかが分からなくなることが多発したから余計に時間を取られたよ。
「まあまあ、そのおかげで準備は終わったんだし早く始めようぜ。」
「そうだね...。よし!此処に第一回腕相撲選手権の開催を宣言する!」
「わーいドンドンパフパフー...というかこれって君の怪力とカプセムの能力込みの俺の力を比べようっていう文字通りの力比べじゃないか。選手権って言っても参加者俺と君の二人だけだし。」
「まあまあまあ、楽しければいいんだよ!」
「そういうものか。」
「そういうものだよ!さーて記念すべき第一回戦私vsノーマル湊くんだね。」
「すぐに負けるのが目に見えてるからな。精々負けるまでの時間を延ばしてやる。」
「私はまだこの体になって一度も全力を出してないから今回で限界を試させてもらうよ!」
「んぎぎぎぎ.....!んぐっ...!」
「....」
そこにあるのは戦いなどではない。一方的な蹂躙だった。俺が必死になって力を込めても、レイカの腕は一ミリたりとも動かない。だが俺がこんなに必死になっていてもレイカは涼しい顔を続けるばかり。その細い腕のどこにこんな怪力が眠っているのだろうか。俺がまだ負けていないのは俺の力によるものなどではない。ただ彼女がその気になっていないという理由だけで生かされているのだ。
「もういいかな?いくよー」
「えっちょっま....いだだだだだ!」
魔王レイカはこのお遊びに飽きてしまったようだ。先程まで不動を保っていた腕が動き出し、一切の慈悲無く俺の手を机に叩きつけた。
「んー、正直言って予想以上って感じ。流石に少しは押されるかなって思ってたら、まさか湊くんの全力でも全く動かないなんてねぇ。」
「流石に人並みくらいの力をあるはずなんだが、それでも全くもって刃が立たないなんていくらなんでもゴリ「あ゛?」ヴェッ!マリモ!」
「次はカプセム有りの湊くんと対戦だね!どっちが上か白黒ハッキリさせてあげるよ!」
そう言うとレイカは俺の手をギュッと握り....痛い痛い痛い!
まあいい。片手がふさがっているが問題ない。劇中でスリーやファイブがやっていたように左手のインパクトカプセムを右腕の二の腕に当て、そのまま擦ることでカプセムを回転させ能力を発動させる!
「おっ、やる気みたいだね。次も私が勝ってやるからな~!」
「俺のことは舐めてもいいがこのカプセムは舐めるんじゃあないぞ!勝つのは俺だ!」
《xbig》
「最初からフルパワーだッ!」
「勝つのは私だ!」
激突するレイカのパワーとカプセムで強化された俺のパワー、どちらも強大な力でありながら腕の位置は開始直後から動いていない。拮抗しているのである。
「(戦況としては五分五分...いや、若干こちらが不利か。レイカがどのくらい余力を残してるのかは分からない以上持久戦は不利すぎる。だったら!)」
「(これがカプセムの力。すごいね。予想以上だったよ。だけど、ちょっとだけ私のほうが強いみたいだ。このまま行きたいところだけど、そんなに持久力があるわけでもないし。それなら!)」
だが、二人は知らなかった。その強大な力の矛先は相手にだけ向かっているのではないと。
「...やめるか。」
「...そうだね。」
「そっそういえばカプセムってどこから取り出してるの?しまったり取り出したりする瞬間を見たことがない気がしてさ。」
カプセムをどこから取り出してるか?そんなの当然...当然...確かにどこかに置いたり取ったりしている記憶がない。ポケットに入れるとしてもあの大きさだ、目立つし違和感もあるはず。だというのに探してみてもついさっき使ったはずのインパクトカプセムが何処にもない。もしかしたら...
