では、今回も物語が始まるわよ! 私たちも進めないと!
OP:モルタデロとフィレモンのテーマ
モルタデロたちは各グループに分かれ、他のクラスがルール違反をしていないか調査する事に。因みに佐枝はログハウス内に残り、連絡係として活動している。
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まずはモルタデロ、フィレモン、帆波、比瑪、ユウブレン、ヒメブレンのグループ。彼らは危険なCクラスの調査担当であり、上手くやれるのか気になるところだ。
「Cクラスは龍園がいると聞いたけど、確かみーちゃんの罠でやられていたの?」
「そうです。彼らは要塞に接近しようとしましたが、罠に引っ掛かってやられました。まあ、要塞に接近しようとした彼らも悪いですので」
比瑪の質問に対し、モルタデロは冷静に説明する。それに帆波も頷きながら同意している。
前回、龍園、伊吹、石崎の三人がSクラスに乗り込もうとしたが、モルタデロのサボテントラップ、美雨の鉄球落としで撃退に成功。それ以来彼らはSクラス全体をトラウマとしていて、二度と近付かないと決意しているのだ。
「後はルールを守ってくれたら良いけどな」
「あの龍園さんだから、守らないんじゃないのかな?」
フィレモンの推測に帆波がそう応えたその時、とある海岸でCクラスが作戦会議をしているのが見えた。恐らくこのサバイバルをどう切り抜けるかだが、卑怯な事をするのか気になるところだ。
「よし。ここは集中して耳を研ぎ澄まして……」
比瑪は息を吸い込み、集中しながらCクラスの会話を聞き取り始める。彼女は遠くの距離までの聴力と視力、透視能力を取得している。そのお陰でモルタデロとフィレモンが起こす騒動は少しずつ減少しているのだ。
「聞こえる……! ええと、Cクラスの龍園たちが、なにやら木の陰に隠れてコソコソ作戦会議をしているわね……」
比瑪は軽く目を閉じ、耳に手を当てて全神経を集中させる。彼女の超人的な聴力と言動を捉える特殊能力によって、数十メートル先で潜伏するCクラスの話し声がクリアに脳内へと流れ込んできた。
「へえ、どんな話をしてるんですか? やっぱりまた何か卑怯な罠でも仕掛けようとしてるのでしょうか?」
「ううん、それがね……。龍園、ものすごく真面目にこう言ってるわ」
モルタデロが興味津々といった様子で耳をそばだてると、比瑪は少し呆れたような、しかし可笑しそうな笑みを浮かべて内容を再現し始める。その様子だと何か理由ありに違いない。
『――ククク……いいかお前ら、あのSクラスの要塞には絶対に近づくな。前回のアレは人間が仕掛けたレベルを超えている。下手に近づけば、あの変態と謎の鉄球、そして謎の黒スポブラ集団に全滅させられるぞ……!』
「おや、私たちがすっかり島の恐怖の象徴になっているじゃありませんか!」
そのモノマネを聞いた瞬間、フィレモンが盛大にずっこけそうになり、モルタデロは嬉しそうに胸を張る。まさか自分たちにここまで怯えているとは予想外だ。
「り、龍園くんとあの手強いCクラスをここまでビビらせるなんて、流石モルタデロさんたちというか何というか……」
帆波も苦笑いを浮かべながら、唖然とした表情で遠くのCクラスを見やった。伊吹や石崎たちも完全に戦意を喪失し、安全なルートの選定に必死になっている。
「ふん、あれだけ威勢のよかった龍園が、今じゃすっかりおとなしい子羊ちゃんですね。これならCクラスからのルール違反の心配は当分なさそうです!」
モルタデロが調子よく親指を立てると、ユウブレンとヒメブレンも「ブォン!」と誇らしげに機体を揺らした。自分たちのところは問題なくクリアである。
「すごいですね、比瑪さんのその能力があれば、島中のどこで誰が何を企んでるか一発で丸分かりです!」
