枯れた樹海と殺し屋たち   作:リンゴ丸12

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どーでもいいかもしれないですけどユーザー名変えました。これからもよろしくです。


君の帝具だよ

後日、俺はアカメに再度話をした。今度は安心院さんのことも交えて。

 

「…帝具にそんな秘密があったとはな」

 

「あぁ、安心院さんのスキルを下敷きに危険種の素材を使って道具として顕現したもの。それが帝具らしいぜ?」

 

「………この村雨もか」

 

「あぁ……だろうな」

 

《村雨ねぇ……》

 

「ん?どうした?インクルシオ」

 

《別にぃ?アタシ、その子が嫌いなのよね》

 

「その子って……村雨?」

 

なんだ?村雨に人格でもあるような言い方だな。

 

《んー、人格じゃないんだけどねぇ。なんだろ、帝具同士の意思、かな?その子は問題児なのよ》

 

へぇ。まぁ納得だけど。

 

「どうした、タツミ。インクルシオがどうした?」

 

おっと、途中から心の中で話していたか。

 

「ん?いやなんでもない。聞き流してくれ」

 

たいした話じゃないしな。

 

「それじゃあ、確かに伝えたぞ。みんなには内緒だからな」

 

「あぁ」

 

さて、修業するか。新しいインクルシオは大量消費も異常だからな。早く慣れないと。

 

「あ、タツミ」

 

「ん?」

 

「………一度、マインを見舞ってやってくれ」

 

「……でも…あいつは……」

 

「あぁ、でも一応顔を見せてやってくれ。何が刺激になるかわからない」

 

「……分かった」

 

弱ったあいつはあんまり見たくないんだがな……。

 

「インクルシオは置いていけ。マインは今刃物を恐れている」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マイン」

 

「!誰……?」

 

「俺だ、タツミだ。わかるか?」

 

「………出てって。あなたも殺し屋さんの仲間なんでしょ……そんな物騒な人たち……私は知ら…ない」

 

……そうなるよな。俺たちを目の敵にしてるって話も本当みたいだ。

 

「………そっか、腹…減ってないか?」

 

「聞こえなかったの?出てって」

 

目が冷たい。本当に邪魔に思ってる時の目だ。軽蔑した目。いつもターゲットに向けている目が、今、俺に向いている。

 

「………なんかあったら言えよ?相談に乗るからさ」

 

「………」

 

バタン

 

 

 

…ダメか、やっぱり。

 

「タツミ」

 

「チェルシー…」

 

「マイン……ダメだったみたいね」

 

「あぁ。歯牙にもかけられなかったよ」

 

「スーさんはあのままにしろって言うけどさ、私は何かショックを与えないとダメなように感じるのよね」

 

「…でもそれで発作が再来してもまずいだろ」

 

「まぁね……医者に見せられれば一番なんだけど……指名手配じゃ…ね」

 

確かに。すぐにイェーガーズを呼ばれて殺されてしまうだろうな。はぁ、誰かそんなことをしない革命軍側の医者でもいれば………。

 

………………あ。

 

「タツミ?」

 

「そっか……そういうことか……」

 

「?」

 

「……でもなぁ………ん〜……………グチグチ言ってられねぇか……」

 

「何か方法があるの?」

 

「あぁ」

 

 

 

バタン!

 

「マイン!」

 

「!!………何?またあなたですか?出てって、って言いましたよね」

 

…………………ふぅ、よし!

 

「タツミ………?」

 

意を決した俺は一気にマインに近寄る。

 

「ちょっ!いや!何!来ないで!」

 

「タツミ!いきなりショック療法は………」

 

そしてベットに近づきマインを押し倒す(いやもう寝てるんだけど)。そして肩を抑え、迷いを捨てて。

えい。

 

「…………………?……!?!?!?」

 

「え………?」

 

俺はお前を仲間だと思ってる。だからこのキスは家族にするようなものだ。

マイン、俺はお前が大好きだぜ?実の妹のように思ってる。

だから帰ってこい。あの人ならきっとそれが出来る。

 

「むぅぅぅ!!!……む………ぅ……」

 

 

 

 

 

ふぅ、よし。完了だ。上手くいってくれよ?口区間(ドア・トゥ・ドア)

 

「……タツミ………………」

 

やべ。

 

「あ……チェルシー…。えーと…これは…………用はショック療法だな!」

 

「死ねぇ!!」

 

「へべら!」

 

グーパンチ!チェルシーも暗殺者、訓練をきちんと積んでいるので拳はかなり痛い。

 

「もう知らない!チャラ男!キス魔!変態!」

 

バタン!

