ルーデウスに無為転変みたいなのを使える妹が増えたら 作:りんごりら
シルフィエット視点
ボクは9歳、トマちゃんは7歳になった。
去年くらいからかな、トマちゃんが連れてきてくれたメグとハナ。
この2人ともたまに遊ぶようになった。
ボクの緑色の髪を見てもなにも嫌なこと言ってこない子は珍しい。
それに、何故かボクのことを尊敬の眼差しで見てくる。
まったく、トマちゃんは何を教えたんだか。
ルディがいなくなってこれで2年、帰ってくるのは後3年。
ルディ、今頃どうしてるのかなぁ。
ゼニスさんに聞いてものらりくらりと躱される。
リーリャさんも教えてくれない。
……会いたい。
そんな思いを胸に抱えたまま、ボクは今日も魔術や礼儀作法の練習を重ねる。
ルディに会えない、変わらない日常だ。
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今日はトマちゃんと魔術の練習を行う。
いつもと同じ木の下で水弾でも生成しながら待っていた。
「あっシル姉おまたせー!」
とたとたと金髪の少女がこちらへ走ってくる。
トマちゃんだ。
「今来たところだよ」
「あっそれにいさまの真似?似てる!」
「えぇー、そーかなーえへへ」
ボクはクスリと笑った。
ボクの仕草からルディを感じてくれるのが嬉しい。
だってルディが教えてくれたことがボクの中に今でもあると実感できるから。
「さて、今日は何の魔術の練習をする?」
「無詠唱の中級水魔術でおねがいします!」
「わかった、じゃあやってみて」
トマちゃんは眉間に皺を寄せ、集中しながら両手を前へ突き出した。
やっているのは
「集中して、水を固めて増やしていくイメージで」
「むぅーん……んぐぐ」
「そうそうそんな感じ。後はそれを遠くへ飛ばすだけだよ」
「んーやぁ!!!」
ボボボボと風を切る音を出しながら大きな水の球体は飛んで行く。
それは形をぐにょぐにょと変えながら次第に小さくなり、消えた。
「完璧だよトマちゃん!これで水の中級魔術は全部無詠唱でできるようになったね」
「シル姉のおかげだよ!シル姉が教えてくれたから無詠唱で水の中級魔術もできるようになったんだから」
「ううん、これはトマちゃんが頑張ったからだよ。おめでとう」
「むぅ…………ありがとう!」
どこか不満そうにしながらも、最後には輝くような笑顔を見せてくれた。そこはルディと似てないんだ。ルディはなんと言うか、笑顔が独特だ。
「シル姉はもう全部の攻撃中級魔術を無詠唱で使えるんでしょ?すごいなぁ」
トマちゃんはことあるごとにボクを褒めてくる。
ちょっとだけ、自慢しちゃおっかな。
「そんな大したこと……ちょっとあるかも?」
「あるよありあり、シル姉はとってもすごいの!!!」
「えへへ、照れちゃうなー」
トマちゃんの特訓が終わった後家に帰ってきた。
「ただいまー」
「お帰りシルフィ」
「今日はね、ボクはトマちゃんに魔術を教えてたんだ。それでね、中級水魔術を無詠唱で使えるようになったの」
「そうなの、よかったわね。トマちゃんもすごいけど、、教えてあげたシルフィも偉いのよ」
「えへへ」
お母さんに褒められた。
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「冒険だーー!」
「おーーー!」
弓を持ったメグと剣を持ったトマちゃんが大きな声をあげて張り切っている。
ハナはボクの服の裾をつかみブルブル震えている。
ボクはハナが安心できるように優しい声をかけた。
「大丈夫だよ。ボクが必ず守るから」
ハナはにへらと笑って落ち着いた。
ボクたちは今、森の入り口にいる。
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きっかけはハナだった。
なんでも、妹の5歳のお祝いに何をあげたらいいか悩んでいるらしい。
皆で色々考えてみたんだけど納得できるものは決まらなかった。
「何か悩んでるのかい?言ってごらんシルフィ」
