伝統を愛する君となら   作:桜紅月音

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13話 招待状

 

初ライブを終えたスクールアイドルクラブ一行。

僕は、スクールアイドルクラブのマネージャとしてクラブに入る事になった。

 

「ワン、ツー、スリー、フォー。 ワン、ツー、スリー、フォー」

 

梢先輩の言葉で、みんなはリズムに乗る。

 

「ここでとっても可愛いめぐちゃんのポーズっ!」

 

「どわぁ!?」

 

その最中、慈先輩のアドリブにより、瑠璃乃先輩に当たり、先輩が後ろに倒れてしまった。

 

「ひぇ〜、みんなの笑顔を作るためには、自己犠牲も大事なんですね〜」

 

「そういうことじゃないからね! めぐちゃんもアドリブのタイミングは選ぼうね!」

 

「ごめんごめん。でも、ちょっとここの振りが気になっちゃってさ……」

 

慈先輩はそう言って、瑠璃乃先輩の手を取る。

 

「綾羽君も気になった所とかあるかしら?」

 

「そうですね……少し動きが寂しいと個人的には思いましたけど…」

 

「なるほど…それは私も思っていた所なの。振りを調整しましょうか」

 

梢先輩がそう言うと、綴理先輩が

 

「じゃあこういうのは?」

 

先輩は咄嗟に案を出して、振りを出してきた。

 

「良いと思います」

 

「ボク天才だから」

 

「それを自分で言うのは違う気がします…綴理先輩…」

 

綴理先輩の言葉に呆れていると、姫芽ちゃんが_

 

「いいですね!それをめぐちゃんがやるっていうのがもっと良いです!」

 

「ひめもやるんだけど……」

 

「なんと!」

 

本人から聞いた話なのだが、慈先輩、瑠璃乃先輩のファンらしい。

うん…ファンらしさ全開だなぁ~

 

「ふぇえ……」

 

隣に居た小鈴ちゃんが悲鳴を上げていた。

 

「どうしたの?」

 

「いちからじゅうまで、先輩方が何言ってるのか分からなかったや……」

 

「……確かに、実際に踊りながら振り付けを詰めていくのは新鮮かも。それに早い」

 

「早いっていうのは?」

 

「えーっと……気になるところに突然アドリブを入れた慈先輩。問題点にすぐ気づく梢先輩。そして、さっと案を作ってしまう綴理先輩。頭の回転が速いって言えばいいのか、慣れなのかは分からないけど……」

 

「実際、先輩達は凄いよ。振りなんてすぐに思いつくものでもないし」

 

「綾羽君も凄いよ、徒町、動きが少ないとは分からなかった!」

 

「あはは、これも慣れていけば分かるようになるよきっとね」

 

「綾羽君凄いや」

 

小鈴ちゃんに褒められて、嬉しい気持ちになっていると花ちゃん先輩がやってきた。

 

「そう、それがスクールアイドルクラブのセンパイたちなのです!」

 

「どうして花帆先輩が自信満々なのよ……」

 

「花ちゃん先輩も凄いですよ」

 

「ふふん!」

 

僕の言葉で胸を張る花ちゃん先輩。

そんな先輩になんとも言えない視線を送る

 

「スクールアイドルクラブ……みんな、すごい…………」

 

その時、梢先輩にさやか先輩が声を掛けた。

 

「お疲れ様です、梢先輩、そろそろ全体見る役、代わりますよ」

 

「ありがとう、けっこう大変だけれど、頑張って」

 

「人数増えましたからね」

 

「そうね、改めて練習してみると、9人というのは壮観だわ…」

 

「………そうですね。はい皆さん! 綴理先輩の案もありましたので、それでもう一度、合わせるところから再開しましょう!」

 

さやか先輩はそう言って、僕たち一年生の3人を見る。

 

「鏡越しですが、一年生の皆さんも良い動きをされていましたから、気負わずいきましょうね!」

 

『!はい!!』

 

 

そして、その日の練習を終え、部室に戻ってきた。

 

「みんな、今日もお疲れ様」

 

『はーい』

 

「今日のミーティングでは、ひとつ報告というか、連絡があります。今年行われる敦賀スクールアイドルライブフェスタから、招待状が届きました」

 

梢先輩は招待状を机の上に置く。

 

「招待状ですか! すごい、あたしたちお呼ばれしちゃったよさやかちゃん!」

 

「どういう催しなんですか?」

 

「北陸中で活躍するスクールアイドルたちが集まって、大きなライブフェスをやるの。北陸代表の蓮ノ空学院スクールアイドルクラブは、そのトリを飾ってもらいたい………………そういう、光栄なオファーなのよ」

 

「かなり期待されてますね」

 

「今年だけなんだよねー?」

 

「北陸新幹線が新しく開業したでしょう。その記念、という意味合いもあるみたいね」

 

「だから終わりと始まりの駅、敦賀」

 

「終着駅ってことね。というわけで私たち蓮ノ空学院スクールアイドルクラブは、北陸代表として招待を受けることになりました。頑(・)張(・)っ(・)て(・)ね(・)?」

 

うん?頑張ってね?あっ…そういや、三年生ってこの時期_

 

「私たちもその一員、っていうことになるんですね」

 

「北陸中のスクールアイドルが集まるイベントかぁ! なんだかすっごくやる気が出てきたーーあれ?……………がんばってね"?」

 

「修学旅行のタイミングと重なりませんか?」

 

「その日ちょうど!修学旅行なの!私たち」

 

やっぱりかー先輩達居ないのは…ちょっときついなぁ…

 

「え、めぐちゃんせんぱい不在……!? キーボード縛りみたいなものでは……!?」

 

「それもしかしてルリがマウスなのかな。え、修学旅行ってどこ行くんです?」

 

「東京でしたっけ?」

 

「そう!というかなんで知ってるの?」

 

「三年生の先生方と話す機会があってその時に知りました」

 

「有名人なだけある…」

 

僕の言葉に吟がそう呟いたの僕は聞き逃さなかった。

 

「そんな……え、敦賀って東京の隣だったりしない!?」

 

「今年ちょうど、上りと下りの終点になりましたね……」

 

「最速でも2時間ちょっとはかかりますよ」

 

「こ、梢センパ〜イ!」

 

「そんなに心配しないでも大丈夫よ。花帆。あなたたちなら、絶対やれるわ」

 

「くっ………………私だって敦賀も行きたいのに……!もう、修学旅行抜け出すか……!」

 

「慈先輩、先生達から『修学旅行でふざけた真似をするなよ』と伝えておいてって言われたので、言っておきますね」

 

「既に手回しされてるだと!?」

 

「さやかさん」

 

「あ、はい」

 

「みんなのまとめ役、お願いね。けっこう大変だけれど、頑張って」

 

「うん。さやかちゃんなら絶対にできるよ」

 

「……はい、分かりました。やってみせます!」

 

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