 

「………なんか……最近あいつおかしくない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………ここは………どこ?……………部屋?

確か………暗殺者の人達に捕まって………ベッドで寝てて…………。

……………あ。

 

「ーーーーーーーぅ!」

 

あ、あの変態に………唇を…………!!やっぱり殺し屋さんはクズばっかりなのね………。

………まぁ……もういいけど。唇なんて何度奪われたかわからないし。人間だっただけまし……。

……っ!また嫌なこと思い出した……。落ち着け………私……。

 

 

 

 

 

「いやー悲惨だねぇ。酷い人もいるもんだ」

 

!!

 

「だ、誰?」

 

そこには見知らぬ女の人が立っていた。髪は地面につきそうなくらい長く、頭にはカチューシャが付いている。部屋にあった机に行儀悪くも座っている。

……靴に何か書いてある。……………あんしん……いん?

 

「警戒しないでおくれよ。僕は君の夢の中の存在なんだから」

 

「夢………ここは……私の夢………なの?」

 

「そうだよ。君の夢に僕がお邪魔してるんだ。悪いね。恨むならタツミ君を恨んでくれ」

 

「あの人のせいか………」

 

帝具……だっけ?……きっとそれで私に幻覚か何かを見せてるんだ……。タツミとかいう…。

 

「そう、君の恋の相手だよ」

 

「………は?」

 

何を言ってるんだ?この人は。

 

「ん?てっきり『はぁ!?な、なんであいつが!?べ、別に好きなんかじゃ……』みたいな返答が返ってくると思ったんだけど…。……あぁそっか。記憶喪失なんだっけ?」

 

え、あの人、私の恋人か何か………?う、嘘でしょ……。

 

「やめてください。あんな殺し屋風情と……」

 

「ふふ、だいぶ回復してるじゃないか。はじめはただただ怯えるだけだったのに」

 

「………」

 

 

 

「さて、時間もないし。サクッと進めようか。君の心を直さなきゃね」

 

「………やめてください。てかあなたは誰なんですか?」

 

「ん?…………あぁ、自己紹介がまだだったね。僕は安心院なじみ。親しみを込めて安心院さんと呼んでくれ」

 

「安心院さん…」

 

……変な名前。

 

「さて……君は確か記憶喪失と……カルマちゃんにトラウマを抉られたのか。なるほどなるほど」

 

「あの……帰してくれませんか?私は……」

 

「…………」

 

聞いてないし。

 

「………ん!君の帝具はパンプキンか。なら話は早い、あの帝具も一桁だからね」

 

……パンプキン?あぁ…あの銃。私の武器らしいけど信じられない。人殺しの道具なんて……。

 

「そっかーあの帝具か、そういえばナジェンダちゃんが使ってたね。うんうん、よし!」

 

そう言うとこの女性(安心院さん?だっけ?)は部屋のドアへと歩いていく。

 

「…………どこ行くの?」

 

「ん〜?君の記憶と精神を直す臨時教師を呼ぶのさ。ちょっと待っててねー」

 

「はぁ」

 

早く帰してくれないかな。まぁ帰してもらってもやることないんだけどね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅い」

 

一時間くらいだったかな?でも全然何も起こらない。部屋からも出れないし……。

 

「なんなの……」

 

そう呟いた途端、部屋の明かりが落ちた。

 

「ひっ!」

 

なに?急に夜に…?

 

 

 

「やぁやぁ、マインちゃん」

 

「誰!?」

 

暗くてよく見えないがいつの間にか部屋に誰かいる…!声から察するに男のひと……この暗闇で……うぅ……またやな事思い出しそう……。

 

《来んな!汚れた血!》

 

「や、やだ……」

 

「あらら。これくらいでもトラウマが再発するのか……こりゃ重症だな。俺っちの意識を呼び出すなんて何事かと思ったけど……なるほどね、マインちゃんは今こんなことになってたのか」

 

「あな……たは……?」

 

「俺っちのことも忘れちゃったのかい?……ま、記憶があってもそれは同じか」

 

「…………?」

 

目が暗闇に慣れてきた……。この人マントを着てる……。いやこれはローブとでも言うのかな?おっきな人……頭は………。

………………!!

