「で、呼び出されたのがこの方ですわ」
そう言うハンナの隣には黄金の鎧を身に纏った男が立っていた。
「何とも陰湿な場所だな、雑種共の趣味か?」
「んなわけねぇですわ〜!!私達だって居たくて居る訳じゃありませんわ!!それより早く皆さんに自己紹介しなさい!!」
「ハァ、頭が高いぞ雑種共、我を誰と心得る。英雄王ギルガメッシュなるぞ」
その名前に少女達は啞然とする。
「ギルガメッシュ…………って誰?」
「何!?ギルガメッシュだ!!英雄王ギルガメッシュの名くらい聞いたことがあるだろう!?」
思ってもいなかった反応にギルガメッシュ自身が驚く結果になった。
「まぁ良い、我の威光はこの後存分にまた示せば良い、それより、居たくて居るわけではないとはどういう意味だ?居たくもない場所に居てもつまらんだろう?何故出ていかない」
「そんな事が出来るならとっくにしてますわよ!!でも出られないから仕方無くここにいるんですわ」
「何?」
「此方に来て見なさい」
ハンナはギルガメッシュを連れ外に出るとそこには高い塀が立っていた。
「この塀が立っているせいでこの向こう側に行けないんですわ、シェリーさんの馬鹿力でも破壊出来なかったんですわ」
「シェリーと言うのはあの青髪の娘か、お前達は何かしら特別な力を持っているのか?」
「え、ええ、ここに囚われた原因でもありますから、因みに私は【浮遊】の魔法が使えますわ」
そう言うとハンナは10cm程浮いた。
「ふん、その程度で魔法とは片腹痛いわ」
「あ、貴方、そんな事を言うくらいなら何か凄い力を持ってるんでしょうね?」
「当然だ」
ギルガメッシュがそう言うと彼の周りに黄金の波紋が浮かびその波紋の中心から様々な武具が現れる。
「これこそ我が至宝を納めし宝物庫、あらゆる伝説の武具の原典が入っている」
「は、はぁ、それは凄いですわね」
「当然だ。しかしここにいる者達はお前の様に皆芸を持っているのか、良いだろう、我がここにいる間貴様らに道化の役をやらせてやる」
「……………………ハァ!?何言ってやがるんですの!!そんな事しなくてもさっさとここから逃げるべきですわ!!」
「まぁそう騒ぐな娘、我とてこんな薄汚い所にいたくはないが、先程から何やら視線を感じる」
「視線?」
「ああ、恐らくこの屋敷全体に術を掛けた主だろう。まぁ、今となっては我が主だがな」
ギルガメッシュはそう言うと屋敷の中に戻った。
それからの生活は一変した。
「おい、何だこのゴミは?」
「何ってここでの食事だけど、看守が作ってると思うんだけどここでのメニューは大体こんな感じだよ?まともなのは果物位で」
エマがそう言うと次の食事の時には豪華な美食が並び独房も綺麗に掃除されていた。
「やれやれ、余計な仕事は増やさないで欲しいんですが………」
「仮とは言え我の寝床とするのだ、この程度は当然だ」
そう愚痴るゴクチョーも残ったのはこの1匹、看守もギルガメッシュが気に入らないと言う理由で全て不死殺しの武器で殺されギルガメッシュの力によって牢屋敷は驚く程快適な空間になった。
「す、住みやすくはなりましたけど、それでも納得いかねえですわ〜!!」
代償としてハンナの心労が1つ増えたが些細な問題だろう。