俺救2   作:ネネネノノ

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59話『突然の乱入』

「連鎖爆破・『神罰ノ炎(しんばつのほのお)』!!」

限界を超えた春樹の身体から、これまでにない極彩色の呪力の光が溢れ出す。周囲の空気が一瞬で超高温へと跳ね上がり、吹き抜けエリアの鉄骨がアメのように溶け始めた。

「ハッ……ハハハ! 破壊という言葉は俺のためにあるんだ!!」

狂気的な笑みを浮かべ、自身を「破壊の権化」として誇示する春樹。麗華とリントもまた、その凄まじい絶技を前に、全呪力を一撃に込めて迎え撃とうとした、その瞬間だった。

トコ、トコ、トコ……。

この世界のすべてを賭けた、最高に熱い命懸けの死闘の真ん中。

信じられないことに、全く空気を読まない軽い足取りで、戦場のド真ん中へと歩いて乱入してくる者がいた。

「え……?」

「誰だ、あいつ……?」

春樹、麗華、リントの3人は、練り上げた呪力を構えたまま、あまりの異物感に動きを止め、完全に固まってしまう。

現れたのは、夜の要塞のライトに照らされて眩しく輝く、鮮やかな黄色い髪を持った一人の女性だった。

彼女は、春樹が掲げた「破壊」という言葉を聞いて、心底不愉快そうに口元を歪めると、傲慢極まる不敵な笑みを浮かべて言い放った。

「オメェ何言ってんだ? 破壊は私のためにある言葉だろ。くそガキが」

その女が言葉を発した瞬間、空間全体の重力が狂ったように跳ね上がった。

レグウィスをも凌駕しかねない、理外の絶対的なプレッシャー。

彼女のその姿、そして特徴的な髪の色——。

(嘘だろ……あの、資料に載っていた……!)

本部の神原司先輩の通信が途絶える寸前、プロジェクターに映し出されていた顔写真が、私の脳裏に鮮烈にフラッシュバックする。

一将の9人の中で、名前も素性も分からなかった、あの『黄色髪の女』。

「私の名前はカレラだ」

カレラ。

ついにその忌まわしき頂点の名が明かされた。

対峙する春樹は、彼女から放たれる「一将」の本物のバケモノの圧力を肌で感じ、細胞レベルで理解していた。

(勝てない。逆立ちしたって、絶対に勝てない——)

しかし、世界征服を掲げるKの幹部としてのプライドが、彼を突き動かす。

「おおおおおあああッ!!」

春樹は勝てないと分かっていながらも、カレラに向かって自らの最大最強の爆発技を放った。空間を焼き尽くす極彩色の炎が、カレラへと猛然と襲いかかる。

だが、黄色い髪の絶対者、カレラは眉一つ動かさなかった。

「目障りだ。消え失せろ」

カレラが人差し指をスッと前に突き出す。

次の瞬間、彼女の指先から放たれたのは、シオンのそれとは次元が違う、世界そのものを崩壊させる暗黒の輝き——『破滅のビーム』だった。

ドゴォオオオオオオオオオオオオン!!!!

春樹の放った爆発の炎ごと、吹き抜けエリアの数階層分が、文字通り跡形もなく「消滅」した。

直撃を受けた春樹は、悲鳴を上げる暇すら与えられないまま、肉体も、魂も、その存在のすべてを灰にすら残さず分子レベルで破壊され、死亡した。

「はぁ……。どいつもこいつも、ボクの『破壊』を安売りしやがって」

カレラは煙の立つ指先をフッと吹くと、退屈そうに黄色い髪をかき上げた。

Kの最強の幹部であった春樹を一瞬で屠り去った、残る一将の一角・カレラ。

この最悪のバケモノの乱入によって、要塞全体のパワーバランスは、完全に修復不可能な破滅へと傾き始めていた。

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