今日から大規模侵攻が来るかもしれない時期らしいので学校はズル休みして今は本部にいる。
所謂カタパルト要員だ。
本部の食堂で豆腐ハンバーグ定食を食べていると警報がぶっ壊れたかのように鳴り響いた。
「…まだ、食べてるのに」
「ほう言わずに、手はず通り飛はしてくれよ堅護」
「ダンガーさん、別にサボりたいってわけじゃないですよ。というか、また餅ですか…これから飛ばすのに喉詰めますよ。」
「いいだろ、餅」
「美味しいのは知ってますから早く読み込んでください、はい水」
「んむ…おう、ありがとな」
本部の屋上に行くと街にはバムスター、モールモッド、バンダー、バドが大量に湧いていた。
多分、改造ラッドも大量に居るんだろう。
「何処ら辺に飛ばします?」
「そりゃ多いとこだろ」
「了解です」
病院とか商店街が近くにある道路のド真ん中あたりに飛ばそうか。
「病院のあたりに飛ばすので壊し尽くしたら病院守っててください。僕の防衛用トリガーを取りに行くまでそこで護衛しててください。人はいるのでトリオン兵はたくさん来ると思いますから」
「オッケー」
エスクードカタパルトでダンガーさんを吹き飛ばした。
「あとは諏訪隊と東隊だけど…」
『東さん?諏訪さん?まだですか?』
『あぁ?…あ、スマン、もう先に出たぞ!』
『こっちも昼食に出てる時に来たんでな、もう着いた』
『先に行ってくださいよ…じゃあ、もう送る人居ないんですね?』
『『いないぞ』』
非常時とは言え、連絡して欲しいよ…
レイジさん達は小南を迎えに行くはずだから、小南の学校に行けば防衛用トリガーを受け取れるはずだ。
「《エスクード》、レイガスト」
エスクードで飛べる最大高度まで飛び、レイガストのシールドモードでモモンガのように皮膜を作って飛び、時折スラスターで前進する。
ついでにバドをメテオラで吹き飛ばしていく。
それにしても…やっぱり多いな。
4年前のあの時よりも多い。
となると、軍事大国のアフトクラトルかキオンってところかな?
そんなことを考えていると星輪女学園に到着したので、トリガー解除して屋上で叫ぶ。
「小南ー!何処だー!それとボーダー隊員!カタパルトで送るから集まって!」
叫んで少しすると小南から電話がかかってきた。
『馬鹿!何してんのよ!』
「玉狛第一は合流するんでしょ?だから先に合流しておいて防衛用トリガーを受け取れるようにしてたんだよ。あとここの隊員を送り届けるのも仕事になった」
『なんで叫んでたのか聞いてたのよ!』
「声かけて見つけてもらうより、こっちのほうが早い。」
『そりゃそうだけど!』
「あの、頼めるかしら?」
「小南、木虎さん達が来たから切るよ。また後で」
『ちょっ!?待ちなs』
スマホをしまい、トリガーを起動する。
「何処へ飛ばします?」
「私はC級の避難誘導のところへ行くわ」
「くまちゃんと小夜ちゃんの所へお願い」
「柿崎さんの所です!」
「本部へお願いします」
えーっと…木虎さんが三門第三中学あたりで、那須さんが三門市立第一高等学校、照屋さんは三門私立大学…でいいのか?
