アーク製薬会社 作:ai試し2
ヘリが大学の敷地内へ降り立った。
ローターの回転が弱まり、機体の周囲を舞っていた砂埃が少しずつ収まっていく。スティーブたちが地上へ降りると、先に到着していたレディハンクがすぐに駆け寄ってきた。
「だめでした!」
挨拶より先に告げられた言葉に、スティーブが眉を上げる。
「どうした?」
「大学の守備隊に話を聞こうとしたんだけど、みんな忙しいみたいで相手にしてもらえなかった」
「そうか」
スティーブは苦笑した。
周囲を見れば、その理由も分かる。大学の敷地内には避難民がまだ多く、EUの隊員たちは誘導や警戒、通信対応に追われている。今の状況では、外部から来た部隊へ時間を割く余裕もないのだろう。
レディハンクはさほど気にしていないようだった。
「とりあえず、シェリーと二人で大学の周りを一周してくる」
「分かった。ただし、無理はするなよ」
「はーい!」
元気よく返事をすると、レディハンクはシェリーと愛犬を連れて歩き出した。
スティーブは手を上げ、その背中を見送る。
そこへクリスとジルが近づいてきた。
「どうした?」
クリスが尋ねる。
「レディハンクとシェリーが守備隊に話を聞こうとしたんだが、忙しくて相手にしてもらえなかったらしい」
「今の状況なら仕方ないな」
クリスが大学の建物へ目を向ける。
ジルも周囲の様子を確認した。
「それなら、私たちが直接隊長に話を聞いたほうが早そうね」
「ああ」
三人は顔を見合わせ、大学の防衛を担当するEU部隊の指揮所へ向かった。
◆
指揮所へ入ると、外から見た以上の慌ただしさが待っていた。
通信機の前に座っている隊員。
地図へ書き込みを続ける隊員。
避難民の人数を確認し、別の区画へ連絡している隊員。
誰もが手を止めることなく動いている。
「守備隊長はいるか?」
スティーブが声を掛ける。
近くにいた隊員が振り向いた。
「ああ。何か?」
「第三地区の状況を確認したい。大学周辺について分かっていることを教えてほしい」
隊長は一瞬、手元の資料へ目を落とした。
「すまない。こちらも、まだ全体を把握できていないんだ」
「構わない。分かっている範囲でいい」
スティーブが答える。
隊長は少し考え、それから一人の男性警察官を呼び寄せた。
「代わりに彼から聞いてくれ。志願してここへ残っている現地警察の人間だ」
警察官が三人へ軽く頭を下げる。
「よろしくお願いします」
「こちらこそ」
スティーブはクリスとジルを連れ、指揮所の一角にある空き部屋へ移動した。
警察官がテーブルの上へ地図を広げる。
「まず、大学は完全に孤立しています」
指で大学を囲む道路を示す。
「第三病院も同じです。現在、どちらも周辺の道路が使えません」
スティーブが地図を覗き込む。
「中央の行政本部とは?」
「陸路では繋がっていません」
警察官は別の場所へ指を移した。
「それから、現在は中止されていますが、港からの脱出作戦で使う予定だった港への道路も、すでに放棄されています」
「つまり、ここから陸路で移動できる場所はかなり限られている」
「はい」
警察官が頷く。
クリスは地図の道路網を見ながら尋ねた。
「ハンターは?」
「メインストリート奪還作戦以降、こちらでは目撃情報がありません」
「ファルファレルロは?」
「それも今のところありません」
ジルが確認するように続ける。
「ウーズ系は?」
「大学と病院両方の周辺からは掃討されています。港でスカルミリオーネが目撃されましたが撃破済みです」
スティーブは頷いた。
「助かった。ありがとう」
「こちらこそ」
三人は部屋を出る。
指揮所の外では、先ほどと変わらず隊員たちが動き続けていた。
大学も第三病院も孤立している。
