打撃
弾道:4
ミート:A
パワー:B(引き続き上積みを狙う)
走力:C
肩力:A
守備:C
投球
球速:160km/h
コントロール:A
スタミナ:A
球種:直球・カーブ・スライダー・スプリット・チェンジアップ(すべて実戦レベル、精度はさらに向上)
三年目にして投打ともに隙のない完成形へと到達した颯太に対し、球界の見方は明確に変わりつつあった。「まだ発展途上の逸材」から、「勝って当然の絶対的エース、かつ主砲」へ――期待の質そのものが一段階引き上げられたシーズンの始まりだった。
四年目のキャンプで、担当コーチが颯太に伝えたのは、これまでのような技術的な課題ではなかった。
「お前はもう、穴を探す段階やない。ここからは、相手にどう研究されても崩れへん強さを、シーズン通して証明する段階や」
颯太自身、この言葉を素直に受け止めていたという。キャンプ中のインタビューでは、いつものビッグマウスな発言に加えて、珍しく落ち着いた言葉も残している。
「去年までは、自分の中の課題を潰すことだけ考えとった。今年からは、相手がどう研究してこようが関係ない、っていうところを見せなあかん番やと思ってます」
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なんJ実況スレ(龍崎颯太・四年目キャンプ)より
1: 名無しさん@実況
龍崎、もう課題らしい課題ないんちゃうか
8: 名無しさん@実況
去年の時点でほぼ完成形やったからな
今年はどう研究されても崩れへんかが焦点か
15: 名無しさん@実況
「相手がどう研究してこようが関係ない」で草
相変わらずのビッグマウスやな
22: 名無しさん@実況
これで衰えるどころか成長続けるんやからバケモンすぎる
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プロ四年目・レギュラーシーズン
四月、リーグ開幕。颯太は前年に続き開幕投手を任され、開幕戦から危なげない投球でシーズンをスタートさせた。
シーズンを通じて、颯太個人の数字はもはや誰の目にも「別格」だった。打者としては本塁打・打点ともにリーグトップを独走し、投手としても防御率・奪三振でリーグ上位に食い込む。夏場を迎える頃には、投打二冠のみならず、リーグMVPの最有力候補として颯太の名前が挙がることが、もはや当然の光景になりつつあった。
だが、颯太個人の圧倒的な数字とは裏腹に、六甲ブレーブスというチーム全体には、微妙な陰りが見え始めていた。主力野手の一人がシーズン中盤に故障で長期離脱し、投手陣も颯太以外の柱を欠く場面が続く。リーグでは、資金力と選手層の厚さを誇る東京インペリアルズが夏場から独走態勢に入り、六甲はその背中を最後まで捉えきれないまま、リーグ2位でシーズンを終えることになった。
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なんJ実況スレ(セ・リーグ最終順位・六甲2位)より
1: 名無しさん@実況
六甲、今年は東京の後塵を拝したか
9: 名無しさん@実況
龍崎個人の数字はもう化け物レベルやのにな
16: 名無しさん@実況
主力の離脱がでかかったな
一人でチーム全部背負うのはさすがに限界あるわ
23: 名無しさん@実況
それでも2位確保しとるあたり、龍崎の存在価値がよう分かるわ
30: 名無しさん@実況
CSで東京に一泡吹かせられるか楽しみやな
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クライマックスシリーズ
リーグ2位でシーズンを終えた六甲ブレーブスは、本拠地・六甲園球場でクライマックスシリーズ・ファーストステージを迎えた。相手はリーグ3位に食い込んだ広島クリムゾンズ。颯太は第1戦に先発し、九回を一人で投げ切る完投で危なげなく勝利。翌日の第2戦も、颯太は打者として長打を放ちチームを援護し、二戦二勝でファイナルステージ進出を決めている。
舞台はリーグ優勝球団・東京インペリアルズの本拠地、帝都ドームへと移った。東京には1勝のアドバンテージが与えられ、六甲にとっては実質的なアウェーでの後がない戦いとなる。
