「東方二次創作」レミフラのお姉ちゃんは幻想郷に帰って来たんだって   作:ゆっくり那由多豊苑

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前書き書くの疲れてきた…
ねぇ…書かなくて良い?


5話:黒衣の使者

 

 幻想郷の外れ。

 

 朽ち果てた神殿。

 

 差し込む月明かりすら届かない薄暗い空間で、黒いローブを纏った人物は静かに立ち上がった。

 

 その顔は深くフードに隠れ、表情は見えない。

 

「長かった……」

 

 低く、冷たい声が神殿に響く。

 

「五百年」

 

「ようやく、"空間の継承者"が幻想郷へ戻ってきた」

 

 黒い鴉が肩へ止まる。

 

「監視は続けろ」

 

「抵抗するなら……排除しろ」

 

 鴉は一声鳴き、闇へ飛び去った。

 

 一方、その頃。

 

 紅魔館では朝食が終わり、レミリアとフランがルミノアの部屋へ遊びに来ていた。

 

「お姉ちゃん!」

 

「今日はチェスしよ!」

 

 レミリアがチェス盤を持ってくる。

 

 ルミノアは本を閉じる。

 

「……いい」

 

「やった!」

 

 三人で向かい合い、駒を並べる。

 

 レミリアは得意げに笑う。

 

「私、結構強いのよ!」

 

 フランは首を傾げる。

 

「ルール分かんない!」

 

「私が教えるわ」

 

 対局が始まる。

 

 数分後──

 

「……チェック」

 

「えっ」

 

「また?」

 

 さらに数分。

 

「……チェックメイト」

 

 レミリアは盤面を見つめたまま固まった。

 

「負けた……」

 

「三分で」

 

 フランが大笑いする。

 

「お姉ちゃん強すぎ!」

 

 ルミノアは少しだけ肩をすくめた。

 

「……昔」

 

「パチュリーと」

 

「よくやった」

 

「なるほど……」

 

 レミリアは悔しそうに頬を膨らませる。

 

「今度は絶対勝つ!」

 

 その時だった。

 

 コンコン。

 

 咲夜が部屋へ入る。

 

「ルミノアお嬢様」

 

「お客様がお見えです」

 

「……誰」

 

「八雲紫様です」

 

 ルミノアは無言で立ち上がった。

 

「……断る」

 

「ですよね」

 

 咲夜も予想していたように苦笑する。

 

 しかし。

 

「待って」

 

 レミリアがルミノアの袖を掴む。

 

「話だけでも聞いてあげたら?」

 

 ルミノアは少し考えた。

 

「……五分」

 

 応接室。

 

 紫は優雅に紅茶を飲んでいた。

 

「来たわね」

 

 ルミノアは扉の前に立ったまま動かない。

 

「……何」

 

「用件だけ」

 

 紫は微笑む。

 

「相変わらずね」

 

「結界が壊れ始めているのは知っているでしょう?」

 

「……知ってる」

 

「そして、それを狙う者も動いている」

 

 ルミノアの目が細くなる。

 

「……誰」

 

「まだ分からない」

 

「でも相手は、あなたの能力を知っている」

 

「だから気を付けなさい」

 

 ルミノアは静かに答えた。

 

「……忠告だけなら」

 

「帰って」

 

 紫はため息をついた。

 

「本当に嫌われてるわね」

 

「当然」

 

 その言葉に、レミリアは思わず苦笑する。

 

「お姉ちゃん、容赦ない……」

 

 紫は席を立つと、最後に振り返った。

 

「一つだけ」

 

「今回は敵ではないわ」

 

 ルミノアは何も答えなかった。

 

 紫はスキマへ消えていく。

 

 部屋には静寂だけが残った。

 

 その日の夕方。

 

 紅魔館の庭園。

 

 フランは花に水をあげていた。

 

「これで元気になるかな?」

 

 レミリアも隣で手伝っている。

 

 その光景を、ルミノアは少し離れた場所から見守っていた。

 

 穏やかな時間。

 

 しかし、その平穏は突然破られる。

 

 ビシッ!! 

 

 空間が大きくひび割れた。

 

 今までとは比べものにならないほど巨大な亀裂が、紅魔館の真上へ現れる。

 

「なっ……!」

 

 レミリアが驚いて空を見上げる。

 

 フランも羽を広げる。

 

「何これ!」

 

 ルミノアは二人の前へ立った。

 

「……下がって」

 

 その瞬間。

 

 亀裂の中から、黒い影がゆっくりと降りてくる。

 

 全身を黒い外套で包み、顔は仮面で隠されている。

 

「見つけた」

 

 低い声が響く。

 

「空間を司る吸血鬼……ルミノア・スカーレット」

 

 ルミノアは一歩前へ出る。

 

「……誰」

 

 黒衣の人物はゆっくりと右手を上げた。

 

「お前を迎えに来た」

 

「我らの王が待っている」

 

「断る」

 

 即答だった。

 

「……私は」

 

「家族といる」

 

 その一言に、レミリアとフランは目を見開く。

 

 黒衣の人物は小さく笑う。

 

「ならば──」

 

「力づくで連れていく」

 

 瞬間。

 

 黒い魔力が紅魔館全体を覆い尽くした。

 

 ルミノアの深紅の瞳が鋭く光る。

 

「……姉として」

 

「妹達には」

 

「指一本」

 

「触れさせない」

 

 空間が震え、ルミノアの周囲に無数の空間の裂け目が展開される。

 

 紅魔館を守るための戦いが、ついに幕を開けた。

 

 ──第六話へ続く。




ルミノア達の前に現れた謎の黒衣を纏った人物は一体!?
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