そして、敵の動向も完全には掴めていない。
第三地区へ入った以上、この情報だけで満足するわけにはいかなかった。
スティーブは指揮所を出る前に、守備隊長へ振り返る。
「そういえば、俺たち遊撃部隊への指示は本部から来ているか?」
「いや。今のところ何もない」
「分かった」
スティーブは少し考えた。
「この付近の航空写真はあるか?」
「航空写真?」
「できれば新しいものがいい」
隊長は近くの隊員へ確認する。
しばらくして、返事があった。
「一時間ほど前に撮影されたものならある」
「それを見せてもらえるか?」
「ああ。持ってこさせよう」
ほどなくして、数枚の航空写真が届けられた。
スティーブは受け取った写真へ目を落とす。
「ありがとう。もう一つ、大学周辺の詳細な地図も借りたい」
「分かった」
地図が用意される。
スティーブはそれらをまとめ、クリスとジルを連れて再び空いている部屋へ戻った。
机の上へ航空写真を広げる。
大学を中心として、周囲の道路や建物が細かく写っている。
「本部から、俺たち遊撃部隊への具体的な命令はまだない」
クリスとジルが頷く。
「だったら、こっちから動こうと思う」
スティーブは大学と第三病院を指で示した。
「大学と第三病院の間を、徒歩で通れるようにしたい」
「連絡路を作るのね」
ジルが尋ねる。
「ああ。道路なら周囲を見渡しやすい。それに、建物の中へ入るよりB.O.W.への対応もしやすい」
スティーブは航空写真へ目を落とした。
「それにBSAAの連中にも、実際にウーズたちと戦ってもらったほうがいい」
クリスが写真を確認する。
「アークのほうが、この街での戦闘経験は多い」
「だから、一緒に動く」
スティーブが答える。
「現地のB.O.W.がどういう相手なのか、直接覚えてもらったほうが早い」
「分かった」
クリスが頷く。
ジルも写真へ視線を落とした。
「どの道路を使う?」
「そこを今から決める」
スティーブは二人へ条件を伝えた。
「放置車両が少ない道。できるだけ道幅が広くて、なるべく曲がっていない場所を探してくれ」
「了解」
三人で航空写真と地図を照らし合わせる。
何本かの候補が浮かんだ。
「ここは?」
ジルが一本の道路を指した。
スティーブは航空写真と見比べる。
「そこは駄目だ」
「どうして?」
「大きなビルに繋がっている」
スティーブは写真の奥を指差した。
「テラグリジアでは、大きなビルは避けたほうがいい。外壁を上ってきたハンターに襲撃されて、中にいた連中が全滅している場所が多い」
クリスの表情が変わる。
「ハンターが建物内に入り込んでいるのか」
「ああ」
スティーブは写真の別の建物を示す。
「窓ガラスが割れていたら警戒したほうがいい。ハンターが入った跡かもしれない」
ジルが写真へ目を落とす。
「FBC側でも同じ状況なのか、あとで確認してみよう」
「ああ」
三人はその道路を候補から外した。
今度はクリスが別の道路を指差す。
「ここは?」
スティーブとジルが身を寄せて写真を見る。
道幅は十分にある。
路上に放置された車両も少ない。
大きな建物へ直接繋がっているわけでもない。
スティーブが頷く。
「……ここなら使えそうだな」
「こっちは?」
ジルがさらに別の道路を示す。
三人で確認する。
「こっちも悪くない」
スティーブは二本の道路を地図へ印を付けた。
「よし。この二本を候補にする」
航空写真をまとめる。
「実際の道路は、これから俺たちで確認する」
クリスが立ち上がった。
「部隊を集めるか」
「ああ」
スティーブも頷く。
「大学と第三病院を繋ぐ。まずは徒歩で通れる道を確保する」
三人は資料をまとめ、部屋を出た。
まだ本部から具体的な命令は来ていない。
