転生したら、自重!!・・・え!?いるの?   作:打出小槌

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第一話 転生したんだぞ!?

 第一話 転生したんだぞ!?

 

 

 おっすっ!俺、颯介(そうすけ)。―――槙原(まきはら)颯介、11歳だっ! ヨロシクなっ!

 

 うん?名前(なめ)ぇ~なんて聞いてねェ~ってか?

 気にすんなっ!ついでに口調も気にすんなっ!

 

 ノリじゃねぇ~ぞ。

 いや、確かに最初はノリだったけどよ。

 いっぺんでいいから、自由気ままな生き方がしてみたかったからよ。

 今回の転生を契機に、心機一転。

『あんまし深く考えずに面白可笑しく楽しく生きてみっか!?って、思ったわけよ』

 

 したら、こうなった!?

 

 ん? 何でだよ?ってか?

 

 簡単に言やぁー。

 俺、前の前の前世ってやつでカカロットの妹になっちまってたかんな。

 

 まぁ~、そん時から顔も違ってっけどよ。今回も身体能力だけサイヤ人だかんな。

 こっち来てから、悟空の口調を真似てみてよ~。かれこれ7年も経つとな~。

 したら、これが普通になっちまったぞ。

 我ながら勢いって怖ぇ~もんだよな~♪♪♪~

 

 ま~、本家の悟空みたくあそこまで天真爛漫ってのは、出来ねぇ~けどよ。

 まっ、それもそれだ。

 くれぇーくしてっより、いいだろ♪

 

「颯介~。朝ごはん、出来てるよ~!」

 

 お?―――養父(とう)ちゃんが呼んでんな。

 洗った顔をタオルで拭いて、寝癖を整えたら、食堂へ向かう。

 

「おはよ~!――父ちゃん!母ちゃんっ!」

 

 食堂の扉を開けたら今日も元気に挨拶だ。

 

「颯介、おはよう」 

「おはよう颯ちゃん♪・・・今日も元気ねぇ~」

「おはよ~颯介」

「おはようございます。颯介様」

「おはよ~ございます、颯介様♪」

「颯介、おはよ」

「うむ!おはよなのじゃ、颯介!」

 

 入ってすぐに、俺をくすくすと微笑みながら抱きしめて、ぎゅ~ってしてくるのは・・・。

 

 槙原愛さん。24歳。まだまだわけぇー!?今生での俺の義理の母親だ。

 養父ちゃんはよ。そんな俺達をいつも通り、暖けぇ~目で眺めてた。

 でもって、そんな羨ましいみたいな空気で見んでもよかろうに、養父ちゃん。

 養父ちゃんから養母ちゃんをとったりしねぇーからよ。

 

 養母(かあ)ちゃんは相変わらず、つうか。見た目も中身もすっげぇ、若ぇ~し、優しいんだぞ。

 めったにっていうか、全然、怒らねぇ~しな。

 天然さんで、イロイロずれてッけどな♪

 怒ったらめっちゃ鬼になる。ってか、ありゃ修羅だな。うん。

 

 まぁ~、かなりのんびりさんだ。

 あと、料理の腕が・・・・汗。

 知佳姉ちゃん曰く、『愛お姉ちゃん、作る料理がちょっぴり前衛的だから・・・』の言葉通りだったぞ・・・・・。

 え?どんなもんかってか?そだな。

 

「塩と味の素を間違えたうえに、中のおかか(鰹節)が醤油じゃなくてオイスターソースでしめてあるおにぎり」

「純粋に甘い鮭入りおにぎり」

「酸味のきつい卵焼き」

「苦辛いシューマイ」

「若葉の香りがする唐揚げ」

「かなりすっぱい煮物」

「なんだかよくわからないけど、紫色のもの」

 

 全部平らげると、口の中がステキな味で一杯になる(笑)

 

 あぁ~。これ以上思い出すのは止めとくか。

 現在進行形で、時たま犠牲になってくれている養父ちゃんの為にもな・・・。

 因みに、仕事はさざなみ荘オーナー兼獣医だ。

 まだ自分の病院は開業してねぇーが、どうやら来年になるらしい。

 俺も出来ることは手伝う予定だ。

 主に、偽装具関連や、治療の為の補助機械の開発なんかで貢献しようかと。

 

 栗色の髪をボリュームのある一本の三つ編みにして、頭にトレードマークのカチューシャをのっけてる。今日は白だな。

 時々、その日の気分や季節によって色が変わんだぞ。

 大きな胸の間から見上げてみっと、紺色の瞳がいつもと同じで、優しく見つめてた。

 スリーサイズがよ、上から91、60、89。

 スタイルが全然変わんねぇーのはゲーム原作ヒロインキャラの一人だからか?

