ナイトシティの鬼神たち   作:プロトコル・アンデルセン

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コーポの企業兵としての激務で忘れかけていた最愛の妹を殺したスカベンジャーへの復讐心を謎の女エヴリン·パーカーに見透かされ、犯人探しと復讐するための資金を得るための大きな儲け話レリックの強奪を持ちかけられるビンセント。

しかしどこか違和感を覚えた彼は、彼女が何者かを知るため揺さぶりをかける


ACT4 協力者と資金

 

「ジャパンタウンのH8メガビルディングにある、高級ドールハウスクラウドは知ってる?」と俺は目の前にいる怪しい女エヴリン·パーカーの目を見つめ問う。

 

「俺は昔、先輩方に連れられて来たことが何回かあってね

そこで11番ブースにいるエヴリンという女にリピートした先輩が居たんだ。」

「…それで?」とエヴリンはやや警戒してる様に見えた

 

「そのドールは自分のことを富裕層向けの舞台で活躍する女優であり、迷える魂を救う女神と言っていたな。で当時迷っていた先輩は退役間近でな、退役兵や帰還兵への支援が一方的に打ち切れるのが怖いから現役を続けたい。でもそれが叶わないからせめてよい生活を送れるだけのお金がほしい…と言ったんだ。」

 

「その女神は?なんて言ったの?」表情を変えないエヴリン

 

「その女神はアラサカの持つ人格コンストラクト、早い話魂を他人に移し生まれ変われるチップを奪いなさい。支援や人員はいくらでも用意するわ。と」

 

「その先輩は?どんな最期を?」と死に様を聞くようにたずねる…

 

「たしかにネットランナーやソロを用意してくれたとメールで教えてくれた。どんな仕事かは伏せていたけど、フィクサーも用意してくれたらしい…名は確か…ああ!そうだ!思い出した!デクスターデショーン!」

 

 

俺は何かピースが繋がるような気持ちが起きたことで思わず叫んでしまう。

 

「ちょっと!声が大きいわよ!」彼女はなぜか焦るように制する

 

「そうだ先輩含め、ネットランナーとソロの3人で女神とデクスターのサポートで言ったとメールが来てな、ソロとネットランナーは割と良いやつらだった。ただデクスターデショーンはフィクサーと言う割に情報収集とかは何故か現場任せだったと。」

 

「まあ、フィクサーもピンキリだしよくあることね」と鼻で笑う

 

「レリックの居場所は当時パシフィカにあったそうだ、持ち主は何していたか知らない…ブードゥーボーイズと取引してたかもしれない。で、先輩とソロ、ネットランナーは取引現場に居た。そう…あろうことかミリテクの地下研究施設だったらしい」と語ると

 

「…続けて…。」

 

「そこでブラックウォールの不良AIに見つかった…レリックなんて代物はとっくに持ち去られて無かった…いや、正確には偽情報だった。結果俺の先輩やソロ、ネットランナーはブラックウォールのAIに取り憑かれたまま外に出て…どうなったと思う?」

 

エヴリンは額から汗が流れるような感覚に襲われる…まるで悪夢を呼び覚まされるかのように

 

「先輩からホロコールが来てな…支離滅裂でそうだな。先輩の人格という殻をAIの怪物がこじ開けようとし、呪詛のような言葉を吐き…こう言ったのさ…。」

 

「エヴリン.パーカーはどこだ?我らを解放し救いの女神…どこだ?…と」

 

エヴリン.パーカーは静かに震えていた、俺は気づいてなかった。彼女の目が一瞬…青く輝くのを…

 

「最後はどうなったかはっきりと解らない…ただパシフィカでサイバーサイコが2名暴れる事件が起きたとニュースになっていたよ。全身から赤黒い雷を放ち、無差別に電撃を放ち住民を消し炭にしたと…そんなサイバーサイコは聞いたこともない…」

 

「デクスターデショーンもだが、何か知ってるだろう?」

 

 

「ふ…デクスターデショーンはその後、行方をくらましたから、残念だけど私も詳しいことはわからないわ。連絡ができたのもつい最近だし問い詰めても何も聞くなの一点張りで何も掴めなかった…」

 

「これに関しては私の責任だと思う…あなたやあなたの先輩には謝るわ…ごめんなさい…。」胸を痛める表情で彼女は謝罪する

 

「デクスターデショーンや私よりも、レリックの持ち主がはるかに上手だったわ…後始末も大変だった…。でも安心して。」

 

「…?何を安心しろと?」俺は睨む

 

「今回、私がデクスターデショーンにある人物に協力を要請するよう頼んだの…現アラサカの防諜部という暗部で活躍するエキスパート。名は…V。」

 

 

「そいつは何者だ?」俺は前のめりになる

 

 

「彼女は仕事で情報収集や敵対者の始末以外に、相手に気づかれず囮情報すらも逆に利用し、騙し討ちするのが得意なの。アラサカ内部での評判もとても良いわ…敵を内外問わず多く作る程にね。」

 

「はは、早い話デショーンみたいにヘマもせずそのレリックの持ち主を暴きそいつを手段を問わずに確実に捕らえると…。そいつなら俺の妹を殺した犯人の手がかりもつかめそうだな…。」

 

というとエヴリンはこの時を待っていたかのように笑みを見せてこう言う…。

 

「そうよ…あなたが一番望む犯人探しのエキスパートと莫大な資金。2つとも手にはいるの…悪くない話よ?」

 

どうやら彼女の方が上手だったようだ…俺は観念した

続けて彼女は再び俺の耳に近づきささやく。

 

「さあ…どうする?」

 

 

俺は深く頷いた

 

「ああ…面白くなってきた!」

 

それを見る彼女の目はまた青く不気味に輝いていた

 





一方、アラサカの喫煙所にいたVは轟音のくしゃみをして同僚達を病院送りにしたので喫煙所のゴジラというあだ名がついた。
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