暁月「火は怖くないけど、思い出すと怖い」
エマ「犯人は…暁月くんだ!」
そんな声が響いた。何の根拠もない。
確かにレジンやシンナーの匂いで
吐き気を模様したことはあるが横暴だ。
暁月「俺じゃない!」
一瞬だが、暁月の周囲が青くなった気がした。
レイア「見苦しいんじゃないかい?」
ゴクチョー「あっ、終わりました?時間も押してますし、
そろそろ進行したいんですが…」
ゴクチョー「各自のスマホにボタンが表示されていると
思うので、全員がそれを押したら
処刑執行スタートします」
エマ『えっ、ボ、ボクらが押すの…?」
ゴクチョー「ええ、そのように決まっていますので
お願いします。
ぐーっと長く押していただけますと…」
少女達は青ざめながら、次々に手元のボタンを押していく
ゴクチョー「はい!ではこれより
魔女の処刑を執行します〜」
暁月「荒唐無稽で幼稚だ…俺は何もしていない!」
ゴクチョーの宣言とともに中央の台座が僅かに揺れ、
処刑台が現れた
台座の中央には大きな本が現れた。
暁月「ぐっ…なんだ…これ…」
ゴクチョー「暁月さんには、これを開いて、
その上に立ってもらいます」
暁月「開く…か…」
エマ『あんな大きい物…持ち上げられるの?』
看守に腕を引かれて壇上に立った
暁月「ふぅ…やってやるよ…」
大きな表紙を持ち上げる。
暁月「っ……!?」
表紙は熱せられたようだった。熱い、とてつもなく。
だが、鍛冶師だ。これくらいなら耐えれる
暁月「ぐっ…」
水蒸気が顔にかかり、火傷の跡がついた。
手の皮は張り付き、熱が直で伝わってきていた。
風を纏うことによってなんとか熱を逃してはいるが、
それでも余熱は余りあるものだ。
熱した鉄を薄手の手袋で触っているような物。
暁月「ぐっ…クソ…が!」
なんとか開き切った。
暁月「それで…乗ればいいんだよな?」
暁月が乗った瞬間、
暁月「あっづ…ぐぁ…」
中はグツグツとした鍋のように熱い。
ページは熱伝導が高い素材だった。
そして、暁月が熱さに気を取られている隙に
看守が表紙を持ち上げて戻す
暁月「なっ…」
少しずつ熱い表紙に押し潰されながら焼かれていく、
アリサ「もういいだろ!あいつはもう罰を…」
暁月「やめろ!くそっ!これ以上は…やめてくれ!」
暁月の表情は苦悶そのものだ。
暁月は昔、火の中を通って少女を助けたことがあった。
その時に背中を燃えた支柱に
潰されそうになったことがあった。
その時に熱さや、感覚を風で押さえつけながら
建物から脱出した。
熱さは慣れていた。だが、潰されそうになる感覚は無い。
あるはずがない。
熱さが質量によりさらに熱く感じたのだ。
それを教訓にしたことによって
トラウマとして顕著に表れてしまった
地面に皮膚が張り付いている感覚が気持ち悪い
あぁ…そうか。皆、この苦しみを味わえばいい
暁月の魔法は風を操る魔法だ。おそらく
暁月自身もあまりわかっていないのだ
本能に任せることで全てを引き出すことができた。
周りは焼け野原、全てが焼けてしまった。
天変地異でも起きたのだろう。
今では生命は誰もいなくなっていた
NewData 燃えた物に押し潰される