個人的にデート回を描きたくなったのでこっちを先に描きました。
オボルス小隊はもうちょっと待ってください。
「今日も新エリー都は平和そうだなぁ。」
漠はゼッツの姿で、建物の屋上から街全体を見渡していた。
「良い景色だな…夜は星も綺麗に見えそうだ。やっぱり、この街の景色は最高だ。さて、休憩はこのくらいにして、見回り再開だ。」
『ウイング』
ゼッツはウイングカプセムで翼を生やし、街の中を飛び回る。
「新エリー都のみんな、元気してるかー!?」
街中を低空飛行しながら、市民たちにフランクに声をかける。
そして時折建物の上に止まり、景色を見渡す。
「おーい!仮面ライダー!」
子供たちが声をかけてくると、手を振って返し、いつものセリフを言って飛び去る。
「良い夢見ろよ。」
街を見て回った後、自宅へと戻ってくる。
もちろん、誰にも見られない様に変身を解きながら。
そして家の中に入ると、1人の人物が出迎え、抱きついた。
「お帰り、漠くん!」
「ただいま、レミエールさん。」
現在、レミエールとヴァイクは漠と同居している。
漠がまた記憶を消さないかと心配した2人が、無理矢理な形で同居したのだ。
漠自身もコードソムニアは壊したと言ったのだが、すでに記憶を消してしまった前科があるため、信用してもらえなかったのだ。
「漠くん。お帰りなさい。」
「ただいま、ヴァイクさん。」
ヴァイクもレミエール同様、漠に抱きつく。
「今日もお疲れ様。」
「今日も何事もなく終われたので、一安心です。」
「ニュースも毎日漠くんの事ばっかりだよ。」
「ええ。貴方の活躍は本当にめまぐるしいです。」
「本当だよ〜。だって見てごらん。」
レミエールは自身のスマホを見せる。
「君のファンクラブもあるんだよ?グッズなんかも販売されてるし。」
「えぇ…?そんなタレントみたいな…」
「実際、貴方のテレビでの扱いはタレントと遜色ありませんよ。」
ヴァイクは、つけてあるテレビを見せながら言う。
テレビでは、なんとゼッツに関する事のみをまとめた特番が放送されていた。
「なんか、気恥ずかしいですね…」
「いや逆に、なんで今までこれくらい取り上げられなかったのか、不思議なんだけどね。」
「確かに、彼の活躍を考えれば、もっと話題になっても良いレベルですからね。」
「も、もうやめてください。褒められ慣れてなくて恥ずかしいんで…」
「フフッ…」(可愛い…)
「あらあら。」(とても可愛らしいですね…)
すると、レミエールが突拍子も無いことを言い出す。
「あ!漠くん。明日、私とデートしよ!」
「え?」
「え!?レ、レミエール!?何を言ってるんですか!」
「だって、好きな相手とデートしたいって思うのは当たり前でしょ?」
もうすでにキスしたこともあり、レミエールは好意を包み隠さず伝える様になっていた。
「そ、それはそうかもしれないですが、私だってデートしたいんです!」
それはヴァイクにも言えることだった。
「なら、私たち2人と漠くんでデートしよっか。」
「そ、それは名案ですね!」
「え、えぇ!?」
「こんな美人2人とデートできるんだから、漠くんは幸せ者だよ〜?」
「漠くん、両手に花ですね。」
そして2人は漠の耳元で同時に囁く。
『エスコート、よろしく(よろしくお願いします)ね?』
「は、はい…」
翌日、3人は一緒にデートへ出かけた。
「それで、どこに行きます?」
「あ!そうだ。私とベリで色々リサーチしたんだけどね、ここなんてどうかな?」
レミエールが見せたスマホの画面には、話題のカフェが映っていた。
「ここね、私とベリが前から行って見たいって話してたんだ。」
「はい。とても評判がいいらしくて、スイーツも美味しそうで。」
「なら、そこに行きましょうか。そこで一息つきながら、どこに行くか相談しましょう。」
「じゃあ早速行こ!」
レミエールは漠の左腕に抱きつく。
「ず、ずるいですよ!私も!」
それに対抗するように、ヴァイクは右腕に抱きつく。
その光景を、周りの人々は見ており、男たちは漠に、女たちはレミエールとヴァイクに嫉妬していた。
その後3人は目的の店へ着き、テーブル席に座って目当ての物を注文した。
レミエールはイチゴやブルーベリーの乗ったパンケーキ、ヴァイクはティラミス、漠はストロベリーパフェだった。
「やっぱり評判が良いだけあって、美味しそうだね。」
「早速食べましょうか。」
「はい。いただきます。」
漠はそう言って、パフェを一口食べる。
「美味ぁ〜…♪」
「うん、こっちのパンケーキも美味しい♪」
「ティラミスも程よく苦味があって美味しいですね。」
「パフェも甘いし、アイスも冷たくて美味しいです〜♪」
