「ばぶ?」
あれ、ここどこ?
なんか、見慣れない景色だな…………視線が低いしぼやけて見える、それに体も異常に軽い、なんだこりゃ。
「おっ、喋ったぞ」
「へぇ〜こんな感じか」
「どうだお前、強くなりたいか?」
「それ、赤ん坊に聞くことかい?」
「どうせ俺達はサイヤ人の非戦闘員、強くなきゃバカにされるだけだ」
「悲観しすぎじゃない? ウチらも他所の星じゃ強い方よ」
「コルド大王が現れてからというものサイヤ人は星を攻め落とすだけの使いっ走りに堕ちた、これじゃ他の星にだってバカにされちまうよ」
「……それは、そうね、せめてこの子は強くなって周りを驚かせてほしいものね」
目の前の男女がとてもドラゴンボールオタクな会話してる……コルド大王? サイヤ人? まさかそんな死んでからこんな夢見ないだろう…………なぁ俺本当に俺、死んだんだよな、なのに意識を保ってここにいる…………てことは転生したってことか、多分。
じゃあここドラゴンボールの世界ってことだよな。
ドラゴンボールの世界なの? マジかよじゃあ近いうちにフリーザ来て殺されるじゃないか。
一族諸共、いや種族ごと死ぬじゃないか、ええい2回も死んでたまるか!
「だぶ!」
「おお、力強い声だ」
「この子は強くなりそうね、アナタ」
「ああ、俺達の子がいずれサイヤ人最強になってくれたら……無理か」
「それは無理よ、エリート戦士は生まれてから既に戦闘力がウチらを超えてるんだから」
今話してる男女、ってもしかしなくても俺の親、だよな? 我が子がまさか転生者だとは思ってねぇだろうな〜、任せなさい、原作知識と死に物狂いの努力でフリーザが一族郎党皆殺しボール使うの阻止するから、バーダックと一緒に戦うから。
「だゔ!」
「おお、元気だな〜」
「まぁ、戦闘力が100超えたよ……え? 100超え……壊れてる……?」
マジ? 赤ん坊なのに100超えた? エリート目指せるかもな〜、とは言ってもブロリーは10000近いし、ベジータも3000位だったろうし、100じゃな……それでも大人サイヤ人の10分の1位はあるとして、強いな俺! いやったー!
「この子ももう3歳だから今日から他所の星に行くんだ、なら生きて帰って来れるだけ強ければ文句ないさ」
「それもそうね、そう言えば隣に住んでたバーダックって子も今日出発だって、同年代の子とどれだけ差がつくかしら……サイヤ人ってそこの所厳しいからさ」
「実力主義って言えば聞こえはいいが、実力差別だからな……せめて弱い星に飛ばされてたっぷり戦ってこいよ」
「それじゃあそろそろ発射準備しないとね」
え? 今の今? あ、まって俺が寝かされてた場所って一人用のポッドじゃないか!? あーいやー! 意識が戻って直ぐに飛ばし子になるのは嫌だぁぁぁぁぁぁ!
「スリープモードに設定っと」
ぁぁぁぁぁ! おやすみなさいっ。
「ぐ……ぐ……」
「さらば我が子、トロモシよ、逞しく大きくなれよ」
僅かに揺れたと思えば、ポッドの窓から惑星ベジータが見えた気がした。