世界を救え?できらぁ!   作:星5すり抜けとNTRは悪い文明

14 / 14
第14話

 

カツ丼が食べ終わり、食後の〆にお茶を飲む二人。大体の内容を共有し終わったときに口を開いたのはリリスだった。

 

「よし。とりあえずマスターの方針としては『生きて帰る』ってことでオーケー?」

 

「ぶっちゃけ立香だけ戻せればいいかな。サーヴァントになった以上はどんなこと起きるかわかんないし」

 

「そんな割り切る必要ないっしょ。ってか日常に戻ったのならもっかい戻りたくなるんじゃないの?」

 

リリスの質問に戸惑ったのか、彼がゴホゴホとむせた。ジトーっと見ていると挙動不審になっていくのをみるに、本心から出てる言葉ではあるまい。

 

(アテシに散々尊いとかなんだのと言ってたのに掌返しするってマジー?)

 

普通を渇望して世界を救った少年がそこを諦めることが理解できなかった。

 

「感覚が麻痺して人を殺しかけたんだよ。『人理修復の為』ならまだしも、現代じゃ普通にアウトだ。法律に反するってのはどうしても納得いかないからな」

 

「確かにね。アテシら英霊なんて手加減したら死んじゃうから必死だったもんね」

 

なるほど、とリリスは納得したフリをする。存外誤魔化し方が下手なのはずっと変わってないみたいだ。

 

(立香ちゃんに聞いてた感じ、恐らくもっと別のことで悩まされてたってのは想像につくんだよなぁ…)

 

聞いた話によるとずっと元気にいたそうだし、力加減で悩まされるなんてことはあり得ない。

 

もっと別の原因があるんだろうな、と思っても口にはできない。そうしたら恐らく自分ごと誤魔化(ごまか)して逃げるに違いない。

 

「…どうした、リリス」

 

「ううん?そんなアテシ達と過ごしてたほうが日常になってたんだなーって思ってるだけだよ?」

 

「わかった。わかったからそのニマニマ顔でハサミを弄らないでくれ」

 

「えー、いいでしょ別に。どうせオケアノスぐらいでしかあんなのできないしー♪」

 

「そりゃそうなんだけどなぁ…」

 

リリスとやった行動。場所と記憶も含めてそれなりに見立てが揃っていたからだ、と彼は分析していた。

 

昔でさえできたことだし、今ならなおさらできるだろう。

 

そう判断して勝手にやろうとする─そのまえに、風香は何をするかをはっきりさせた。

 

「とりあえず立香に話すぞ。そもそも今の俺はマスターじゃないから契約するならあいつにしろ」

 

「あー言ってたもんね。でもアテシこれでも義理深いからマスター以外と契約するつもりはないよ」

 

手をブンブンと振りながら否定し、笑顔で更に付け加えていく。

 

「だからアテシの真名はマスターにしか言わないよん。バラす理由も必要もないっしょ?」

 

「そらそうなんだけど…まあいいか」

 

真名に関して伏せる意味を風香は特に感じなかったが、戦略的には間違っていないから許可をする。存外自由な行動をするのはリリスの昔からの癖であり─また、それで自分が被害を被ることが一度もなかったからである。

 

(まぁマスターが勘違いする前にきっちりやりたいことやっときますか。わかってるよ、アテシ)

 

リリスはもう知っている。

 

鼻歌交じりに片付けを終えた彼が、立香のところへと行くのを見送る。この部屋から離れる必要はない。

 

 

─だってもう、風香は日常に戻れないのだから。

 

 


 

「うん、わかってるよ。マスターが日常に戻りたかったこと。アテシはちゃんと返したって思ってる」

 

「でもさ、そんなわけないじゃん。あんだけ戦い続けて、壊れない人間なんていないよ。ましてや英霊とだよ?」

 

「注がれる水が器によって姿形を変えるように。嵐によって削られた岩が元の形に戻らないように─あなたは、変わったの」

 