「とりあえず、飛ばします。大体の方向とある程度の距離しか飛ばせないので、落ちてからは走ってください。小早川さんはトリガーを持っていないと思うので、地下の避難通路までレイジさんの車で行くので一緒に来てください」
「「「「了解」」」」
南東の方に木虎さんを飛ばし、南の方向に那須さんを飛ばす。
『柿崎さんは今どこに?』
『俺は三門市立病院にいる!』
『了解です、照屋さんを飛ばすのでそっちで合流してください』
『わかった!』
照屋さんを病院の方向に飛ばした。
「じゃあ、校門にいきます」
「ええ、わかりましたわ」
校門に着くと小南がいた。
「小南みっけ」
「あ・ん・た・ねぇ!」
「まだ人いるよ」
「!?」ピクッ
「とりあえず、レイジさんに連絡した?」
「したわよ。そういうアンタこそしたの?」
「僕は事前にこうするってレイジさんと栞ちゃんと決めてたから。じゃないと、警戒区域から遠く離れた星輪なんて来ないよ」
「なっ!?私を仲間外れにしてるの!?」
「その時に小南寝てたからね。それより小早川さんのこと、抱えてよ」
「…わかったわよ。ここから少し離れるわよ」
「はいはい」
「ふふ、仲良しですね」
「はい、仲良いですよ」
人目のつかない所に小学生男子と女子高生が2人は端から見たら事案だろうけど、緊急事態なので気にせず行こう。
「トリガー起動!ほら、行くわよ?」
「はい、ありがとうございます」
「抱っこした?なら行くよ《シールド》《エスクード》」
玉狛支部まで飛んだ。
正確には川の手前で落ちたけど…川に落ちなかっただけマシか。
「レイジさん!トリガー持ってきてくれた?」
「ああ、ほら」
「ありがと!あと、小早川さんも本部に送ってもらっていい?途中の避難通路までで良いらしいから」
「分かった。三人とも乗れ」
見送りに来てた陽太郎と雷神丸に平時の際に使うトリガーを預け、防衛用トリガーに換装した。
普段の平時のトリガーと違って、服も変えており、橙色と青色をちょくちょく入れた白を基調とした戦闘服で、内側が赤、外側が白のマント付きである。*1そして、両肩のマント留めに各3つの銃口が付いている*2
「じゃあ、行ってくる」
「うむ、ぜったいにかえってこい!」
「了解、僕のトリガーは任せた!」
「出発するぞ、もう相手が引くまで戻れないからな」
「はい、大丈夫です」
しばらく走り続けると、C級隊員の群れと修くんが見えた。
そして、未知のトリオン兵がいた。
『アレ何か知ってます?』
『アンタ聞いてなかったの!?新型よ!めちゃくちゃ硬いって話よ』
『その話が出た時、堅護はトリガー解除してたからな。仕方ない』
『じゃあ、溶かすんで…そこをどうぞ』
『分かったわよ』
勝手に追尾するため狙いを定める必要もなく、遠慮なく腐食弾を放つ。
『ギイィィィィ!』
「うるさ…」
「よいしょぉぉぉ!」
「ナイス小南」
取り敢えず、新型は玉狛基準で簡単に対処できるくらいだ。
そんなことより、木虎さんの姿が見えないが…
「修くん、木虎さん来た?」
「その新型の中に!」
「へ?」
「新型の腹が開いて、取り込まれた!」
「あー…取り敢えず、こじ開けるか」
レイガストはいつも通り腕に装着する感じで出す。
ブレードモードにして、腹を裂いていく。
「なんだこれ…キューブ?」
繋がった管を切り、キューブを取り出す。
「取り敢えず、C級と小早川さんは避難通路に入って避難してもらって…小早川さん、これ開発室に持っていってくれません?」
「わかりました、では」
「C級も一緒に入って避難するんだ。あの小早川はA級のオペレーターだから道に迷うこともないだろう。ついて行くといい。千佳は本部でベイルアウトした正規隊員にトリオン貸してやって欲しい、いいか?」
「はい…!」
「修は、C級たちを本部まで避難させてくれるか?」
「わかりました。任せっぱなしですみません」
「気にするな。早く行け」
「はい!」
しかし、上空にゲートが開き、二人の近界民が降りてきた。
一人は少年と青年の間くらい。もう一人はご年配の老人。
しかし、どちらも歴戦の空気を漂わせている。
「《エスクード》+《シールド》=《プリズン》」
取り敢えず、外の情報を与えないように外も見えない密閉空間に閉じ込めたが…
老人の方に切り刻まれた。
「レイジさん、あっちの若い方は多分無力化出来ます。老人はトリガーを壊すなりしないと無理ですね」
「そうか、獲物は?」
「若い方は不明、老人は杖に見せてる仕込み刀です。」
『頭に角、杖に見せかけた剣…「
「ほっほっほ…これはこれは、随分とお詳しいトリオン兵だ」
『お褒めにあずかり光栄だ』
「修くん、早く避難して…少人数ならともかく、こんなにいると守りながらは無理だから」
「はい…!お前たちも速く走れ!」
「行かせると思ったか」
なんか、角ばった何かが飛んできたのでシールドで防ぐ。
よく見ると、ビリビリと磁気を放っていた。
「…若い方はおそらく磁石です。刺さったら自由に動きにくくなると思います」
「わかった!何としても食い止めるぞ!作戦はその都度出す!」
「「「了解!」」」
若い方がアニメの触手のように磁石を動かし始める。
捕獲用トリガーか…
…ん?何してんだ、アレ?