 もしかすっと、そのうち家族が増えっかもな。

 それはそれで楽しみだぞ♪って思っていたりすんだ。

 

 

「おはよ~、俺ぁ、今日も元気だぞ!」

 

 ニカっ!って笑って答える俺。そんな俺をぐりぐりして頬ずりする養母ちゃん。

 愛してくれてんのはわかんだけどな。

 もうちっと自重ってもんをして貰いてぇ~って思うんは贅沢か?

 

「おはよう颯介~♪・・・愛ぃ~、ずるいぞー。私にも補充させろー」

 

「は~い♪ど~ぞ、リスティ♪」

 

 そう言うと、養母ちゃんは俺を義姉(ねぇ)ちゃんの方にやる。

 

 むぎゅ。

 

 またおんなじように包まれる俺。

 

 ぬぉ~・・・・。

 

《姉ちゃん。もちっと加減を~、ってか、やめれぇ~》

 

《えぇ~。いいじゃないか。いつもしていることだろ?・・・ホントは嬉しいくせに♪》

 

 ニヤリと口元が笑っているのが見んくても分かる。

 

《けどよ。恥ずかしいもんは恥ずかしんだぞ。姉ちゃんは知ってっだろ。俺の精神年齢。経験値だけならかるく一千年は越えてんだぞ!?》

 

《お!?――否定はしないのか、このぉ~、エロ餓鬼め♪・・・でも、今は11歳児だろ?・・・甘えとけ甘えとけ♪ついでに役得だと思ってろ♪私は気にしないぞ、弟よ~♪》

 

 精神感応、いわゆるテレパシーってやつで会話する俺達二人。

 

 リスティ・槙原。16歳 私立聖祥学園高校3年生。本来なら、まだ1年生なのだが。

 海外にて既に大学卒業資格を所持している為。飛び級で日本の高校に編入中。

 HGS(高機能性遺伝子障害(こうきのうせいいでんししょうがい))。所謂(いわゆる)、超能力を持った俺の義姉義姉(あね)。昔のとある事件の後、俺たちより先に槙原家の養子になった人だ。

 読心力(リーディング)とか、今みたいな念話(テレパス)能力とか、光の(フィン)に光合成。瞬間移動(テレポート)に空飛んだり。物質転送にサイコキネシス。電撃なんかも出せちまう。っつう、とんでも義姉ちゃんだ。

 その能力を生かしてガッコー行きながら私立探偵とか、自営業のなんでも屋さんをしていたりする。リアル高校生探偵である。

 今年はやっぱ短大にでも進むんだろうか?

 

 こっちに4歳の姿で転生してから早7年。その間にいろいろあってよ。

 今から2年前9歳の時。俺はもう一人や一匹と一緒に、ここ『さざなみ女子寮』、槙原家の養子に引き取られたんだ。

 

 んでよ、そこにこの義姉が居たのが運の付き。

 会って早々。俺達に違和感とか疑問を感じたらしい義姉ちゃんは。

 交渉とかなしに、直球で聞いてきた。

 

『颯介。君は。いや、君達は一体、何なんだい?―――そして君は、どうして僕達のことを知っているんだい?』

 

『愛や耕介。さざなみの皆に、わるさするなら、許さないよ』ってな。

 

 ちぃーとばっか脅し気味だったが、そこはそれ、仲良くしたかったかんな。

 だからよ。俺もちゃんと話したんだ。

 いろんな世界で生まれた前世の話とか、俺の力のこととか、R18ゲームの登場人物だった話とか、あと、この世界の裏側の話とかも一通り。

 

「リスティー様、リスティー様!?いつまでご主人様を独り占めしているですかぁー!」

 