「あれ?いつの間に取り出したの?もしかしてなんかの手品?だとしたらすごいじゃん!」
「いや、これは手品じゃないみたいだ。正真正銘種も仕掛けも無い、まさに夢うつつな力だ」
「それって魔法みたいに出したり消したりしてるってこと!?すごいじゃん!」
「これで何時でもカプセムを使えるってわけだ。それにしても、カプセムだけじゃあな。せっかくなんだからドライバーとかも欲しかったぜ。」
その瞬間俺の手にずっしりとした重みを感じた。見てみると黒い素体に青緑色のラインが入り、中心部は赤く先端は白く透明な刀身を持ち、持ち手の上に何かを嵌めるためであろう窪みがある武器。
「剣?!こんなのも出せたの?!」
「これは,,,ブレイカムゼッツァー!まじかよ!これも出せんのか!最っ高だ!」
「ブレイカムゼッツァー?それがこの剣の名前なんだ。」
「ブレイカムゼッツァーはゼッツが一番最初に手に入れた武器だ。最終フォームになっても使われ続けていることもあってゼッツの武器といえば一番先に上がってくるぐらい知名度のある武器だな。作中では変身前でもよくガンモードが使われていたよ。」
「ガンモード?もしかして、これってデンガッシャーみたいに変形するの?」
「この武器はブレードパーツの付け替えることで、ソードモード・ガンモード・アックスモード・サイズモードの4つのモードに変形する。といっても、もっぱら使われていたのはソードモードとガンモードだけだけどね。」
「斧と鎌は不遇なんだ...可哀そうだね。」
「まあ、アックスモードとサイズモードに対応するフォームのカプセムは結構優遇されてるからプラマイゼロだと思うよ。*1」
「そう?なら良かったよ。もしかしてまだ他の武器も出せたりするの?」
「うーん、たぶんだけどできないと思う。何か根拠があるわけじゃないんだけどそう思うって感じかな。」
「そっか~他の武器も見たかったんだけどな。」
「いつか見せれる時が来るといいけどね。仮面ライダーゼッツに登場する武器はかっこいいものが多いから。」
いや本当に残念だ。イナズマブラスターやトリプルゼッツァー、ほかにはブレイカムバスター、ブレイカムブレイカー、ブレイカムドォーンといった魅力的な武器がゼッツにはあるっていうのに...!
「さーて、それそろ色々やんないとねー。」
「色々、とは言うが具体的には何をするんだ?」
「今後どうするのかを決める方針決めとそれぞれの部屋決めだよ」
「そういえば、まだほとんど何もしてなかったな。」
急に目覚めて、インパクトカプセムを使って壁壊したり能力を使えることを知ったり、腕相撲大会したり俺に備わった能力を自覚したりブレイカムゼッツァーが出てきたり。迷走しすぎだろ。
「あ、あと、君が目覚める前にこの家を見て回ったんだけどその時に色々見つけたんだよね。私の学生証や制服だったりスマホだったり、あとでっかい銃があった。」
「銃が!?ああいや、ここはキヴォトス。銃が当たり前の世界か。それにしても学生証やら制服やらどこの学校のやつなんだ?」
「えっと、ゲヘナ学園...ゲヘナぁ!?三大学園だから規模は大きいし良いことなんだろうけど...ゲヘナかぁ。大丈夫かな...」
「聞いておいてなんだが、俺はキヴォトスの学校のことを全く知らなくてな。すまないがそのゲヘナ学園についてどんな所なのかを教えてくれないか。」
「えーっと、ゲヘナ学園はキヴォトスの三大学園の一つとして数えられてる学校で「自由と混沌」を校風として掲げている学校なんだ。まぁその実態は銃社会のキヴォトスの中でも本物の世紀末。」
「ただでさえキヴォトスが世紀末なのにそれ以上なのか?!」
「不認可の部活がいくつもあって、その中にはテロリストや危険集団として他校にまで知られてる部活もあるほどなんだ。それでも全員が全員こんな感じってわけじゃなくてさっきのような部活を取り締まる風紀委員会のように真面目な生徒もいるんだよ。」
テロリストとして他校にまで知られているほどの部活があるのか...名前通り
「そういえば三大学園の一つがゲヘナ学園だと言ってたけれど、他の二つはどんな学校なんだ?」
「残りの二つのうち一つがトリニティ総合学園だね。トリニティでは歴史が深い学校で生徒会はティーパーティーと呼ばれているんだ。そして政治を三つの派閥からそれぞれ選ばれた三人が交代制で回している学校だよ。歴史が深くて文化的な印象の強い学校なんだ。あとトリニティとゲヘナは昔から仲が悪くて連邦生徒会が出てくるくらいなんだ。」