 

「初めまして……て言うと変な感じだけど…ま、話しかけるのは初めてだからね。間違っちゃいないか」

 

あ、頭が……カボチャ…………。

 

「俺っちはパンプキン。君の帝具だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、イートちゃん。あ、イートさん?」

 

「イートちゃんでいいですよ。何ですか?ムカエさん」

 

「イートちゃんって帝具なんでしょ?私、生まれてすぐ帝具を飲まされたからよく知らないんだけど…色々教えてくれない?」

 

「おぉ、それは私も聞きたいな。帝具自身から聞かされるなんてそうそう出来ることじゃないしな」

 

「はぁ、じゃあまぁ一つ。簡単に言えば始皇帝が帝国存続のために作った超兵器。それが帝具です。ここまではいいですね?」

 

「うん」

「おぉ」

 

「ではこの帝具、実はナンバリングされているのはご存知ですか?」

 

「え?そうなの?カルマちゃん、知ってた?」

 

「いや…初耳だな…」

 

「まぁ、裏情報ですから。別に隠してたわけじゃあないんですが、まぁ知ったところで、って感じなのであんまり出回らなかったんです」

 

「へぇー」

 

「帝具はNo.1からNo.48に分けられてます。まぁ単に製造順なんですが。でもNo.1からNo.9はその中でも強力な帝具として有名でしたね。呼ぶ人は『ヒトケタ』なんて呼んでましたね」

 

「面白くなってきたな」

 

……カルマちゃんって強くてカッコいいんだけど、なんか子供っぽいんだよね。ミソギさんもそれは言えるんだけど。

 

「皆さんが知ってる中で『ヒトケタ』は近いところで言えばNo.9『無限殺法・トエテシュレーガ』No.8『死者行軍・八房』と……No.4『魔神顕現・デモンズエキス』ですかね」

 

「ケイの旦那とクロメちゃんとエスデスさんのやつか」

「私達は入ってないね」

 

「ただまぁそれに選ばれる人はみんな………」

 

「みんな?」

 

「あー……いや、みんな凄い才能の持ち主ってだけですよ」

 

「はー…やっぱりケイの旦那はスゲェんだなぁ」

 

「他にはないの?」

 

「他ですか?そうですね。皆さんが知ってるとなると……あぁナイトレイドのブラートが持ってる『悪鬼纏身・インクルシオ』アカメの『一斬必殺・村雨』マインの『浪漫砲台・パンプキン』もそうですかね」

 

「向こうにもあるんだな…」

 

「身を引き締めないとね」

 

「えぇ、『ヒトケタ』は強力ですから」

 

へぇーやっぱり帝具本人から聞くと勉強になるなぁ。ん?

 

「イートちゃんは何番なの?」

 

「おぉ、そうだそうだ。ついでに私たちの番号も教えてくれよ」

 

「カルマさんの『致死武器・スカーデッド』はNo.39、ムカエさんの『万物不朽・ラフラフレシア』はNo.29です」

 

「ぐぁっ!ムカエに負けた!しかも下の方過ぎる!」

 

「へへ〜ん」

 

「『ヒトケタ』以外はさして差はありませんよ。むしろ後期の方が性能がいい場合もザラにあります」

 

「ホッ」

 

「ぶー、でイートちゃんは?」

 

「私はNo.0です」

 

「なにそれ!カッケェ!」

 

「ちょっと待って?帝具は全部で48個でしょ?イートちゃんは49番目ってこと?」

 

「いえ、私は帝具に不備があった場合に対処できるように最初に作られたので実質の1番目ですね。ですがあくまで私は保険ですので『ヒトケタ』じゃないですよ?戦闘力も皆無ですし。使用者がいないのもその為です」

 

「でもカッケェなぁ。影で全てを操ってるって感じで!」

 

「はは……」

 

『みんな〜仕事だよ』

 

「お、久しぶりだな。ケイの旦那も今日はいねぇし、気張ってこうぜ」

 

「そうだね、行こっか。イートちゃん」

 

「はーい」

 

そっかー帝具はナンバリングされてたんだー。知らなかったなぁ。賢くなってよかったよかった。

ん?そういえばミソギさんのは何番なんだろう。……最弱だけに48番目かな?

 

 




ちなみにインクルシオはNo.3。村雨はNo.2。パンプキンはNo.6です。
他の帝具は後々。
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