「ご主人様の寝所に忍び込むのも耐え、朝のお眼覚めのご挨拶も我慢していた隙に、この御無体。いくら良妻賢孤のこの玉にして、許しがたいこの仕打ちッ!?はっ!?これが所謂、()らしでしょうか?もう♪きゃぁ~~♪お預けですか、お預けですかぁ~♪でしたら、それはそれで仕方なし!」

 

 力いっぱい元気よく。一人で騒いで一人で完結。

 騒がしくもサメザメと声色は泣いているのに、表情が満面な笑顔という。器用なことをしているのは、割烹着を着込み、しゃもじを構えた和服姿の御嬢さん。

 狐耳がピコピコ、尻尾ふりふり。妄想トリップし始める。

 しかたねぇ~。戻すか・・・・。

 

玉藻(たまも)ぉ~。おはよ~」

 

「はぁ~い♪おはようございますご主人様♪」

 

 一瞬で戻ってくる彼女。言い終るなり俺を抱き上げ抱きしめながら、頬ずりしてくる。

 

「むぅ~~~♪すー!~~~は~~~・・・・。ご主人様の臭い。これだけで玉はおかずなしでも生きていけます♪」

 

 さよか・・・。

 まぁ~、玉藻は俺のも一人の母ちゃんみてぇーなもんだし、良いんだけどよ。

 

「三人とも。ご飯が冷めるよ。そろそろ座ったらどうだい?」

 

 そんな俺達に父ちゃんが声をかけてきた。

 

《よし。ご飯だ。続きは又にしよう》

 

《あい。っていうか、やんのは確定なんだな》

 

 養父ちゃんの声に思念を飛ばすリスティ、俺も玉藻から離れ、席に向かう。

 

 養父ちゃんの名は槙原耕介さん。23歳。身長191センチ。体重80キロ強。

 トライアングルハート2の主人公だ。

 

 初めて会った時は、熊みてぇ~だなって思ったぞ。

 穏やかで包容力?的な雰囲気が自然に出ていてよ。

 これがギャルゲーの主人公か!?なんて思っちまった。

 隣でリーディングしてた義姉ちゃんがいきなり吹き出していたのもいい思い出だ。

 

 さざなみ寮の管理人で|神咲一刀流兼神咲一灯流皆伝《かんざきいっとうりゅうけんかんざきいっとうりゅうかいでん》っていう養父ちゃん。

 表の剣道と裏の退魔剣術。その両方の皆伝をもらっているそうな。

 洋食屋の次男坊で調理師免許を持ち、料理の腕も一流と言っても可笑しくない。

 大型のバイクを所有している。休みが取れればツーリングに行きたいらしいのだが、最近は忙しくてそれどころではないそうな。

 何気に、ハイスペックな人だったりする。

 

 

「颯介、リスティ、玉藻。早く座る。・・・我、お腹空いた」

 

 テーブルの椅子に座りながら両手に箸を構えた。

 床に届かぬ足をぶらぶらさせながらこちらを見詰める少女。

 

 背中を覆う長い黒髪を揺らし、黒く透き通った深い瞳は黒曜石の様に奥深く、吸い込まれそうなイメージを抱かせる。

 

 そんな彼女。こちらをジッと見詰める態度とは裏腹に、彼女の意識は目の前の朝食に向いているのがよく分かる。

 

 おぅ、いつも通りのようで、兄ちゃん安心したぞ。

 

 内心、苦笑しつつ。いつもと変わらぬ義妹(いもうと)に安堵する。

 

 見た目は俺とたいして変わんねぇ~ぐらいの歳なんだが、中身は別物。

 こいつはこの世界でも最強クラスの龍の化身だったりする。

 

 それが槙原蓬寿(ほうじゅ)。7年めぇーに転生してきた折りに出会った。初めての家族。俺の義妹。

 俺の家族ん中でいっとう付き合いが長いのがこの蓬寿なんだ。

 一応、双子で同じ歳の11歳児ってことになってる。

 

「そうじゃぞ、颯介。妾も待ち焦がれておったわ」

 

 そう言うのは、椅子一つ開けての左隣り。

 擬人化できて、果ては普通に飯まで食う様になった俺の神器。

 旧支配者、外なる神の神滅具指定にして魔導書の精霊。

 

 アル・アジフ。

 

 抜けるような白い肌が印象的で小柄な美少女。

 翡翠色の瞳に発展途上の丸みを帯びた身体。

 立ち上がれば腰まで届くサラサラとした銀色の髪には長くて赤い紐が結んである。

 