「あ……お父さん……。あのね、5歳になったハナの妹への贈り物がなかなか決まらないの」
「贈り物か……」
お父さんは腕組みをして少し悩んだ。
「……前、森の奥で綺麗な花畑を見つけたんだ。色とりどりの花が咲き誇っていてすごく美しかった」
「わぁ!すごい!あ……でも森の奥なんだね……
「お父さんが取ってくるよ」
それは……なんというか、自分達で用意したものの方がいい気がする。
プレゼントは相手の人が頑張って作ってくれたものの方が嬉しいのだ。
ルディに貰った杖みたいに。
「お父さん……ボク達も一緒に森へ入るのはダメ?」
「だめだ、シルフィはまだ子供だ」
「でもっ!ボクはもう無詠唱で中級魔術を使えるし、毎日走ったり棒を振ったりして鍛えてるよ!」
「ダメだ」
「…本当にダメ?」
「シルフィ、森には魔物が出やすいし遭難する可能性もあるんだよ。お父さんが取ってきてあげるから、我慢しなさい」
「……はい…」
その日、森へ行く許可は出なかった。
次の日、ボクらはいつものように集まり、プレゼント会議を行っていた。
「んーじゃあ花は?わたしはにいさまに綺麗な花を送ったよ」
「花……いいかも……」
「でもさーここらへんに綺麗な花生えてる?小さい花しかないよ!」
花をプレゼントにするという提案にハナは乗り気だった。
それにボクは昨日お父さんに聞いたことを思い出した。
「森の奥に綺麗な花畑があるってお父さんが言ってたよ」
「えっ!プレゼントにぴったりだ!直ぐ行こうよ!」
メグは腕をブンブン振り興奮している。
ボクも取りに行きたいんだけどな。お父さんがダメって言うし……
しかもハナはこういう時だいたい怖がって賛成しない。
他の案を考えようかな……。
「……!行きたい……その場所教えて……!」
「えっ本当に?怖くないの?」
ビックリした。
それだけプレゼントに思いを入れてるのかな。
「決まったね!プレゼントは森の奥の花!いつ行くいつ行く?私弓使えるよ!シルフィに教えて貰った
「あの……お父さんは森に入っちゃダメだって言ってたんだけど……」
「んーシル姉気にしすぎじゃない?わたしたちが居れば大体の魔物は大丈夫でしょ」
あっけらかんとトマちゃんが言う。
確かにそうかもしれないけど……まだやっぱり心配だな。
「その……魔物狩りの次の日に行けば……いいと思う……」
「そーだよ!私達は強いんだよ?村の皆にもすごいすごいって褒められてるし!」
「いけるよシル姉!わたしたちなら!」
皆一様に森へ行こうと誘ってくる。
確かに最近はパウロさんにも剣術褒められてるし……
リーリャさんだって礼儀作法が身に付いてきましたねって言われた……
ゼニスさんとこの診療所でもお手伝いありがとうって……
うーん………………んー………………
………………前にルディがパウロさんのこと褒めていた気がする。
森の魔物相手に一歩も引かず、目にも留まらぬ速さで剣術を振るう姿がとてもかっこよかったそうだ。
それってつまり、今のボクよりもっと小さい頃に森に入っていたってことだよね。すごいなぁ。
ボクはルディに守って貰うだけじゃなく、ルディに相応しい人になりたい。
なら、ルディがやったことをボクもやらないと。
「……行こう!」
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ひゅうと吹き抜ける暖かな風が草木を揺らす。
鳥の鳴き声が遠くに聞こえる。
目の前に広がる緑に穏和さを感じる。
ボク達は踏みならされた森の道をトコトコと歩いていた。
一番前を歩くのはメグ。矢筒を背負って左手で弓を持っている。
そして腰にはボクがあげた杖を下げている。
親が猟師らしく、森の歩き方はバッチリらしい。
いつもの元気さはいい意味で鳴りを潜め、五感を研ぎ澄ませている。
頼もしいな。
その右後ろにいるのはトマちゃんだ。
体格に見合わない大きな剣を背中に背負ってキョロキョロと周りを警戒している。
たまに道の端の草木を見ていて、何故かと聞いてみたら無表情で「鼠がいる」と答えた。
トマちゃん鼠が苦手なのかな?
