「いやー、まさか私なんかがイェーガーズに配属されるなんて思ってもみませんでした!あ、私は宮殿にある特別兵指導部隊でずっと訓練していたのですけどね?部隊らしい部隊につくのは初めてなのですよ。最初に配属される部隊がイェーガーズなんて……!エスデス隊長!この人達が私の先輩になるイェーガーズ初期メンバーですね!ふわー!もう感激であります!感無量であります!ウェイブさん!鎧型の帝具グランシャリオの使い手!本帝国海軍に所属していた熱血漢!男の中の男!ランさん!翼の帝具マスティマを使う、文字通りの天使みたいな美男子!ボルスさん!火炎放射器の帝具、ルビカンテの使い手!ぱっと見恐ろしいけど、実は愛妻家のいいお父さん!クロメさん!日本刀の帝具八房の使い手!元暗殺部隊のエリートであのアカメの妹!私と同い年とはとても思えないほど大人びた振る舞い!そこにシビれる、あこがれるゥ!セリューさん!生物型帝具ヘカトンケイルの使い手!両腕は故スタイリッシュさんの改造によって強化された狂おしいほどの正義の味方!うわーうわー!サインもらっていいですか!?いいですか!?いいですよね!?あ、コイちゃんへ、って入れてくださグハッ!!」
「うるさい」
隊長の拳骨が炸裂。また、スゲーのが入ってきたな……コイちゃんか……いい奴そうだけど……なんかスゲェ褒め称えてくるな…悪い気はしないけど……なんだかな、俺も含めて男子組は軽く引いてる。女子組はまんざらでもなさそうだ。二人ともニヤニヤしてるし。
「というわけでこの騒がしいのがイェーガーズの新メンバー、コイだ、みんな早くチームワークを深めるように」
「あの、隊長。この子の帝具はなんなのでしょうか?それによって隊形の編成も変わってきます」
ランが的確な質問。やっぱイェーガーズに入れるってことは帝具使いなんだよな。
「うむ、それもそうだな。こいつの帝具は「エスデス将軍!!」」
突然宮殿の警備兵が慌てて入ってきた。なんだ?まさかナイトレイドか?
「どうした?」
あ、隊長、話の腰を折られてちょっと怒ってらっしゃる。抑えて!抑えて!警備兵の人ビビってるから!
「宮殿の上空で飼っている危険種が一匹暴れだしまして、手に負えません!今はブドー将軍もいらっしゃらないのでどうかご助力ください!」
「全くだらしない……ん、そうだ。おいコイ。お前にイェーガーズ初のミッションだ」
「おお!」
興奮するコイちゃん。子供みたいな奴だ。
「今の話に出てた危険種を狩れ。みんなに帝具を見せるいい機会だろう」
「了解であります!先輩方に私の有能さを見せつけてやりますよ!」
「こいつでありますか!」
帝都上空には危険種を操る帝具で使役されている危険種が空を守っている。しかしその危険種が暴走してしまうと厄介なことになりかねない。したがって暴走したと分かった時点で殺処分となる。今回暴走したのは一級危険種ルビーファルコンのようだ。とりあえず帝都郊外におびき出すところまでは兵士だけで行ったようだが、その後の討伐に手こずっているようだ。
さて、コイちゃんはどんな感じに倒すのかな?
「では……行きます」
コイちゃんの雰囲気が変わった。やる時のメリハリはつけられるようだ。腰から二丁の拳銃を取り出したな。あれが帝具か?見た所普通の拳銃だが…
「お覚悟!」
二丁の拳銃を連射。が避けられてしまう。ルビーファルコンの速さは危険種のなかでもトップクラスだからな。
「……なるほど、流石にこれではあなたの命は奪えませんか。ではこれでどうですかな!」
!、コイの拳銃が変形していく!?あれがあいつの帝具の能力か?拳銃が超遠距離型のライフルとロケットランチャーに!
「まずはこれで!」
コイはまず、ロケットランチャーをぶっ放す。当たる前に爆発。どうやら中の弾は時限型のようだ。爆風に巻き込まれたルビーファルコンは墜落してきた。が、まだ生きている。
「そしてこれでおしまいです」
そして、ライフルを構える。まさか……墜落してくるルビーファルコンをこの距離で!?
タァンッ!と発砲音がしたと思ったらルビーファルコンはそのまま墜落。仕留めたようだ。
「やりました!隊長!!」
「うむ、よくやった」
スゲェ……なんて狙撃スキルだ……
「ウェイブ。見てください」
ランが呼びかけてくる。
「……ルビーファルコンの死体がどうかしたか?」
「このルビーファルコン、こめかみを正確に撃ち抜かれています。信じられないほどの狙撃スキルです……」
……マジかよ、どんな目してんだ。
「ウェイブ殿!如何でしたかな!?」
褒めて褒めてと言わんばかりに目をキラキラさせながらこっちを見つめてくる。
「おう!スゲェなコイちゃん!これならすぐにナイトレイドも倒せそうだぜ!」
頭をナデナデ。
「えへへ!」
いや、冗談抜きでこれは凄い戦力になりそうだ。確か、ナイトレイドにはマインっていう狙撃手がいたよな。そいつと戦うのにこの子は適役かもしれない。
「よし、コイの実力もわかったことだし、今日は親睦を深める意味で宴にするぞ。ボルス、ウェイブ、うまい夕飯を頼む」
「「了解」」
宴か……なんにしようかなぁ。魚か肉か……ん?クロメがコイに近づいてく。
「ねぇ、コイちゃん。あなた、私とどこかで会ったことない?」
なんだ?あいつら顔見知りだったのか?
「?いえ?顔を合わせるのは初めてのはずですよ?あ、もちろん私はクロメさんのこと知っていましたけどね!」
「そう……」
……?そういえば俺もどこかで……んー?気のせいか?
「何ですか大臣。エスデスさんに正体ばれたのは謝ったでしょう?」
先日のエスデスさんとの小競り合いについて大臣にネチネチ怒られた。まぁ、僕の油断だった訳なので反省はしてるが……流石にこうも長いと殺したくなってくる(別に何もなくても殺したくはなるが)
「何開き直ってるんですか。まぁ、その件はもういいです。今回は別に任務ではありません。ただの事務連絡です」
それは良かった。何だろう。Dr.スタイリッシュが死んだことか?あの人がいないと僕の治療が出来ないからな。早急に後釜を決めてもらわないと困る。
「何ですか?」
「コイがスタイリッシュの代わりにイェーガーズに入りました」
……………………………………………は?
「コイがイェーガーズに」
「聞こえてます」
「ではそういう事です。もう行ってもいいですよ」
「いや、ふざけないで下さい!なんであいつが!」
「おぉ?君が感情的になるなんて珍しいですねぇ」
当たり前だ。正直凄い混乱している。あいつ!何してんだ!
「まぁ、エスデスにバレてしまったのであなたが軍にいるのことはその内正式に公開になるでしょう。よって彼女も表に出てこれるという訳ですよ」
「くっ……」
あくまでも僕のせいにする気か……
「彼女は有能ですからね。バリバリ働いてもらいま……おや?どちらへ?」
「もう話は終わりでしょう……帰ります…」
「……大丈夫だと思いますが、殺さないで下さいね?」
「…………」
わかってますよ。
……………わかってます。わかってても殺す。だって俺は
ーーー殺人鬼だから。
帝具の名前が思いつかない……なんかいいの無いっすかねぇ…