第一戦、颯太は先発マウンドに上がったが、リーグ屈指の選手層を誇る東京打線を最後まで抑えきれず、六回途中で降板。打者としても結果を残せず、東京がアドバンテージと合わせて実質2勝目とした。第二戦も颯太が先発しないまま東京打線に押し切られ、六甲は連敗。迎えた第三戦、颯太は打者として本塁打を放つ気迫を見せたものの、投手陣が終盤に崩れ、六甲のシーズンはここで終わりを告げた。
ファイナルステージ敗退という結果に対し、颯太は試合後、珍しく厳しい表情で言葉少なに語っている。
「個人がどんだけ数字残しても、チームが勝てへんかったら意味ない。来年は、そこを絶対に埋める」
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なんJ実況スレ(CSファイナルステージ・六甲敗退)より
1: 名無しさん@実況
六甲、ファイナルステージで散ったか
9: 名無しさん@実況
東京の選手層はさすがに厚かったな
16: 名無しさん@実況
龍崎一人があれだけ頑張っても届かんときは届かんのやな
23: 名無しさん@実況
「個人がどんだけ数字残しても意味ない」で草
自分にだけ厳しいの相変わらずやな
30: 名無しさん@実況
今年は日本シリーズで龍崎vs榊原が見れんかったのが残念やわ
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プロ四年目・主要成績まとめ
- 六甲ブレーブス:セ・リーグ2位
- クライマックスシリーズ:ファーストステージ突破、ファイナルステージ敗退(東京インペリアルズに3連敗)
- 日本シリーズ:進出ならず(榊原航との直接対決はこの年なし)
颯太個人成績(打者)
- 出場:140試合
- 打率:.330
- 本塁打:35(リーグ1位)
- 打点:100(リーグ1位)
- 長打率:.610
颯太個人成績(投手)
- 登板:26試合(すべて先発)
- 投球回:170回
- 防御率:2.05(リーグ1位)
- 勝敗:17勝5敗
- 奪三振:200
- 四球:22
主要タイトル
- 本塁打王・打点王・最優秀防御率のタイトルを獲得。投打にまたがる複数タイトル獲得は球団史上初
- リーグMVP投票では、チームの順位が響き次点に終わる。「個人成績だけならMVPで異論はなかった」と選考委員の一人が後年のインタビューで述べている
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個人としては投打にまたがる複数タイトルを獲得しながら、チームとしてはリーグ優勝、そして日本シリーズ進出を逃した四年目。颯太にとってこのシーズンは、初めて味わう種類の悔しさを残す一年となった。中学・高校・プロ一年目からここまで、颯太が直面してきた壁は常に「自分自身の力不足」だった。だが四年目に突きつけられたのは、「自分一人の力だけでは、チームを頂点まで導けない」という、より複雑な現実だった。
この現実と向き合う中で、颯太のオフの過ごし方にも、これまでとは異なる変化が見られたと当時のチームメイトは証言している。個人練習の量を増やすことに加え、若手選手の自主練習に自ら誘いをかける場面が増え、担当コーチは「今年のあいつは、自分を鍛えるだけやなくて、チーム全体を鍛えようとしとる」と評したという。
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オフ・WBC初出場
四年目のシーズンオフ、颯太は日本代表・侍ジャパンの一員として、国際大会であるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に初めて招集された。中学・高校時代から代表経験を重ねてきた颯太にとっても、プロの舞台での日本代表選出は特別な意味を持つものだった。
大会を通じて、颯太は二刀流として世界レベルの投手・打者たちと対峙する経験を積んでいく。予選ラウンド、決勝トーナメントと勝ち進む中で、颯太は投手としては各国の強打者たちを次々と抑え込み、打者としても海外の速球・変化球に対して物怖じしない打撃を披露。「メジャーでも十分通用する」という評価が、この大会を通じて国内外の関係者の間で急速に広がっていった。
しかし、決勝の舞台で侍ジャパンを待っていたのは、優勝候補の一角として大会を通じて圧倒的な強さを見せていたアメリカ代表だった。接戦にもつれ込んだ決勝戦、颯太自身は投打にわたって奮闘を見せたものの、終盤の一打を欠き、侍ジャパンは僅差で敗れて準優勝に終わっている。
