過去に抱いた女が激ヤバ女になっていた件について 作:朱汰清家
「待って待って……えっと、春香ちゃん?」
「はい!」
「なんで私のことをご主人様って呼ぶんだ?」
「だって師匠のご主人様なんですよね? ならウチのご主人様です!」
「なんで?」
本当に意味が解らない。普通そういった関係は離れたとこで見るだけでしょ。なんで関わろうとして来てるんだこの子。
「そもそも春香ちゃんにとって文香はどんな存在なんだ?」
「ウチにとって師匠は命の恩人であり、生涯をかけて恩返しをするべき相手です」
「命の恩人って……文香、アンタいったい何をしたんだ?」
「まぁいろいろとね。その辺の話はなくなるからまた今度」
よくわからないが、この子にとって文香に心酔するだけの何かがあった。今はそれで納得しておこう。というか踏み込んだら面倒なことになりそうだからあまり踏み込みたくない。ご主人様呼びはなれよう。
にしてもこの子初対面のインパクトでわからなかったけど、よくよく見てみればめちゃめちゃかわいい子だな。
小柄で明るい幼い顔立ち、肩までのびた明るいピンクの髪はほんの少しくせっけがあってそこがまたかわいい。というかこんなかわいい子が私のことをご主人様って慕ってくれてるのは普通に興奮するな。文香もすきに使っていいって言ってくれたし、もしかしていろいろできるんじゃないか? ……あっやば。妄想したらよだれ出てきた。
「さて、本題に入ろっか」
「本題……?」
「うん。かんちゃんはね、魔術師にとって便利な道具を発明するのが得意なの。……かんちゃん、言っていたものは出来たの?」
「はい!」
春香がカバンをごそごそとして取り出したのは……コップ?
「へぇ、それが」
「はい、これに水を注げば……はいどうぞご主人様! 飲んでください!」
「飲めるかぁ!」
よくこの流れで勧めてきたな!?
「怪しすぎるでしょ! なに!? なんなのそのコップ!?」
「それを言ったら面白くないじゃないですか」
「そんな面白さで私の身を危険にさらすんじゃない!」
「えー、つまんないですね」
「そういう問題じゃないって言ってるんだけど!? ていうか仮にも私のことをご主人様って呼んでるんだよね!? だというのにこの仕打ちはなに!?」
「大丈夫だよしーちゃん。命にはかかわらないものだから」
「つまり何らかの影響は出るってことでしょ!? なんでそんなものを飲まないといけないんだよ!?」
ダメだ! やっぱこの子も文香と同じで手を出したらいけないタイプだ! 倫理観がイかれてるタイプだ!
「そこまで言うなら私が飲んでもいいけど……本当にいいの?」
「なんでそんな確認をするんだよ」
「ウチとしてもご主人様が飲んだ方がいいと思いますよ?」
「だからなんでだよ……理由を教えてくれよ!」
なんで得体のしれないものなんて飲みたくないに決まってるだろ! どういったものかだけでも教えてくれよ!
やめろよ! そんなかわいい顔でこっちを見るな! 断れなくなるだろ!
「「じー……」」
ぐっ……! この……っ!
「――わーったよ! 飲むよ! 飲めばいいんだろ!?」
春香の手からコップを奪い取って見てみるけど、見た目は本当にただのコップなんだよな。それにこのコップに注いだのだってただの水のはずだし。
くそっ! そんな期待した目で見てくるんじゃねえ! というか文香と春香だけじゃなくて周りのお客もこっちに注目してるんだが!? 本当になんなんだこのコップ!
「……ええい!!」
覚悟を決め一気にコップの水を流し込む。こくこくと冷たい水が喉を麗して心地よい。これといって特徴のある味はなく、飲みなれた水の味だ。
「――ぷはっ!」
「おー! いい飲みっぷりですね!」
「さすがしーちゃん」
……なんだ、ただの水じゃないか。これが一体、なに、が…………。
「…………はぁ……はぁ……」
「お! 早速効果が出てきましたね!」
「なんだっ、これ! 体が……熱いっ!」
おかしい! 急激に体が熱をもってっ! 体もなんだか敏感に……っ!
「これはですね、入れた飲み物がすべて媚薬に変わるコップです!」
「媚薬……っ!?」
「はい! それも発情するだけじゃなく感度も上がります!」
嘘だろ! なんだそのバカみたいなエロ同人の阿保らしいご都合主義のコップは!? 普通に有用すぎるだろ!
「大丈夫しーちゃん? 一緒に発散する?」
「衆人環視の店の中でヤる趣味は……ねぇ!」
「私が本気でやれば魔術師でも私たちのことを認識できなくなるよ?」
「はぁ!? だったらっ、最初っからやれって――っ❤」
やばいっ! マジで体の疼きが止まらない! 今すぐ誰でもいいからヤりたい!
「ちなみにコップに入った水100mlにつき一時間は発情しっぱなしですよ?」
「しーちゃんはコップに入った水全部飲んじゃったから……何もしなければ2時間以上はこのままだね?」
「ふざ――けんなぁ……っ❤」
くそっ! なんでそんないい体してるんだよ! その豊満な胸揉みしだかせろ! いや違う! 落ち着け! 今私がしないといけないのは文香の服を剥ぎ取る――じゃない! とりあえず胸から目を逸らし――うわ生足エッロ!
「しーちゃん、我慢しなくていいんだよ?」
「――っ! スカートめくるんじゃねぇ!」
まずいまずいまずいっ!! 取り合えず目をつぶろう!! こんな発情した体で極上な体を目にし続けたら理性が壊れる!!
耐えろ私! ここで抱いたら今後こいつでしか満足できなくなる体にされる気がする! というかなる! だってこいつの体めっちゃエロいもん!
「気持ちよくなりたいでしょ?」
「――ぴぃ❤❤」
おっ! やばっイく! 背中なぞられただけでイく!
いくら何でもこの感度はヤバい! こんな状態で犯されたら心も体も壊れる!
こうなったら無理矢理にでも気絶するしかねぇ! 一か八かだ!
「え! ちょっとしーちゃん!?」
「そんなに飲んだら――!?」
コップたった一杯でこれだけ過敏になるならもっとたくさん飲めばさらに体の感度は上がるだろ! そんな状態なら多少の刺激でも脳が処理しきれずにショートするはず! 目指せ感度三千倍! 辿り着けドスケベ世界の住人へ!
「――うっぷ」
あ、喉を流れる水でイ、く…………。
「しーちゃん!?」
「ご主人様ー!?」
……なんだこれ?