【しごヤニ】仕事終わりにヤニ吸ってたらどこか残念な年上女性に執着されてた件 作:熊鏡
うーーーーおおおおおおおおおーーーーー!!!!
(死に物狂いで仕事を終わらせる男の図)
と、なんやかんやあって金曜日、俺はありとあらゆる全てを終わらせ、スッキリとした顔で定時上がりを決めていた。
七瀬さんもほくほくとした顔で定時上がりをキメている。
「さて、来週どう転んでっかな」
仕事終わりの喫煙所で、残業の他社員を尻目に修羅場を終えた最高のタバコを吸う。
「⋯うまい」
最高に美味い。
「あああああああ、帰ってゆっくりしよ」
優奈さんとイチャイチャするんだ⋯
そう心に決めて、俺はタバコを揉み消した。
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そうして、喫煙所についた。
「お疲れ様です優奈さん」
「なんかこっちで会うの久々だね」
苦笑いするような優奈さんに俺も同意してしまう。
「そうすよね。最近残業ばっかだったんで」
「ね。そういえば仕事のことはあんまり聞かなかったけど、面白いこととかあった?」
「先輩とケンカップルみたいになってる先輩の関係性が進みそう」
「え?なにそれやば。もっと早く教えてよ」
「プライバシーがあるので⋯」
「こやつ」
肘でガシガシ突かれてたタバコに火をつける手が覚束無い。
「ま、まあまあ。結局来週にならないとわかんないんで⋯」
「それはそう」
まあどうせそのままズルズル行くと思うけどね。
岬先輩強いし。
「ま、この後はゆっくりしよーね。蓮くん」
「それはそう」
メッッッッチャ疲れた。死ぬほど疲れた。
「とりあえずこの一本吸ったらね」
「そうしましょうか」
紫煙を燻らせながら、2人でしばしばゆっくりとしていた。
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その後は、二人でご飯の準備をして、一緒に食べて。お風呂に入って。
時間を埋め尽くすようにイチャイチャした。
修羅場を死に物狂いで生き延びたかいがあるというものである。
「おやすみ。蓮くん」
「おやすみ。優奈さん」
そうして、意識は闇に落ちた。
「もう少し」
その声は、眠りそうな俺の耳に。しっかりと届くことはなかった。
―――――――――――――――
「もう少し、ね?」
寝てしまった蓮くんの頬を撫ぜて、私も意識を落とした。
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そうして、デートを終えた月曜のこと。
俺は元の家に戻り、少し慌ただしさを残した職場を仕事をこなしながら過ごしていた。
その昼の喫煙所。
「ふぅううううううう⋯」
「あ、先輩だ。お疲れ様です。ちゃんと責任とらないとダメですよ」
タバコを吸ったまま頭を抱えてる先輩がいた。
「何でそうなるんだよ⋯!!」
「え?付き合うことになったんですよね?」
「キッショ。なんで分かるんだよ」
「先輩わかりやすいんすよ」
全部わかりやすい。
あと岬先輩凄い機嫌良さそうだったしさ。
「ああああああ」
「そのナリじゃ、食われましたね?」
「なんでわかるんだよきっしょいなマジで」
「わかりやす」
おもれーーーーーー。
「まぁ、年貢の納め時って事で」
ポン。と缶コーヒーを先輩に渡し、タバコをもみ消す。
「じゃ、先輩も頑張って」
「お前もな」
そうして、喫煙所をでると、岬先輩がコーヒーを持って自販機に居た。
「あ、真壁くん。色々ありがとね」
と、言葉と共に缶コーヒーを渡される。
「こちらこそ。見てて楽しかったっす」
「それはそれでどうなん?」
まぁね。
「ま、上手く手綱握ってくださいね?」
「もちもちー」
そのまま、俺はコーヒーのプルタブを開けて口にした。
「うま」
「ならよかった。またね」
「うぃーす」
そうして、少しすると先輩が。
「おい、ウチの彼女だぞ」
「俺も色々助けてたんすよ。
「え」
「知らなかったんすね。おもろ」
「お前がユダだったのか⋯ッ!!!」
「嫉妬の目を向けられるよりは気楽では?」
そう聞き返せば、バツの悪そうな顔で先輩は押し黙った。
「ま、面倒事はごめんこうむるっすよ」
「それはそうよな。すまん」
いえいえ。と言ってコーヒーを飲み干し、俺は仕事に戻った。
デスクにもどると、ムス。とした顔の七瀬さんがいた。
「どうしたんすか」
「どこもかしこも身を固めていて不愉快です」
「ええ?」
普通に七瀬さんだってモテるだろうに。
「モテるのと相手ができるのは違うんですー」
「まあそれはそう」
かわいそう。
「私を憐れむな⋯!!」
なんか悪逆な皇帝混じってない?
「ま、いい出会いがありますよ。きっと」
「私に寄越せよ⋯!」
「俺の身内は大概福島にいるんで無理です」
「もうそれでいいから⋯!」
「お断りします」
「クソがよ⋯!!!!」
なんか七瀬さんも七瀬さんで破滅しそうな感じするから怖いんだよ。
「ま、いい出会いを待ちましょうや」
「待ってても出会いは来ないんですよ。掴みに行くんです⋯!!!!」
ピィピィ!!怖いッピ!!!
「がんばって」
「なんか雑じゃない??」
七瀬さんの声が虚空に響いた。