試合後、颯太は悔しさを隠さなかった。
「世界一にはあと一歩、届かんかった。個人的には手応えもあったけど、勝たな意味ない。この悔しさ、来年のシーズンにそのままぶつける」
高校時代から繰り返されてきた「敗戦を糧にする」という颯太のスタンスは、国際舞台でも変わることがなかった。
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なんJ実況スレ(WBC決勝・侍ジャパン準優勝)より
1: 名無しさん@実況
侍ジャパン、決勝でアメリカに惜敗か
9: 名無しさん@実況
龍崎、個人としては投打ともにようやっとったのにな
16: 名無しさん@実況
準優勝でも十分すごいけど、龍崎本人は絶対納得しとらんやろな
23: 名無しさん@実況
「メジャーでも通用する」って評価、この大会で一気に広まったな
30: 名無しさん@実況
「この悔しさ、来年にぶつける」で草
また来年伏線張りよったわ
37: 名無しさん@実況
四年目のCS敗退といい、今年は珍しく悔しさ多めのオフやな
44: 名無しさん@実況
逆にこれで五年目は化け物じみたシーズンになりそうで怖いわ
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CSファイナルステージでの敗退、そしてWBC決勝での惜敗――四年目のオフ、颯太のうちには二つの明確な悔しさが積み重なっていた。個人としての実力にはもはや疑いの余地がなかったが、「チームを頂点に導く」「世界一を獲る」という、より大きな目標への渇望が、この年を境に一段と強くなっていったと、当時を知る関係者は口を揃えて振り返っている。
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龍崎颯太 プロ五年目シーズン開始時ステータス
※WBCでの国際経験と、二つの悔しさをバネにしたオフの猛練習を反映。パワー・球速ともに一段階上昇し、なお成長の余地を残す仕上がり
打撃
弾道:4
ミート:A
パワー:B→A(上昇)
走力:C
肩力:A
守備:C
投球
球速:160km/h→162km/h(上昇)
コントロール:A
スタミナ:A
球種:直球・カーブ・スライダー・スプリット・チェンジアップ(すべて実戦レベル、緩急・コンビネーションの精度がさらに向上)
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プロ五年目・レギュラーシーズン
五年目のキャンプ、颯太が見せた仕上がりは、周囲の予想をさらに上回るものだった。パワーはB評価からさらに一段階上のAへと引き上がり、球速はさらに一段階向上。担当コーチは「まだ上のランクがあるのに、この時点でここまで来るとはな」と舌を巻いたようにコメントを残している。
四月、リーグ開幕。颯太は開幕から圧巻の投打二刀流を見せつけ、チームを勢いに乗せた。前年の悔しさを知る颯太の集中力は際立っており、序盤から一切気を緩めることなく数字を積み上げていく。
チーム全体も、この年ばかりは颯太に頼りきりではなかった。前年の故障から復帰した主力野手が本来の働きを取り戻し、若手投手陣も着実に台頭。颯太が自ら誘いをかけて続けてきた自主練習の成果もあってか、チーム全体の底上げがはっきりと数字に表れるシーズンとなった。
夏場を過ぎても六甲の勢いは衰えることなく、九月、東京インペリアルズとの直接対決を制して逆転でリーグ優勝を決定。前年の雪辱を、まずリーグ優勝という結果で果たすことになった。
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なんJ実況スレ(六甲ブレーブス・セ・リーグ優勝奪還)より
1: 名無しさん@実況
六甲、リーグ優勝奪還や
9: 名無しさん@実況
去年CSで負けた東京に直接対決で競り勝っての優勝、これ以上ない形やな
17: 名無しさん@実況
龍崎、WBCの悔しさそのままシーズンにぶつけてきとるな
25: 名無しさん@実況
チーム全体も去年より層厚くなっとる感あるわ
龍崎一人に頼らんでよくなってきたな
33: 名無しさん@実況
これでいよいよ日本シリーズ、榊原との再戦あるか
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クライマックスシリーズ・ファイナルステージ