「今のマスターの日常って殺し合う環境だったの。呼んだ人間に裏切られて傷ついて苦しんで─それでも進むのが日常になってしまった」

 

「マスターが望んでいたのはもう遠い遠い昔の思い出なんだって気づかなかったのかな。もう戻れないからこそ願ってたって思えないくらいに歪んだのかな」

 

「あーあ、アテシ以外のサーヴァントが来てたら真っ先に指摘すると思うよ。だって、『日常に戻したい』はずだもん。あり得ないくらい傷つかない偽りの楽園─もう、血の味を覚えたせいで戻れないのにさ」

 

「でも日常に戻ったらアテシのことを忘れちゃったんでしょ?立香ちゃんと結婚して、愛し合うんでしょ?」

 

「認めない。許さない。アテシのマスターなんだからずっと近くにいないとダメ。マスターがアテシのいない日常に戻るなんてこと、絶対にヤダ」

 

「だからさマスター。アテシ達が出会って別れた旅路─何度でも、繰り返す準備はできてるの」

 

「散々な人生─何回も歩き直そ?皆寄り添うし、アテシ以外も付き合ってくれるからさ?」

 

 

「覚悟してね、マスター?アテシ達は─アテシは、そういうサーヴァントだよ?」

 




今日の作者は水着リリスを引くために周回をしていたため非常に雑な文章となっています。

要するに誤字脱字修正をお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

お前のミスでした―――。(作者:責任とれやクソボケ)(原作:ブルーアーカイブ)

散々生徒と先生、ついでに私の脳を焼いたくせに、このままフェードアウト出来ると思ったんですか?このクソボケが。▼現在、原作最終章後のストーリーとそれ以前のストーリーの両方を更新しています。▼この小説においては最終章後が本編、最終章前が前日譚のようなものです。▼どちらから読み進めても大丈夫です。


総合評価:1264/評価:7.12/連載:12話/更新日時:2026年08月19日(水) 00:04 小説情報

冬木市新卒ガス社員(作者:菌糸類に脳を焼かれた海洋生物)(原作:Fate/)

▼クソボケ社員が色んな奴から感情を向けられる話


総合評価:1563/評価:7.96/連載:6話/更新日時:2026年07月27日(月) 22:45 小説情報

フィジギフオリ主in新エリー都(作者:しじみを食べるクジラ)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

裏社会、ひいては治安局やH.A.N.D.にまで出回る一人のホロウレイダーの噂。▼「強きエーテリアスの近くに必ずその影あり」▼「戦う様子はまさに鬼神のごとく」▼その戦う姿を見た人々が口を揃えて「影すら目で追うことができなかった」と言ったことから「絶影」、そう呼ばれるようになった。▼そんな「絶影」は・・・▼「頼むリン。俺に接客業なんて無理だ。考え直してくれ」▼「…


総合評価:2148/評価:8.54/連載:5話/更新日時:2026年07月30日(木) 20:23 小説情報

お前は部品(パーツ)だ!(おかのした!)(作者:黙々睦模目)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

▼ 前世でなんやかんやあり、死んだ陰キャで口下手なオリ主…。▼ 転生した世界はゼンレスゾーンゼロの世界で…(本人は知らない)▼ いかにも…『The』軍人です!って感じの人達に同い年くらいの子供達と囲まれ…その中でも偉そうな軍人に▼ お前らは機械の部品(パーツ)だから自我を出すな!出したら殺す!▼ と言われ、機械の部品として軍人として軍用機械の一部として戦い続…


総合評価:2476/評価:7.86/連載:14話/更新日時:2026年07月22日(水) 01:15 小説情報

超あべこべ!(作者:nalnalnalnal)(原作:超かぐや姫!)

▼あべこべな世界で彩葉の幼馴染がどうにかして彩葉を月からの来訪者に押し付けようとする話。


総合評価:3373/評価:8.75/連載:12話/更新日時:2026年08月19日(水) 17:25 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>