さとり「ん……。」
夜中、一度寝ついたはずのさとりは、ふと目が覚めてしまっていた。
さとり「(……まだまだ夜ですね……。どうしてこんな時間に目が覚めてしまったんでしょう?)」
そう思いながら首をかしげるさとりだが、そんなことをしても分からないものは分からないので諦める。そして、隣で寝ている悠翔の方に顔を向ける。寝ている間に、抱きしめていたはずの悠翔は離れてしまったらしい。
さとり「(悠翔さんはぐっすり寝てますね……。ふふ、寝顔が可愛いですね……。)」
悠翔は顔が少し(以下略)なので、さとりには悠翔の寝顔がそう見えていた。
さとり「(……やっぱり好きだなぁ……。……自分で付き合えないかもって思いながら、あの漫画を読んだり、一緒に寝たり、なんだかんだで悠翔さんを求めてしまってますね……///。あとは……はっ///!?)」
思い出すのは、今日起こった出来事の数々。色々なことがあったが……その中にはもちろん、恥ずかしい記憶も残っているわけで……。
さとり「うぅ……///。(……宴会で酔った勢いで抱きついたり、お風呂上がりの姿を見られたり……恥ずかしすぎますよぉ……///。……でも、ちょっとだけ嬉しかったかもしれませ……って何を考えてるんですか私は///!?)」
自分の心の中で自問自答(?)を繰り返し、悶絶するさとり。すると、
悠翔「……ん……んむぅ……。」
さとり「…………!?(もしかして……起こしちゃいましたか!?)」
悠翔がもぞもぞと動いているのを見て、さとりは悠翔を起こしてしまったのかと焦りの表情を浮かべる。そして悠翔は……さとりの方に転がってさとりを抱きしめた。
さとり「ふぇっ///!?」
いきなり抱きしめられたことで、さとりの顔は先ほどとは比べものにならないくらい真っ赤に染まっていた。
さとり「(な、なんで急に///!?もしかして……悠翔さんにはそういう癖があるとか!?だとしたらもう一緒に寝れませんよぉ……///!起きたら抱きしめられてるとか恥ずかしいです……///!)」
そんなことを考え、朝起きた時に悠翔に抱きしめられている状況を妄想するさとり。……だが、次の言葉で、さとりの頭は現実へ戻ってきた。
悠翔「行か……ないで……母さん……。」
さとり「(……お母さん?……悠翔さんには今、私が悠翔さんのお母さんに見えて…………はっ!?)」
また妄想の世界にトリップしかけたさとりだったが、そこであることに気づく。
さとり「(悠翔さんがお母さんのことを思い出している!?でも、宴会の時はお父さんのことを思い出したとしか言っていなかったはず……。……もしかして、少しずつ記憶が戻っているんですかね?)」
そう、悠翔が母親を呼んだことだった。宴会の時、悠翔が思い出したのは父親のことだと言っていた。もしかしたら、記憶が今も少しずつ戻っているのかもしれない。
さとり「(……寂しいんですよね、きっと。家族と離れ離れになっているから……本能的に人の温かさを求めてるのかもしれません。)」
そう考えながら、さとりは体を動かして自分からも悠翔を抱きしめ、そして頭を撫でる。
悠翔「……へへ……。」
さとり「今だけは……悠翔さんのお母さんでいてあげますね……。」
そう呟きながら、さとりは悠翔の頭を撫で続けた。次第に瞼が重くなってくる。さとりは意識を手放す直前、
さとり「でもいつかは……あなたの……。」
そう言って完全に意識を手放すのだった__。
翌日、まったく起きてこない悠翔とさとりを起こしに来たこいしに、たくさんからかわれたのは言うまでもない__。
続く
よく寝れるな主人公……自分だったら絶対寝れない。そこ変われ(矛盾)
次回から原作から外れたオリジナル回です。理由?紅魔郷(夏)から妖々夢(春)までの時間を埋めるためですが?