いーえっくす!ウルトラ怪獣擬人化計画(最終報告書)   作:エーブリス

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あんまり本物の健康診断っぽく書くとダメージを受ける読者が…。
…というか作者本人がダメージ受けそうなので、目を瞑ってくれると。

まぁ二次小説よ二次小説。
二次小説はもっと自由な発想で書かなきゃ…な!(言い訳)





不健康を撃て…ないです。

 



識別名:改造ゴモラ

(通称:ごもたん)

年齢:15歳*1

身長:156㎝

体重:[閲覧規制]



 

「血圧正常…よし。

やはり君は極めて安定しているよ、ゴモラ君」

 

「えへへ…健康、気を付けてますからね。

にしても――もう今更だけど――ゴモラ君って」

 

「私のような老骨が“ごもたん”と呼んでは、見苦しいだけだろう」

 

「そんな事ないと思うけどなぁ…」

 

 【備考】

 軽度の不眠症、及びトラウマ症状あり。

 精神的疲労に要警戒

 

「…まだ、夜は怖いかね?」

 

「はい――――というより、起きた時の景色が分からないのが、ちょっぴり。

ギザギザも、尾てい骨周りのヒリヒリも…まだ。記憶がある訳じゃ無いのに」

 

「そうか、ありがとう…。

――――あまり苦しい様だったら、カズ君にも助けを求めなさい。

君らは再誕(Rebirth)してから、ほぼずっと一緒だった…」

 

「で、でもカズヤは…」

 

「彼はそんな狭量な男ではないだろう?

そして、多少のマルチタスクで目を回す程、平凡でもない。

…恥ずかしいのは分かるがね。あんまり手をこまねいていると…フォッフォッフォ」

(めっちゃ意訳:アタックしちまえよ)

 

「も、もう!…ユラ先生、なんて事言うんですか!

そーゆーの下世話って言うんですよ全く」「すまないすまない」

 

総合結果:特記事項無し、心身共に健康的

 

 

 



識別名:改造レッドキング

(通称:レツ)

身長:155㎝

体重:57㎏~125㎏

 【備考】

 性自認が男である為、コミュニケーション時は要注意



 

「…君も今の所、身体的には大丈夫だ。レッドキング君。

多少、不摂生の痕跡があるがね…」

 

「ごめんなさい…。

気を付けます」

 

「そうしてくれると有難い。

君は――――おっとっと。あまり触れるべきではないか」

 

 【備考2】

 再誕時にアクシデントあり

 現在、経過観察中

 

「…やっぱ俺、おかしい?

――――ダメなの…?」

 

「うぅむ…判断の難しい話だ。

我々世代のバルタン的価値観では、そう言わざるを得ない。

だが…君の3分の2は、この星は、そうした多様性の種族では無いかね?」

 

「…。

そう考えると今度は、息苦しさが…何だか取るに足らないって言われてるみたいで、嫌なんです。

大人たちがずっと言ってる「みんな一緒だから」って……」

 

「やはり…感情とは難儀だな。

私は、事例が多い事はそれだけ参考に困らない…と考えてしまう。

――――すまない。私もバルタンの逸れ者だと言うのに」

 

「大丈夫です。

取り敢えず今は…怒らない事だけ、考えて見る。

――――女扱い、されても。できるか分からないけど」

 

総合結果:身体概ね健康、精神は要ケア

 

 

 

 

 



識別名:改造エレキング

(通称:エレキ)

身長:推定170㎝(抵抗により詳細計測不可)

体重:62㎏

 【備考】

 精神年齢及び知能が地球人の幼児程度、原因は不明



 

「や!や!

こぁいぇ!やーや!」

 

「エレキ、暴れない。

ほら、ユラ先生困ってるって!」

 

「――――よし!もう大丈夫だカズ君!

…178.3㎝か。10年目にしてやっと…」

 

 【備考2】

 主治医ユラに対する強い拒否感あり、同じく原因不明

 検査には管理責任者の同伴が必須

 

 【追記】

 正確な身長を記録:178.3㎝

 

「了解!よぉし、もういいぞぅエレキぃ。

――――っとと、よしよし、よく頑張った」

 

「フォォォ…。

…毎度悪いな、カズ君。この時だけ君の制限も解除するべきだと言ってるのだが…」

 

「大丈夫よ先生、こんぐらいなら人の身一つで済むさ。

――――して、結果大丈夫?変な病気とか…」

 

