ゼンレスゾーンゼロワン   作:猫ロボF

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戦闘描写難しいけど書くのたのしい。


第一話 ――ライジングホッパー――

複眼が赤く輝く。

 

崩壊した未来の街。

 

かつて人類が暮らしていた場所で、一人の戦士が立っていた。

 

仮面ライダーゼロワン。

 

その力を得た少年――飛電来夢は、自分の両手を見つめる。

 

握る。

 

「……これが……俺なのか」

 

実感が湧かない。

 

だが。

 

考える暇はなかった。

 

「グオオオオオッ!!」

 

咆哮。

 

エーテリアスが巨大な腕を振り上げる。

 

「っ!」

 

迫る一撃。

 

避けられない。

 

そう思った瞬間――

 

身体が動いた。

 

ドンッ!!

 

大地を蹴る。

 

人間では不可能な跳躍。

 

来夢の身体は軽々と数メートル後方へ跳び、エーテリアスの攻撃を回避した。

 

「……え?」

 

自分でも驚く。

 

着地した瞬間。

 

頭の中へ情報が流れ込んでくる。

 

敵の動き。

 

攻撃パターン。

 

最適な行動。

 

「考える前に……身体が動く」

 

エーテリアスが再び突進する。

 

来夢は地面を蹴った。

 

「ハァッ!」

 

跳躍。

 

ビルの二階ほどの高さまで飛び上がる。

 

「高っ!?」

 

思わず声が出る。

 

だが、身体は止まらない。

 

空中で体勢を変える。

 

右拳を構える。

 

そのまま急降下。

 

「うおおおおっ!」

 

ドゴォォン!!

 

拳がエーテリアスへ叩き込まれる。

 

衝撃で怪物の巨体が数メートル吹き飛ぶ。

 

「やった……!」

 

しかし。

 

煙の中から、エーテリアスは立ち上がった。

 

「嘘だろ……」

 

傷はある。

 

だが、まだ動ける。

 

「グガァァァッ!!」

 

怪物が怒りの咆哮を上げる。

 

そして。

 

その背後。

 

ホロウの闇から、新たな影が現れる。

 

一体。

 

二体。

 

三体。

 

次々と現れるエーテリアス。

 

「……数が増えた」

 

来夢は構える。

 

「さすがにこれは……」

 

その時だった。

 

空間が歪む。

 

巨大なホロウの裂け目が輝く。

 

そこから何かが落下してきた。

 

ズガァァン!!

 

地面を砕き、土煙が舞う。

 

落ちてきたもの。

 

それは――

 

黒いアタッシュケースだった。

 

「……あれは」

 

来夢の脳裏に、ラーニングで見た映像が蘇る。

 

仮面ライダーゼロワンが使用していた武器。

 

「アタッシュカリバー……」

 

来夢は走る。

 

エーテリアスの攻撃を紙一重で避けながら、ケースを掴み取る。

 

その瞬間。

 

手にした武器の情報が流れ込んできた。

 

持ち方。

 

重心。

 

操作方法。

 

変形手順。

 

まるで以前から使っていたかのように理解できる。

 

「……分かる」

 

来夢はケース中央のロック部分へ手を伸ばす。

 

「こうだな……!」

 

ガコンッ!!

 

アタッシュケースの外装が展開する。

 

内部から一振りの刀身が姿を現す。

 

携行用のアタッシュモード。

 

そこから戦闘用のブレードモードへ。

 

「これが……アタッシュカリバー!」

 

エーテリアスが襲い掛かる。

 

来夢は剣を構えた。

 

「いくぞ!」

 

振り抜く。

 

ザンッ!!

 

一閃。

 

エーテリアスの腕が切り裂かれる。

 

その切れ味は凄まじく、硬い皮膚すら存在しないかのように怪物の身体を両断した。

 

「……すごい」

 

自分でも驚く。

 

だが。

 

敵はまだいる。

 

残ったエーテリアスたちが一斉に迫る。

 

来夢はアタッシュカリバーを握り直す。

 

「来るなら……!」

 

複眼が赤く輝く。

 

「全部止める!」

 

来夢は駆け出した。

 

黄色い光の軌跡が、崩壊した街を走る。

 

一体。

 

また一体。

 

エーテリアスが斬り伏せられていく。

 

そして。

 

最後の一体が距離を取る。

 

来夢はアタッシュカリバーを一度折り畳む。

 

『チャージライズ!』

 

アタッシュモードへ戻す。

 

エネルギーが蓄積される。

 

「……これで終わらせる」

 

再び展開。

 

ブレードモード。

 

『フルチャージ』

 

刀身へ大量のエネルギーが集まる。

 

「はああああっ!!」

 

アタックトリガーを引く。

 

振り抜く。

 

『カバンストラッシュ!!』

 

巨大な黄色い斬撃が放たれる。

 

ホロウ内部を照らす光。

 

それは最後のエーテリアスを飲み込み――

 

爆発と共に消滅させた。

 

---

 

静寂。

 

来夢は剣を下ろす。

 

「……俺が……倒した」

 

しかし。

 

彼はまだ知らない。

 

この世界には。

 

まだ数え切れないほどの脅威が存在していることを。

 

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