「オラーッ こっちこんかいボケッ!いちびった格好しくさりおってっ」
「ホントはビビッてしょんべんちびっとるんかおおうっ?」
とある町の路地裏で、荒くれものが一人の青年にいちゃもんを付けていた。
細身で、見た目は普通の青年に対し荒くれ者たちは今にも手を出してしまいそうだ。
しかし、赤髪の青年は動じることなく
「誰がビビッとるねんアホ」
「なんやとォ!」
一見彼はごく普通の青年に見えるが、見る者が見ればわかるだろう、青年がただならぬ実力を秘めた強者であり、荒くれ者どもこそが狩られる側だということを。
「ワシはハンバーグと同じくらいケンカが好きなんやで……
「このチンカスが!足腰もチンチンも立たんようにしたらあっ!」
荒くれ者たちは二人がかりで青年に襲い掛かる!
しかし、二人の攻撃は青年にかすりもしない。
大振りなパンチをかわし、青年の蹴りが相手の膝をへし折った!
「あがあっ!」
「このガキャアッ!」
味方がやられて冷静さを欠いた残る一人が背後から襲い掛かる。
しかしこれも当たる前にカウンター右ストレートをぶち込まれた。
「ほげえーーっ!」
もう一人は鼻を複雑骨折して失神した。
最後まで立っていたのは赤髪の青年の方である。
「ワシは戦士アイゼンの弟子シュタルクや!文句があるならいつでもかかってこんかい!」
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「また借金取りか……こりひんなぁ」
不良共をぶちのめした後、シュタルクはアイゼンの道場に帰ってきた。
道場の扉には借金取りが貼っていった張り紙で埋め尽くされている。
開閉を邪魔していた張り紙をぺりぺりとはがし、シュタルクは道場内に足を踏み入れた。
「おうシュタルクか」
「師匠…また昼間からお酒飲んでるんですか?」
「それよりシュタルク……ちょいこっちこいや」
「はあ…わかりました」
シュタルクは何の疑問ももたず、師匠アイゼンのもとへ歩み寄る。
「クソボケがーーーーー!!!」
バキャアアン!
突如としてアイゼンは、持っていた酒瓶でシュタルクの頭をかち割った!
「わりゃあどういうつもりじゃ!ワシが教えた武術を一般人相手に使ったんかおおう!?」
「ははは……バレましたぁ?でも相手は善良な市民を襲うような不良ですよ?」
「そういう問題やない!対魔族の武術は危険すぎる…!それが理解できひんならお前は破門や!」
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「というわけでな……たった一人の弟子を追い出してしもうたんや。まだ借金も返しとらんし、ワシがお前らの旅にはついていけへん。代わりにシュタルクを拾って面倒見てくれや」
「ふうん借金持ち師匠と加減を知らないガキということか……似たり寄ったりで悲哀を感じますね」