枯れた樹海と殺し屋たち   作:リンゴ丸12

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問題になっちゃいます

ムカエちゃんという子を見つけたら連絡をするという約束でミソギ君と別れた僕は再び闇市での武器の買い物へと戻った。最近はDr.が作ってくれる武器に頼っている節が、あるがやはり一番しっくりくるのは自分で見て判断した武器だ。とりわけ、日本刀ともなると使いごたえが最高だ。

まぁとは言っても僕は殺人鬼であって戦士ではない。武器の扱いに対しては素人とそんなに変わらないのだ。色んな武器を持っているわけだが、一つの武器を極めた人と同じ武器で戦えば100パーセント負けるだろう。彼らはその武器を自分の分身のように扱い、自分の魂のように手入れをするからだ。

しかし僕にとって武器は分身でもなければ魂でもない。人殺しの道具だ。そこに愛着なんて湧かないし、無二の相棒だとも思わない。日本刀は人を斬殺するために存在し、ライフルは銃殺するために存在し、ハンマーは撲殺するために存在する。ただそれだけだ。僕から言わせれば人を殺す道具に愛着を持つ方がどうかしている。それはいわば、自分の恋人や親友が人殺しだと言うようなものだろう。

なので機能性や使い心地などを考えて武器の買い物には時間をかけるが、気にいる気に入らないでは選ばない。使えるかどうかだ。使えなくなった時点で即廃棄だ。

なので今日も闇市で新たな武器を物色中。日本刀は腐るほど持ってるがそれだもやはり買ってしまう。

 

 

 

「お前、殺人鬼のケイだろ」

 

買い物を終えて帰ろうと思った時に十数人のグループに声をかけられた。またか面倒臭い。時々、俺の正体に気付き賞金欲しさに命を狙ってくる輩がいる。ダメ元で誤魔化してみるか?

 

「人違いでは?ケイって……確か死んでますよね?」

 

「いや、その青みがかった髪にその無愛想な顔。手配書とは少し顔が違うが間違いねぇ。お前はケイだ」

 

ダメか、やっぱり。なら仕方ない。

 

「そうだよ。僕がケイだ。で、何か用かな?」

 

まぁ、分かりきっているが。

 

「ケイが生きてるってこたぁ、賞金も生きてるって事だよな?ナイトレイドのアカメ以上の額だぜ?一生遊んでくらせるぜ!」

 

働け、クズども。

 

「野郎ども!やっちまえ!」

 

なんて、ありきたりなセリフをはいたチンピラ達は一斉に俺に襲いかかる。しょうがない。せっかくだし、さっき買った日本刀の斬り心地でも試しますかね。

 

 

 

 

 

 

 

「……少し重いけどまぁあらかた予想通りかな?」

 

刀を鞘に収める。1分とかからなかったな。早くずらかろう。警備隊が来てしまう。

 

さ、帰って本を読みながらクロメちゃんにもらったお菓子でも食べますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前たち、新しい仕事だ、よく聞け」

 

エスデス隊長からの声がかかった。なんだろ?

 

「ん?おい、Dr.はどうした」

 

「それが、昨日コロの整備が終わった辺りから見当たらないんですよね……」

 

すっかり元気になったセリュー。なんでも腐った空気というのは毒性があまりないらしく、長時間吸わない限りは命に別状もないらしい。良かった良かった。

 

「そうか、あとで拷問だな」

 

Dr.はもうダメかもしれないが。

 

「で、要件はなんでしょうか?隊長」

 

ランが話を戻す。

 

「お前達、ケイのことは知っているな?」

 

「!!」

 

ん?クロメの様子がおかしいな…なんだ?歯でも痛いのか?

