仮面ライダー×仮面ライダー SAO大戦   作:BRAKER001

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今回はウィザードからキリト視点へ。ころころ変わって申し訳ないですが、ついて来ていただければ幸いです。


初ボス撃破

「ねぇ、ねぇってば!」

 

 声に目を開けると目の前に栗色の髪の少女がこちらを見ていた。

 どうやら遠くまで吹っ飛ばされたらしい。

 

「お、平気そうだな……」

 

「平気そうだな、じゃないわよ!なんであんな余計なことを……」

 

「余計なことって、助けてもらった相手に言うセリフかよ……

大体あんたが無茶したから……」

 

「わ、私は別に……

大体助けてくれなんて頼んでないわよ!」

 

 少女がどこか泣きそうな顔をしているように見えたのは、流石に自惚れだろうか。

 

「何? もしかして心配してくれた?」

 

「な、何を……」

 

 その時、パキィンという音を立て、俺の短剣がポリゴン片となって消滅した。

 

「あちゃー、やっぱ無茶だったか。

結構気に入ってたんだけどなぁ……」

 

 と、俺が愛剣を失くした軽いショックにうたれていると……

 

「……え?」

 

 目の前の少女は少しポカーンとした顔でこっちを見ていた。

 

「あなた、防いでたの?あの一瞬で?」

 

「ん? ああ、両手で剣抑えたから負担かかっちゃったみたいでさ」

 

「じゃあ……ダメージは?」

 

「吹っ飛ばされたせいで少し減った」

 

 直後、何故か目の前の少女から憤怒のオーラ……のようなものが出た気がした。

 

「ああ、そうですか!」

 

 すると少女は恐ろしいスピードでメニューウィンドウを操作し、オブジェクト化された何かを投げつけてきた。

 

「うぉっ!……ん?」

 

 投げつけられたものを確認すると、それは短剣だった。

 

「これ……しかも確かレアドロ品の……?」

 

 迷宮区の敵、コボルドシーフが稀に落とす武器

《盗賊の宝刀(シーフズトレジャーナイフ)》

 派手な見かけだけでなく、スペックも中々の武器だ。

 当然欲しかったものだが、ブレイドとレベル上げしてたのは迷宮区じゃなかったため、諦めていた。

 

「短剣壊れたんでしょ!

早くしなさい、あいつを倒すことに集中するんでしょ?」

 

 そう言うと、少女は走って行ってしまった。

 

「……つまりくれるってことなのか?

ま、いいや。まずはあいつを倒さないとな!」

 

 見るとボスのHPは残り6割を切っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんてやつだ……」

 

 ウィザードが吹っ飛ばされた時、一瞬しか見えなかったが、彼は2Hブロック(両手で武器を抑える防御)をやってのけた。

 

 その結果彼のHPバーは、ボスの攻撃ではほぼほとんど減っていなかった。

 

「教えてはいないもんな……ってことは戦いの中で学んだのか?」

 

 短剣による2Hブロックはうまくいけばダメージをほぼ無効化できる反面、武器の壊れる確率がかなり高い。

 表面積の狭さから失敗のリスクも高いため、ベータの頃はほとんどの短剣使いが使おうとしなかった。

(もっとも、命がかかってなかったということもあるが)

 

「あいつら、やっぱすごいな……」

 

 戦いを見てる限り、ブレイドは相当な腕を持っているように思えたが、ウィザードもまたかなりの手練れなのだろう。

 何よりレベルがものを語っている。

 ウィザードのレベルは13、俺やリーダーだったディアベルと同じだ。

 そしてブレイドに至ってはレベル15……このレイドの中で一番高いのだ。

 

 後でどうやってあげたのか聞いてみるか……

 

 などと考えていたせいでボスの剣が振り上げられたのに気づくのが一瞬遅れた。

 

「っ!」

 

 慌てて横に飛ぶが、右足を攻撃が擦り、部位欠損状態に陥ってしまった。

 

「くっ……」

 

 うまく立ち上がれないところにさらにボスの剣が向かってきた。

 

「やばっ……」

 

 なす術もなく、せめて攻撃を受けようと俺も2Hブロックを構えたが……

 

 ガキィィィィン

 

 という音は俺の剣じゃないところから発せられた。

 

「あんたらがPOTしてる間は俺たちが支える」

 

 そう言ったのは俺の前でボスの攻撃を受けた巨漢の漢だった。

 

「あんた……頼むっ!」

 

 動くわけにもいかずその場でポーションを飲む。

 見ると彼だけでなく彼の仲間たちも一緒に戦ってくれていた。

 

「 みんな、足を狙ってくれ!そろそろ奴が倒れるはずだ!」

 

「「了解!」」

 

 敵の攻撃を避けながら、彼らの攻撃が足へ集中する。みんな両手斧なだけあってダメージが大きい。

 ベータの頃ならこれだけ集中してダメージを与えたら……

 

 ウガァウッ!

 

 予想通りボスが盛大に転んだ。

 

「今だ!全力で殴れ!」

 

 部位欠損が治った俺や、向こう側のブレイド、戻ってきた女性プレイヤーやウィザード(何故か武器が復活していたようだった)や巨漢の漢たちのソードスキルがボスのHPを一気に削る。

 

 ここで削りきれなければ、また範囲攻撃が来るっ!

 

 しかし無情にもボスのHPは数ドット残り、ボスは立ち上がってしまった。

 

「まだだっ!」

 

 体を斜めに傾ける…と同時に剣が光を帯び、システムが体を後押しする。

 

突進技《レイジスパイク》

 

 ボスは既に攻撃モーションを始めていたが、その懐目掛けて飛び込む。

 

 視界の端にブレイドもまた突進技《ソニックリープ》をボスに打ったのが見えた。

HPは残り1ドット。

 

「行けえっ!」

 

 剣先がボスに触れる。

 直後、ボスのHPバーが0となり、第一層ボス『イルファング・ザ・コボルトロード』はポリゴン片となって消滅した。

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