ナイトレイド。帝都を震え上がらせる殺し屋集団。富裕層が主な被害者であり、狙われた標的は一人残らず惨殺されているらしい。
反乱軍とも繋がっているため、この腐りきった帝都の革命を望んでいるのかもしれない。
そんなナイトレイドを討伐するために帝都警備隊の見廻りも強化されているようだし、噂によれば帝国最強と呼ばれるエスデス将軍がナイトレイドを討伐するために帝具持ちだけの特殊警察を組織するそうだ。
僕も一応帝具と呼ばれるものは持っており、そこそこの強さも自負しているのだが、この組織に属する心配をする必要はないだろう。というのは僕が帝都におり、さらに宮殿に出入りしていることを知っているのはオネスト大臣他、一部の人間だけだからだ。皇帝ですら僕の存在は知らない。
いや、皇帝も僕の存在、というか名前は知っているだろう。なぜなら僕は帝国では知らない人なんていないくらいのかなりの有名人だからだ。
こういう書き方をすると、それこそナイトレイドに狙われるような富裕層や貴族の類だと勘違いする人がいてもおかしくないだろう。そうではない。僕が有名なのはそれこそナイトレイドと同じような理由だ。つまり、
僕は数年前、帝都で大量虐殺を行った殺人鬼だということだ。
ある理由があって僕は大臣と契約し、帝都の裏側で働いている。その大臣から呼び出しがあり、現在大臣の部屋(もちろん秘密通路で)へ向かっているところだ。なんの用事かは大体予想がつくが。
「あぁ、よく来てくれましたね。待ちわびましたよ。」
肉を食べながら大臣は言う。
「なんの御用でしょうか。オネスト大臣。」
「大方の予想はついているでしょう。ナイトレイドの件ですよ。本来ならエスデス将軍の部隊に入れたいところですが貴方はこの帝国に本来ならいてはいけない存在です。なので独自に行動して、ナイトレイドの始末をお願いしようと思いましてね。」
「わかりました。個人的に調査し、見つけ次第殺します。」
「相変わらず即答ですね。人間味がないというかなんというか...。」
「だからここにいるんでしょう。」
「ヌフフ。それもそうですね。では頼みましたよ。」
僕はそそくさと部屋を出ようとする。あまり話していたい相手ではない。そう思っていたところで大臣から一言。
「頑張って下さいね。ケイくん。ちゃんと殺せるよう祈ってますよ。」
………………………………………殺したくなってくる。
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