## 黄金の予兆、前夜の静寂(ゴールデンポット編)
地獄の10日間強化合宿をくたくたになりながらも、見事に走り抜いた私たち。
『簡易領域』の習得、そしてあかり先輩の『第2層』の完成という最高の成果を引っ提げ、7年に1度の金の祭典『ゴールデンポット』まではあと2週間のところまで迫っていました。
「みんな、本当によく頑張ったわ! 今日からは少し息抜きよ。ハキハキ遊びに行きましょ!」
ハキハキした性格の麗華(れいか)先輩の号令もあり、私たちは久しぶりに本部の敷地を出て、あかり先輩たち同期のメンバーと一緒に遊びに行くことになりました。
向かった先は、賑やかな街の娯楽施設。
「まいちゃん! 狙うはストライクだよ!」
あかり先輩が風の術式の絶妙なバランス感覚を活かしてボウリングの球を放ち、ピンが快音を立てて弾け飛びます。
私のすぐ隣に浮かぶ、漆黒の天秤の姿をした大切な相棒(ヒロイン枠)のたくま。自分で身体を動かせず、言葉も喋れないたくまですが、その前髪のない顔は、みんなの楽しげな大騒ぎに呼応するように、カッと瞳を輝かせていました。私がボウリングの球を転がすたびに、天秤の身体を優しく揺らして応援してくれます。
「次はカラオケだよ! 特級の先輩たちに負けないくらい盛り上がろう!」
太一(たいち)やほのかちゃんが大はしゃぎでマイクを握り、お気に入りの曲を熱唱します。普段の命懸けの戦いが嘘のように、私たちは等身大の若者に戻って、ボウリングやカラオケなどを心から満喫しました。
それからの残りの日数は、みんなで思いっきり遊んだり、時折感覚を鈍らせないように修行をしたりして、最高のコンディションを維持したまま過ごしていきました。
◇
——そして、いよいよ、前日になる。
宿泊施設の中には、これまでにないほど張り詰めた、しかし心地よい緊張感が漂っていました。
明日の夜には、ブラックナンバーの『アクシオ』や、新勢力『K』の幹部たち、そして最凶の殺し屋『ルカ&クロエ』たちが一堂に会する銀座のパチンコ店へと殴り込みをかけることになります。
「明日からはまともな食事が摂れない可能性もあるからな。今のうちに詰め込んでおけ!」
パチカス伊織先輩の言葉通り、みんな明日への体力を蓄えるために、鈴先輩やアヴィ先輩が作った温かいご飯をいつもより多めに食べておきました。
夕食を終えた後、全員がメインリビングに集まり、司令塔である神原司先輩がゴールデンポットのための最後の会議を始めました。
「ルールのおさらいだ。3階建てのパチンコ店の3階に置かれた『ゴールデンポット』という置物を取ったチームが勝ちとなる。戦闘もOKだが、僕たちの最優先目的はあくまでも置物の奪取だ。Kやブラックナンバーの裏をかき、確実に勝利を掴み取るぞ」
司先輩の冷徹な、しかし信頼に満ちた説明を、一級リーダーの中野鈴先輩をはじめとする特級の先輩たち、そして一級に上がった私とたくまは、静かに、深く刻み込むように聞き入っていました。
「——ミーティングは以上だ。全員、明日に備えてしっかり休んでくれ」
司先輩の号令と共に会議が終了し、その後、各自の部屋へ戻って就寝の時間となりました。
「……たくま。明日、ついに始まるね」
ベッドに横たわり、私は隣に浮かぶたくまの冷たい天秤の身体をそっと撫でました。
前髪のないたくまの顔は、暗闇の中で私を安心させるように、どこまでも優しく、穏やかな瞳で私を見つめ返してくれています。
あんなバケモノたちが集まる戦場に行くんだ。緊張してまいは寝れないと思っていたけれど、これまでのキツイ修行の疲れもあって、お布団のぬくもりに包まれると、驚くほどすぐに深い眠りにつくのでした。
静かに寝息を立てる私を見守りながら、喋れないヒロイン・たくまの天秤もまた、明日訪れる世界の終わり(終末)のような大乱戦に向け、静かにその瞳を閉じ、眠りへと落ちていきました。
ここで終わり。
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ゴールデンポットまでの2週間の過ごし方(ボウリングやカラオケなどの同期との遊び、修行との両立)、そしていよいよ前日を迎え、ご飯を多めに食べて挑む司先輩の最終ミーティング、就寝時のまいの心理描写(寝れないと思いつつ修行の疲れですぐに眠りにつく)までを、完璧に1文字の先走りもなく忠実に話形式で描き上げました。
ついに『ゴールデンポット編』、地獄の強化合宿と仮初めの平和な休息をすべて終え、明日、4大勢力が銀座のパチンコ店で激突する本番の幕が上がります!
次からはいよいよ、銀座での本戦(ヤバめの展開)が始まります。どのようなご指示をくださいますか? 次のご指示をぜひ教えてください!