 見た目はロリっ子。今後の成長はぁ~・・・・・・たぶん、ねぇ~、と思うんだがよ。

 

「アル。オメェー、何時の間に出てきたんだ?俺、おめぇーを出した覚え、ねぇ~んだけどよ」

 

「ん?良いではないか。細かいことを気にするでない。妾も耕介の朝餉(あさげ)が食べたくての。致し方ない!」

 

「ふぅ~ん。そっかァ、なら、しゃーねぇーな。父ちゃんの飯は美味いかんな~~~♪」

 

 そんな会話をしていたら、蓬寿とアル以外の5人が、なんとも微笑ましそうにこっちを見ている気配がした。

 目線をやれば案の定。ほのぼのとした眼差しが、面映(おもは)ゆい。

 

 なんでだ?アルと二人、顔を見合わせ、小首を一つ、傾ける。

 

 そして―――。

 

「颯介様、こちらをどうぞ」

 

 そういって山盛りのご飯を盛った茶碗を渡してくれるのは、目を閉じたままの平安時代風の着物を来たしとやかな金髪の西洋美人な女性。

 

「あんがとな。十六夜(いざよい)さん」

 

 茶碗を受け取りながらお礼を言う俺に。

 

「いえいえ」

 

 と、ふわふわと空中に浮かびながら、朗らかな微笑みを浮かべる彼女。

 盲目であるが、物に触れることも感じることもできる幽霊であり、とある刀に宿る精霊でもある。

 

 とりあえず今んとこ。

 俺の家族はさざなみ荘の住人を含めっと、他にもあと6人いたりする。

 

 仁村(にむら)姉妹。真雪(まゆき)知佳(ちか)

 

 姉、仁村真雪。現在26歳独身。人気売れっ子の少女漫画家『草薙まゆこ』。

 日々、〆切やネーム作りに勤しんでいる。

 二日酔いや睡眠不足を相棒にしている、一見するとダメ人間一歩手前な人。

 重度のシスコン兼過保護な姐さん。

 昨年まで、国立海鳴大の学生だった。結局6年かけて卒業に至る。

 

 妹、仁村知佳。18歳。現、私立聖祥学園高校3年生。受験生。

 たぶん、卒業してから大学行って、その後、人命救助者の路へ。

 国際救難チームに所属する予定。

 訓練してから海外に行き、順当に行けばカナダにある国際救助隊へ行くのだろう。

 

 そんでから陣内美緒(じんないみお)、11歳。別名、海鳴の暴風。さざなみの破壊王。

 私立山之瀬学院小学校5年生。

 9割9分人間1分猫又。二股の尻尾と猫耳が特徴なやんちゃ娘だ。

 動物と話が出来る能力を持ち、近辺の野良猫達の実質的なボス。

 昨年、さざなみ女子寮の元オーナー、一之瀬神奈と、美緒の父親の陣内啓吾さんが結婚。

 槙原家とは従姉妹関係となる。なので、俺や蓬寿、リスティと従妹ってことだな。

 

 んで、槙原の家の子になるめぇ~から俺と蓬寿の遊び友達で腐れ縁。

 

 あと、トラハ3の主人公のいる高町家の美由紀と俺、蓬寿はクラスメイトで同級生。

 美由紀も俺達の遊び仲間だったりする。

 

 神咲薫(かんざきかおる)、18歳。私立風芽丘高校3年生。職業:退魔師兼受験生。

 破魔真道剣術(はましんどうけんじゅつ) 神咲一灯流。当代伝承者。

 頑固で堅物、生真面目で融通、応用があまり効かないが、内気で優しくて不器用な人。

 先程、俺にご飯を渡してくれた幽霊さん。

 破魔刀「霊剣・十六夜」にざっと400年は宿る精霊が常に傍にいる。

 大学卒業後に退寮、仕事で全国を飛び回る未来が、今まで以上に来るのだろう。

 この世界だと、そうとう苦労しそうな気がする。

 

 椎名ゆうひ、22歳。天神音大4回生。

 賑やかな関西人でノリツッコミ好きなねぇーちゃん。

 歌が大好きで、将来は世界的な歌手を夢見て精進中。

 現在クリステラ・ソング・スクールに留学中。

 今年、デビューする予定。

 既に退寮しているが、部屋はそのままだし、時々帰ってくるから住人扱い。

 