だからこそ、与えられた役割の範囲で自分たちにできることを始める。
第三地区の孤立を少しでも解消するため、アークとBSAAの合同部隊は、動き始めようとしていた。
◆
部隊が集まるまでの間、スティーブは無線機を手に取った。
「ハンク、聞こえるか?」
『ああ。どうした?』
「BSAAの実地訓練も兼ねて、大学と第三病院の間を徒歩で繋ぐ道路の掃討を始める。使えそうなルートを二つ選んだ」
『分かった』
「本部へ伝えて、許可を取ってくれ」
『了解』
通信が切れる。
それからしばらくして、無線機が再び鳴った。
『本部も了承した。BSAAには実戦での研修期間が必要だろう、とのことだ』
「分かった。助かる」
スティーブは無線機を戻した。
ちょうどその頃には、出発する隊員たちも集まり始めていた。
「よし、部隊を二つに分ける」
スティーブが全員を見渡す。
レディハンクがすぐに一歩前へ出た。
「私の部隊は?」
「第二候補の道路を頼む」
「了解!」
レディハンクが元気よく返事をする。
「俺の部隊はBSAAをフォローする」
スティーブはクリスとジルへ目を向けた。
「まずは実際の道路を見てみよう。航空写真だけじゃ判断できない部分もある」
「分かった」
クリスが頷く。
ジルも装備を確認しながら立ち上がった。
「行きましょう」
部隊は大学の外へ出た。
◆
最初に向かったのは第一候補の道路だった。
航空写真で見た通り、放置された車両は比較的少ない。道幅にも余裕があり、周囲を見渡すこともできる。
スティーブは道路の中央から両側を確認した。
「ここなら使えそうだな」
クリスも周囲へ視線を巡らせる。
「少なくとも、大型車両を通すことはできそうだ」
「そうだな」
続いて、第二候補の道路へ向かう。
こちらも状況は似ていた。
「どっちも問題なさそうだな」
クリスが言う。
「そうね」
ジルも頷いた。
しかし、三人が周囲の建物へ目を向けると、印象は変わった。
窓ガラスが割れている建物も少なくない。
スティーブはその一つを見上げた。
「……やっぱり、この手の建物は避けたほうがいい」
これまでの情報が頭をよぎる。
ハンターが外壁を上って侵入した建物では、内部にいた人間は全滅した可能性が高い。
「中に生存者がいる可能性は?」
ジルが尋ねる。
「ゼロとは言えない。でも、確認するなら別の部隊が必要になる」
スティーブは首を横に振った。
「今の任務は道路の確保だ。ここへ入る必要はない」
「分かった」
クリスが頷いた。
スティーブは第二候補の道路へ視線を戻す。
「レディ、そっちは頼めるか?」
「任せて!」
レディハンクが答える。
「俺たちは第一候補の道路へ向かう」
スティーブはクリス、ジル、そして自分の部隊へ目を向けた。
「BSAAの連中は、まず俺たちと一緒に動いてくれ。今日は実際にウーズと戦ってもらう」
「ああ」
クリスが頷く。
「よろしく頼む」
ジルも静かに答えた。
二つの部隊が、それぞれ別の道路へ向かっていく。
大学と第三病院の間に人を通せる道を作る。
そのための掃討が始まった。
◆
道路上の掃討を終えると、一行は一旦安全な場所で休憩を取った。
隊員たちはそれぞれ壁や車両に背を預け、水分を補給する。
BSAAの隊員たちは、先ほどまでの戦闘を思い返すように装備を確認していた。
「なるほどな……」
一人が呟く。
「話に聞いていたより、ウーズって厄介だな」
隣にいたアークの隊員が笑う。
「狭いところから突然出てくるだろ?」
「それだよ。最初、あんなところに潜んでるとは思わなかった」
「この街じゃ珍しくない」
別の隊員が口を挟む。
「建物の中だけじゃない。車の陰や路地の奥にもいる」
BSAAの隊員が頷いた。