「そう言ったものは心配ない、健康そのものだよ。

精神面も、うぅむむ…これで成熟安定してると考えれば…」

 

「こんな感じのペット…って感じでいいと思…。

――――うわっ!?ちょ、ちょ!悪い悪い、ペットは酷かったな!?うん!」

 

総合結果:特記事項なし、心身ともに健康(精神状態は個性として処理)

 

 

「関係が良好で、何よりだよ。

――――それで次は…」

 

「ラン子で最後」

 

「「…ハァ」」

 

「…今回もキツめでお願いもう俺じゃ1か100しかできない」「勿論」「本当ごめん」

 

 



識別名:改造タイラント

年齢:推定18~65歳

身長:181㎝

体重:70.2㎏~169.2㎏

 

「君また飲酒量増やしたね?

とうとう一部器官が悲鳴上げだしたよ」

 

「うぐっ…調子乗って業務用イッキとかするんじゃ無かった」

 

「聞こえてるよ。

何をやっているんだ君は地球人のままだったら死んでいるぞ」

 

「あの、だからこその楽しみと言うか…」

 

「主治医の前でそういう破滅的遊戯を述べんでくれ」

 

 【備考】

 食生活が非常に乱れている為、健康面に厳重警戒

 

「で、でも食い物はそんなバカみたいな量は…」

 

「塩分摂取量も増えたね?

所謂ツマミという奴か?寧ろこちらの方が君の身体に有害だ」

 

「ぬぐぅうおおおっっっ…!」

 

 【追記】

 改善が見られない為、指導を実施

 

「もういい加減言わせていただこう。

――――君ね、カズ君の善意に甘えすぎだ」

 

「ふごぉおっ!」

 

「いくらタイラントの暴力的な能力があるとは言え、そろそろ気を使いなさい。

まともに歩く事さえ出来なくなるのだぞ」

 

「ぬぅうううん…!」

 

「その身体を酷使する事が、間接的に彼を酷く苦しめている事を自覚するべきだ。

10年目にもなって改善が見られないと、そろそろ目に余るぞ」

 

「うぉおおおおおああああああああッ!

イヤッ!イヤッ!ヤダーッ!」

 

「目をそらさない、こちらを見なさい。

後他にも――――」

 

以下省略

総合結果:精密検査一歩手前、経過観察が必要です

 

 

 

 

 

 

 

 

 



~数十分後~



 

こうして――――今年の定期健診が終わった。

 

ごもたんとエレキは大して問題ない。

だがレツがどうしてもセンチになる。

 

どうしても耐えられない現実を見せられる訳だ。

聞けば今回、感情の吐露があったとの事…あまり相談にも乗れなかったからな。

 

とは言え、バルタン星人は個人意識が希薄である事で有名な種族だ。

いくら感情的な外れ値である先生でも、少々持て余す話題だろう。

 

 

 

出て来たラン子の様子は、まるで生気を感じられなかった。

毎年毎年、この時期が終わるとコイツはコッテり絞り尽くされたようになる。

 

心なしか半怨霊(デスボーン)化している様に見えるのも例年通りだ。

 

…まあ、ざまあみろ、である。

寧ろこんな事で、ユラ先生のストレスを蓄積してると思うと申し訳ない。

 

あの人には別に、もっと重大な案件があるのに。

 

 

「これで怪獣娘は全員か。

――――待たせてしまったね。カズ君…」

 

激ローアル中の後に出て来た先生は、やはり疲れ切った様な雰囲気が拭えない。

バルタン星人は表情が顔に出ないタイプだ。

 

そも感情の発露が、言語以外に無いと思われる。

 

とは言え十数年の付き合いだ。

何となくで、相手の具合も分かって来るものである。

 

「こっちこそ、忙しい時にこいつ等任せて申し訳ないよ。

…本当に俺の分までやる?明らか疲れてるけど」

 

「私とてバルタンだ、持久力には自身がある。

それに…君の状態が一番気になるのだよ。先も言ったように」

 

「そっか…だよな。

それじゃ、引き続きお願いします」

 

娘たちに一旦帰宅するよう指示し、俺もまた部屋へと向かった。

…先もエレキの対応で入ったが、相も変わらず訳分からん機材で埋め尽くされている。

 

それなりに先進機材に触れて来た今でも、これらが何か検討すらつかない。

これがバルタン星人の科学力なのだろう…。

 

 

それは兎も角――――と、俺は上着を脱ぎ、椅子に掛ける。

 

「そう言えば今日、ラニィちゃんとか居ないね」

 

