「東方二次創作」レミフラのお姉ちゃんは幻想郷に帰って来たんだって 作:ゆっくり那由多豊苑
ねぇ…書かなくて良い?
翌日の昼。
紅魔館の厨房から、珍しく物音が響いていた。
「……」
ルミノアが一人、厨房に立っている。
その手には包丁。
目の前には大量の野菜。
「……料理」
昨日の散歩から帰ってきて、ルミノアはあることを思いついていた。
「……妹たちに、作る」
普段ほとんど喋らないルミノアが、自ら料理をする。
それを知った咲夜は驚いていた。
「ルミノアお嬢様が料理を?」
「……うん」
「何をお作りになるので?」
「……内緒」
咲夜は少し微笑む。
「承知しました」
そして厨房をルミノアに譲った。
しばらくして──。
廊下を歩いていたレミリアが、ふと足を止めた。
「……何かいい匂いがする」
隣にいたフランも鼻を動かす。
「ほんとだ!」
二人は匂いのする方向へ進む。
厨房の前。
「……」
二人は顔を見合わせる。
レミリアがそっと扉を開けた。
「お姉ちゃん?」
ルミノアが振り返る。
「……見つかった」
「何してるの?」
「……料理」
フランが目を輝かせる。
「お姉ちゃんが!?」
「……うん」
レミリアは驚いた。
「お姉ちゃんって料理できたの?」
「……一応」
「知らなかった……」
ルミノアは完成した料理を皿に盛り付ける。
「……食べる?」
「食べる!」
「食べたい!」
二人は即答した。
食堂。
テーブルの上には、ルミノアが作った料理が並んでいた。
レミリアは一口食べる。
「……!」
フランも食べる。
「……!」
二人とも黙っている。
ルミノアが少し不安そうに尋ねる。
「……まずい?」
「違う!」
レミリアが勢いよく顔を上げる。
「美味しい!」
フランも満面の笑み。
「すごく美味しい!」
ルミノアの表情が少し緩む。
「……よかった」
レミリアは嬉しそうに食べ続ける。
「お姉ちゃん、料理上手なんだ!」
「……昔、よく作ってたから」
「昔って?」
「……妹たちに」
その言葉にレミリアが止まる。
「私たちに?」
「……うん」
ルミノアは静かに頷く。
「昔から」
フランが嬉しそうに笑う。
「じゃあ、また作って!」
「……いいよ」
「毎日!」
「……それは無理」
「なんで!?」
「疲れる」
「現実的!」
レミリアが笑い出す。
そこへ咲夜が入ってくる。
「皆様、楽しそうですね」
レミリアが振り返る。
「咲夜! お姉ちゃんの料理、すごく美味しいわよ!」
「まあ」
咲夜も一口食べる。
「……本当ですね」
ルミノアは少し照れながら紅茶を飲む。
「……普通」
「普通ではありませんよ」
咲夜が微笑む。
「妹様方への愛情が、しっかり味に出ています」
「……」
ルミノアは黙る。
フランがニヤニヤする。
「お姉ちゃん、照れてる」
「……照れてない」
「耳赤いよ?」
「……」
ルミノアはさらに顔を逸らした。
レミリアも笑う。
「やっぱりお姉ちゃん、可愛い!」
「……うるさい」
午後。
三人は食堂を出て、庭へ向かった。
「次は何する?」
フランが尋ねる。
レミリアは少し考える。
「うーん……」
ルミノアは二人を見る。
「……昼寝」
「え?」
「……眠い」
フランが笑う。
「お姉ちゃん、昨日いっぱい遊んだから?」
「……そう」
レミリアも笑った。
「じゃあ、今日は三人で昼寝しましょう!」
「……いいよ」
三人は庭の木陰に並んで横になる。
レミリアがルミノアの腕に抱きつく。
フランも反対側から抱きつく。
「……」
ルミノアは二人を見て、小さく笑った。
「……おやすみ」
「おやすみ、お姉ちゃん」
「おやすみ……」
穏やかな風が吹く。
三人はそのまま、仲良く眠りについた。
今日も紅魔館は平和だった。
お姉ちゃんの料理は、とても美味しいらしい。
著者の俺も食べてみたい。