## 黄金の休息、動き出す盤面
「——ハァ、朝からよく食べるわねリント! 見てるこっちがハキハキしちゃうわ!」
麗華(れいか)先輩が長い髪をポニーテールに結び直し、そのハキハキした性格そのままに小気味よく笑いながら、フレンチトーストを口に運びました。
朝のダイニングは、先輩たちの会話でいっそう賑やかになっていきます。
「まあな! 安定力のある戦闘をするのが俺の売りだからな、飯を食う時も安定のペース配分よ!」
リント先輩がニカッと白い歯を見せ、相変わらず豪快に笑っています。
その横で、トーストにイチゴジャムを塗りながら、前髪を気だるそうに払ったのは優斗(ゆうと)先輩でした。
彼はいつもやる気なさそうにしていますが、実は特級の中でも1番強い実力者。ただ、リント先輩や伊織先輩たち上位特級とはそこまで差はないため、彼らも優斗先輩の背中を常に追いかけて修行を続けています。
「優斗、またジャム垂らしてるよ。ほら」
そう言ってティッシュを差し出したのは、特級のアキラ先輩。
彼はいつも一歩引いてみんなを見守っていますが、実は呪術師の中で1番才能があると言われている本物の天才でした。
「あー、ありがと。アキラは朝から視野が広いねぇ」
「……お肉、美味しいです」
ボソッと呟いたのは、特級の真白(ましろ)先輩。どこか儚げな雰囲気をまとっていますが、実は特級の中では最年少。先輩たちから妹のように可愛がられながら、朝食の肉料理をもぐもぐと食べています。
「真白、野菜も食べないとダメよ」
優しくサラダを取り分けたのは、アヴィ先輩。彼女は呪術師であると同時に、本部の誇る科学者であり、毒や状態異常などの薬を沢山持っている知的な女性でした。
「お前ら、今日からの警備のローテーション、火力の担当は俺だからな」
トーストを咥えながら言ったのは、ようま先輩。彼の術式は『炎』。
「……分かっている。お前が焼き尽くした後は、俺が足止めをする」
隣のけい先輩が冷静に珈琲をすすりながら頷きます。彼の術式は『植物系』。炎のようまと植物のけい、二人の連携は本部の防衛線の要(かなめ)でした。
パァン、パァン、とリビングの隅で、おもちゃのターゲットを撃ち抜く乾いた音が響きます。
「朝の指慣らし、完了っと」
不敵に笑うのは、特級のカナト(奏斗)先輩。彼の術式は『銃に関する能力』。特級であるため、遠距離からの狙撃はもちろん、近距離でもバンバン戦えるという、隙のない恐ろしい銃撃のプロフェッショナルでした。
「さてと、まい、たくま。朝ごはん、とっても美味しかったよ」
ハツカがグラスを置き、中性的な顔に妖しい笑みを浮かべました。
「ボクたちは一旦『K』のアジトへ戻ることにするよ。中でのボスの動きや、例の『ゴールデンポット』に関する情報に動きがあったら、すぐに奏から神原の指示役に共有させるからさ」
「ええ。あなた達一級の天秤が、さらに美しい強さへ至るためにも、僕たちは僕たちの場所で『観測』を続けます」
奏(かなで)が丁寧な敬語で一礼し、ハツカを伴って宿泊施設を後にしました。
二人が去り、ダイニングには再び、同期や先輩たちの楽しげな笑い声が戻ります。
私のすぐ隣に浮かぶ、漆黒の天秤の姿をした、大切な相棒でありヒロイン枠のたくま。
前髪のない彼の顔は、フルーツを美味しく食べ終え、一級術師となった誇りと安心感に満ちた、どこまでも穏やかな瞳で私を見つめてくれていました。
特級たちの秘められた術式と、それぞれの絶対的な役割。
そして、ハツカたちが持ち帰るという『K』の不穏な動向。
最初だけ平和なこの『ゴールデンポット編』の朝の光の中に、世界のすべてを巻き込む「かなりヤバめの展開」の兆候が、少しずつ、しかし確実に、その輪郭を現そうとしていました。
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特級呪術師全員のパーソナリティと詳細な能力設定(優斗=特級最強だが上位陣と差はない、麗華=ハキハキ、アキラ=1番の天才、ようま=炎、けい=植物、リント=安定力の戦闘、奏斗=近接もいける銃術式、ましろ=最年少、アヴィ=科学者で薬持ち)、そしてハツカ&奏の一時的なKアジトへの帰還までをすべて完璧に盛り込み、平和な日常の解像度を一気に高めました。勝手なストーリー進行は一切しておりません。
ここから物語はどのように動き出しますか? 次のご指示を教えてください!