((可愛い…))
「漠くん、パンケーキ食べてみる?」
「良いんですか?」
「もちろん。はい、あーん。」
「あむっ…」
レミエールは漠に自身のパンケーキを一口大に切って食べさせ、それを見たヴァイクは驚愕する。
「んなぁっ!?」
「どうしたの?ベリ。ボンプの真似でもしてるの?」
レミエールは、まるでヴァイクに自分がリードしているぞとアピールするかの様にドヤ顔をする。
「パンケーキも美味いですね〜♪」
「ば、漠くん!私のもどうぞ!」
「もがっ!?」
ヴァイクは半ば口に捩じ込む形でティラミスを食べさせる。
「お、美味しいです…」
「ふーん…ベリも意外とやるじゃん。」
「貴方に負けてばかりではいられませんから。」
2人はニコニコと笑っている。
しかし、さながら因縁のライバルの様にバチバチと火花を散らしている。
「美味ぁ〜…♪」
その時この事態の原因である男は、呑気にパフェを食べていた。
「それで、次はどこに行きます?」
「次はぁ…あっ!洋服買いに行かない?」
「確かにいいかもしれません。最近、漠くんが服をボロボロにして帰ってくる事が多くなってますし。」
「うっ…す、すいません…」
ヴァイクにそう言われ、漠は申し訳なさそうにする。
「まあまあベリ、日々の頑張りの証って事だよ。」
「別に責めている訳では無いんですが、漠くんの服が減る一方なので困っていたんです。」
「なら、私達で漠くんをコーディネートしちゃおうか。」
「お、お手柔らかにお願いします。」
3人は服屋へ向かい、ヴァイクとレミエールは楽しそうに漠の服を選び始めた。
そして漠は、2人が満足するまで着せ替え人形の如く服を着せられた。
普段から着る様なパーカーから、カジュアルシャツ、ジャケットなど多種多様な服を着せられ、結果として10点ほど買う事となった。
「いやぁ、漠くんって何着せても似合うよね。」
「ええ。まるでファッションモデルの様でした。」
「褒めても何も出ないですよ?」
「いやいや、素直な感想だって。」
3人はそんな事を言い合う。
すると、漠は近くの電柱の陰から視線を感じる。
「レミエールさん、あそこの電柱の陰、誰かいます。」
「やっぱり?」
「しばらく前から後をつけられていますね。」
「敵意は感じないですけど、とりあえず声かけますか。」
漠は電柱に近づき、声をかける。
「そこの人、出てきても大丈夫だよ。怒ったりしないから。」
すると、電柱の陰で何やら声がする。
(アリアちゃん!どないしよう!?)
(千夏ちゃん落ち着いて!)
(ちなっちゃん!思い切って出て行ったら?)
(む、無茶言わんといてやぁ〜!)
「おーい?」
漠が覗き込むと、そこに居たのは可愛らしい3人の少女だった。
「ひゃあぁぁ〜!?」
「ご、ごめん!驚かせちゃった?」
「ご、ごめんなさい!後を追いかける様なことして!」
「ああいや、別に怒るわけじゃ無いけど。」
そこへ、レミエールとヴァイクも来る。
「どうしたの?漠くん。」
「あら、随分可愛らしい子達ですね。」
「この子達が俺たちを追いかけてたらしくて。」
「何か用があるのかな?」
「ところで、君たちは誰?」
漠が聞くと、3人の少女は陰から出て来て並ぶ。
「ウ、ウチ、
緑色の髪を左でまとめてサイドテールにしている少女は、千夏と名乗った。
「私、アリアって言います。」
ピンク色のツインテールの少女はアリア。
「ボク、
黒髪ツインテールで、毛先がピンク色の少女は南宮 羽。
「何で後をつけたりしたの?」
「そこの、2人の女の人が、綺麗だと思って…」
アリアは緊張した様に言う。
「私たちですか?」
「嬉しいこと言ってくれるね♪」
「そ、それで、ウチら、『妄想エンジェル』って言うアイドルユニットで…」
「だからアイドルみたいな服装だったのか。」
「その…お二人と、踊ってみたいと思ってましたぁ!」
千夏は顔を赤くして言う。
「そこで、お二人にお願いしたくて後を追ってたんです。」
アリアは千夏を落ち着かせながら言う。
「ちなっちゃんが言い出したのに、中々声をかけに行けないから結局追いかける形になっただけだけどね。」
それを聞いたレミエールとヴァイクは
「なんだ、そんな事なら全然良いよ。」
「はい。私達なんかで良ければですが。」
「あ、ありがとうございます!」
「じゃあ俺は、撮影側に回りましょうか。」
「はい!お願いします!」
アリアは漠に自身のスマホを漠に渡す。
「じゃあ漠くん、綺麗に撮ってね?」
「任せください。」
「じゃあ、ま、まずは振り付け教えます!」
そこから妄想エンジェルの3人は、レミエールとヴァイクにダンスの振り付けを教え、2人は苦戦しながらも楽しそうに踊っていた。