最後尾にいるのはボク達だ。
ボクはルディに貰った杖を右手に持っている。
ハナはしきりに周囲を確認していて、見るからに緊張している。
けれど杖を持った姿からは決意めいたものを感じる。
綺麗な花畑の場所は、森の奥の東側にあるようだ。
お父さんはまた行くときに見つけやすくするため、花畑への方向を記した矢印の傷を木につけたらしい。
今日は1個でもそれを見つけることを目標にしている。
「……矢印あった?」
トマちゃんが控えめな声で聞いてきた。
「いや、まだ見つけられてないよ」
矢印の傷を見つけることは最後尾のボク達の仕事だ。
2人は魔物や危ない人を警戒する。
「んーまだ見つかんないか—」
そう、ボク達はもう結構歩いている。
朝に出発したのにもう太陽が真上にある。
「……ここで休憩にしよう」
メグが落ち着いた声で話す。
確かに少し疲れてきた。
「さんせーい」
「そうだね、ちょっと休もう」
「うん……」
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トマ視点
こんにちは、トマ・グレイラットです。
わたしは本日、日差し暖かな森の奥で御茶会を嗜んでいます。
メグはクルミ入りのパンを持ってきたようです。
パンは柔らか……くはないですが、クルミのカリっとした食感が普通のパンのグレードを上げています。
ハナはパンと干し肉。干し肉はそのまま食べると喉と舌が焼けるようなしょっぱさを味わうことができますが、魔術で水を出せば問題ないです。
シル姉はシンプルなパン。
シンプルこそがイズでベストです。
小麦香る褐色の輝きは、人を動かす生命の源です。
え?わたしのごはんはって?やだなー見えないんですか?
水です。
魔術で出した水です。
家に忘れました。
しかしかあさまのおかげで飲み水には困りません。
パンなど無くとも水、水さえあれば人はそれなりに生きてゆけるのです。
「トマちゃんパン食べる?分けようか?」
「ありがとうございます!本当にありがとうございます!シルフィエット様!!!」
ちょっと困ったようにシル姉は照れた。
やはりシル姉はこの地上に救いをもたらしに来た尊き神様!!!
にいさまがやってたみたいにわたしも崇めようかな……。パンツくれるかな……?
あれ初めて見たときは怖かったけど今崇めたくなる気持ちがわかったよ……にいさま。
敬虔なにいさまのことだ。
そちらでも毎日祈っているのでしょう。
帰ってきたら祈り方を教わりたい。
「……どうする……?もう帰る準備した方がいいかな……?」
ハナは小さい口を懸命に動かしムシャムシャパンを食べている。
頬がパンパンだ。
ハナはおとなしい雰囲気と話し方をするけど行動は結構わんぱくな女の子だ。
「そうだね、今から帰り始めたら暗くなる前に家に戻れると思うけど……メグはどう思う?」
「…………あと少し日が落ちたら帰ろう。それまでは進んで印を探す」
メグは周囲を警戒しながら答えた。すでにご飯を食べ終えているようだ。
メグを横目に見ながら、シル姉から貰ったパンを食べ終えた。
また少し歩いた。
ちょっと今日は無理かな?明日早めに行こうかな。
と思っていると
「……あ……あった……!あったよ……!」
後ろの方からハナの声が聞こえた。
ついに見つかったらしい!
