4.七重人格者Ⅰ
「えっーと、私は妃流瑠璃っていいます。よろしく!」
ウィンクにピースを合わせビシッと決めた、可憐な少女。
「「「か、可愛い…」」」
男どものハートをしっかりと射抜いたようだ。
『妃流さんって苗字珍しいよね!』『どうしてそんなに足細いの?モデルさん見たい!』『おれ、凄い好みのタイプです!』『○✕☆△%¥✻₣$℃#〆~~!』
誰だ、今告ったの。誰だ、感極まって何語喋ってんのかわかんなくなってるやつ。
「あっという間に囲まれてしまったな、彼女」
我流が話しかけてきた。こいつは質問攻めにはしないタイプのようだ。
「んだよ、我流。あっち行かなくていいのか?多分金白は「腹筋と背筋どちらの方が好きなのだ?」ほらいってるぞ」
てか、なんだよその質問!?女子にそんなの聞くか普通!!
「腹筋…かな?」
困りながら答えてくれてるし!!めっちゃいい人じゃん!!
「朱兎、怒鳴り過ぎると頭の血管に良くない、それぐらいにしておいた方が良いぞ」
おっと、思っていたことが口に出ていたようだ。この癖は直さないと後々大変そう…
「そうだな、その癖は早めに直した方が良いだろう」
「えっ!?今のも口に出てた?これ、結構重症じゃない!?なぁ我流!!どこかオススメの病院を紹介してくれ!今すぐこれからカミングスーン!!」
我流の胸倉を掴んで揺さぶりながら必死に頼む。これ直さないと俺の憧れのハイスクールライフが!
「おおお、落ち着け朱兎。俺の事は天災でいい。それに、今のはお前の心を読んだだけだ、声には出ていない」
ふぁぁぁー!!よかった!まだ改善の余地がありそ…
「ゑ?Pardon??汝、真の事象を語られよ」
「重ね重ね言うが朱兎、落ち着け言葉遣いが変わって何時代の何処の人だかがぐちゃまぜになっているぞ」
(バチコーン)
あいつぅあぁぁ〜!!??デコピンされたの??この歳で!?しかも今の威力は
エィ(´∀`σ☆))Д´)ペチッ
ぐらいのかわいいもんじゃなかったゾ…
「我が家は、ありとらゆる道を極めて当たり前だからな。デコピンの一番痛い打ち方とおでこ最大の痛点の場所など朝飯前だ」
げに恐ろしき我流家。そんな日常生活に役立たないものの道も極めるなんて…頭良いんだか、単にバカなんだk…
(ズバコーン)
ほぎゃぁぁ!今の音絶対にデコピンじゃないだろ!
「因みに読心術は結構使えるものだ。朱兎も鍛えて使えるようになると便利だぞ」
俺には無理そうだよ、と心の中でつぶやく。
「面倒くさいし特に役に立たなさs
(ズガンッ)
○□◇△%¥$€〒>>☆❀♩〜〜!!!!」
…実はデコピン結構使えるんじゃね?と思った時に、始業のチャイムが鳴ったらしい。意識飛びそうです、天災さん。
時は少し流れて昼休み。待ちに待って、町が舞った弁当タイムのお時間だ。
「碧偉〜〜(ダダダっ)弁当(キキーッ)一緒に(ダンッ)食おうぜー!!(ガバッ)」
頭の中でそれっぽいBGMが流れる。
進路、オールクリア。
出力、120%限界突破。
進路、北緯○○東経□□
目標、王流碧偉。
最強ブラコン型戦闘機、発進!!
「嫌だ。今日は朱兎とは食べない」
ウウーッ、ウウーッ
予想値を大幅に超える
両エンジン、停止!
予備燃料、接続不可!
機体、水平状態を保てません!
墜落します!
ズズズーン……カッ!!
ドボゴォォォー……ン……
ツー、ツー、ツー
朱兎…撃墜しました!
「おい、朱兎?顔…というか全身が真っ白になってるぞ、どうかしたのか?」
「………。……っ、……」
「ん?すまない、小声できこえな…」
「○✖△□◇☆※%¥〒♫♮〜〜!!!!」
「朱兎、出来れば人語で頼む」
「○✕いが◇☆とと¥〒♫♮〜〜!!!!」
「お、頑張ったな、後少しだ」
「碧偉が朱兎とは弁当を食べないなんて〜〜!!!!(ドヴァーーッ)」
「おお、ここまで見事な虹は初めてみた。少しそのままでいろ。いまカメラを…」
「慰めろよ!!」
結局、飯は別々に食べることになった。
「……んグッ……ズッ……」
「いつまでしょげているのだ、朱兎」
やっと慰めてくる天災。遅いよ、もぅ…
「うぅ…だって、だって…ウワハハハァァァァ…ン!!」
「おい朱兎、泣き過ぎて何処ぞの議員みいになってるぞ」
「ふはは、凄い似ているぞライバルよ」
おっ、食いついてきたなちょいといじろ
「この日本ウォホホホーン、かっ変えようと思ってェヘヘヘェェェェ!」
「「(ぷっ……くくくっ)」」
よしよし、次は止めだ!
「あなたたちには、わからないでしょうねエェェェヘヘエエェーン!!!!」
「「ギャハハハハ」」
フィニッシュ。朱兎選手、KO勝ち!!
