バイトをクビになった貧乏大学生の俺、ゴミ置場で口癖が(のじゃ)な巨乳金髪美少女龍を拾って育てられる   作:冰藍雷夏

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第12話 ニャーは悪くないでありんす、ダーリンなのじゃ

「第一種要危険金量産絶滅危惧種シロンを保護します。ダーリン隊長」

 

「うむ。よきに計らえ、フルー隊員」

 

「ラジャー」

 

 ガチャッ!

 

「離しやがれでありんす! わっちの首に何を付けているでありんすでありんす!?」

 

 我ら、小動物愛護団体「ドラゴンバスターズ」(嘘)は金を産み続ける黄金狐を保護した。

 

「お毛毛がいっさい無しのツルツル狐じゃのう。禿げ狐じゃ、禿げ狐。可哀想にのうジロン」

 

「シロンでありんす! それにな、何しやがるでありんす! わっちの身体中をモフモフするんじゃないでありんす! 人外ドラゴン娘~!」

 

「なんじゃその口の聞き方は? 主は負けたのじゃ、敗者は黙って金を産み続けぬか。ペットなジロンよ!」

 

「シロンでありんす~! お尻をペンしないでくれでありんす~!」

 

 アルが招き(ジロン)に上下関係を積極的に教えている。

 

 新入りやペットの教育は最初の数ヶ月が重要だからな。それを積極的に行ってくれるとは良い上司だなアルは。

 

 

「ダーリン~! 売れそうな物は回収してきた。シロンの巫女服、シロンのニーソックス、シロンの衣やらシロンの金の玉、シロンの下着、後はエトセトラ」

 

「全部わっちの私物でありんす! 返すでありんす!」

 

「これから子猫に化けて一生俺たちの金の卵になるんだからいらんだろう。闇市に売る一択か」

 

「ド畜生にもほどがありやがるでありんす! 貴様…ぐぅ!? な、なんでありんす? 主に暴言を吐こうとしたら首輪から電撃が伝わったでありんす?」

 

 首輪から電撃?……フルーがシロンに付けたあれ、ペット躾用の魔道具じゃねえか。

 

「ダーリンや私たちに逆らえないようにしてあげたの。これでジロンは私たちの大切な金づる…じゃなくて家族の一員。よろしくね金づる」

 

 フルーがシロンをモフモフし始めた。

 それをされて嬉しそうに幸せそうにしているシロン。

 

「止めるでありんす、クソガキがぁぁ! わっちを元の姿に戻すでありんすううぅ!! 誰か助けてでありんす!!」

 

 こうして俺たちは新たに家族が増えた。

 しかし、家にはシロンを養う金は皆無なため、餌だけは自分で確保するように伝えた。

 

「ダンジョンクリアと、大学に戻るか」

 

「「了解」~!なのじゃ~!」

「お前たちは絶対に許さないであり……んむぉ!?…ゴクンッ!…ニャーニャー!!?」

 

 大学へと戻るための転移門を潜る時、フルーはシロンの口に何かを食べさせていた。

 

「ニャーニャー!!」

 

「……何食わせたんだ?」

 

「しばらく猫の言葉しか話せなくなる薬。これでシロンの居場所は誰にも分からないから」

 

「なるほど?」

 

 フルーの言っていることはよく分からなかったが、とりあえず納得した。

 

 

◇  

 

 

 ダンジョン管理局(仮)へと戻ってきた。

 

「ヤベーニャ、燃え広がってるニャ。どうしてこんなことになってるのニャア?」

 

「何してんだお前ら!! 俺たちは闇バイトで来てんのになんで室内で煙草吸ってんだ!」

「くそ! 俺様はS級探索者なんだぞ。なんで火事に巻き込まれねえといけねえんだ!」

 

 大学の一部が大炎上していた。

 いや、ダンジョン管理局が大学側に間借りしている木造建物だけなんだが。

 

「あれは……店長と黒崎か? 何したんだ?」

 

 周囲は大騒ぎだった。

 店長と黒崎は両手を空へと掲げて盆踊りのように変なおどりを踊っている。

 

 あれで雨乞いでもしてるのか?

 

「ヤバいニャ! ヤバいニャ! どうしてこんなことになってるのニャア? ニャアは燃えやすい建物に灰殻を落としただけニャのに」

 

「それが原因だ! アホオオ!!」

 

「また罪が重くなるだろう! アホオオ!!」

 

 

 なるほど。

 店長と黒崎は仲良くなったらしい。

  

 若い獣人と楽しそうに火遊びしている。

 

「とはいえ、これ以上燃え広がると俺の大学生活が終わるので……フルー頼めるか?」

 

「うん。任せてダーリン。報酬はフレンチ料理でお願い―――――氷塊山(ひょうかいざん)

 

 燃え広がる炎の上に大きな氷の塊が現れ、落ちていく。

 

 ドゴオオオオンンン!!