「やったじゃん!ハナお手柄だねー!」
「えへ……皆のおかげ……皆がついてきてくれたから、私はここまでこれた……。本当にありがとう」
「いーってことよ!森のことはこのメグにまかせんしゃい」
「良かった……!ならここからそう遠く無いはずだよ。行こう!」
みんなウキウキの気分で花畑へ向かった、小走りで。
わたしも浮かれながら歩いた。
でもちょっと警戒をしたかったので、みんなに少し待っててもらった。
4匹の改造鼠はもっと先へ先導させた。
これで安心だ。
そしてわたし達は花畑へついた。
広々……とは言えないが、うちの家くらいの広さはある。
赤、黄、紫、白と色とりどりな花弁が日の光に照らされて、宝石の欠片が一面に広がっているようだった。
にいさまやシル姉の魔術のようにキラキラで、豊かに輝いている。
そよ風が吹くと水溜まりの波紋のように揺れて美しかった。
その花畑の美しさは、わたしの心まで揺らした。
「わぁ……!」
横の声の主を見ると、シル姉が口に手を当て目を輝かせていた。
他の皆も言葉を失うほどの絶景に心を奪われているようだ。
わたしは一歩下がり、誰からも見えないようにしたあと、改造鼠に指示を出した。
「……散開、何かいたら戻ってきて」
保険を得たわたしは、落ち着いて再びこの絶景を眺めていた。
わたし達は花畑に入った。
ふわりとやさしい花の香りが漂ってくる。
「あー!ここに橙色の花もある!」
「あ……ありがとう……!それも加えたら色合いがもっとよくなる……」
「わぁ!綺麗な花束!」
「ハナセンスいー!すごいよこれ!」
ハナがプレゼントの花束作りを手伝う。
真剣に、そして楽しそうに花を吟味するハナはかわいい。
「ボクも……花束作ろっかな。」
シル姉がボソッと呟く。
「いいじゃんシル姉!わたしもつくる!」
「ふふ、一緒に作ろっか」
「じゃあ先にシル姉のつくろ!」
赤青黄色……本当に色彩豊かな花々だけど、シル姉に似合うのはどれだろう……?
まぁ、ものは試しだ。
「これはどう?」
わたしは赤い花を多めに、周りに白色の花を添えた花束を渡した。
「わぁ!綺麗……でも、この色はトマちゃんの方がよく似合うね」
「えっそうかな……そうかも。」
「じゃあこれ、トマちゃんにあげる!ボクからのプレゼントだよ」
シルフィエット様からプレゼントを賜った!
「んふふ、ありがとうシル姉!」
「どういたしまして、そうだ、トマちゃんも家族に花を選んだらどう?」
「それいいかも!」
どんなのがいいかな?橙色に黄色の花々……これはとおさまとかあさまっぽい!なら赤色2つともう1つ黄色増やしてリーリャにアイシャとノルンだ!にいさまは橙色だよね それにそれに───
「ヂュウ」
改造鼠が鳴いた。
わたしは選んだ花を置いて抜刀した。
「みんな!警戒!!!」
みんなに聞こえるように叫ぶ。
どこだ?どこにいる?
鼠に敵の位置を報せてくれる知能は無い。
よって改造鼠にもそんなことはできない。
「…………来る!」
いつの間にか弓を引いたメグが敵を見つけた。
メグの視線の先を見る。
「グギャアアアオア!!!」
「ガウゥゥウ!!」
「ガルルルルゥ!!」
身が振るえるような重厚な叫び声をあげるは、4本腕の二足歩行の猪の魔物ターミネートボア。
それが率いるアサルトドックも低く這うような唸り声を上げてくる。
この程度か。
恐怖はあまり感じない。
ワンタッチで
体格に見合わぬ大剣をターミネートボアへ向ける。ターミネートボアはこちらを睥睨し再び叫ぼうと──
「ひっなっ……汝の求める所にっおっ大いなる水の加護あらん!!清涼なるせせらぎの流れをいまここに『ウォーターボール!』」
後ろのハナが魔物が動く前に
水弾はアサルトドックの顔面へ当たり魔物は仰け反った。
怯えているのか所々声が上ずっている。
しかし誰よりも速く攻撃をした。
怯えてるけど判断が早いなぁ。
と思っていると
ヒュン!
