俺救2   作:ネネネノノ

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第2章『始まりの戦争』
16話『大阪へ』


「全員、よく集まってくれた。これより、今後の戦局を左右する極めて重要な話を共有する」味方本部の巨大な作戦会議室。特級の麗華、アヴィ、カナト、真白、あきら、ようま、けい、中野伊織を筆頭に、1級リーダーの中野鈴、一輝、千代。さらには2級の颯斗、大輝、あかり、3級、そして4級の私や太一、ほのかに至るまで、この本部に集うすべての呪術師が一堂に会していた。その中心で、神原司が眼鏡の位置を正し、重々しい口調でホワイトボードの前に立つ。私の足元では、異形の天秤となったたくまの前髪のない顔が、室内のただならぬ緊張感を察してじっと前を見据えていた。「現在、僕たちは『ブラックナンバー』との抗争に注力している。だが、戦況報告を精査した結果、僕たちが警戒すべき敵は奴らだけではないことが判明した」司がペンを取り、ボードに大きく文字を書きつける。「……『K』。そう呼ばれる謎の組織が、水面下で動き出している」会議室にざわめきが広がった。あの特級の面々すら、怪訝そうに視線を交わし合う。「ブラックナンバーとはまた違うんですか?」1級リーダーの鈴が鋭く問いかける。「ああ。ブラックナンバーが人間の肉体や魂を資源として弄ぶ『呪詛師集団』なら、この『K』は目的も、構成員も、その一切が闇に包まれている。ただ分かっているのは、奴らがブラックナンバーとも、僕たち呪術界とも異なる独自の呪術的ネットワークを持ち、何らかの巨大な計画を企てているということだ。特級の面々であっても、遭遇した際は一歩も引かずに最大級の警戒をしてほしい」司の声が、全員の脳内に直接響くような冷徹さを持って響く。司はさらにボードに三つの円を書き足し、現在の世界の勢力図を視覚化した。「今、この世の中は大きく四つの勢力に分断されている」僕たち『呪術師(本部)』:秩序の維持と、一般人の保護。『ブラックナンバー』:レグウィスを筆頭とする、きいたち最悪の呪詛師集団。新勢力『K』:目的不明の、不気味な謎の組織。『呪術師の殺し屋(呪殺屋)』:金のためだけに動き、単独で特級すら狩り得る闇のプロフェッショナルたち。「この四つが、互いに牽制し、時には衝突し合う歪な四つ巴の状況だ」司の戦況分析に、2級の颯斗、大輝、あかりの三人は表情を硬くし、4級の太一とほのかは恐怖に身をすくませた。きいへの復讐。それは今や、世界を巻き込む巨大な混沌の渦の一端に過ぎなかったのだ。「特にまい、たくま。君たちの階級では、ブラックナンバーの下位はおろか、『K』や『殺し屋』に遭遇すれば一瞬で命を落とす。僕の指示と視野共有を絶対に無視するな。いい frontline(前線)を維持するためには、全員の連携が不可欠だ。……以上、各自警戒を怠らないように」「あ……が……」主導権を持たないたくまの顔が、覚悟を決めたように小さく喉を震わせる。私はたくまの冷たい身体を強く抱きしめ、ボードに書かれた『K』の文字、そしてきいたちの影を、ただ静かに睨みつけた。

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