仮面ライダー×仮面ライダー SAO大戦 作:BRAKER001
俺が森の一点を見つめていると、やがてそこに人影が現れた。
《隠蔽》している人間にはハイドレートというものが存在する。
これは本人が動いたり、別のプレイヤーに見つめられたりすると下がり、やがて見つかってしまうという仕組みだ。
隠れ続けることは不可能ではないが、スキルの熟練度以外にも、様々な技術が必要となる。
例えば、同様を完全に消すこととか。
「そこにいるのは誰だ?」
俺が見つめ続けたことによりハイドレートが下がったのであろうその人は、諦めたように俺たちの前に姿を現した。
「やれやレ、オレっちもまだまだだナ……」
「やっぱりか」
現状、他のプレイヤーの事を《隠蔽》してまで盗み見るのにそこまでの得は無い。
となるとそんなことをするのは、情報を集めることを生業としている者くらいだろう。
「え? え? 何? どういうこと?」
一連の流れに全くついてこれていない晴人のことはとりあえず置いておくことにした。
「まだまだなのは俺も同じさ、いつからあんたがいたのか全く分からなかった」
「残念ながらオイラはたまたまここを通りかかっただけだからナ。たいした情報はもらえなかったヨ」
「ほう、それは良かった。つまりエクストラスキルのことは既に知ってるということか」
「ああ、体術スキルのことだロ?
生憎オレっちもその情報は知ってるんでネ」
「何が何だかよく分からんが、知ってるなら話は早い! 教えてくれ、情報量なら払うぞ!」
話についてこれていないながらも、晴人が頼む。
と言ってもさっきの連中の話だと……
「悪いナ、あの情報は売らないと決めてるんダ……」
やっぱり、アルゴは体術スキルの情報を他の人には売りたくないようだ。
しかし、知っている人が目の前にいる以上簡単には喰い下がれない……そこで俺は鎌をかけてみることにした。
「キリトには教えたのに……か?」
「!?」
どうやら当たりのようだ。
「やっぱりか、それなら俺たちはキリトからでも話は聞ける」
「確かにナ、じゃあキー坊に聞いてくレ、オレっちはあの情報を売る気は無い」
「と言いつつキリトには教えたんだろ? 何をそこまでこだわってるんだ?」
「色々とあるんだヨ。どうしても知りたいなら1000コルくらイ……」
「よっしゃ買った!」
「ナッ…!?」
これには流石にアルゴも目が点になっていた。確かに今現在で1000コルと言ったら破格の値段だ。
だが、それはあくまで平均的な話である。俺たちは途中無茶なレベリングを行ったりした影響で多少懐は暖かいのだ。
「うーん……わかっタ、オレっちも言っちまったしナ。少し長くなル、移動しながら話そウ」
そしてアルゴは移動しながら、二層に着いてからの経緯を話し始めた。
「ねえ聞いた?第一層がクリアされたらしいよ?」
「それでこんな騒ぎなんだね、僕も早くレベルを上げないと……」
「それもそうだけど無茶はやめてよ? すぐHPがイエローになるんだから」
「善処します……」
彼女にはまだ俺の体のことは話していない。生来の直感とでも言うのだろうか、致命傷は回避出来ているため、多少無茶をしてるというくらいで誤魔化せている。
話したら心配されるだろうし、足を引っ張ってしまうかもしれない……それは避けなければならない。
彼女は俺が守るべきなのだから。
「それで、どうするの? 一応第二層に転移出来るようになったらしいけど……」
「第二層も見てみたいけど、もう少しレベルを上げてから行きたいかな。付き合ってくれる?」
「しょうがないなあ……いいよ!まだ頼りないしね!」
笑顔で答えてくれる彼女に苦笑いで返す。
いつか俺も攻略に参加出来るよう、今は自分を鍛えよう。
こんなところで止まっていたら