その光景を、漠は微笑ましそうに見つめていた。
「やっぱり…あの2人には笑顔が似合う。」
そして練習を終え、撮影を開始した。
「さ、撮影、お願いします!」
「任せておいて。」
漠はスマホを構え、5人の踊る姿をしっかり捉える。
曲が流れ始め、レミエールとヴァイクは少しぎこちない動きながらも、しっかりとリズムに合わせて踊っていた。
楽しそうな笑顔で、妄想エンジェルの3人と微笑み合いながら、最後まで踊り切った。
「楽しかったぁ〜!」
「いつものダンスとはまた違って、身軽に動いて踊れるのがとても楽しかったですね。」
「良い感じに撮れましたよ。あと、はいこれ。」
漠はスマホをアリアに渡す。
「ありがとうございます、漠さん。」
漠を含めた6人は、ダンスの映像を楽しそうに見ている。
「私達、ちょっとぎこちないかな?」
「ええ、少し。」
「いや、結構上手く踊れてますよ?」
「はい!私達に負けないくらい綺麗に踊れてます!」
「ボク達が霞むくらいにね〜。」
「ウ、ウチ、どこかで振り付け間違えたりしてへんよな!?」
「大丈夫だよ!千夏ちゃん!」
アリアは不安がる千夏を落ち着かせる。
「あ、ありがとうございました!」
千夏は精一杯の感謝を伝えるため、勢いよく頭を下げる。
「デート中、すみませんでした。」
アリアは少し申し訳なさそうに謝る。
「ボク達も良い経験できました。」
羽も千夏に続く様に頭を下げる。
「いやいや、私たちも楽しめたよ。こっちこそありがとう。」
「皆さんとの良い思い出になりました。またお会いしましょう。」
「じゃあ、そろそろ行きましょうか。そうだ。3人ともー!」
漠に声をかけられ、妄想エンジェルの3人は漠の方を向く。
「良い夢見ろよー!」
漠が応援する様な明るい笑顔で手を振りながら言う。
すると、3人はその笑顔に何かを撃ち抜かれる。
そして漠たちは、妄想エンジェルの3人と別れた。
「羽…アリアちゃん…」
「う、うん…千夏ちゃん…」
「あちゃ〜…3人とも言いたいことは同じかな?」
すると3人は口を揃えて言う。
『なに(なんや)あのイケメン!?』
「次はどこに行きましょうか。」
「私、見たい映画があるの。」
「映画ですか…最近見に行けて無いですし、丁度いいですね。」
「俺も最近見たくても見れない事が多かったんで、ありがたいです。」
「じゃあ、次は映画に決定ね。」
そして3人は映画館へ向かい、なんの映画を見るか相談していた。
「アクション、恋愛、コメディ、ホラー…どれにしましょうか?」
「お、俺、ホラーは苦手なんで、それ以外ならなんでも…」
「へぇー、漠くんってホラー苦手なんだ。意外。」
「ほ、ほら、エーテリアスとかなら、殴る蹴るでなんとかできるじゃ無いですか。ただ、画面の中のバケモノは、対処できないんで…」
((理由可愛っ…))
漠の意外な一面に、レミエールとヴァイクは愛おしく思った。
「じゃあ、好きなジャンルは何?」
「アクションとか、エージェント系ですかね。」
「ああ〜、確かに漠くん好きそうかも。」
「男性って、アクションが好きそうな印象が強いですからね。」
「コメディの方は……やめておいた方が良さそうです。」
「どうかしたんですか?」
「レビューとか見ると、結構ボロクソに言われてますから。」
「ああ〜…じゃあやめようか。恋愛の方は…っ!ベリ、これ。」
「どうしました?っ!?」
レミエールとベリが恋愛映画の方を見ると、あらすじは『昔からの馴染みの2人の女が、恩人である1人の男を争う』と言う物であった。
「これって…」
「はい…間違いなく…」
「「私たちと同じ構図だ(ですね)…」」
とんでもない偶然に、2人は驚きを隠せない。
「どうしました?」
「ば、漠くん、恋愛の方を見ませんか?」
「恋愛?」
「う、うん!ほらほら、面白そうじゃ無い?」
「確かに…偶にはいつもと違うジャンルを見るのもいいかもしれないですね。」
「じゃあ早速見に行こう!」
「はい!」
「は、はい…」(なんかテンション高いな…)
レミエールとヴァイクで漠を挟む形で席につく。
映画を視聴中、レミエールとヴァイクは齧り付く様にスクリーンを見ており、漠は久しく見る恋愛映画に、新鮮な気持ちを抱いていた。
そしてキスシーンが映されると、レミエールとヴァイクは漠の手を恋人繋ぎで握る。
(なんか…めっちゃ手握ってくるな…)
2人の手を握る力が強くなり、漠は段々映画に集中できなくなる。
エンドロールが流れると、レミエールとヴァイクは揃ってこう思っていた。
『絶対…』
(ベリには負けない…!)
