世界を救え?できらぁ!   作:星5すり抜けとNTRは悪い文明

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今日は21時にもっかい投稿します。


第16話 嵐、夜、悪魔。

「で、バーサーカー。船を沈めるのはやめてほしい」

 

お空を飛びながら作戦会議。本当だったらいい雰囲気のまま特攻してたかもだけど、コアラみたいにしがみついてる立香ちゃんがいるから真剣だ。

 

「船沈めてもなんとかなるっしょ?どうせギリシャ神話てーどならアテシだけでも充分狩れるし」

 

チャキチャキとハサミを鳴らして提案してみる。いちおー初手の奇襲としては悪くないけどサーヴァントだったら絶対に対応してくる一手。

 

「やめとけ。十中八九ヘラクレスがいる以上は足場があったほうが都合がいい」

 

「確かに。…あー、だからマスターとアテシで別れて蹂躙するってことね」

 

「蹂躙かどうかは怪しいけどおおむねは間違ってない。どうせ初手から話し合いが通じないとはいえ地形破壊したところで得られる利が少なすぎる。…まぁ、立香を安全に置ける場所ってのも欲しいからだが」

 

チラッと腕のなかにいる立香ちゃんを見るマスター。本当はできるだけ遠ざけないと日常と非日常の区別がつかなくなるもんね。

 

(でもアテシが囁いたから前に出ることはやめないよ?立香ちゃんに殺人をしてもらうのが最適だけど…んーまだそこまで染まるとは思えないんだよなぁ)

 

できれば立香ちゃんも堕ちてくれたらマスターも確実にイケるんだよね。大義名分とかそういうのさえあればマスターは動き続けちゃうから。

 

「だから……バーサーカー?」

 

「ん?あぁ、ごめんね。アテシちょっとぼーっとしてた」

 

「はぁ…しっかりしてくれよ?ほぼ単騎で戦うことになるんだから被弾すると命取りだからな?」

 

「呆れながらもしっかり心配してくれるの好きだよ!」

 

マスターしか勝たん。やっぱアテシとの距離感も掴んでくれてるしこっちに何もお願いしてこない。

 

(だから寝取られてた…でもそんなことはないと思うんだよなぁ…?)

 

気配りの鬼だし「マスター以外に好きな人ができました」程度の報告さえすればよかったのにね。それさえしないで猿みたいにサカリあってりゃマスターだって自殺するか。

 

「あのなぁ…というかできるんだよな?一人でやったとこ見たことないから俺も勝手がわからん」

 

「海賊でしょ?しかも今は夜─うん、よゆーよゆー♪」

 

マスターは前回も同じことをやった。あのときは二人きり(キリエライトは捕まってた)だったからもっと激しくやってたしね。

 

「ねぇ、バーサーカー。なんでそんなにフーくんのこと信頼してるの?」

 

「そんなの決まってんじゃん立香ちゃん。深い深い愛ってもんよ」

 

見た目がギャルっぽくて一途に見えなくともマスターにはこれで伝わるのだ。

 

「喋りすぎだ、バーサーカー。この速さだと5分くらいしたら接敵…ヘクトールとヘラクレスに警戒しながら戦闘を」

 

「…はーい」

 

マスターがたしなめたけど愛の部分を否定しなかった。つまりそういうことよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─直後、マスターが目の前に出た。砲弾を踏んで軌道を変えながら飛び上がる。

 

(接敵かぁ。カルデアにいたサーヴァントは誰もいないし、なんとかなるっしょ)

 

アテシみたいにマスターのことを覚えていたら多少なりともその癖を見抜いて殴り合うってこともできるからね。

 

「ちょっとバーサーカー、わかってたなら言ってくれ。爆風まで考えて無傷で乗り切るのは難しいんだからさ」

 

「いやー、前見てたけど気づかなかったのよね。もしかしたら宝具とかの影響かも?」

 

先に気づかれてたのは不思議だ。魔術にひっかかった感じもないし、本当に唐突に投げられた砲弾。

 

「とはいえ急がないといけなくなったのは確かだ。タンクは俺がやるからバーサーカーはあとからついてこい」

 

「はいよー。あ、タロット効果ちょーだいな」

 

もののついでにいつものを要求する。狙ったカードを引き寄せる効果はないのかもしれないけど、それでも一枚だけを除けばほぼ強いカードしかないから引くだけ得なのだ。

 

「ちょっと引くから待ってろ…っと」

 

引いたのは体が逆さまになっているカード。タロットのにわかなら逆位置だというかもしれないけど、コレが正位置だとアタシたちは知っていた。

 

「吊るされた男─正位置」

 

ちょっとだけ体に毒が回る感覚。意味を知らなかったら攻撃かなと思ってしまうやつ。

 

「試練と忍耐でしょ。よゆーだからマスターは真っ先に突撃よろしくねん」

 

試練と忍耐。アテシの忍耐があればその試練は耐えられる。

 

(マスターにどんな試練があるかは知らないけど、まぁ大丈夫っしょ)

 

精々特異点のサーヴァントも利用させてもらいますか。

 

嵐の夜(リリス)がやってくる、ってね」

 

笑いながら宝具を準備しつつ、アテシは星空へと飛び立っていくマスターを眺めていた。

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