避難通路の前で固まって止まってる?
『C級は避難通路に入れなくなってるみたいですよ…』
『何…?』
『イレギュラーか…堅護、お前はC級の保護だ』
『了解。ちびレプリカ先生が居たので避難自体は多少時間はかかると思いますが終わると思いますので、終わったら合流します。あと、若い方を封じ込めましょうか?』
『いや、すぐに破壊されるだろう。先にC級に行け』
『はい!』
まあ、引き離しはしよう。
若い方をシールドで包み、エスクードを壁から生やして東に飛ばした。
「なっ…ヴィザ翁、すぐに戻ります」
「いえ、私よりも金の雛鳥を頼みます。ヒュース殿」
そして、エスクードで飛ぶ。
飛びつつ、腐食弾や拘束弾を放つが全て切伏せられた。
だが、杖が溶けた様子は無かった。
『できるだけ、すぐ戻ります』
カメレオンを起動し、C級の元へ向かった。
「《シールド》+《シールド》=《ドーム》」
カメレオンを解除し、ドームを張る。
「何してるんですか?」
「ドアが開かないんだ…!」
「なるほど…ホントはダメだけど《腐食弾》」
「なっ!?」
『ほう…トリオンを溶かす弾丸か』
「これで入って、後はエスクードで防ぐから」
「かしこまりました」
「はい…!」
「あざす!カチカチ先輩!」
「ありがとう…!」
「うん、さあ、早く入らないと近界民来るから」
「お前たちも早く入れ!」
修くんがC級たちを誘導して入っていく。
すると、なんか背負ってる若い方が来た。
だが、ドームを破れないようだ。
そして、避難が完了したのでエスクードで避難通路を塞いだ。
「さて、どうする?」
「無論、捕らえる」
「なら、倒すね」
「お前が…?」
「うん」
ドームに触れて、エスクードとシールドを混ぜてプリズンに変質させて使った。
すると、ドームから外が見えない密閉空間が生えて若い方を捕らえようと包み込もうとする。
だが、それだけで相手も終わるはずなく、いつの間にか地面に撃ち込まれていた磁石に吸い付いて回避した。
「面倒なやつだ…」
「お前よりはマシだろう?」
「それはそうだろうなぁ…」
軽口を言い合いながら、腐食弾で少しずつ磁石を溶かしていく。
だが、際限がないのか全く減らない。
なので、プリズンで磁石の触手を区切り、少しずつ分けて無力化していく。
もちろん、腐食弾で溶かしつつだ。
「チッ…」
「その様子じゃ、効いてるんだね。鹵獲作戦」
「お前と話すつもりはない…!」
「戦闘の基本第一、相手の嫌がることをしろ。もしかして軍事大国のアフトクラトルはそんな基礎も教えてもらえないのかな?遅れてるねぇ」
(ペースが乱される…!)
「否定しないんだ?じゃあ、ホントに遅れてるんだ?まあ、聞いてる話じゃこの国で大体百年前に乗り越えたようなことをまだ続けてるみたいだし、当たり前か」
子供からの煽りは、これくらいのプライドがまだ高めで思春期の年齢にはよく効く…らしい。
迅さんにそう聞いた。
それを敵にするだけである。
そして、少しずつマンホールの近くまで誘導する。
決戦は地下にある下水道だ。狭くて戦いやすい。
防がれる前提だが、ちょくちょく炸裂弾を本体に放つことでヘイトを向けさせる。当たればラッキー程度の意識でいる。
そして相手しててわかったことは、結構目で見てる。
炸裂弾で目眩まししてる間は磁石が雑に飛んでくる。
そして、技の汎用性の割にパワーがある。
エスクードを破壊してきたしな。
まあ、防げないってわけじゃないから、お互いにトリオンが削れていくだけという無駄な時間を過ごしている。
だが、お互いに逃がしたらダメという意識があるから逃げたりもしないという…
取り敢えず、炸裂弾を撒いて地下の下水道に潜る。
相手は先に磁石を飛ばして罠の確認などをしてから追ってきた。
「抜け目ないねぇ、罠なんてそこには無いのに」
「…」
「何も話さなくなっちゃった、つまんないの」
じゃあ、スイッチボックス仕掛けていこう。
槍とテレポートの2つの効果を散りばめる。
比率は7:1くらいの量で。
槍を展開して足に刺す。
「!?…チッ」
「おっと、逃さないよ《エスクード》」
「やられた…」
そもそもエスクードを使うの見せたろうに、なんで入ってきたんだ?