もう一匹のアサルトドックの腹へ矢が飛んだ。
矢が当たったアサルトドックは血を流しよろよろとぐらついた。
「やった!当たった!!!」
メグは喜んでる。
素晴らしい弓術だ。
さすが猟師の娘。
「グゥ…グルアアアアアアア!!!」
「グルァア!」
「突っ込んできた……」
ターミネートボアと水弾を食らったアサルトドックが普通の村娘なら恐れ泣き叫ぶような咆哮を上げながら突っ込んでくる。
わたしは落ち着いて体に魔力を流し身体強化をする。剣を上段に構え、こっちから突っ込む!!!
「やぁあ!」
ドンッ!っと地を割るような勢いで踏み込み、
1歩。
一瞬で間合いを詰めアサルトドックを真正面からたたっ斬る、いや潰す。
ベキバキボキとアサルトドックの頭蓋骨を叩き割りそのままの勢いで真っ二つだ。
グロテスクな頭の中身と汁が飛び出しわたしにかかった。
そんなことは気にせずターミネートボアの横を走り過ぎる。
つられてわたしの方を向いた。
おまえは終わりだ。
「グッグギャアアアアアアアア!!!」
ボゥ!とよろめきそうになるほどの強風がわたしに浴びせられる。
これでもターミネートボアで軽減された風なのだ。
ターミネートボアはシル姉の
痛そうだ。
わたしは血のついた大剣を頭上に大きく振りかぶり、斜め右下に鋭く振り下ろす。
これで綺麗になった。
………………ちょっとくらい弄るか。
空いている左手をターミネートボアへ当てる。
「……
内臓をお花みたいに変えよう。
魂を変形させ、心臓を花の花芯に見立てて肺を大きく、それを分けて花弁にした。
大きい内臓を弄るのは簡単かも。
これなら人もいけるね。
「グッ……ゲェ…………カ……」
あっやび…………死んじゃった。
ええと……
「わたし達の勝ち!!!」
高らかに宣言する。
「え……倒したの……?」
いつの間にか震えが止まっていたハナが呟く。
「やっやった……倒したぞー!!!」
メグがぴょんぴょん跳ね大喜びで騒ぐ。
「よかった……皆無事だ」
シル姉がヘタリと座りこんだ。
わたし達の戦いは大勝利に終わった。
---
「よいしょよいしょ。この辺でいいかな?」
焼いた魔物を引っ張っている。
魔物は焼いて埋めないといけないってとおさまが言ってた。
死体を放置しておくとゾンビの魔物になって復活しちゃうし、焼くと他の魔物の餌となり魔物が増えてしまうのだ。
「うん……大丈夫だと思う」
「シル姉のお墨付きなら大丈夫だ!」
シル姉が魔術で地面に穴を空け、わたしが魔物を入れる。その後埋めた。
「終わったー?」
ひょこっとメグが顔を出してきた。
「終わったよー!」
「うん」
「なら!皆で帰ろー!急げ急げー!!!」
わたし達はプレゼントの花束を持って家へ帰った。
帰り道は楽だった。
やっぱ一度行ったことのある道って楽だよね。
---
「とおさまー!かあさまー!リーリャ!アイシャ!ノルンー!」
「おーどうしたトマ?」
「あっとおさま!はい!これプレゼント!」
わたしは橙色の花をとおさまへあげた。
「わたしが選んだんだよ。どお?」
「ありがとうなトマ!うひひ」
やっぱり家族みんな大好きだ!
心がポカポカする。
無為転変をやってるときとは別の気持ちよさだ。
わたしはみんなに花をあげた。
それらはひとつの花瓶に入ることになった。
わたし達、家族の色だ。
むふふ。
誤字報告ありがとうございます。
誤字報告ありがとうございます。8/16