「ピンサーも思ったより速かった」
「でも、近寄らせなければ何とかなる」
アークの隊員が答える。
「一番面倒なのはトライコーンだ。遠くから骨を飛ばしてくるから、開けた場所では特に注意したほうがいい」
「次はそこを意識する」
クリスは少し離れた場所から、その会話を聞いていた。
「実際に戦ってみて、どうだ?」
クリスが尋ねる。
BSAAの隊員が苦笑する。
「情報だけじゃ分からないですね。街の構造も敵の動きも、想像していたより複雑です」
ジルも頷く。
「放置車両が視界を遮るし、建物の入口も常に気にしないといけない。いままでとは多少勝手が違うわ」
「だから今日は実戦で覚えてもらう」
スティーブが言った。
「アークの連中は何日もここで戦ってる。分からないことがあれば聞いてくれ」
「その時はよろしく頼む」
クリスが答えた。
張り詰めていた空気が、少しずつ和らいでいく。
隊員同士の会話も増え、先ほどまで険しかった表情にわずかな笑みが戻った。
◆
休憩を終えると、今度は建物内での実地訓練が始まった。
最初にスティーブ、クリス、ジルがBSAAの精鋭部隊を率いて建物へ入る。
隊員たちは互いの死角を補いながら、慎重に廊下を進んでいく。
その時、物陰からウーズが飛び出した。
スティーブが動いた。
迫るウーズの動きを見極め、ウーズを床に倒す。
攻撃を空振りさせ、足で首をへし折る。
ウーズが床へ崩れ落ちた。
「こういう狭い場所では、出てきてから慌てるな、かなりの近接戦も想定しておいてくれ」
スティーブは倒れた個体を確認しながら言った。
「物陰だけじゃない。天井や床下から出てくることもある」
クリスとジルが周囲を見回す。
「なるほど」
クリスが頷いた。
訓練とはいえ、相手は実際のB.O.W.だ。
安全な演習場とは違い、一瞬の判断を誤れば負傷する。
その後もスティーブは先頭に立ち、実際の戦闘を通して建物内での動き方をBSAAへ伝えていった。
最初の突入を終えると、今度はクリスとジルがアークの隊員たちを率いて建物へ入る。
二人は、そこでアーク側の動きに違いを感じ取った。
ウーズが突然現れても、隊員たちは驚かない。
誰かが身を引けば、別の隊員が射線を確保する。
敵の出現を前提に動いている。
テラグリジアへ入ってから何度もウーズと戦ってきた経験が、そのまま動きに表れていた。
純粋な技量だけを比べれば、アークの隊員たちはBSAAの精鋭より劣る。
しかし、この街でウーズを相手にしてきた経験には明らかな差があった。
クリスはその事実を実感した。
「敵そのものに慣れてるな」
「ええ」
ジルも頷く。
その後、二人は今度はBSAAの隊員たちを率いて再び建物へ入った。
先ほどの経験を踏まえ、隊員へ細かく指示を出しながら前進する。
数人が軽傷を負ったものの、大きな被害は出なかった。
やがて外が暗くなり始め、実地訓練はそこで終了となった。
◆
夕暮れの大学。
建物内での実地訓練を終えた部隊が、次々と外へ戻ってきた。
少し遅れて、別行動を取っていたレディハンクとシェリーの部隊も大学へ戻ってくる。
全員が揃ったことを確認すると、スティーブが手を叩いた。
「よし。一度休憩に入る」
隊員たちがそれぞれ装備を下ろし、壁際や車両の陰に腰を下ろす。
スティーブはクリスとジルへ視線を向けた。
「俺は自分の部隊を率いて、第三病院へ移動する、遊撃部隊が必要だからな」
スティーブは続ける。
「向こうにも戦力を置いておきたい」
クリスが頷いた。
「分かった。大学のほうは俺たちが残る」
「ああ。こっちは任せる」
スティーブは腕時計を確認した。
「三十分後に集合。俺の部隊は第三病院に向かう、それまでに装備を整えておいてくれ」