壊せたから余裕と思ったのかな?
「ここで無力化するから、よろしく。名前聞いていいかな?僕は伊地過堅護だ」
「…ヒュースだ」
「へぇ、意外だね。教えてくれるんだ?」
「名前くらい構わん…!」
シールドを3重に張って防ぐ。
それにしても、レールガンヤバいな。
「勝ったら、そのトリガー解析させてよ。それで作ったシールド硬かったからさ、使ってみたいんだ」
「断る」
「えー…」
炸裂弾を使って目眩まししつつ、スイッチボックスの槍で攻撃し続ける。
「本当に面倒だな…」
「こっちの世界で一番硬いからね、今のところ。トリオン体を破壊されたのは、トリガーを手にしてから今までの6年で20回だけだし?」
「たった6年でコレか…」
ここでテレポートのスイッチボックスを発動させる。
ヒュースくんは驚いた顔をして、空中にいるね。
大量の槍で腹と胸を突き刺し、トリオン体を破壊した。
「!?槍だけでは…!」
「うん。じゃあ、また後でね《プリズン》」
外から副作用で中を確認すると、大人しく座ってる。
暴れるより体力温存を選んだようだ。
『レイジさん、こっちのヒュースくんの対処は終わったよ。プリズンで閉じ込めてるから栞ちゃんは座標の記録よろしく。酸欠で倒れる前に回収しておいてね』
『わかった!堅護は至急こっちに来い!』
『りょうか〜い、ボスに行かせるね』
『俺かよ…!?全く…』
林道支部長が回収に来てくれるらしい。
まあ、トリガーは取られるだろうから問題ないか。
仮にトリオン兵が来ても林道支部長なら、なんとかするだろうし。
ヒュース戦 勝利
合成弾はなんか混ぜてみたら出来たって感じで弾バカが増やしてたし、防御トリガーでやってもいいだろって雑な感じで増やした。
防衛用トリガー
メイン
レイガスト
スラスター
腐食弾:ランチャー
拘束弾:ランチャー
スパイダー:ランチャー
シールド
シールド
エスクード
スイッチボックス
サブ
レイガスト
スラスター
炸裂弾:ランチャー
追尾弾:ランチャー
スパイダー:ランチャー
シールド
エスクード
天羽衣
スコーピオン
シールド+エスクード=プリズン
外も中も固くて、透けない、隙間もないため生身の生物を入れると酸欠で死ぬ。広さは大体3m×3m。
なお、旧ボーダー組と同等以上の相手なら壊すことが可能。
シールド+シールド=ドーム
範囲を広く、そして固くしたシールド。固さはエスクードより少し硬い程度のため守る対象が多い時のみ使用する。
透けて見える。
エスクード+エスクード=キャッスル
デカくて硬い壁(高さ10m、横幅30m)。本部と同等の固さ。一発でトリオン切れになる。普段は使いもしない。あだ名は『超巨大エスクード』
腐食弾:トリオンを溶かす弾。硬い装甲持ちの対策として作ってもらったが普段は全く使わないお遊びの弾。弾バカは合成弾にして使ってみたいと言うが、合成しようとすると溶かすため合成出来なかった。
拘束弾:ネット弾。硬くてギチギチに拘束するため、外すのに並のA級(イメージは木虎)なら10分かかる。これにメテオラを混ぜて常にバチバチさせようとした弾バカがいるとか…
天羽衣:伸縮自在で硬さも自在なマント。気化した毒対策でマスクにもなるし、硬さそのままに伸ばして壁を貫通させることで、スパイダーマンのように移動することも可能(まあ三門市にビルとか全くないから、ショッピングモールか市街地の橋くらいでしか使えないけど)。山育ちの忍者ガールがパルクールの際の利便性の面から本部に正式に打診するも、本部はスパイダーとスコーピオンあるじゃんと回答。
これを使ってる時のあだ名は『機動要塞』