僕の妻は、魔法少女を引退した「つもり」らしい 作:堕落と強欲の権化
ぬへ
「私、魔法少女やめるわ」
「お、おぉそうか……やめるんだ……」
「やめるよ」
「……そっかァー」
僕の彼女は、魔法少女だ。
……訂正、現妻は、魔法少女だった。
結婚式からしばらくして、今しがた「魔法少女をやめる」と言われた僕の気持ちを15字程度で書きなさい、とかいう問題を出したいくらいには理解が追いつかなかった。
……え?本当に魔法少女やめるって?うっそだァ。
「……引退するとしても、他の魔法少女って強い?」
彼女が抜けてから負け続けになると人類は終わる。そうなると困る。
「もちろん。それにもう私20歳だよ?結婚もしたし、引退しなきゃ」
「うーむ……」
……何はともあれ、僕の妻__「神崎 華蓮」は、魔法少女をやめることは変えないそうだ。
__翌日、カフェ「まゆりんカフェ」__
「えぇ!?カレンちゃん魔法少女やめるの!?」
「びっくりした」
「そうなのよ〜」
「軽いね?華蓮さん」
妻と一緒に、友達のカフェに訪れ、魔法少女を辞める旨を伝えに来た。そしてその友達、「内田 真由里」も魔法少女だ。
……この人同い年だよ?今カフェにいる3人とも20歳だよ?
「ごめんねぇまゆり〜ん」
「いいよぉ〜カレンちゃ〜ん」
「……仲良いね、2人とも……」
僕と付き合う前、華蓮さんは真由里さんと付き合っていたそうだ。僕と付き合うことになった時に別れて友達に戻ったとか。
……なんで気まずくないんだろう?
「まぁ、後輩たちの保護と指導は私に任せなさいっ!」
「さっすがまゆりん!」
「真由里さん、お願いしますね」
「エッヘン!」
デッッッカい胸を張って、後輩魔法少女たちの指導を受け持ってくれた。
「ココアおかわりぃ」
「アイヨォ」
華蓮さんは、アイスココアをおかわりした。……掛け声がカフェのものじゃないのは気のせいだろうか。
__デパート「京金」__
「新しい服見たーい」
「いいよー」
華蓮さんが新しい服が欲しいということで、近くのデパートに来た。
「あ!これ可愛い!」
「わぁ、とても似合わなそう」
「ひどい」
水玉模様は、華蓮さんに似合わない(どストレート)。
「このカーディガン可愛い!」
「夏にそれは暑いよ」
「事実陳列罪ッ逮捕するッ」
「わー」
確かに可愛いけども、今買っても暑いから着れないね。こちょこちょやめて……やめっやめっアハハハハ!
……店員さんが苦笑してた。恥ずかしい。
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「本見に行こうよ」
「華蓮さん本好きだね、ほんと」
「本だけにぃ?」
「ちがいます」
デパート内の書店の前を通ると、華蓮さんが本を見たいと言い出した。僕も、好きな漫画の新刊が買いたいので賛成だ。
……そう思って、店に入ろうとした時。
パリン!
「「!?」」
2人して、音のした方を向く。
外が見渡せる巨大な窓ガラスが、怪物によって割られていた。
「ひぇ」
「下がってなさい」
「え、もしかして魔法少女に……」
「ならないわよ」
華蓮さんはそう言うとすぐに走り出し、魔力を込めて怪物の頭を蹴り飛ばした。
……あ、変身しなくても魔法使えるの?それは初耳学。
恋愛ものとかは慣れませんねぇ、まず恋愛なんてしたことねぇよ!(悲しい男の子の図)