 

「えぇ、一時期帝都を震え上がらせていた大量殺人鬼ですよね?それが何か?」

 

「あぁ、実は最近、チンピラ達がボロボロな状態で発見される事件が多発している。被害者達を拷問すると口をそれえて『ケイにやられた』と言ってな」

 

拷問する意味…そんな事しなくてもケイに殺されかけてるんだから口を開くでしょうに。

 

「つまり…ケイはまだ生きてると?」

 

「あぁ、にわかには信じがたいが……そういう訳だ、お前達。チンピラ達を襲った犯人の捜索、及び確保が今回のミッションだ。今回は殺すなよ?いいな?」

 

「「「「了解!」」」」

「……はい」

 

んー、やっぱりクロメの元気がないな……どうしたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ムナカタ!大変!拷問されちゃうよ!」

 

「……藪から棒になんだい?」

 

自室で本を読み、眠くなってきてうつらうつらしていた時にクロメちゃんがノックなしに入ってきた。

クロメちゃんが言うのにはイェーガーズが僕の捜索の任務を新たに始めたということらしい。しまった、少し派手に動きすぎたか?

 

「ふーん、まぁ大丈夫だよ。僕、結構強いし」

 

「でも……隊長もいるんだよ!?いくらムナカタでも……危ないよ……」

 

「というかイェーガーズなのに僕に情報をくれて良かったのかい?ばれたら拷問されるんじゃない?」

 

「そんなの怖くないよ!だってムナカタは……」

 

そこで言い淀み赤くなるクロメちゃん。あぁ、可愛いなぁ。

 

「クロメちゃんは本当に優しいね」

 

殺したくなってくる。と言いかけてすんでのところでいい止まる。あぁ、やっぱりクロメちゃんはかわいいな。本当に殺したい。殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて、頭がどうかしそうだよ。

 

「大丈夫だって。仮に捕まっても軍に所属していることがわかれば見逃してもらえるよ」

 

「うん……そうか、そうだよね。いざとなったら私が弁護するからね、ムナカタ!」

 

「ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「随分と仲がいいんだな」

 

「「!!」」

 

………エスデス将軍。なんでいるんですか?

 

「た……隊長!」

 

「まさか、宮殿内にいるとはな……クロメ、お前の処罰は後だ」

 

「ふぇぇ……」

 

やっぱり怖いんじゃないか。

 

「クロメちゃんを怒らないであげてください。箝口令が敷かれていただけなんです」

 

「それは私が判断する」

 

この流れは……はぁ、やだなぁ。

 

「私を殺しに?」

 

「いや、お前とは一度戦ってみたかったのだ。私と勝負しろ。私を認めさせたら、クロメへの拷問はなしにしてやろう」

 

「ふぇぇ!!」

 

…さて、どうしたものか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここなら邪魔も入るまい。さぁ始めるぞ!」

 

連れてこられたのはフェイクマウンテン近くの密林。ある程度の土地があるため全力で暴れても何ら被害は出ない。

 

「将軍、なんでこんな事を?」

 

「決まっているだろう、戦いを楽しむためだ。それこそが私の生きがいだからな」

 

この人はこの人で異常(アブノーマル)なんじゃ?

 

「あなたとは戦う理由がありません。だいたい僕も今や軍人ですよ?これはきっと問題になっちゃいます」

 

 

ーーだから殺す

 

 

その言葉とともに僕はエスデス将軍の懐へ飛び込み日本刀を振るう。が、氷で作られた刀でガードされる。

 

「ふっ、ノリノリじゃないか」

 

「まさか、嫌で嫌で仕方ありませんよ。ーーだから殺す」

 

一旦距離を取り今度は機関銃(2丁)で一斉射撃。しかしこれも厚い氷の壁でガードされる。……やっぱり強いなこの人。

 

「今度はこちらからだ!」

 

と、エスデス将軍が叫んだと思ったら氷の壁から無数の氷の槍が出てきて僕を襲う。僕はすぐさまロケット砲を取り出し槍もろとも吹き飛ばす。

 

「……武器を収納する帝具か」

 

「流石ですね、将軍」

 

こんなにすぐ見破られたのは初めてかもしれない。流石帝国最強。武器の出し惜しみをしている場合じゃない。

 

「じゃあお次はこれです!」

 

Dr.に作ってもらったミサイル型マシンガン。マシンガンの弾が一つ一つ爆発するのだ。さぁどう避ける?