リーグ優勝によりファーストステージを免除された六甲ブレーブスは、本拠地・六甲園球場でクライマックスシリーズ・ファイナルステージを迎えた。相手は、ファーストステージを勝ち上がってきた前年の雪辱相手・東京インペリアルズだった。
1勝のアドバンテージを得て迎えた第一戦、颯太は先発マウンドで前年の借りを返すかのような投球を見せ、東京打線を七回無失点に封じ込む。打者としても長打を放ち、実質2勝目を確保した。続く第二戦、颯太が先発しないこの試合で東京が意地の一勝を返すも、第三戦、颯太が打者として勝ち越し打を放ち、投手陣も終盤を締めて突破に王手をかける。第四戦、颯太自身は先発しなかったものの、チーム全体の粘り強い戦いが実を結び、六甲はファイナルステージを突破。二度目の日本シリーズ進出を決めている。
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なんJ実況スレ(CSファイナルステージ・六甲日本シリーズ進出)より
1: 名無しさん@実況
六甲、東京に去年の借り返して日本シリーズ進出や
9: 名無しさん@実況
第一戦の龍崎の投球、完全に去年の意趣返しやったな
17: 名無しさん@実況
今年は龍崎不在の試合でもチームがちゃんと戦えとるのがでかいわ
25: 名無しさん@実況
これでいよいよ榊原との三度目の対決や
ここまで一勝一敗、決着つける番やな
――――――――――
日本シリーズ・三度目の激突
パ・リーグを制したのは、この年も博多サンダーズだった。榊原航は正捕手としてすでにチームの中心的存在となっており、颯太との対決は球界屈指の名勝負として毎年注目を集める存在になっていた。
六甲ブレーブスと博多サンダーズ――二年目・三年目に続き、三度目となる日本シリーズでの激突。対戦成績はここまで一勝一敗の五分。二年目は勝負所で航に屈して敗れ、三年目は颯太自身が航を封じ込めて悲願の日本一を成し遂げている。三度目の直接対決は、まさにこの宿命のライバル関係に決着をつける一戦として、両リーグを跨いで大きな注目を集めることになった。
第一戦(六甲園球場)
先発マウンドに上がった颯太は、立ち上がりから丁寧なコース攻めで博多打線を封じ込む。三回、航の打席では際どいコースへの投げ分けで粘られながらも、最後はスプリットで空振り三振に仕留めた。打者としても長打を放ち、六甲が先勝する。
第二戦(六甲園球場)
颯太が先発しない第二戦、博多打線が上回り、航も複数安打を記録。試合は僅差で博多が制し、シリーズは1勝1敗のタイに戻された。
第三戦・第四戦(博多サンダードーム)
舞台を敵地に移した第三戦、中3日で先発のマウンドに上がった颯太は、七回を無失点に抑える安定感のある投球を披露した。パ・リーグ本拠地でのDH制により颯太自身が打席に立つことはなかったが、指名打者に起用された野手が勝ち越し打を放ち、実質2勝目を確保した。続く第四戦は颯太が先発しない試合となったが、六甲打線が終盤に集中打を見せて博多を突き放し、こちらも制して3勝1敗と大きくリードを広げる。
――――――――――
なんJ実況スレ(日本シリーズ・六甲が大きくリード)より
1: 名無しさん@実況
六甲、3勝1敗とリードや
これで決着つけられるか
9: 名無しさん@実況
龍崎、今回は榊原からもちゃんと抑える場面出てきたな
17: 名無しさん@実況
第二戦以外は隙のない試合運びやわ
25: 名無しさん@実況
あと一勝、日本一まで王手や
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第五戦(博多サンダードーム)
王手をかけられた博多サンダーズは、後のない一戦で意地を見せる。颯太が先発しないこの試合、航は初回から勝負強さを発揮し、二安打を記録してチームを牽引。博多が反撃し、六甲は敗戦。シリーズは3勝2敗に詰め寄られる。
第六戦(六甲園球場)
舞台は再び六甲園球場へ。DH制のないセ・リーグ本拠地とあって、颯太はこの試合、投手としてではなく外野の守備に就いた上で、打者として先発出場した。この試合、六甲の先発を任されたのは、シーズンを通じて颯太が自主練習に誘い続けてきた若手投手だった。
