レベルカンストした俺は2周目に突入する ~永続ボーナスや特典能力を貰ってレベル1からやり直していたら噂が広まりすぎて、周りが放っておいてくれないんだが~   作:鏑木カヅキ

19 / 22
第19話 愛しのゴルゴル

「キィサァマァ!!

 またしてもまたしてもまたしてもーーッ!!

 このゴルデベルドを何度愚弄すれば気が済むッッ!!」

 

 魔都ルーンデルの謁見の間に足を踏み入れて、開幕でブチ切れられた。

 なぜだ。

 なぜこんなにこのラスボスは怒っているのだろうか。

 

「貴様は決して許さぬッ!!

 この手で縊り殺してく……ぐわああああ!」

 

 俺は会話の途中で白刃を閃かせた。

 

「き、貴様……次は容赦せぬ……!

 必ず、この手で……貴様をッ!」

 

 怒りと恨みの籠った目を俺に向けるゴルゴル。

 なんでこんなに怒ってんだろうな……。

 いや、わかるよ?

 数えきれないくらい狩られたらそりゃ憎むし、恨む。

 でもなんかさ、そういうんじゃない気がするっていうか。

 別の意味で怒ってないか?

 俺の勘違いかもしれんが。

 と。

 光の粒子、すなわち経験値が俺へと降り注ぐ。

 だが、まだまだレベルアップには程遠い。

 

「ゴルゴルの経験値は美味しい。

 けど、カンストまでは遠いな……」

 

 この世界で最も効率がいい狩りは、ゴルゴルを狩ることだ。

 だが、それでさえ経験値は12万3000。

 【経験値効率アップ・小】をつけているので13万5000くらい。

 レベル99で必要なのは420万ほど。

 つまり、ゴルゴルを32回倒さなければならないということだ。

 数日で上げられる計算になる。

 過去のレベル上げを考えればかなり早い。

 だが、これを繰り返しているとやはり長いと感じてしまう。

 レベル上げは好きだ。

 だがレベル上げの作業自体が好きかと言われればそうでもない。

 狩りは嫌いってか好きだが。

 何度も繰り返すと、自分が何をしているのかわからなくなるんだよな。

 

「もっと効率がいい狩りがあればいいんだけどな。

 新ダンジョンとか新ボスが出てるんだから、いそうなもんだけど。

 ……まあ、今はゴルゴルで我慢するか」

 

 俺が嘆息すると、なぜか背中から不穏な空気を感じる。

 振り返っても誰もいない。

 そこはゴルゴルが倒れた場所だった。

 ふむ、気のせいか。

 しかし、少し気になることがある。

 

「レリックは出ないんだな。

 結局『水晶窟』のボス以外じゃ、レリックは落とさなかったけど」

 

 赤い水晶人以外の魔物を数えきれないほど倒して、俺は今ここにいる。

 だが一度もレリックを手に入れることはできなかった。

 となると、レリックを落とすのは新ダンジョンの新ボスのみ、ということか。

 あれから一度も新ダンジョンには行ってないし。

 つまり、新ダンジョンに行くメリットがあるということだな。

 成長を考えると後々、行くことを考えた方がよさそうだ。

 一時的に経験値効率は悪くなるが、新ダンジョンの方が効率がいい可能性もある。

 実際『水晶窟』はかなり美味しい狩場だった。

 

「ま、とりあえず、この周期のカンストはゴルゴルでするか。

 他にいい狩場もないしな」

 

 俺は気を取り直して、『やすらぎの聖石』のある休憩所へと向かった。

 

  ●◇●◇●◇

 

 毎回、激怒しているゴルゴルを何百回も倒した。

 そして。

 ギュワギギギギィン。

 カンストレベルアップ音が響き渡る。

 

「キタキタキタ!

 カンスト二度目!」

 

 俺は歓喜に打ち震えながら、レベルを確認。

 ちゃんとカンストしていた。

 前回見たからステータス内容は割愛する。

 で、だ。

 重要なのはカンスト関連ステータス。

 

 カンストポイント:200(300)

 

 うお!?

 今回のカンストポイントは200増えてる!?

 さすがに大盤振る舞い過ぎないか?

 ちなみにカッコ内が総合数値だ。

 つまり前回は100、今回は200ポイント加算されたということだな。

 カンスト2周目で200なら、3週目は300?

 おいおい、こんなペースでポイントが増えるなら、カンスト限定スキル網羅できてしまうぞ。

 いいのか?

 やっちゃうぞ?