 

「ふん、甘い」

 

 

おいおい、マジかよ……全部凍らせて不発にしやがった。

これは遠距離攻撃はあまり効果がないな。なら、

 

「そうか、これでもあなたの命は奪えないようですね。ならこれです」

 

僕は両手に日本刀を持ちながら将軍に特攻。近距離戦で型をつける。

 

 

 

「ふっ、ふはは!いいぞ!もっと私を楽しませろ!」

 

「僕もここまでやって死ななかった人は初めてです!」

 

日本刀と氷の刀の弾いて弾かれのラッシュ。殺意と殺意のぶつかり合い。どちらも一歩も引かない。というかもう引けない。そして…

 

 

 

「死ね」

「終わりだ!」

 

 

 

 

 

 

 

日本刀と氷の刀が互いに首元にあたる。……引き分けか……

 

「なるほどな……大臣の直属の部下なだけはある」

 

「……知ってたんですか?」

 

「いや?カマをかけただけだ。まさか本当にそうだとはな」

 

……騙された。ごめん大臣。

「まぁ宮殿内に住んでいる時点で帝国側だということは分かっていたさ。それにしてもなかなかの強さだ」

 

「ありがとうございます」

 

これは認めてもらえたってことかな?

 

「まぁ私に隠し事をした罰だ。クロメへの拷問はやめないがな」

 

えーと……なんのために戦ったんだろう…

とりあえず。ごめん、クロメちゃん。どうやら君は死にかけるみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、タツミが無事で良かった、良かった!」

 

「ちょ、姐さん!うぶ!」

 

姐さんの胸に顔が埋まる。

ウェイブから逃げ出した後、フェイクマウンテンのふもとをフラフラしてたら、アカメに会うことが出来た。どうやら探せる範囲で探してくれていたらしい。

 

「俺がミソギに殺されそうになってる時に?お前は?エスデスと同衾してたってか?いいご身分だなぁおい。いや別にあんなドエス女に気に入られたからって別に羨ましくねぇよ?俺にはナジェンダさんがいるし?…いや全然羨ましくねぇよ…いやマジで…」

 

「涙拭けよ、ラバ」

 

ラバは本当に大変な目にあってたようだ。でもいつも通りのお調子者のラバだ。良かった。そう思い笑いかける。

 

「何ニヤニヤしてんだ!チキショー!!」

 

…嫌味になってしまった。

 

「はぁ、騒がしいわね。それでタツミ?ケイが教えてくれた情報との食い違いはなかった?」

 

「あぁ、帝具もその使用者の性格もあってたぜ?」

 

「やはり、嘘はついていないか…まぁクロメの帝具の情報もあってたからな」

 

そういえばアカメはクロメのヤンデレっぷりを知ってるんだろうか?まぁ、アカメも最愛の妹を殺してやりたい、って言ってたしな……ヤンデレ姉妹なのかな?怖っ。

 

「まぁ、今はそんな話いいじゃないか。タツミの帰還祝いだ!みんな飲め飲め!」

 

「姐さん、まだ飲むの!?」

 

あぁ、久しぶりのナイトレイド。やっぱり俺の居場所はここなんだな。そう思うと心が温かくなるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スタイリッシュ様、およそ5km先から人の話し声が。おそらくナイトレイドです」

 

「前方に糸のトラップ。私と同じ動きで避けてください」

 

「匂いはまだ続いてますね、こちらです」

 

 

「いい感じね、耳、目、そして鼻。やはり予想通りだわ」

 

ふふ、あのタツミってガキどうも怪しかったのよね。鍛冶屋にしては適応能力ありすぎだし。尾行してみたらビンゴ!ナイトレイドの一員だったわ。これであいつらも私のモルモットね。

 

「流石スタイリッシュ様、耳に念仏です」

 

「目から鱗です」

 

「鼻高々です」

 

「いらないわよ、そんなヨイショ」

全く……まぁいいわ。残りのメンバーが揃ったら攻撃開始よ?




戦いに迫力がない…まぁケイは戦う人間じゃなく、殺す人間だから(言い訳)
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