帆波がパッと目を輝かせて感心すると、比瑪は嬉しそうにピースサインを返す。
「でしょ? これでモルタデロさんたちが余計な爆弾魔みたいな真似をしない限りは、完全無欠の平和的な監視ができるってわけ! 後は他のグループも調査しているし、その報告を待つのみね」
「じゃあ、戻るとするか」
フィレモンの合図で彼らは回れ右して、Sクラスのログハウスへ戻り始める。後は余計な事をしなければ大丈夫そうだが。
※
木漏れ日の差すジャングルの一角。そこでは、かつて鈴音、桔梗たちが属していたDクラスが、無人島試験を乗り切るための作戦会議を開こうとしていた。
だが――肝心の会議は、全くと言っていいほど進んでいなかった。
「みんな、しっかりして。無人島試験のルールを確認しないと、すぐにペナルティを受けちゃうよ?」
平田が必死にクラスメイトたちをまとめようと声を張り上げているが、そこに集まっている男子たちの様子が明らかにおかしい。池や山内をはじめ、先ほど海岸線でSクラスの姿を目の当たりにした男子たちは、全員が顔を真っ赤に染め上げたままボーッと一点を見つめ、魂が抜けたような顔でフリーズしていた。
「黒のスポブラ……ジャージズボン……あれは反則だろ、マジで心臓持たねぇ……」
須藤に至っては、地面に座り込んだままと天井(木々)を仰ぎ見ながらブツブツと独り言を呟き、完全に戦闘不能状態に陥っている。
そのDクラスの様子を、少し離れた茂みの陰からじっと観察していたのは――黒のスポブラとジャージズボン姿に身を包んだ鈴音、桔梗、ひより、そして護衛として同行するナンガブレンとラッセブレンの面々だった。
「……何よ、あの情けない姿は。これから無人島でのサバイバルが始まるというのに、たかが服装ごときで思考停止に陥るなんて、救いようがないわね」
鈴音は冷ややかな呆れ顔を浮かべつつも、自分の引き締まったお腹周りとスポブラのフィット感を無意識に気にしてしまい、わずかに頬を赤らめる。自分が原因の一端を担っているという自覚はあるため、複雑な羞恥心とイライラが混ざり合っていた。
「ふふっ、鈴音ちゃん、そんなに怒らなくてもいいじゃない。みんな、あなたのあまりのスタイルの良さとスポスポ……じゃなくてスポブラ姿の破壊力にショックを受けちゃったんだよ」
「そうですね。モルタデロさんの言っていた『ブラック・スポーツ・ブラスター作戦』、文字通りDクラスの男子たちの戦闘力を完全にゼロにしてしまいましたね」
桔梗がクスクスと楽しそうに笑いながら鈴音の肩を軽く叩く。ひよりもうっとりとした上品な笑みを浮かべながら、使い物にならなくなったDクラスの男子たちを眺める。その傍らで、人間サイズの機械生命体であるナンガブレンとラッセブレンも「ブォン……」と不思議そうな電子音を漏らしながら、人間たちの奇妙な反応を観察していた。
「まあ、これではルール違反どころか、自力で生き残ることすら危うい状態ね。監視役としては不正の心配がなくて楽だけど……流石に呆れてモノが言えないわ」
鈴音が深くため息をつくのも無理ないが、そのやり取りを見ているだけでも、今回の監視任務においてDクラスからの脅威やルール違反の心配は皆無であることがよく分かる。
「よし、Dクラスの状況は把握したわ。残りのグループも調査しているみたいだし、戻りましょうか」
鈴音の的確な指示のもと、それぞれのスパイ仕様の戦闘服に身を包んだ精鋭たちは、静かに身を翻す。そのまま佐枝のいるログハウスへと戻り始めた。
ED:Rock'n Rouge(一之瀬バージョン)
CクラスとDクラスでした!残りはあと二つのクラスです!
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