なんて馬鹿なことをやっていると…
「ふふふっ、面白い事やってるね。私も一緒に食べていいかな?」
女神降臨。
「「「「!!!???」」」」
俺ら3人だけでなく、クラス全員が驚いた。
ザワザワ…ヒソヒソヒソ……
一気にクラスの話題が変わった。ま、美少女1人で男子のグループに入ったら、普通はビックリするよn…
「ひどいなぁ、私もいるよー」
どうやら独りじゃなかった…
「俺、声に出てた?」
おそるおそる聞いてみる。また声に出てたら、住所…
「君の顔は分かり易いのだー」
なんかだ、俺の周りには読心術に長けている人が多い気がする。まさかお前らグルか?グルなの?
「「グルじゃないのだよ(のだー)」」
「因みに今のは声に出てたぞ、朱兎」
どこかいい病院ないかな…
「家の一門で、国内最大級の病院の理事長をやっているものがいる。紹介文をかこうか?」
どうやら、また読まれたらしい。読まれすぎだろ、おれ。
「そうだな、ここまで読み易い奴は初めてだ」
やめて、地味に結構傷付く…
「「どっちだ」」
もうヤダー
「ふふ、朱兎くんはやっぱり面白い人だね」
そんなこんなで瑠璃達も一緒に弁当を食べることになった。これって、初日からスゲーラッキーなことじゃない?
「はい、朱兎くん、あーん」
「ん?あーん…んんん??!!」
ビックリしすぎてその場でバク転しちまった。反射運動神経両方ともこんなに良かったっけ?おれ。
「ふふふ、冗談よ」
口にてを当てお淑やかに笑う瑠璃。
今のは絶対に冗談じゃなかった気がするんだがなぁ…
「朱兎くんは面白いね」
「お前、俺をからかって遊んでるだろ」
絶対にそうだ。その確信があ…「ふふ、朱兎くんは面白いからね、言動全てが」
「そんなに俺がキチガイみたいなことを言わないで!!」
俺のガラスのハートがブロークンしちゃうぞ。
でも、よかった。こういうヒロイン的なこ子のお弁当って壊滅的(命が)味するから、どんだけ不味いかと勝手に勘くぐってたけど、普通に美味かった。
「心配しすぎただけだったのかなぁ」
そうわざと言って残りの弁当を食べ「ぬ?ライバルよ、それは俺の弁当だぞ?」
バターンガタガタガタガタビクンビクンピクピク…
「ま…さ…か…お前…が…」
それだけをなんとか言うと、意識が飛びそうになる。
あぁ、まだやりたいこと一杯あったのになぁ。弟の○○を☆☆するとか、弟の□□をピーするとか、弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の弟の…
「まだ死ぬわけには逝かない!」
奇跡の復活。ふぅ、危ないところだった。ありがとう碧偉。感謝の涙が頬を伝う。
「てゆうか、なんでこんなに飯が不味いんだよ!男キャラで料理出来ないとか、需要ねぇよ!」
危うく殺されるところだった。
「ぬ?供給した覚えなどないのだがな」
ぐ、言うようになったじゃねぇか…!!
「そもそも、朱兎が弁当を間違えるから悪い」
「自業自得なのだー」
「人のせいにしちゃダメですよ?」
やめて!一斉によってたかって俺を苛めないで!!心が砕けちゃう!
「なんだ、朱兎、今のお弁当でポックリ逝っちゃったかと思ってた」
バリーンバラバラ…碧偉が見事に割ってくれた。
「まあまぁ、みなさん、そんなにいじめるとほんとに朱兎くんが泣いちゃいますよ?」
天使だ!天使がいるぞ!この腐った世界に!
「あぁ、神よ、我を救いしたもう…」
「駄目だ妃流。お前の一言がアウトだったようだ。」
「えぇ?私いま、なんか変なこといった?」
あぁ、なんて発育がいいんだ。彼女に欲しいくらいだな、いっそのこと付き合ってください!的なの言ってみるかな
「「「……」」」
何故か沈黙するみんな。
えっ、まさか俺……
「大衆の前で告白とは流石ライバルだ。」
いやぁぁぁ!やっぱり口に出てたかぁ!もう死にた…
「あの、こんな私で良かったら…」
消え入りそうな声で俯きがちに喋り出す少女。
えっ?いいの?ほんとにいいの?まじめにいいの?
なんか、突然の告白から突然のOKを貰えたんだけど?
えっ?ナニコレ夢?「碧偉、僕を殴っ(ヒュッ…ボグゥッ)」
じゃない!お腹がまっぷたつになりそう!勿論喜びで。
「あっ、でも…」遠慮気味に瑠璃が喋り出す。
「
「えっ?それってどういう意…」
言い終わる前に駆けていく瑠璃。
今の言葉は何だったんだ?
『おいおいおいおいおいー!朱兎が妃流さんにコクってOK貰ったぞー!!!!』
その日の午後は、クラスメイトからの質問攻め(と軽い暴行)を受けたので結局あの言葉の意味を聞けなかった。
あくる次の日。昼休みに瑠璃が言った言葉の意味がわかった。
タイトル道理に進まなかった今回ので、次の回こそはちゃんと七重人格出すつもりです。読者さんふえないかなぁ…