青き世界に老人は転生する   作:ヤモリトカゲ

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0話、死して始まる物語

あぁ、暖かい。

 

「今日はいい日じゃのぉ」

 

「婆様や、お前さんが先に逝っちまってから7年だ、7年」

 

「もうそろそろ、そっちに行くでな」

 

「春は良いもんだ」

 

「何せ暖かくて眠くなる季節だからな」

 

「・・・もう一度お前さんに逢いたいよ」

 

今日、ここに一つの命が散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁぁよく寝た」

 

「あん?」

 

「はて?ここはどこなのかねぇ」

 

「矢形 ジンさん!!すいませんでしたァァァ!!」

 

「うお!?だっ誰だい!?アンタ!」

 

「あっすいません大きな声を出してしまって」

 

「私はまぁいわゆる神です」

 

「あらまぁ、神様ですかい、こりゃあまたすごい方のようで」

 

「矢形 ジンさん、そのー、転生に興味は有りませんか?」

 

「儂が?んなもんに興味なんざありませんよ」

 

「それよりも、婆様はどこですかね?」

 

「・・・です」

 

「え?」

 

「先に転生の準備をさせてしまいました・・・」

 

「あらまぁ、こりゃあ驚いた!先に生まれ変わってるなんざびっくりだ」

 

「いえ、具体的には転生する一歩手前です」

 

「それと謝罪をさせてください!」

 

「はて?」

 

「本来なら!お二方は同じタイミングでお亡くなりになるはずだったんです!」

 

「そして同じタイミングに生まれる筈だったんです」

 

「あらら、そうだったんですかい」

 

「それと伝言がおひとつ」

 

「婆様からですかい?」

 

「そうです」

 

「先に行ってるからさっさと来なさいな」

 

「婆様に逢えるんですかね?」

 

「そうです」

 

「それなら行かない理由はないですな」

 

「分かりました」

 

「こちらは私の不備による特典です」

 

「これは!?」

 

「ジンさんの仕事道具です」

 

「婆さんにも?」

 

「渡しております」

 

「あっ」

 

「?どうかされましたか?」

 

「お二人には特例で記憶がある状態での転生ですので再会をお楽しみに」

 

「何から何までありがとうございます神様」

 

「それでは」

 

「はい、ありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく来たのかい?爺様」

 

「!すまなかったねぇ婆様」

 

「爺様や、本当にびっくりだねぇ」

 

「本当だねぇ」

 

「まさか神話生物と命の殺り取りをしてた時の道具を貰えるなんてねぇ」

 

「流石にいないじゃろ」

 

「あっはい、居ませんよ」

 

「ひゃあ!?」

 

「あらら神様やさっきぶりですな」

 

「はい、さっきぶりですね」

 

「流石にあれがいる世界には送れないですよ?お二人を」

 

「ちなみに」

 

「はい?」

 

「〇〇って使えますかね?」

 

「・・・一部使用が可能です」

 

「それは、良かった!」

 

「洗濯物やコンロを使わなくても生活ができる!」

 

「お二人は青春を楽しんだ事はありますか?」

 

「ないですな」

 

「ありませんねぇ」

 

「儂らの場合、学校生活が始まるって時に奴らに遭遇しましたからねぇ」

 

「ですが感謝をしてますよ」

 

「そのおかげで、爺様に出会えましたから」

 

「お二人は仲が良いですね」

 

「ちなみに高校生から始まりますので」

 

「婆様のあの姿が見れるんですかねぇ」

 

「!」

 

「パニックになって神話生物を殴り殺してた時の姿に」

 

「爺様!?」

 

「あれに殴りかかるとはおみそれいたしました」

 

「恥ずかしいです・・・」

 

「お二人には、砂漠にある学校に通っていただきます」

 

「ですが、ちゃんとお二人が住む住居などはこちらで手配しました」

 

「あらら、砂漠ですか!」

 

「砂漠には思い出がありますからねぇ」

 

「お二人が恋仲になった事ですね⭐︎」

 

「ここで長話は終わりにして、二人には旅立ってもらいます!」

 

「お二人の旅路が良い物になりますよう心から願います」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「爺様!起きてくださいな」

 

「ぬ?あ゛ぁ゛ぁ゛体が軽いて良いもんじゃのぉ」

 

「若い時のまんまの姿ですね」

 

「喋り方も若い頃のに戻しましょう?」

 

「そうじゃ、そうだなぁ」

 

「と言っても爺様は昔から儂、でしたね」

 

「儂は昔から儂だからなぁ」

 

「神様曰く学校までしばらくの日にちがあるようですから体を動かしましょ?」

 

「!久しぶりに自己紹介をせんか?」

 

「そう・・・ですね」

 

「じゃあ、儂から」

 

「初めましては違うな、儂の名前は矢形 ジン」

 

「凡人だ」

 

「私の名前は」

 

「あっ」

 

「性はどうしましょうか」

 

「うーん、ぬ?手紙があるな?」

 

「えー何何?」

 

「性は同じものでお願いします」

 

「そうですか」

 

「嬉しそうだな?婆様」

 

「また、婆様呼びですか?」

 

「名前を言うまでだ」

 

「分かりました」

 

「私の名前は矢形 セツです」

 

「末永くお願いしますね?」

 

「セツさんや」

 

「はい、何でしょうか?ジンさん」

 

「二度目の人生を楽しもうか」

 

「そうですね」

 

 

 

 

 

 

 

「髪の色は変わらんのだな」

 

「まぁ元々銀髪じゃないですか」

 

「いやー転生って言っていたから黒になるかと思ってな」

 

「それじゃあ寝ましょうか」

 

「セツさんや?寝るにはちと早すぎはしませんかね?」

 

「うふふ」

 

「まて、まて!せめて高校卒業してからにせんか!?」

 

「私達、恋仲になってから直ぐだったじゃありませんか?」

 

「いやーまぁそれを言われたら何も言い返せんが・・・」

 

「じゃ、良いですね?」

 

「待て!?前世もお前さんからじゃなかったかい?」

 

「どうせまた私たち夫婦になるんですから何も変わらないじゃないですか」

 

「すぅー逃げるか」

 

「あっ!!」

 

「つっても捕まったらお終いだなぁ」

 

「ああ見えて力持ちだからなぁセツは」

 

「力負けするな、儂」

 

「さてとここまできたらもういいだろ」

 

「まぁ、逃げれるわけないんですがね」

 

「儂よりも身体能力高いのでズルじゃないか?」

 

「ジンさんにはへいろーが無いからじゃないですか?」

 

「へいろー?」

 

「この頭のやつです」

 

「儂にはないやつか」

 

「儂はまぁ、直ぐに回復するやつあるから良いが」

 

「まぁ、ほぼ不死身で神話生物と殺り合ってましたからねジンさんは」

 

「まぁ、そこまでやばい世界じゃないだろう」

 

「銃社会らしいですよ?」

 

「ぬ?」

 

「銃ってさ」

 

「はい」

 

「儂ら使うなって言われた武器だよな?」

 

「前世で使ったら酷い有様でしたからね」

 

「まぁ、人に発砲したらたいへんな有様だったなぁ」

 

「まぁ、儂らの場合銃は〇〇に使うからなぁ」

 

「そうですね」

 

「それはそうと捕まえました」

 

「すぅ」

 

「学校が始まるまでは気楽にいきましょ?ジンさん」

 

「そう・・・だな」

 

 

 

 

 

 

 

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