「早く行かないと遅れるよ」
「待ってよ吟」
「もう…前から分かってるのに…なんで遅いの…」
高校一年生の春。
幼馴染の
「色々とあって…」
「はぁ…綾羽は私が居ないと何も出来ないんだから…叔母さんに怒られるよ」
「それは…そうだね」
今は、仕事で居ないお母さんに怒られるとビクビクしながら言う僕。
だって…お母さん怖いんだもん。
「はぁ…私がしっかりとあかんね…全く…」
「ため息辞めてよ…」
「それなら、私の身にもなって欲しい…」
「えっと…すみませんでした…」
そして、僕は吟にも勝てない。
何故かって?色々とお世話になってる事が多いからである。
「それじゃあ、行く?」
「綾羽、そろそろ行かないと間に合わなくなるよ」
時間を確認すると、吟の言う通り時間ギリギリだった。
2人で慌てて向かうと、丁度乗る予定のバスが止まっていた。
「間に合った…」
「もう!こんなに疲れてるの綾羽のせいなんだからね」
お互いに息を整えながら、車内の椅子に座って話す。
「はいはい…」
そんな会話をする中で、バスの景色は緑色に染まった山道を登っていた。
僕と吟がこの春から通うのは、寮制の伝統のある蓮ノ空学院だ。
-入学式-
「私たち新入生一同は、1度しかない高校生活を悔いのないものにできるように、高校生としての責任と自覚をもち、素晴らしい仲間と共に勉強や部活動に全力で取り組むことを誓います!入学生代表、堀川綾羽」
入学式で主席挨拶をし終えると、体育館のあちこちから拍手を貰う。
毎回のように挨拶をしているので、すっかり慣れてしまった。
「本当、なんで綾羽が挨拶をするのはなんで…」
「あははっ、吟、1年間よろしくー」
「しかも同じクラスとか…本当になんなん…」
クラスでの自己紹介を終えて、吟に話しかけると、吟は頭を抱えていた。
吟には、呆れられる事が多い僕ではあるが、学業では学年一位、中学では生徒会長をやっていたりしていた。
「2人って知り合いなの〜?」
そんな僕たちに声をかけてきた女の子が近づいてきた。
「幼馴染だからね!小町さんだったっけ?」
「そうだよー!私は
「小町さんね、なんかどっかで聞いた事あるような…」
「私ってそんな有名人だった?」
「うーん…適当に言っただけだよ」
「あはは、綾羽君って面白いねー」
小町さんに笑われてしまった。
でも、小町さんの事聞いたような気がするんだよな。
そして、小町さんが去っていくと、僕は再び吟に話しかけると吟はたった一言だけ
「綾羽のだら」
「なんでっ!?」
*******
「なんで、僕までスクールアイドルクラブに行かないとだめなの…」
放課後、学校を探索しようと思ったが、すぐに吟に捕まり、吟に引きずられて2人でスクールアイドルクラブの部室がある場所に向かっていた。吟は既に場所を把握しているらしい。
「だって、綾羽。芸術系も強いし、なにより綾羽とがいいし…」
「はいはい…吟の気の済むまで付いていきますよ」
というかスクールアイドルクラブって、確か女子だけの空間じゃん。
僕行ってもいいのかな…
「勝手に入ってもいいの?そもそも鍵開いてるか分からないし…」
「誰かいるでしょ」
「いやいや…無断で入るのは…」
吟は、ドアを開けようとドアノブを回し押した。
「あっ、開いた」
「いや、開くんかい」
僕が突っ込みながら、部室の方に入ると誰も居なかった。
「先輩達、今、用事とかで出かけてるのかな?」
「そうみたい」
僕は、部室内を軽く見渡すととある写真立てを見つけた。
「すげぇースタイルも良いし美人な先輩が写ってる」
「むぅ〜綾羽のだら」
「またっ!?」
吟にまた怒られてしまった。
本当に、なんでっ!?
「私だって胸大きい方だとおもうんだけど」
「吟、何か言った?」
「な、何も言ってないってば!」
なんか吟が起こり始めた。
これ以上は、辞めておいてあげよう。うん。すると吟は、床に寝転びだした。
「吟…何やってんの…」
「こうすれば、蓮ノ空の伝統を感じれると思って…」
何を言い出すかと思ったら…というより、吟ってスタイル良いから…胸が強調されて…
「綾羽……変なこと考えてるよね…?」
「へっ!?そんな事ないよ」
「…怪しい…」
吟は、僕の事をじっとしばらくの間見つめてきたが、再び目を閉じてさっきの続きを始めた。その時だった。部屋の扉が開いて_
「……えっ?」
「…あっ…」
先輩(?)が入ってきた。
「…はぁ…ここが、芸学部…」
しかし、吟は全く気付いて居なかった。
そして、先輩は、吟のすぐそばに寄っていった。
「あの」
「…耳を澄ませば、部員たちの声が聞こえてくるよう…」
先輩の声も虚しく…聞いていない。
「もしもーし」
「やけにハッキリと…はえ?」
ようやく気付いた。
「なにしてるの?」
先輩がそう聞いたのと同時に、僕は耳元を手で塞いだ。
「っ~~、う、うわああああああああ!」
周辺に吟の悲鳴が響き渡った。
堀川綾羽
今作の主人公。
吟子とは幼馴染の男の子。
勉強も運動も普段から人並み以上にでき、やればなんでもできる天才肌。
幼き頃にμ'sに影響を受けて、音楽(ピアノ)を始め、今では、動画サイトに顔出し配信含め、作曲した曲を出し、今ではかなりのファンが居る。
また、料理や着物の着付けなどが滅茶苦茶上手なので、吟子から睨まれる事も…
中学時代には、生徒会長を務めるくらい人望もある。
吟子に対する好感度は現状不明。
吟子の影響もあっては、世界史、日本史にはかなり詳しい。
誕生日 10月21日
好きな事 人間観察 生け花 服のデザインやコーデを考える事 ピアノ
好きな食べ物 苦い物と酸っぱい物
好きな教科 世界史 日本史 美術 音楽
特技 人間観察によってその人の強みと弱みを見つける事。