 次いで、岡本みなみ。18歳。私立風芽丘高校3年生。こちらも受験生。

 とらは1の主人公。相川真一郎の同級生。

 自他ともに認めるバスケ好き。

 体系はちっこいのにパワーが。

 ピアノを一人で持ち上げて、平気な顔で運べるぐらい。

 「あっ?・・・意外・・・。軽いかも?」とか、普通に言っちゃえるような人。

 負けず嫌いの努力家で、日々、スピードとテクニック、当たり負けしない身体造りに余念がない。

 背が151㎝しかない為、毎日牛乳を一本飲んでいる。ビンじゃないぞ。

 パックだぞ。1.5ℓのやつ。

 因みに大学卒業まではいる予定。

 この身長でダンクとか決めることが出来る。

 

 とまぁ~、紹介だけで長くなっちまったが、この家。

 養父ちゃんと俺以外は皆、女だかんな。

 仕方ねェ~、もとから女子寮だしよ。

 基本、さざなみ荘は18禁ゲームの舞台だしな~。

 

 真雪姉ちゃんは、〆切間近の追い上げで、徹夜だったから、まだ寝てんし。

 美緒は、今日は日直。ついでに縄張りの巡回らしい・・・・。

 朝から小虎(ことら)(家猫)や(近所の牛乳屋さん家の猫)と出かけてった。

 知佳と薫とみなみは、早いうちから気配がねぇから、もう出かけてるみてぇーだな。

 朝練とか、受験勉強とか・・・・・。

 大変だねェ~~~(と、遠い目と生暖かい目で見つめてやろうではないか)

 

「改めておはよ~だぞ!蓬寿、アル!十六夜さん!待たせたみてぇーだな?・・・悪りぃ~わりぃ~」

 

 そう言ってから俺も永遠とアルの間に座る。

 ここが俺の定位置だ。

 

「ん。おはよ」

 

「おはようなのじゃ、颯介」

 

「おはようございます。颯介様」

 

 ふわふわと浮かびながら、綺麗な金色の髪を(なび)かせる十六夜。

 穏やかな柔らかく優しい声色で、聞くだけでほっとする。陽だまりのような人だ。

 

「待ちわびた。食べる。今直ぐ。速攻」

 

 コクコク頷きながらキラキラした瞳で朝食に向き直る蓬寿。

 

「わかるけどよ。朝飯は逃げねぇ~から、でぇ~じょ~ぶだと思うぞ」

 

「逃げなくても減る。颯介、よく食べる」

 

「そうじゃぞ。汝(なれ)は少し、加減という言葉を覚えるべきなのじゃ」

 

「そおかぁ~?―――俺、朝はちゃんと、軽く腹六分目くれ~に抑えてんだぞ」

 

「「あれで(なの)(か)!?」」

 

 なんか、母ちゃんとリスティ姉ちゃんにハモられた!?

 養父ちゃんは笑ってた。ちっとばっか引きつりながらだけどな。

 多いんかな~、やっぱし・・・・。

 身体のベースがサイヤ人だかんな~、燃費わりぃ~のはしかたねぇ~って思うんだ。

 しっぽねぇ~けどよ。

 

「ははは。大丈夫だよ、蓬寿。アルちゃんも。・・・颯介の分はお釜を(・・・・)別に用意しているからさ」

 

「お父さん、偉い。Good job!!」

 

「でかしたぞ耕介、重畳じゃ!!」

 

 器用に箸を掴んだまま親指を立てる蓬寿とアル。

 見事なハモリよう。

 

 どこで覚えたッ!?

 

 ほうじゅ~、兄ちゃんはオメェ~の将来が心配だぞ。

 そしてアル、オメェ~は食い意地、張りすぎだ。

 口元の涎をどうにかしてからにしろっての。

 まぁ、蓬寿も他人のこと言えねぇーけどよ。

 

「ほらほら、冷めないうちに食べるとしよう」

 

「ふふふ。そうね。食べましょうか」

 

「「「「「いただきます!!」」」」」

 

 みんなで両手を合わせてから食べ始める。

 

 

 今日もなんか面白れぇ~こと、あんといいな~・・・・。

 

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