 

「「おぎゃあああああ!?」」

「「ギニャアアアアア!?」」

 

 その氷は一瞬で氷溶けし。水化し、燃え広がる炎を一瞬で消し去り大学内に洪水となり押し寄せていく。

 

「氷塊山、氷塊山、氷塊山、氷塊山」

 

 

「ゴボボボ!! なのじゃ~!」

「ニャーニャーニャーニャー!!(息ができないでありんす)」

 

「氷塊山、氷塊山、氷塊山、ゴボボボ!!」

 

「もういい! もう止めろ! このままじゃ大学内が……いや、都内が水に沈む! 止めろアホ魔女~!」

 

「ゴボボボ(フレンチ料理を食べさてね、ダーリン)」

 

 この日、大学内は炎と水でおおわれ教育機関としての機能を数時間失った。

 

 幸いにも一連の出来事は悪の組織である店長一味のしわざということになり、フルーの暴走はうやむやにすることに成功した。

 

 あぶね~!

 

 その後、管理局のお偉いさんたちが集まり初め、俺たちは解散するように告げられた。

 

 凪咲の上司、ゴリラ所長の計らいにより火災沈下のお礼は後日するため、今日は飲み会でも開いてこいとのことだ。

 

 うん、よく分からん。

 凪咲と俺を見ながらニヤニヤしていたのがさらに謎だった。

 ダンジョン管理局(仮)が燃えて今日は換金ができなかったため、悪友に金を5万ほど借りてファミレスのカストへと皆を連れてやって来た。

 

『私はお馬鹿な魔法少女フルーちゃんです。今回のことは深く反省して、しばらくこのプレートを首に掛けて暮らします。ごめんなさいダーリン』

 

「ぐすん。ごめんなさいダーリン」

 

 暴走したフルーには、お尻叩きとプレート掛けをさせることで許してやった。

 

「そんじゃ皆! お疲れ様! 乾杯~!」

 

「「「乾杯~!」」」

 

 シルフィー、凪咲、アルは酒。

 

 それ以外のメンバーは未成年のためノンアルコールで乾杯。

 

 

「まったく! どっから現れたのよ! あの犯罪者たちは? ニャーニャーうるさいし、何なのよ~! ねぇ?附件聞いてる?」

「ま、まぁまぁ、お仕事お疲れ様です。凪咲ちゃん」

「ごぎゃぎゃ!! 働く大人は大変だのう。お主たち!! ごぎゃぎゃ!!」

 

 酒を燃料にして大人組は勝手に盛り上がっていた。つうかシルフィーと凪咲の奴、いつの間にあんなに仲良くなったんだ?

 

「ちょっと! 竜籠君! ちゃんと貸したお金返してよ! 今日は宴会するから貸してくれって土下座してきたから貸してあげたんだからね。竜籠君だから特別に貸してあげたんだからね」

 

「おう、分かってるよ。安心しろ愛莉。俺たちは今日、無限に金を生む打ち出の小槌を手に入れたんだからな。なぁ? シロン」

 

「シャアアアア!!(わっちに触るなでありんす!)」

「あぶねえ、爪を立てるな! シロン……まったく、まだ機嫌が直らないのかよ。さっきお稲荷さんを注文して食べさせてやったろう」

 

「打ち出の小槌って何それ? それよりも竜田揚げお代わりしていい? 竜籠君の奢りで」

 

「おう! どんどん頼め! 金ならあるからな」

 

「やったー! ありがとう! でも、そのお金ってボクから借りたお金だよね?」

 

 今日も大学内にあったダンジョン管理局(仮)は炎上し全焼したが、明日には大金が手に入ると考えると財布の紐も緩むのであった。

 

 

 

 

 特区・秘匿管理局支部

 

「派遣社員のフルーと第一師団のシロン殿が立て続けに行方不明ですか?」

 

「そ、そうなのです! シロン様が、シロン様の行方が忽然と消えたのです~! 調査隊を派遣して下さい。第二師団長様~!」

 

「神域の調査へ行かれたのではないのですか? わたくしも忙しい身です。そんなことに関わっては…」

 

「っ~! 言いたくないけど言います、シロン様! あ、あの、竜籠家の関係者に拉致された可能性があるんです~!」

 

「……何ですって? それなら話は変わります。詳しくお話しなさい」

 

「じつはシロン様はその関係者が持っていた「水晶虎」を奪い取ろうと単身出かけたんですが、それからシロン様の「金の玉」の気配が消えました」

 

「返り討ちに遭ったということですか?」

 

「多分そうです~!」

 

「分かりました。あと数日すればわたくしの仕事も落ち着きますので、それまでお待ちを下さい。そうしたら一緒にシロンを探しに都心へと向かいましょう。クルミさん」

 

「ほ、本当ですか? ありがとうございます! 第二師団長ジャンヌ様……フフフ」

 

 

 

◎ここまで読んで頂きありがとうございます。

 

「あれ? そういえば後輩のクルミちゃんは来なかったのか?」

 

「用事があるから無理だって言ってたわ。そこの詐欺師に臨時のおこづかいあげるからって言われて、何か頼まれてたわね」

 

「てへぇ! 何のこと?」

 

「……お前また何か悪いこと考えてんの?」

 

「そんなわけないじゃん~! てへぺろ☆」

 

 

 

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