 

「……待てよ。

 ファストトラベルはどうする?」

 

 最高の移動スキル『ファストトラベル』。

 一度行った場所には以降、どこからでもそこへ移動できるというチート級のスキルだ。

 だが必要なポイントが1000。

 喉から手が出るほど欲しいが、他のスキルも欲しい。

 どうする。

 今回はポイントを貯めておくか?

 俺はしばらく考えると首を横に振る。

 

「……いや、この調子でカンストポイントが増えるとするなら。

 ここで節約しなくてもいい気はする。

 それよりも狩り効率が上がるスキルを取った方がいいな」

 

 2周目で200ポイント。

 単純に考えると3週目で300、4週目で400と増えていくはず。

 どこかでその上昇は止まると思うが、中途半端な地点で停滞はしないだろう。

 一度、最大入手ポイントまで確認してから計算した方がいい。

 3週目で100ポイントだけ残して、4週目と5週目のポイントを貯めればいい。

 周期ごとに100ポイント増えるのであれば、丁度1000ポイント貯まるはずだ。

 上昇値が固定なら、この方が無駄がない。

 まあ3週目でどうなるかだな。

 ってことで。

 

「今回は好きに取れるぞぉ!

 何を取ろうかなぁ!」

 

 残りのスキルは以下の通り。

 

【最大HPアップ・小中大】各20

【最大MPアップ・小中大】各20

【最大スタミナアップ・小中大】各30

【HP持続回復】80

【MP持続回復】200

【スキル効果アップ・小中大】各40

【移動速度アップ・中大】各50

【経験値効率アップ・中大】各50

【状態異常耐性・小中大】各40

【各属性防御率アップ・大】50

【幻影の刃】90

【飛翔】100

【ファストトラベル】1000

【我慢】30

【気合】50

【インベントリ・大】300

 

 ふむ、どれを取るか悩みどころだ。

 前回は基本能力系向上スキルは微妙だと思ったけど、これだけポイントを貰えるなら後々、使ってもいいな。

 まあ、でも結局は優先順位が低いんだが。

 やはり【移動速度アップ】【経験値効率アップ】がいいな。

 中大が残っているし、これを取ろう。

 丁度200ポイントだしな。

 俺はニマニマしながらスキルを習得。

 

「増えた増えた。

 スキルが増えてるぞぉ」

 

 思わず、気持ちの悪い声が出てしまう。

 ステータス画面の文字数が増えると妙に嬉しさが増えていく。

 まだ習得できるカンスト限定スキルは残っている。

 これからどんどん増えると思うとワクワクするな!

 そして。

 

「永続ボーナスはまた10か。

 ……おいおい、待て待て。

 毎回10入るのかこれ!?」

 

 レベルアップ時のステータスを見ればわかるが。

 大体1レベル上がるごとに、全部のステータスを合わせて約10上がるくらいの計算だ。

 つまりレベル1の上昇値分を自由に割り振れるってわけだ。

 

「この世界には自分で決められる生い立ちとかクラスとかはない。

 だから、永続ボーナスで自分なりのビルドを作れってことか?」

 

 開発か神か、そいつらの配慮ってこと?

 そこまで考えてはしないか。

 でも、カンスト後に自分でキャラを育成できるってのはいいな。

 まあ、キャラは俺自身なんだが。

 さて、割り振るか。

 俺は迷いなく永続ボーナスを再びAGIに全振り。

 ってことで現在の総合ステータスはこんな感じだ。

 

 レベル:100

 EXP:4201240/4201240

 

 ステータス:HP  999

       MP  321

       STR 99

       VIT 78

       AGI 99+20

       INT 48

       MND 55

       LUC 81

 

 スキルポイント: 143

 

・全取得スキル

 スキル :パリィ、瀕死回避、リゲイン、二刀流、道具使い・下級、錬金術・中級、インベントリ・小、投擲・中級

 魔術   :火球・下級

 聖術   :癒し・中級

 カンスト限定スキル:経験値効率アップ・大中小、移動速度アップ・大中小

 

 永続ボーナス:0(20)

 カンストポイント:0(300)

 

 いいね、いい感じだね!

 ちょっとずつ増えてる感じが快感だ。

 次にカンストすればさらに永続ボーナスとカンストポイントが増えるわけだろ?

 ワクワクが止まらないな!

 ってことで。

 新ダンジョンや新ボスが気になりはするが。

 しばらくは既存の狩りルートを通って、高速周回開始だ!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。