「そして最後はミレニアムサイエンススクール。ミレニアムはほかの二つと比べると最近にできた学校なんだけど科学技術に力を入れている学校だよ。キヴォトスにおける「最先端」「最新鋭」はミレニアムで開発された物そのほとんどがキヴォトスに普及してるから歴史が浅くても結構影響力が強い学校だね。」
科学技術に力を入れている学校か。ならメカとかあったりするだろうか。それにしても
「つまり君は三大学園のうち最も治安が酷い学校に入るってことだろう。大丈夫なのか?」
「大丈夫...だと思う。飲食店が急に爆発したり温泉開発で爆破されたりすることがあるかもしれないけれど、こっちから関りに行かなければよほど運が悪くなければ被害を受けることは少ないはず。風紀委員会の生徒も頑張ってくれてるし。」
「ならいいが...そのスマホのパスワードは分かるのか?使えないとかなり不便だが。」
「パスワードは私の誕生日だったからロックは解除できたよ。でも前の世界とアプリが結構違ってて慣れるまでに時間がかかりそうなんだ。あと、スマホから見れたんだけど私が使える口座にそりゃもうたくさん入っててさ。生活に困らなさそうなぐらい。」
「何から何まで本当に至れり尽くせりだな。それで、生活の不安がなくなったところで結局方針はどうするんだ。」
「私は...この世界で青春を謳歌したい!あわよくば原作のストーリーを間近で見たい!さらに言えばもっとハッピーエンドなストーリーが良い!」
「もっとって、ブルーアーカイブは学園青春モノだろう?いくら治安が銃社会だとしてそんな暗い話とかあるのか?」
「それがあるんだよね。世界の危機に対して生徒と先生が一丸となって解決するっていうことがストーリー中ではよくあるから....」
「その過程で犠牲やら損害が生まれるってことか。それで君はそれをどうにか少なく、あわよくば無くして青春に生きたいと。」
予想以上にハードな世界観だなブルーアーカイブ。ちょっと過激な学園ものかと思えば、ファンタジー系の世界を救う物語かよ。
「俺個人としては全くもってそれに反対する気はないし、むしろ応援したいという気持ちだ。だが俺は君とは違って銃弾を一発でも食らったら即死か致命傷。インパクトカプセムがあってもさすがに生身で銃弾に耐えられるほど強化できるわけじゃない。つまり、君のために俺は何もできない。すまない。」
ブレイカムゼッツァーがありはするが、所詮銃も剣も握ったことない一般人が使っても持て余すだけだろう。俺がこんな力を持ったところできっと何もできない。俺はこの世界にとって異物なんだろう。
「いやいや!そんなことないよ!これは私が決めたことだから君に無理に何かをさせる気なんてさらさらないよ!だからあんまり気に病まないでね。」
「...ありがとう。レイカ。」
「さ!次は皆待望の部屋決め!湊くんは上の部屋と下の部屋、どっちがいい?」
上?二階があるのか?そういえば起きてからずっとここにいるせいでこの家について全く知らないな。
「とりあえず、その部屋を見してくれないか。俺はこのリビングしか知らなくてね。」
「そういや湊くんが起きてからずっとこの部屋だったね。それじゃ!私が案内して差し上げよう~。と言っても私も場所しか知らないから内装とかは見てないんだけどね!」
「ハハハ!なら、俺と同じだな。さっさと決めてさっさと寝よう!今日はいろいろあって疲れたからな。」
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結局俺が選んだのは下の部屋だった。と言っても上と下で内装に大きな違いがあるわけではなかったから、すぐに決まったけどな。
それにしても、今日は本当に夢うつつな一日だった。寝ている間に知らない場所に居て、そこが今まで住んでいた世界とは全く異なる世界だと告げられ、ゼッツのアイテムと武器を一部とはいえ自由に取り出せる力を得る。なんて現実味のないことばかりなのだろう。
今眠りについて再び目覚めたとき見る光景は前の世界にある自室か、それともこの部屋なのか。今日一日はすべてただの夢だったのかもしくは、全ては現実だったのか。この世界が夢か現実かだなんて全て目覚めてから判ることだ。そうして俺の意識は少しづつ夢の世界に誘われ、そして深い眠りに落ちた。
そして、目覚めた。いつも過ごしていた自室でも眠る前にいた寝室でもない、どこか別の場所で。
本来此処までが一話のつもりでしたが、書いている間にここまで膨れ上がりました。
カプセム使っての腕相撲だなんて最初は考えてなかったのに...