(レミエールには負けない!)
3人は映画館を後にし、夜の街を歩いていた。
「今日は楽しかったねー!」
「ええ。よくリフレッシュ出来ました。」
「俺も、明日からまた頑張れそうです。」
「じゃあもう遅いし、帰ろっか。」
「あ!待ってください。」
「どうかしましたか?漠くん。」
「二人に見せたい物があるんです。」
「見せたい物?」
「はい。ちょっとついて来てください。」
漠は2人を物陰に連れて行き、デュアルメアカプセムを取り出して展開し、カプセムが巨大化すると2人を乗せる。
「飛びますから、気を付けてくださいね。」
2人は漠の腕にしがみ付く。
そしてデュアルメアカプセムは空を飛び、3人は夜の街を上空から眺めながら漠の目的の場所まで向かった。
漠が2人を連れて行ったのは、昼間に街を見渡した建物の屋上だった。
「ここです。」
漠は2人の手を優しく取って、危なく無い様に降す。
「わぁ…!」
「なんて、綺麗な…」
その景色は、まさか圧巻だった。
夜の街の明かりが、真冬のイルミネーションの如く美しい光の海を作り出していた。
「昼間に街を見回ってる時に、偶然見つけた絶好のスポットです。いつもお世話になってますから、2人にせめてもの恩返しがしたくて。」
「漠くん…」
レミエールは、漠の優しさに感服した様子で見つめていた。
「わざわざ私たちのために……ありがとうございます、漠くん。」
ヴァイクもレミエール同様、漠を見つめていた。
するとレミエールは何かを決心した様な表情になる。
「ベリ。」
そしてヴァイクに声をかけると、人差し指で自身の頬を指差す。
「っ!はい。」
それを見て、何かを察したヴァイクはそう返す。
「漠くん。ちょっと目を閉じてくれる?」
「?はい。」
漠は不思議そうにして目を閉じる。
漠が目を閉じるのを確認した2人は、同時に漠の両頬にキスをする。
10秒ほど漠の頬にキスをした2人は満足そうに唇を離す。
「目、開けていいよ。」
「あの、今のは?」
「ヒ・ミ・ツ♪」
レミエールは悪戯っぽい顔で微笑んで言う。
「漠くん。」
「はい?」
「素敵な物を、ありがとう。」
「私からも、ありがとうございます。」
「へへっ…///」
漠は照れくさそうに頬を指で掻く。
「じゃあ、帰りましょうか。」
「あ、待って。せっかくだし、3人で写真撮って行こうよ。」
レミエールはスマホを取り出し、カメラを起動する。
「はいっ!チーズ!」
そして3人はカメラに向かってピースをし、美しい夜景をバックに写真を撮る。
「じゃあ、帰りましょうか。」
「うん、満足したし。」
「本当に楽しい1日でしたね。」
3人はデュアルメアカプセムに乗り、自宅へ向かって飛ぶ。
そんな時、レミエールとヴァイクは漠に身を寄せながらこう思っていた。
(いつかは…2人だけで来たいな…)
(いつかお付き合いできた時は…2人だけで眺めたいですね…)
こうして3人の楽しい1日は、2人の恋心がさらに高まって終わりを迎えた。
YouTubeでレミエールと羽ちゃんが一緒に踊る動画を見つけて、急遽妄想エンジェルの3人も登場させました。
あの部分は慌てて描いたので、ちょっとグダッてるかもしれないですけど、大目に見てください。
それと、最初のゼッツが街中を飛ぶところはスパイダーマンをイメージしました。
新作映画が公開されてスパイダーマン熱が再燃しました。
感想お待ちしてます。
読んでくださってありがとうございました。
どの陣営との絡みが見たい?(推し陣営贔屓あり)
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