序盤、その若手投手が緊張からやや制球を乱す場面もあったが、颯太自身がベンチから声をかけ続けたことで、次第に立て直していく。試合は終盤までもつれる接戦となり、七回を終えて同点。八回、颯太が値千金の勝ち越し本塁打を右中間スタンドへ叩き込み、流れを完全に六甲へと引き寄せた。
九回、博多の反撃を託されたのは、あの若手投手だった。二死一塁、打席には航。中学時代から颯太の球を受け続けてきた男との、この試合最大の対決――ただし、マウンドにいたのは颯太ではなく、彼が鍛えてきた若い投手だった。
丁寧なカウント作りの末、最後はアウトコース低めのスライダーで空振り三振。試合終了と同時に、六甲ブレーブスの二度目の日本一が決定した。颯太はこの試合、投手としてマウンドに立たなかったにもかかわらず、シリーズMVPに選出されている。選考理由として、打者としての勝ち越し弾に加え、「チームを鍛え、若手を勝負所で信頼して送り出した」という、これまでの颯太にはなかった新しいリーダーシップの側面が評価されたと選考委員は説明している。
試合後、グラウンドで航と交わした言葉が、当時の関係者の証言として残っている。航が「今年は最後、お前やなかったんやな」と苦笑いを見せると、颯太は「俺一人で勝つチームは、もう卒業や。それでもお前には、まだ負け越しとる気がするけどな」と返したという。
――――――――――
なんJ実況スレ(日本シリーズ第六戦・六甲二度目の日本一)より
1: 名無しさん@実況
六甲、二度目の日本一や
9: 名無しさん@実況
最後、龍崎やなくて若手投手が締めたんか
これは熱いな
17: 名無しさん@実況
龍崎が鍛えてた投手が最後榊原を三振に仕留めるとか出来すぎやろ
25: 名無しさん@実況
「俺一人で勝つチームは、もう卒業や」で泣いた
四年目の悔しさ、ちゃんと成長に変えてきたんやな
33: 名無しさん@実況
「お前には、まだ負け越しとる気がする」で草
律儀に対航戦績気にしてるの相変わらずや
40: 名無しさん@実況
WBC準優勝の悔しさもちゃんと日本一で返してきたな
48: 名無しさん@実況
これで日本一2回、次はどこまで積み上げるんや
――――――――――
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プロ五年目・主要成績まとめ
- 六甲ブレーブス:セ・リーグ優勝
- 日本シリーズ:博多サンダーズを4勝2敗で下し、二度目の日本一達成
- 颯太:日本シリーズMVP
颯太個人成績(打者)
- 出場:143試合
- 打率:.336
- 本塁打:39
- 打点:108
- 長打率:.640
颯太個人成績(投手)
- 登板:27試合(すべて先発)
- 投球回:178回
- 防御率:1.85
- 勝敗:18勝4敗
- 奪三振:218
- 四球:18
主要タイトル
- セ・リーグMVP獲得(投打にわたる圧倒的な数字に加え、チームを優勝に導いた総合評価として満票に近い支持を集める)
- 日本シリーズMVP獲得
- 対榊原航・シーズン打率(通算):依然として四割前後を記録される一方、日本シリーズでは自身が三振を奪う場面も生まれ、非対称だった関係にわずかな変化の兆しが見え始める
――――――――――
四年目の悔しさ、そしてWBC決勝での敗戦――二つの挫折を経て迎えた五年目、颯太は個人としても、チームのリーダーとしても、これまでとは異なる次元へと駆け上がっていった。担当コーチは、このシーズンを振り返ってこう総括している。
「四年目までのあいつは、自分の力で勝つことしか考えてへんかった。五年目のあいつは、自分の力でチームを勝たせる方法を知った。あの若手投手を最後のマウンドに送り出した判断が、それを何より物語っとる」
シーズンオフ、日本一の美酒に酔いしれながらも、颯太はいつものように次のシーズンへの言葉を残している。ただし、その内容はこれまでとは少し違っていた。
「俺個人がどんだけ数字残しても、チームが勝てへんかったら意味ない――去年、そう痛感した。今年は、それをちゃんと証明できたシーズンやったと思う。けど、まだ足りん部分もある。もっと強いチームに、もっと勝てるチームにしていく」
高校時代から一貫してきた「自分自身への渇望」に、「チームへの渇望」という新しい軸が加わった瞬間だった。この五年目のシーズンは、後に六甲ブレーブスの黄金期を語る記事の中で、「颯太が個人からリーダーへと変貌を遂げた転換点」として、たびたび引用されることになる。
(第七章 了)