そう告げると、自分の部隊をいったん解散させる。
クリスとジルもBSAAの隊員たちへ休憩を指示した。
それぞれが身体を休める中、スティーブはクリスとジルへ手招きする。
「ちょっと話しておこう」
二人も頷いた。
近くの空いている会議室へ入り、三人は椅子へ腰を下ろす。
「今日の訓練、どうだった?」
スティーブが尋ねる。
ジルが腕を組む。
「道路より建物の中のほうが厄介ね」
「特にウーズだな」
クリスも頷いた。
「あれは経験がないと、どこから出てくるか分からない」
「BSAAの連中も、最初より後半のほうはかなり慣れていた」
スティーブが苦笑する。
「アークの連中は、何日もあいつらとやり合ってるからな」
「動きがかなり違った」
クリスが言った。
「敵の出方を予想しているというか、出てくる前から構えている」
「それだけ遭遇してきたってことだ」
スティーブは椅子の背にもたれた。
「実際に戦えば、情報だけじゃ分からない部分も見えてくる」
ジルが頷く。
「私たちも、この街の戦い方を覚える必要があるわね」
「ああ」
しばらく今日の訓練について意見を交わしていたが、やがてスティーブが表情を変えた。
「それと、今日は出なかったが……ハンターとファルファレルロが追加される可能性がある」
「ファルファレルロか」
クリスが眉を寄せる。
「透明になるやつね」
「ああ」
スティーブが頷く。
「今日は確認されていない。ただ、テラグリジア全域で目撃情報がある。遭遇しないとは考えないほうがいい」
「分かった」
ジルも頷いた。
「犬やセンサーで探知できることもあるのよね?」
「そうだ。だから、目だけを頼りしないで、詳しくは資料を確認してくれ」
三人はそのほかにも、第三病院へ向かった後の連絡方法や、遊撃部隊が現地で取る行動について確認した。
話が一段落すると、スティーブが立ち上がる。
「じゃあ、大学はクリスお義兄様とジルお姉様に任せる」
「だから、お義兄様じゃねぇって」
クリスが即座に言い返す。
ジルが小さく笑った。
「もう諦めたら?」
「お前まで言うなよ」
クリスが呆れた顔をする。
スティーブは笑いながら会議室を出た。
そのまま、レディハンクとシェリーを探す。
ほどなくして二人を見つけた。
「レディ」
「はい!」
レディハンクが振り返る。
「シェリーと相談して、好きに動いていい。ただし、無茶はするなよ」
「分かった!」
レディハンクが元気よく返事をする。
スティーブは続いてシェリーのもとへ歩み寄った。
「それと、これ」
ポケットから小さなケースを取り出す。
「さっきクレアから届いてた。預かっておいた」
シェリーがケースを受け取る。
「……エルピス?」
「ああ。持っておけ」
「ありがとう、スティーブ」
シェリーがケースを大切そうにしまう。
スティーブは二人を交互に見た。
「朝、昼、夜に無線で連絡する。何かあったら、決めた時間を待たずに知らせてくれ」
「了解」
「分かった!」
二人が返事をする。
やがて、第三病院へ向かうスティーブの部隊が集合した。
スティーブは隊員たちを見渡す。
「行くぞ」
「了解!」
隊員たちが立ち上がる。
大学のヘリポートへ向かう途中、スティーブは一度だけ振り返った。
クリスとジルは大学に残る。
レディハンクとシェリーも、ここで自分たちの任務を続ける。
ヘリポートでは、すでにヘリが待機していた。
ローターが回転を始め、夕暮れの大学に強い風が吹き抜ける。
スティーブは搭乗前に、もう一度周囲を確認した。
隊員たちも続いて機内へ収まっていく。
ローターの回転がさらに速くなる。
やがて機体がゆっくりと浮上した。
夕暮れの大学を離れ、スティーブたちは第三病院へ向かって飛び立っていった。