「彼女は出払っていてね。

EDUの救命講習に顔を出させているんだ」

 

「あぁ…そういえば医者志望だったね。

あのピット星人」

 

ラニィ…とは、ユラ先生の助手である。

医道を志してピット星を巣立った彼女は、遠く離れた地球にて先生に師事している。

 

ここでちょっとした問題なのは、ユラ先生は医の道の者ではない事だ。

いや生物学にも機械学にも通じてるバルタン星人だけども…。

 

ていうかこの二つの研究が一つの学問だって、バルタンの学術文化どうなってるんだ。

――――別に人の学術体系を知り尽くしている訳じゃ無いが。

 

 

ついでに言うとラニィちゃん、物凄い童貞殺し体質である。

あんな誤解されるような物言いで、何人の男を惑わした事か。

 

しかも無意識だから余計に始末が悪い。

 

 

…別に、ピット産ASMR製造機の話をしに来た訳じゃない。

俺は先生へ、本題を切り出した。

 

「――――そう言えば、研究の方はどう?」

 

「あぁ…全くだ。

一族らしからぬ好奇と興味を手にしてから今日まで、あらゆるエネルギーを目にした。

だが――――アレは本来、成立してはならない現象だ。

普通は反発しあう筈…いや、成立した後も反発自体は起こっている…!」

 

「…間に合わなそう、か」

 

「うむ…。

…学会には出せんな」

 

その一言で、俺は酷い落胆を覚えた。

正直、そんな事だろうとは思っていたが。

 

或いは、変更を余儀なくされた、大きな予定への憂いか。

 

「取り敢えず――――検査の方、始めようか。

ここん所、地味な仕事ばっかで逆に心配なんだ」

 

…一先ず、自分が関わった研究の見込み無さはさておく。

雑談で途切れていた検査を、改めて始める。

 

「そうだった。

――――何時もの手順だ、機材の方を準備して来る」

 

「おっけー…」

 

流れで脱いでいた上着をハンガーに掛け、指定の椅子に腰かける。

…先ほどまで4人が座っていたのと、同じ奴だ。

 

 

先生にも話したように、此処の所は仕事が穏やかだった。

負担が無かったのは結構なのだが、衰えるのも考え物だ。

 

若く気取ってはいるが、いい加減歳も歳だ…もうじきオッサンの仲間入りである。

 

「…人の事、言えねぇなぁ」

 

ふと、自身の幼稚さを自嘲する声が漏れてしまう。

うっかり聞かれたか?と思ったが、ユラ先生は無反応だった。

 

安堵の軽いため息――――その直後だった。

 

 

「…ッ!」

 

黒い“腕時計”…いや、最早ブレスレットと呼んだ方がいい、大型のソレ。

突然呼び出しのアラームが響く。

 

アラーム音自体は、骨伝導…いや、もっとトンでもない技術だったか?

とにかく俺の聴覚以外に轟く事は無い。

 

だがあまりに露骨な反応をしたのと、丁度先生もこちらを見ていた。

彼は事情を察したようで、哀れむ目でこちらを見る。

 

 

…つまり、休暇は終わりだ。

 

「こちらカズヤ」

 

『アラスターだ。

ASAP(なるはや)で来い。緊急事た――――』

 

「りょーかい。

さっさと住所送れ、ASAP(なるはや)で――――ハァ。ひでぇ職場」

 

「自ら望んだ事とは言え、流石に同情するよ…。

――――今年も延期か」

 

「本当、毎度毎度申し訳ないね先生」

 

立ち上がった勢いで、ハンガーから上着をひったくり、再び羽織る。

 

先生に仕事道具の有無を心配されたので、既に携行している旨をハンドサインで伝えた。

 

「…そんな状態で休んでいたのか。

地球人の休暇はもっと羽を伸ばすべきではないのかね」

 

「ご存じの通り、ウチはそんなんじゃないのさ。

――――ぶっちゃけ新人君、何時まで耐えるかが心配」

 

「イシマツ君だろ?彼なら大丈夫だ。

何せ――――おっと、老人の長話どころでは無かった」

 

気を付けるのだぞ…と、労わりの言葉を背に、俺は仕事へと向かった。

 

 

 

*1:
※怪獣娘として。以下同年齢個体はこの項目を省略。





結果の悪い健診、休暇中の急な仕事の呼び出し…。
別の意味で鬱回なのでは?今回。


という訳で、次回はカズヤ君のお仕事風景でも覗いてみましょう。
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