転生したら、自重!!・・・え!?いるの?   作:打出小槌

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プロローグ⑧

プロローグ⑧

 

 身体が光に包まれ、姿が変わる。

 

 文字の入っていない赤地に黒の胴着。見た目の年齢は17、18歳前後。

 ポニーテールにした黒髪に女性らしい肢体と鍛えぬいた身体。

 あと、腰にしっぽもあります。

 容姿はドラゴンボールヒーローズのサイヤ人女性アバタ―を大人にした感じ、って言えば分かり易いかな?

 スタイルは人造人間18号みたいな感じね。

 思考や声質、声色、口調もまた、その当時のもの女性らしさのあるものへと変化する。

 

「これでいい?」

 

「いいわよ」

 

「して、決まったか?条件とやらは・・・・」

 

「うん。まぁ~。でも、その前に。カンピオーネになるのは、私があちらに生まれた時から?―――時間を稼ぐことは可能?」

 

 パンドラ養母さんと、アテナさんに目線と顔を向けながら、私は尋ねる。

 第一に確認しておかなきゃらない重要事項である。

 流石に、赤ん坊からカンピオーネだと、確実に死ぬ。そしてすぐに終わるよ。

 

「そうね。どうしようかしら・・・・。アテナ様、その点、どうなさいますか?」

 

「あちらにて覚醒する時期は総じて五歳と決めているが、希望があれば、叶えよう」

 

「ただし、稼げる時間は精々、3年。それ以上の干渉は出来ぬ」

 

「こちら側の私達が介入できるのはこの空間にいる間だけだからね~」

 

「わかった。それじゃー。条件的に、覚醒は一年前倒しで4歳から。カンピオーネとしての力は7歳まで封印」

 

 次に、簡易条件を伝えておく。

 

「親はいてもいなくてもいいから。適当に辻褄合わせて、ある程度、違和感のないようにしてもらえれば・・・・。又、寝れる場所や修行場として。私の亜空間ラボを用意して。それなら食べるものにも困らないだろうし。この身体をベースにするなら戦闘力は500からで宜しく」

 

「性別は男。容姿は、さっきまでの前世と同じで。カンピオーネになった時点で少しは変わるんでしょうけど。伝説の超サイヤ人1~3、ゴッド、その上のブルーも一応ありで。但し、至れる要素があるって程度にしておいてね。4と尻尾、大猿化はいらい。好きじゃないんで、アレ」

 

「最後に年齢、世代ね。これは草薙護堂や兵頭一誠より年上。あっ、トラハ3の高町美由紀やトラハ2の陣内美緒と同い年でって、可能?」

 

「よかろう。出来るぞ。しかし、それだけで良いのか?」

 

「ん。十分、十分。これまで培ったもの。全部、再現可能なスペックをくれるんでしょ?」

 

「そうだが。その程度の願いなら容易(たやす)い。スペックはもともとあなたの物だ。妾達がおいそれと干渉できるものでもない」

 

「それはつまり、最初から当時の私の戦闘力150億から始めることも可能。ってこと?」

 

「可能だ。しかし、あなたはこれから妾の力の一端を受け入れ、妾達の宿敵。神殺しへと至る。また、彼の世界には抑止力がおる。故に様々な変化が生じることになるだろう。それでも構わぬなら、行うが?」

 

「いや。いいよ。辞めとく。あの状態でカンピオーネとかなったら、星の一つや二つ、下手すると世界の一つぐらい消えちゃうし。抑止力が出て来たりするのも面倒だし、修行して強くなって行くのもある意味、楽しみだからね」

 

「ほう。ならば。―――他には?」

 

「あー、あっちの世界にナノマテリアルってあるの?・・・」

 

「ある。但し、発見も研究もされてはおらぬからな。必要ならば己で探すがよい」

 

「了~解♪あるんなら別に問題ないね」

 

「それで。――――私以外の転生者は何人ぐらいいるの?」

 

「転生者の数は全部で21名。内、あなたを含め11名を妾が担当した」

 

「んな!?・・・なんというか、随分と多いね。大変だね~アテナも」

 

「いらぬお世話だ。あなたに同情されるいわれはない」

 

「そう。(苦笑)それはごめんなさい。で、その子達は全員、行き先はおんなじ?」

 

「一応はな・・・。但し。あなたを除く、妾の受け持ちには、《魔法少女リリカルなのは》か《ハイスクールD×D》――――どちらか一方しか伝えてはおらぬ」

 

「あれま、それは結構・・・苦労しそうね」

 

「それで、先に転生してった連中?彼、彼女らの特典の数とか年齢は?」

 

