ロゼッタの弟は虚狩り 作:ンナンナ
「リン、買い物行くから着いてきてくれる?」
「うん、お母ちゃん!それじゃあ、お兄ちゃんにイアス達、お留守番宜しく!!」
パエトーン一家で車の運転が出来るのはアキラ、そして車どころか宇宙船の操縦さえも可能なマリクの2人だけ。リンは運転出来ると言えば出来るのだが、無免許(ここでは)であり運転出来ないし、レミエールは極度の機械音痴なので運転を止められているし、アンジュは年齢のためにまだ免許を取得していない。
「ああ、行ってらっしゃい」
「ンナンナ!!」
アキラは歩いていくのかな?と思いながら従業員である3体の可愛らしいウサミミロボット ボンブと共に妹と母を見送る。
ボンブとは約100年前、虚狩りの1人であるサンブリンガーが開発した感情のあるサポートロボットであり、可愛らしい外見と「ンナンナ」という言葉が特徴だ。大きさも様々あり、イアスというRandomPlayで働くボンブのように小さいタイプからどでかい代物も居るそうだ。
「それじゃ、ヨッシー!運転宜しくね!!」
「ヨッシー!!」
と、窓から外を眺めるアキラであったが、アキラは両目を大きく開いて唖然として叫びそうになる。何故なら、そこら辺のタクシードライバーより上手にパエトーン一家の乗用車を運転する二足歩行の緑色の可愛らしい恐竜が居たのだから。
「お前、車運転出来るの!?マジでなんなの!?」
この恐竜はヨッシー。路地裏の水道管の修理を行っていたリンとマリクが拾ってきた謎の恐竜で、緑の土管にハマっていたそうだ。高度な知能があり、言葉を話せないが非常に学習能力が高く…良くリンやアンジュそしてイアスを背中に乗せては走ってる。
RandomPlayの前に乗用車を停めたヨッシー。乗用車にリンとレミエールが乗り込み、ヨッシーはどや顔で何かを運転席からアキラに見せてきた。それは免許証のようで、そこには『普通自動車(MT) 大型自動二輪(MT) 大型自動車』と記されていた。なんという事でしょう、ヨッシーは新エリー都に来て僅か数日で3つの免許を取得したのだ。
「本当になんなの!?」
そしてリンとレミエールがシートベルトをしたことを確認して、ヨッシーは乗用車を走らせた。
「ただいま~あれ?アキラどうした?」
車で買い物に向かったヨッシー、リン、レミエールと入れ違いで配管工としての仕事を行ってきたマリクが戻ってきた。
「親父…ヨッシーってなんだ?」
「なんだって言われてもヨッシーはヨッシーだよ。正式名はヨッシーザウルス。キノコ王国とその周辺に生息する温厚な恐竜の生き残りだ。緑の土管があったから、まさかとは思ったが…この地球にもキノコ王国と同じような世界が有るんだな」
工具箱を仕舞い、方針気味のアキラに対してそう言うマリク。
そう!ヨッシーはヨッシーザウルスという恐竜の仲間であり、キノコ王国およびその周辺に暮らしている生き物なのだ。性格はいたって温厚。知能は高く、覚えてしまえば車の運転さえも可能なのだ。
「身体の色は様々なバリエーションがあるぞ。ピンク、赤、青、水色、黄色、そしてアイツみたいな緑だったりな」
「そんなにバリエーションあんの!?」
そしてヨッシーはカラーバリエーション豊かであり、様々な色がキノコ王国で確認されている。
新エリー都の郊外。そこには化石燃料などの採掘が今でも行われており、原作と違ってマリクが大暴れしたり、1upキノコのお陰で初代虚狩りの皆さんが健在(教授?知らんな)だったこともあって、生活範囲がかなり広くなっている。
そんな郊外に一人用の宇宙船が降り立ち、そこから1人の3メーター程の巨体を誇るチョウゾの生き残りが現れた。超絶長命のチョウゾと言えど、顔には壮年と言える皺が刻まれており…何千年と生きているようだ。
彼はレイヴンビーク。マリクに施されたDNA移植のドナーの1人であり、チョウゾ史上最強とも言える戦士。そんな彼はとある目的で再び地球にやってきた。目的は2つ、1つは地球のエナジードリンク レッドブルを箱買いするため。もう1つはマリクに施されたワクチンのDNA型…メトロイドワクチンのDNA型をゲットする為である。因みに戦闘力は100年前のマリク以上で、単独で銀河系を滅ぼせる程度の強さを持つ。
「レッドブルの確保だな。進歩の遅れる太陽系だが、レッドブルなどのエナジードリンクは素晴らしい」
早速…レッドブルを求めてバーに入ったレイヴンビーク。しかし、そこは……
「「BAE BAEBAE BAEBAE BAEBAE BAE!!」」
「「「VAMOSVAMOS!!」」」
ほぼ全裸の男たちが酒を呑みかわし、野球拳のじゃんけんを行う地獄と化していた。
「やっほー!!おじいさん見ない顔だね?何処から来たの?なに飲む?」
と戸惑いフリーズしかけるレイヴンビーク。そんな彼にツイテ美少女バーテンダーが話しかけた。彼女はバーニス・ホワイト、元気いっぱいのバーテンダーで誰とでも仲良く出来る女の子である。
「レッドブルをグラスで頼む」
「ごめーん!!レッドブル売り切れちゃったんだ!昨日、お客さんが割り材で沢山使っちゃってね」
「そうか。だが、その客人の気持ちはわかる。レッドブルは美味だからな」
「それじゃ…なに飲む?」
残念!!レッドブルは売り切れだった。単品はもちろんのこと、割り材としても使うことから売り切れることは有るだろう。
そんなことは想定済。地球のドリンクは前回訪れた時に、ある意味息子のマリクとその親友ジョイアスの手で地獄を見てしまった。水を頼んだつもりが可燃性の水が来るし、散々だった。だからこそ、ソフトドリンクは沢山勉強したのだ!!大人が頼んでも恥ずかしくない、ソフトドリンクを!!
「では烏龍茶を」
「烏龍茶だね!カラスのシリオンのお客さん、烏龍茶入りまーす!!」
「「「YES!烏龍茶!!」」」
騒いでた全裸達が烏龍茶のコールで盛り上がる。やれやらと言いたげにカウンターに座るレイヴンビーク。しかし、その隣は…
「あれ?誰かと思えば、マリクの3人目の親父さんじゃねーすか」
可燃性の水をグラスで呑む伝説のプロキシ、ジョイアスが居たのだ。1upキノコの恩恵か全く更けておらず、当時の姿のままジョイアスも健在であった。
「君か…地球人類は100年程度しか生きれない筈だが、1upキノコのお陰か」
「多分ね」
待つこと2分ほど、バーニスが烏龍茶を持ってきてくれた。グラスに入った烏龍茶、色は間違いなく烏龍茶だ。
「はい!どーぞ!!当店の烏龍茶は刺激たっぷりだよ!」
「うむ。いただこう」
その烏龍茶を一口呑むレイヴンビーク。だが、烏龍茶が喉を通過した時に感じた熱!急激に回るアルコール!!
「バカ…な…」
まさかと思い、レイヴンビークはメニューを見る。すると赤く注意書で「当店の烏龍茶はウィスキーとウォッカのカクテルです」としっかり書かれていたのだ。何と言う失態!!
レイヴンビークは酒カスどもと違い、お酒には強くなく…意識を手放してしまった。
次回…アキラ、酒カスどもと会うってよ
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