「ふむ。《リリカルなのは》側は全員原作主人公と同じ時代に生まれ、同じ年齢にした。5歳で覚醒。転生先の国や世界。場所がどこになるかは不明。原作とやらに介入可能かどうかも不明。本人次第よな。親はいる。魔力ランクは特典での指定が無い限りB~AAAでランダムに。特典は通常くじの方を引いたのが3名。特典数は1~5。又、特別なくじを引き当てた者が2名。数はそれぞれ3つ」

 

「《ハイスクールD×D》側は5名。こやつらは全員通常くじになる。また、こちらも原作主人公と同じ年齢、同じ時代。5歳で覚醒。特典数は1~4。魔力は指定が無い限り下級か中級悪魔程度。親はいる。転生先は悪魔、天使、堕天使、人間、その他。これも指定が無い限りどの種族へ転生するかは妾にも分からぬ。無機物や意思の無い生物にならぬだけマシじゃろ。其処までだ。責任は持たぬし、干渉もせぬ。尚、主人公や原作に係わるであろう神器は除外している」

 

「なるほど・・・。残念な人達に当たっちゃったってことね」

 

「あちらはどうかは知らぬがな」

 

 そう言ったアテナの顔は、あたかも苦みを咬み潰したかのようになっていた。

 どうやら相当、逆鱗に触れる事態であったらしい。

 また、あちらというのは、彼女以外の誰かが担当した十人の転生者のことなのだろう。

 彼ら、彼女らが真面(まとも)であることを切に願う私であった。

 

「因みに、あちらの神様って、どこのどなたなの?」

 

 ダメもとで聞いて見る。

 

「ん?あちらの担当はまつろわすウルスラグナだ」

 

 わおっ、・・・マジ?マジ、なんだろうな~。アチラもあちらで大変そうだ。

 

「さて、それでは、お話は終わったようですわね。――――では、アテナ様。本来のお姿にお戻り頂けますか?」

 

 パンドラの言葉に頷くアテナ。

 その瞬間。柔らかな光と共に、アテナの身体が変化する。

 背が伸び、すらっと手足も伸び切り、可憐な美少女から端麗な乙女へと。

 古風な白い長衣に身を包み、輪冠の錫杖を手に抱く。

 

 面差しから幼さも消え、外見は今の私と同年代の姿になるアテナ。

 大いなる地母の末裔。死と闇を従える暗黒の支配者。天と地と闇を統べた落剝せし女王。

 まつろわす古きアテナとなった彼女が私に手を差し伸べる。

 

 アテナから私へと、熱く(たぎ)る神力の奔流(ほんりゅう)が襲いくる。余談を許さず、魂の奥底へと心身へと送り込まれ染み渡る。その強すぎる力は、痛みを伴い。私の身体を創りかえる。

 

「さあ、新たな生を謳歌し、あたしの新しい息子となる者よ。ふふ、苦しい?でも我慢しなさい、分かるでしょ?その痛みはあなたを更なる高みへと導く代償なのだから。受け入れなさい、(すべ)からく」

 

 私は耐える。全身の神経を直接、撫で付けるような痛みに。

 新たなる世界で、神々との闘争に興じなくてはならない身なれば、致し方ない。

 

 ・・・・・・・なんて思う訳が無かろう!?

 っていうか、なにコレ!?こんなに痛いなんて聞いてないっての!?

 自分でやっちゃったものならいざ知らず、押し付けられた力にまで、責任持てるかッ!!!

 

 耐えるよ。耐えればいいんでしょ!ってか、さっさと終わってくれないかなー!?

 

「ふふふ、その調子、その調子。我慢よ、我慢。さあ、アテナ様。この子に祝福の言葉(呪)を与えて下さいな! 彼の地に措いては、六番目の神殺し――――至上、最も若き魔王となる運命を得た子に、聖なる言霊を捧げて頂戴!」

 

「無論。ならば■■■■よ、神殺しの魔王として新生を遂げるあなたに祝福を与えよう!あなたは妾の―――三相一体まつろわすアテナの権能を得た最初の神殺しよ!何人よりも強くあれ。再び妾と出会うその日まで、何人にも負けぬ身であれ!あなたとの闘争、妾は心より楽しみにしておるぞ!」

 

 

 祝詞を紡いでくれるアテナに私は言いたい。最後の言葉はいらないでしょ。

 

 そして、薄れゆく意識の中で私(俺)は強く心に誓う。

 

 転生したら、――――やっぱり絶対、自重しない・・・・・好きな様に生きてやる。

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